帰ってきたらD×Dだった件   作:はんたー

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今回は箸休め回
短いです。


第二章 戦闘校舎のフェニックス
日常謳歌します


イッセーside

 

 

 

ティアマットさんを使い魔にしてから早二週間近くが経った。

最近の日課は早起き。

早起きして秘密の特訓をするのが日課となってきてる。

これも謎の究極保有者が襲ってきても対抗できるようになまった戦闘勘を取り戻すためだ。

場所は以前ティアマットさんと戦った使い魔の森近くの山。

俺はここでミッテルト相手に向かい合っていた。

 

「行くっすよ!イッセー!」

 

「来い!ミッテルト!」

 

俺たち二人が構えたのを見て人型となっているティアマットさんが合図をする。

 

「それでは、始め!」

 

ミッテルトが使ってるのは最早手に馴染んできてる木刀だ。ミッテルトの妖気に当てられてかかなり頑丈になっている。

ミッテルトは先手必勝とでも言わんばかりに瞬動法で距離を詰める。

 

「朧・流水斬!」

 

初手から高威力を誇る流水斬を繰り出すミッテルト。

俺はすかさず避けるがその隙をついてミッテルトは足を引っ掻ける。

転びはしなかったものの、体勢を崩した俺にミッテルトは追撃を放つ。

 

「朧・地天轟雷!」

 

すかさず俺は白羽取りをする。

その衝撃で地面が割れ、凄まじい轟音が山に響く。

俺はミッテルトを蹴り飛ばし、体勢を建て直す。

 

「いくぜミッテルト!」

 

今度は俺の番だ。

俺は怒涛の拳打をミッテルトに叩き込む。

ミッテルトはなんとか剣でさばこうとするが、受けきれず、一撃を腹にもらった。

 

「がはっ!」

 

肺が空気を取り込もうと一瞬咳き込むミッテルト。

いつもなら止めるところだが、今回は実践形式での模擬戦だ。

もっとも、迷宮ではないため、本当に危なくなったらヤバイのでティアマットさんに審判頼んでいる。逆に言えば彼女からの合図がなければ模擬戦を続けるということだ。

まだ、ティアさんからの合図ないし、ミッテルトも目が死んでない。まだ、勝負は続行ってことか……。

俺はミッテルトに渾身の一撃を叩き込もうとする。

 

「甘いっすよ!楊柳(やなぎ)七華凪(なななぎ)!」

 

「げ!?」

 

決まったと思った渾身の一撃は見事に受け流され、逆に六発も重いのを貰ってしまった。

楊柳・七華凪は朧流守りの秘奥義であり、柔らかく相手の攻撃を受け流しつつ、こちらからも攻撃を与えるという結構えぐい技だ。

これがミッテルト愛刀の堕天刀(フォールン)だったらちょっとどうなっていたかわからないな……。やっぱりなまっているかも……。

だがこっちだって負けてはいられない。

俺はミッテルトに向かって一直線に突進をする。

 

「勝負を捨てたんすかね?」

 

口ではそういいながらも微塵も油断はしていないミッテルト。

俺はミッテルトのカウンターが当たる直前に急停止をしつつ隠形法を発動する。

 

「げっ!?」

 

恐らく直前に瞬動法で加速し距離を詰めるとでも考えてたのだろうが、姿と気配を消す隠形法は予想してなかったみたいだ。

動揺したミッテルトを尻目にしながら俺は瞬時にミッテルトの後ろに回り込み、抱き締め……。

 

「ちょ、ちょっと──!?」

 

思い切りバックドロップを決めてやった。

 

「がは……」

 

ミッテルトはどさりと音を立てながら倒れ伏す。

かなり堪えたのかミッテルトは目を回して気を失っている。

……少しやり過ぎたかな?

 

「勝者、イッセー!」

 

そんなミッテルトを尻目にティアマットさんの全く動じない声が山に響いた。

 

 

********

 

朝、教室にて……。

 

「おはよう。松田、元浜」

 

「おはようございます、松田さん、元浜さん」

 

「「おはよう、アーシアちゃん!」」

 

教室についた俺とアーシアは友達である二人に挨拶をする。

ところが挨拶を返されたのはアーシアだけで俺は見事にスルーされたのだった。

さすがに温厚な俺でも怒るぞ……。

 

「なぁ、俺もいるんだけど……」

 

俺がそう言うと二人は鬼……いや、般若の形相で俺を睨んできやがった。

 

「うるさいわ! この裏切り者め!」

 

「そうだ!ミッテルトちゃんだけでも羨ましいのに、アーシアちゃんがホームステイだと!?ふざけるなよ兵藤!」

 

「おまけにオカルト研究部にまで入部だと!?おまえがあの美女美少女軍団と同じ部活に入るなど言語道断!今すぐ退部するか、俺達を紹介しろ!」

 

「そうだ!あるいは誰か可愛い娘を紹介しろ!」

 

「「お願いします!!!」」 

 

そう言って俺にしがみついてくる二人。

しかも、目にはうっすら涙。正直修行で疲れている今、かなりうざったい。

 

「おまえら怒るか泣き付くのか、どっちかにしろよ!つーか、離れろ!」

 

何で朝から男にしがみつかれなきゃいけないんだよ。むさ苦しいな。そもそも今疲れてんだよ!

