帰ってきたらD×Dだった件   作:はんたー

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今回短い


祝勝会と観光です

 イッセーside

 

 

 

 

 

「皆お疲れ様。いい戦いだったぜ」

 

「ええ、ありがとう。イッセー」

 

 迷宮95階層“探索者の休憩所”。俺達はそこで卓を囲み、部長の祝勝会を行っていた。

 眼の前には高級な料亭でしか味わえないような料理が盛り沢山! そんな料理を目にしながら、俺達はグラスを掲げ、祝杯を上げる。

 

「しかし、あの二人凄まじい強さだったな」

 

「そうよね。なんか、40階層のボスから一気にレベルアップした感じがするわ」

 

「実際、知恵なき魔物がボスをやってる40階層以下のボスに比べて、自ら修行して自己を高めてる二人は比べ物にもならないっすからね」

 

「実際、皆よくゴズールとメズールに勝てたよ」

 

 箸で天婦羅を取りながら、ゼノヴィアとイリナの話に混ざるミッテルト。

 正直、俺もゴズールとメズールのコンビに勝てるかどうかは微妙なところだと感じていたし、部長達はよく勝てたと思う。二人も悔しそうにしてたし、次はわからないけど本当に大したものだぜ。

 部長、朱乃さん、小猫ちゃん、木場の四人はユニークスキルを手に入れたし、今回の修行は大成功だったな。

 

「ねえ、イッセー。この迷宮は100階層まであるのよね?」

 

「ええ、そうですよ」

 

 ここで部長は少し考え込むような仕草を見せ、俺に疑問を問いかけてきた。

 イカ天を貪りながら、部長の質問に答えると、部長は少し憂鬱そうな顔になりながら、うどんを取る。

 

「つまり、それ以上の階層のボスはあの二人よりも強いってことなのね」

 

「そうっすよ。以前言った通り、60階層からは神クラス以上の力を持つ”迷宮十傑“が守ってるっすからね……」

 

「はぁ……先は長そうね」

 

 凄いな部長。この時点でもう50階層以降を見据えてやがる。正直、クリアできる気しないけど、その向上心はマジで凄いと思う。

 

「”迷宮十傑“……神をも超えるって話は聞いてるけど、実際にはどんな人がいるんだい?」

 

「言われてみると、私も気になりますわね。イッセー君、教えてくれないかしら?」

 

 木場と朱乃さんは料理に舌鼓しながらそんなことを尋ねてくる。

 まあ、どの道これから関わる機会もあるだろうし、先に言っちゃっても問題ないか。

 

「ええいいですよ。まず、60階層の守護者は“魔導王(ルーンマスター)”のガドラさん。魔法を極めたと言っても過言ではないほどの強力な魔法使いで、威力、多彩さ共にロキを遥かに上回る高みにいる実力者です」

 

「あのロキ様を……にわかには信じられませんね……」

 

 元々北欧出身であるロスヴァイセさんはロキを超える魔法使いという点に脅威を覚えてるみたい。ロキは剣士としてもそこそこだったけど、本職は魔法がメインっぽかったし、その脅威は北欧の方が知れ渡っていたのだろう。

 

「で、70階層は守護者が三人いて、それぞれが凄まじい使い手なんすよ」

 

「三人?」

 

「ああ。ガドラさんと同等の魔術を扱う“冥霊王(ゲヘナロード)”アダルマンさん、テンペストでも五指に入る剣技を持つ“冥霊聖騎士(ゲヘナパラディン)”アルベルトさん、死した龍の王“冥霊竜王”ウェンティ。この三人は全員死から蘇ったアンデッドで、生前から知り合いだったってことで、三人一緒で守護者やってるんです」

 

「この中だとアダルマン様とアルベルト先生が“迷宮十傑”っす。アダルマン様に至っては、“聖魔十二守護王”の一角に選ばれるくらい強いんすよ。もちろんウェンティちゃんも十傑に劣らないくらい強いっすけどね……」

 

「聖魔……十二守護王?」

 

