帰ってきたらD×Dだった件   作:はんたー

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レーティングゲーム始まります

イッセーside

 

 

いよいよ決戦当日。

俺たちはオカルト研究部の部室にて待機していた。

それぞれ読書をしたりお茶を飲んだりしながら思い思いのやり方で緊張をほぐそうとしている。

表面上は何ともなさそうだけど、皆からすれば、このゲームで今後の人生が決まるといっても過言じゃない。

そう考えると緊張や不安を覚えるなってほうがおかしいか。

 

「もうすぐ時間っすね」

 

「そうだな」

 

時計を見ながらそうつぶやくミッテルト。

うう、やばい。みんなを見ていたらなんだか俺まで少し緊張してきたな。

帝国戦や天魔大戦とは違って命までかかってない分気が楽ではあるけどさ……。

するとアーシアがふと俺の手を握ってきた。

顔を見るとその表情は不安でいっぱいといった風な感じだ。

考えてみると、アーシアは戦う力もなければ戦闘の経験もない。

一応訓練とかはしたけどそれでも不安が勝っているんだろうな……。

 

「大丈夫だアーシア。俺たちなら勝てるさ」

 

「そうそう。みんなも大船に乗ったつもりでいてくださいね」

 

そういって俺はアーシアの髪をワシャワシャなでる。

ミッテルトも高らかに宣言し、皆の不安や緊張をとりほぐそうとする。

実際、効果があったのかわからんが、皆の雰囲気もいい感じになってきたな……。

 

そうこうしていると部室に銀色の魔法陣が展開され、光と共にグレイフィアさんが現れた。

 

「皆様。準備はお済みになりましたでしょうか?」

 

その言葉に眷属全員が立ち上がる。

どうやらみんな気合は十分みたいだな。

それを見たグレイフィアさんがゲームに関する説明を始めた。

 

「開始時間となりましたらこちらの魔法陣から戦闘フィールドへ転送されます。戦闘フィールドは人間界と冥界の間に存在する次元の狭間に構成された使い捨ての空間なので、どんな派手な攻撃をされても構いません。各々、思う存分にご自分の力を振るってください」

 

ふむふむ。

戦闘は異空間で行われるのか。

どのレベルで崩れるのか気になるな。

それ次第でどれくらい力を抑えるか決めなくちゃいけないし、転送されたらすぐ解析鑑定したほうがよさそうだな。

まあ、この人が頑丈というくらいだし、少なくとも魔王種級の攻撃なら耐えられるかな?

 

「今回のレーティングゲームは両家の皆様も他の場所から中継で戦闘をご覧になられます。さらには魔王ルシファー様も今回の一戦を拝見されておられます。それをお忘れなきように……」

 

「そう、お兄様が直接見られるのね」

 

魔王ルシファー……つまり噂のサーゼクスさんが見ているってことか。

もしかしたら後で会えるかもしれないな。ティアマットさんが褒めるくらいだし、どんな人か少し楽しみだ。

ちなみにティアマットさんも今回は無理言って見学しているらしい。

悪魔の領土である使い魔の森を寝床にしたりとあの人もたいがい自由人だよな。

 

説明が終わるとグレイフィアさんは部室の真中に魔法陣を展開させる。

 

「これより皆様を戦闘フィールドにご案内します。この魔法陣の中にお入りください」

 

指示された通り全員が魔法陣に入ると、魔法陣の光が強くなる。

いよいよレーティングゲームが始まる。

気合を入れていかないとな。

そうして、俺達は光に包まれながら転移する。

 

**********

 

転移した先は……俺たちのいた部室だった。

一瞬失敗!?と思ったが、鑑定してみると非常によくできたコピーであるということが判明した。

 

『皆様、この度、フェニックス家とグレモリー家の試合に置いて、審判役を任せられましたグレモリー家の使用人、グレイフィアと申します。よろしくお願いします。

この度のレーティングゲームの会場として、リアス・グレモリー様方の通う、駒王学園の校舎を元にしたレプリカを異空間に用意させていただきました』

 

へえ。悪魔の技術力ってすげえな。鑑定しなければほとんどわからないや。

本当に部室そのままって感じだし、小物から常備されているお菓子類。

隠してある俺のエロ本まで再現されている。

……こいつは別に再現しなくてもよかったな。

なにはともあれほとんど俺たちの学校と変わりはないようである。

強いて言えば場所が異空間だから空がおかしいことくらいか。

なんていうか、ラミリスさんがポンと研究施設を作ったのを思い出す。

すごい技術力だ。

仮にも研究者としては少し興味があるな……。あとで聞いてみよう。

 