 

「俺達と同じエロ三人組であるおまえだけが女の子に囲まれる生活なんて間違っている!」

 

そんなこと言われても……。

ほとんど、成り行きみたいなところもあるし……、二人に紹介できるような女子などいやしない。

オカルト研究部の面々は全員悪魔だし、ティアマットさんは竜だし……。

こうしてみると、女子の交友関係ほぼ人外なんだな俺……。

さすがに人外を紹介されても困るだろうし……、だれか人間の女の子で知り合いは……。

あ、そういえば、一人いるな……。

魔法少女を目指している漢女(おとめ)であり、人間のはずなのになぜか仙人超えて聖人級の力を手にしている謎人物。たぶん向こうの世界にいったら確実に聖人になるんだろうな。あの人……。

さかのぼること二年前、ミッテルトを連れてレンタルビデオ屋にいったら異様なオーラを感じたんだ。

そこで魔法少女物のアニメを借りようとしていた彼女(?)と知り合い、そのビデオに興味を持ったミッテルトが話しかけて意気投合して、そのあと俺ともそこそこ話すようになったんだっけ……。

 

「知り合いに漢女(おとめ)ならいるんだが…………」

 

「マジか! その娘で良い! 頼むから紹介してくれ!」

 

「乙女だって!?最高じゃないか!!イッセーよ、俺も頼む!」

 

 

 

たぶん二人が考えている漢女(おとめ)とは字が違うんだろうな……。まあ、そこまで言うなら仕方がない……。

俺は携帯を取りだし、その人物に電話をかけた。

 

「あ、もしもし。イッセーです。えっと、俺の友人が会ってみたいそうなんですが……。あ、良いですか? ……分かりました。ありがとうございます。では、また……」

 

俺は電話を切り、話した内容を軽くメモをして、松田と元浜の方を見る。

二人とも目が真剣だな……。

今からすでに罪悪感がパない。

 

「で?どうだったんだよ、イッセー!」

 

「あぁ、まぁ、会ってくれるそうだ。このメモの場所にこの時間に待ち合わせだそうだ。友達も連れてくるってよ……」

 

友達も漢女(おとめ)なんだろうか……。そんなことをかんがえながら俺はメモを二人に手渡す。 

メモを受けとると、二人はまるで神様でも崇めるかのように俺を見てきてすげえ大きな声で礼を言ってきた。

 

「ありがとうございます! イッセー殿!」

 

「この恩、一生忘れません!」

 

ここまで喜ばれると罪悪感がパナイ……。

いや、嘘は言ってないんだよ。

女の子紹介してくれという要望に応え、俺はちゃんと漢女(おとめ)を紹介した。

それで良いって言ったのはこいつらだ。

俺は悪くない……はず……たぶん……?

 

「で、その乙女の名前は?」

 

「……ミルたん」

 

すまん……、二人とも……。

 

 

 

 

********

 

 

「あ~、気持ちいい~。あ、そこもうちょっと左のほうっすね」

 

「はいはい……」

 

「……何してるんですか?」

 

「マッサージ」

 

小猫ちゃんの疑問に答えながら俺はミッテルトにマッサージを施していた。

今日の朝の修行でのバックドロップはかなり効いたらしく、朝はずっと頭痛が止まらなかったそうだ……。おかげで授業も身に入らず、今日行われたという小テストも散々だったらしい。そのせいで明日の放課後は補習になってしまったのだと……。

さっきアーシアに回復してもらったもののそれでも腹の虫がおさまらず、日ごろの疲れをとるためのマッサージでもしろと言われ、今こうしてマッサージしてやっているのだ。

 

「あらあら、相変わらず仲がよろしいですわね」

 

「ミッテルトさん、うらやましいです……」

 

アーシアがなんかうらやましそうにミッテルトを見つめている。

やってほしいのかな……?

 

「アーシアにも後でやってあげようか?」

 

「!?本当ですか?ぜひお願いします!」

 

おお、すげえ喜んでいる。

そんなに疲れがたまっていたのか……。

ミッテルトのマッサージが終わったのでアーシアのマッサージに移行する。

正直ミッテルトとはまた違った柔らかさがあって最高です。

てか、今なら合法的におっぱい揉めたり……、いや、ダメだ!何て言うか、アーシアには穢れてほしくない……。

自重しろ俺……。

 

「……なに考えてるんすか?」

 

「いや、なにも……」

 

そんな俺の葛藤を察してるのか、呆れたように俺を見つめるミッテルト。

それにしても、平和だな……。

思えば最近はレイナーレに襲われたり、例の謎のローブ少女を警戒したり、ティアマットさんと戦ったりで少しピリピリしてたからな……。

面倒ごとは正直ごめんだし、こんな平和な日常がいつまでも続いてほしいものである……。

 

「はあ……」

 

「?部長?」

 

そんな中、部長は急にため息をつけ始めた。

その表情も何やら憂鬱そうだし、何かあったのかな……。

 

「何でもないわよ……。気にしないで……」

 

そういいながら笑顔を作るも、何処か影があるというか、暗い雰囲気がする。

明らかにいつもと様子が違う。なにやら厄介ごとの予感がする。

どうやらこの平和はあんまり長続きしないみたいだな……。

少し憂鬱になりながらも俺はアーシアのマッサージを続けるのだった。




次回からライザー編始まります。
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