 ミッテルトがそう付け加えると、部長は初めて聞いた称号に少し困惑した様子を見せる。

 

「テンペストの最高幹部のことですよ。それぞれが王の名に相応しい力を持ってます。ちなみに八十、九十階層の守護者もアダルマンさんと同じく“十二守護王”の称号を持っています」

 

 テンペストの最高幹部。この言葉を聞いた皆は想像を絶する強さを持ってるのだろうとなんとなく察したらしく、身震いをする。そんな中、小猫ちゃんは恐る恐るといった感じで手を挙げてきた。

 

「……その中に先輩でも勝てないって人がいるんですか?」

 

「ああ。90階層守護者のゼギオンさん。俺の兄弟子であり、聖魔十二守護王“幻想王(ミストロード)”の称号を持つ最強の守護神さ」

 

 ゼギオンさんは本当に頭おかしい強さだからな……。進化した覇龍を使っても長くて2~3分程度しか保った覚えがない。もちろん“禁手”なんかお話にもならないし、俺+守護竜王の全員がかりで戦って傷一つ付けられなかった辺り、頭おかしいと思う。

 

「よう! 皆お疲れ様! なかなかいい戦いだったぜ」

 

 俺がゼギオンさんの強さを再認識していると、和室の襖が開き、青い長髪を靡かせながら、誰かが部屋へと入ってきた。いや、誰かなんて言わなくてもわかるんだけど……。

 

「よう、リムル。仕事は終わったのか?」

 

「ああ。粗方片付いたから、こっちに来たんだ」

 

 入ってきたのはこの国の王にして最強の魔王“聖魔混成皇(カオスクリエイト)”ことリムル・テンペスト。突如現れた魔王を前にどうしていいかわからず、部長達は口を紡ぎながら俺達をじっと見ている。

 それを見たリムルは苦笑しながら、皆に肩の力を抜くように促す。

 

「そんな固くなるなって。別に取って食うわけでもないんだし、リラックスしてくれ」

 

「そうですよ部長。リムル様は寛大なお方ですから、基本滅多なことじゃ怒らないっすよ」

 

「そ、そうは言われても……」

 

 全く、何しに来たんだコイツ。俺がジト目で見てると、当のリムルも部長の反応には少しバツの悪そうにしている。

 気を取り直して咳払いをすると、リムルは改めて部長達に向かい合った。

 

「さてと、どうだった? この世界の奴らは?」

 

「……凄まじく強かったです。イッセーやミッテルトが強くなった理由がよくわかりました」

 

「僕も同意見です。剣技一つとっても、彼らは僕達よりも遥かに高みにいる存在でした」

 

「ええ、ゴズールさん達にしても、あれ程の使い手は北欧でもザラにはいませんよ」

 

「それ以外の人達は、実際に戦ったのを見たわけじゃないけど……凄く恐ろしく感じたわ……」

 

「そうですわね。イッセー君とも遜色のない存在があれほどたくさん……凄まじいレベルの高さを感じましたわ」

 

 皆思い思いの感想を言うと、リムルは満足したように頷く。その表情からは少し誇らしげな感じもするな。

 

「まあ、アイツラは俺なんかには勿体無いほどの奴らだしな。皆滅茶苦茶強いし……。でも、お前らが基準にしてるイッセーだって、この世界に来たときはそこまで強くなかったんだぜ」

 

 部長達は一斉に俺を見る。あんまり昔の話したくないんだけどな……。

 

「リムルの言う通り。まあ、何度も言ってるけど、俺自身ただの中学生だったし、最初は少し運動しただけでバテちまう程だったんだ」

 

 これは事実だ。リムルに助けられた恩を返すため、建築やら魔物狩りやら色々やってたけど、最初はちっとも上手くいかなかったんだよな。

 建材の重さに押しつぶされそうになったり、“槍脚鎧蜘蛛(ナイトスパイダー)”に弾き飛ばされたり、覗きしようとして吹き飛ばされたり……うん、酷い思い出だったな。

 

「なんか今明らかに関係ないの混ざってたっすよね?」

 

「何のことやら……」

 