『両陣営、転移された先が「本陣」でございます。リアス様の本陣は旧校舎オカルト研究部部室。ライザー様の本陣は新校舎生徒会室。兵士(ポーン)の方はプロモーションを行う際、相手本陣の周囲まで赴いてください』

 

俺たちの陣営に兵士はいないからこれはあんまり関係ないな。

警戒するべきは相手の兵士か……。向こうはフルメンバーそろっていたわけだから、使い方次第では警戒が必要かもしれない。 

 

『なお、使い魔の制限ですが、兵藤一誠様の使い魔であるティアマット様の使用は禁止とさせていただきます』

 

まあこれは当然だな。

ティアマットさんがでたらおそらくライザー眷属全員燃やし尽くせるだろうし、そもそも今回見学って事前に言っていたしな。

 

『ゲームの制限時間は人間界の夜明けまでとなります。それでは、ゲームスタートです』

 

グレイフィアさんがそう告げた直後、学園のチャイムが鳴った。

今、現時点をもってレーティングゲームがスタートしたのだ。

 

 

**********

 

「まずはライザーの兵士を撃破しないといけないわね」

 

「ライザーの兵士は8名。『女王(クイーン)』に昇格されたら厄介ですわね」

 

それは俺も同感だ。

元々女王である朱乃さんもその力はよく知っているし、警戒しているようだな。

 

「体育館はかなり重要な拠点になりそうね。先に陣取ったほうがいいかもしれないわ」

 

体育館か……。

広々としているし、いざという時の避難場所にもされているため、裏には結構な量の備蓄があったはず。

持久戦になると確かに重要そうな場所だな。

 

「でも、この人数じゃ守り切れないと思いますよ」

 

俺の言葉に再び考え込む部長たち。

俺かミッテルトがいれば防衛も容易いだろうけど、部長としても俺たちの様な戦力を遊ばせたくはないだろう。

悩みどころだな。

皆がいくら強くなったとはいえ、そこまで劇的ってわけでもないし、防衛戦は数の差で難しそうだ。

 

「じゃあいっそのこと、体育館壊せばいいんじゃないすか?おとりも入れて引き込めば大勢釣れて一石二鳥っすよ」

 

ああ、その手があったか。

ちょうど迷宮防衛戦に似た感じだな。

引き込めるだけ引き込んで一気に罠で殺すやつ。まあ確かに奪われるくらいなら壊したほうが都合がいいか。

 

ここで旧校舎や森にわなを仕掛けに行っていた小猫ちゃんと木場が帰ってくる。

役割分担としては俺と小猫ちゃんとミッテルトで体育館のおとり役を。木場と朱乃さんが遊撃隊として森や運動場で待機。部長とアーシアが部室で待機って感じになった。

 

「あ、今向こうも動き出しましたね。何人か外に出ていますよ」

 

俺の言葉に驚いたような目で見るみんな。

彼女たちはまだ魔力感知を会得していないからわからないみたいだな。

 

「どうしてそう思うんですか?」

 

怪訝そうに小猫ちゃんが訪ねてくる。

 

「魔力感知って言ってね、魔力を利用して周囲の情報を得ることができる技さ。もう少し気闘法の扱いに慣れたら教えてあげるよ」

 

「……ありがとうございます」

 

 

**********

 

というわけで、体育館にやってきました。

どうやら部長の危惧した通り先に陣取られているな……。

まあ、おとりの手間が省けてと考えればいいか。

 

「体育館の中以外に上空に気配を消した奴が一人……、上空の奴はたぶん女王だな」

 

「そうっすね。保有している魔力も多いしたぶん間違いないっすね」

 

「え?」

 

俺たちの言葉に慌てて上を見る小猫ちゃん。するとそこには確かに気配を限りなく薄くした女性悪魔が飛んでいた。

保有してるエネルギーは間違いなくAランクオーバー。EPは大体2万ってところか……。小猫ちゃんではまだ厳しいだろう。それにしても……。

紫色の髪にモデル顔負けのプロポーション。スリットから覗く生足がかなりエロイ。

おっぱいもでかいしすごい美人だ。いいな。

 

「いででで」

 

「いい加減自重するっすよ」

 

あほなこと考えてたら頬をつねられました。

まあでも確かに、外で待ち伏せしてるわけだし、体育館破壊後も警戒する必要がありそうだな。

そう考えながら俺たちは体育館の中に入る。

どうやら待ち構えているようだな。

 