 そもそもアレはゴブタが覗くとか言い出したからだし……まあ、ようするに。

 

「部長達も必ず強くなれる! 俺が保証するぜ!」

 

「俺も同意見だ。お前らは強くなろうって気持ちがちゃんとあるからな。それさえあれば、きっと強くなれるさ」

 

 俺とリムルの言葉に部長達は決意を新たに強い目で頷いた。

 それを見たリムルは手を叩くと、一つ提案をする。

 

「でも、気張りすぎるのもよくないし、お前ら確か明日明後日には帰るんだろ?」

 

「は、はい……」

 

「じゃあ、今日明日は俺達の街を是非とも観光してほしいんだ」

 

「か、観光ですか?」

 

 呆気に取られたように呟くギャスパー。確かに、部長達ここに来てから観光なんて禄にしてないしな。学校回ったくらい? こっちの学校もあるし、多分今日明日が限度だし、観光するのも悪くないかもな。

 

「いいっすね! 部長達ずっと迷宮に籠りっぱなしでろくに観光してないっすし、きっとこの街を気に入ると思うっすよ!」

 

「そうね! 私もすごく気になるわ!」

 

「オイオイイリナ……まあ、気持ちはわからなくもないが……」

 

「実は私も……」

 

 観光と聞いて、皆ソワソワしだしたな。やっぱ気になってたんだろうな。

 部長とか、部屋の中に京都土産らしきものが結構あるし、日本の観光名所が記された本とか読んでるの見てるから、結構名所観光とか好きそうなんだよな。

 

「じゃあ、行くか! 色々な名所を案内するぜ!」

 

 俺の言葉に皆は目を輝かせ、歓声を挙げるのだった。

 観光となると、色々見どころがあるからな。まずは専門家に連絡するか……そう考えながら、俺は専門家に連絡を取るのだった。

 

 

 

 

 

 ****************************

 

 リアスside

 

 

 

 

 

 

 迷宮から出ると、イッセーはガイドブックを片手に佇んでいた。

 観光に行くと決まったあと、イッセーは何処かに行ってたんだけど、ガイドブックを取りに行ってたのかしら? 

 

「じゃあ、早速案内……する前に、ガイドを呼んでいるんでここで待ちましょう」

 

「ガイド?」

 

 裕斗の言葉にイッセーは頷く。何でも、テンペストのガイドブックを制作している人らしく、名所を巡るのなら専門家に聞いたほうが速いとのことらしいわ。

 

「お待たせしました、イッセー様、ミッテルト様」

 

「お、噂をすればちょうど来たみたいだな」

 

 声のする方向に振り返り、イッセーはこちらに駆け寄ってくる女の子に目をやった。

 

「久しぶりだな、“フラメア”!」

 

「フラメアちゃん、元気してたっすか?」

 

「はい! イッセー様もミッテルト様も元気そうですね」

 

 やってきたのは可愛らしい女の子。ウサ耳が帽子から飛び出てて、眩しい笑顔が特徴的ね。あと、イッセーが好きそうなおっぱいをしてる……というか、さっきからイッセー服から覗いている谷間をガン見しているわね。

 ……私もこういう服着ようかしら?

 

「どこ見てるんすか!」

 

 ドスンッ!

 

「ぐぼっ!?」

 

 アレコレ考えていると、イッセーはまたミッテルトに折檻をされていた。ウサ耳の女の子はその様子に苦笑いをしながら、笑顔で私達に向き合った。

 

「初めまして、テンペストのガイド、“兎人族(ラビットマン)”のフラメアと申します! 今日はよろしくお願いしますね!」

 

「ええ、こちらこそよろしく頼むわ」

 

「はい! では、早速近場から案内しますね」

 

 フラメアさんと挨拶を交わし、早速街へと繰り出した。

 やっぱり観光地とかに行くとワクワクしてくるわね。どんな所があるのかとても楽しみだわ。




今年から社会人となり、スケジュールも厳しくなってきたけど、頑張ります。
次回は観光回となります。

イッセー対ミッテルト

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