「隠れてないで出てきたらどうかしら」

 

「別に隠れてるつもりはないっすけどね……」

 

そこにいたのはチャイナドレスを来たお姉さんと棍を持った少女と双子らしき小柄な娘、あと猫耳の双子に大剣を持つ女の子と和服の女の子の計8人だった。

確か、チャイナドレスのお姉さんが戦車で、大剣の子が騎士、和服が僧侶で他の五人は兵士だった気がする。

……ていうか。

 

「多くない?」

 

うん。明らかに多い。

14人中8人がここに集結って明らかにバランスがおかしい。

 

「ライザー様は特にあなたを警戒していましてね、私たちとしては人間ごときにそこまで警戒する必要もないとは思うけど、念には念を、この人数で潰させてもらうわ」

 

チャイナドレスのお姉さんがそういうと、双子兵士×2と棍を持つ兵士、僧侶の子が襲い掛かってきた。

 

「「解体しまーす」」

 

チェーンソーとかまた面白い武器を使ってきたな。

向こうじゃ見たことないや。

小柄なだけあってなかなか素早い動きだが俺には通じない。

どれだけ大人数でも一度にかかれるのは3~4人だろう。それ以上は同士討ちの危険性があるからな。

その程度ならよほどの達人相手でもない限り余裕でさばける。

 

「よけるな~」

 

「むかつく~」

 

なかなか攻撃が当たらないことにイラついているようだが向こうからも余裕が感じられるな。

その源は……。

 

「はあ!」

 

僧侶の子か。

合間合間に魔力弾を放ってこちらの動きを制限しようとしている。

悪くない手だが、それでも正直言って俺には通じないな。

 

「これでもダメなのか……」

 

ある程度攻撃をかわし、いったん距離をとる。

 

「えい……」

 

「がはっ!?重い……」

 

尻目に見ると、小猫ちゃんも結構圧倒してるな。

気操法で強化しながらの攻撃で相手の防御を容易く貫いている。

あの様子だと問題ないな。

 

「さてと、そろそろ()()()()()を解禁するか」

 

「え?」

 

俺の言葉にライザー眷属は警戒するように構えるが、騎士と戦っていたミッテルトは俺が何をするつもりなのか悟ったようにこちらを振り向く。

 

「え、あの、イッセー。もしかしなくてもアレをやる気すか?」

 

「ああ」

 

正直に言うと、俺はあまりこの子たちを殴ったりしたくないんだよな。

そもそも男が女の子殴るってあれだし、この子たちも別段悪人ってわけじゃない。

ただ主のために頑張る健気な子たちだ。そんな子を殴って解決?それは違うだろ。

そう。それが理由なんだ。決して美女美少女より取り見取りだからとか、目の保養だとか、そんなことは一切考えてないんだよ。本当だよ。嘘じゃないよ。

 

「あの、それマジでやめたほうが……」

 

「……なんだか猛烈に嫌な予感がします」

 

「いくぜ!」

 

そうと決まれば先手必勝だ。

俺は速攻で接近してチェーンソーをもつ双子の兵士と棍を持つ兵士の子の肩に触れる。

あまりの速さに対応できず、彼女たちは俺の接触を許してしまったのだった。

 

「な、なに?」

 

「なんともない?」

 

フフフ、お楽しみはこれからだぜ。

俺は指パッチンと同時に服に流し込んだ力を一気に開放する。

 

「喰らえ!“洋服崩壊(ドレスブレイク)”!」

 

すると三人の服は完全に崩壊し、三人の兵士は一気に全裸となった。

三人は一瞬何が起こったのかわからないのか少し困惑したが、徐々に羞恥で顔が赤くなっていく。

 

「「「きゃ────!?」」」

 

三人は慌てて秘部を隠し、その場に力なくへたり込んだ。

俺はきちんと彼女たちの裸体を記憶する。いつでも鮮明に思い出すことができるのだ。

最高の光景だ。

小猫ちゃんと他のライザー眷属は何が起きたのかわからず困惑し、ミッテルトは額に手を当てて空を仰いでいる。

 

「これが俺のとっておき、“洋服崩壊(ドレスブレイク)”……。相手の洋服に俺の魔力を込めることで洋服だけをピンポイントで破壊するという俺の自慢の権能だぜ!」

 

「な、なんという恐ろしい、いやおぞましい技……」

 

見るとライザー眷属たちは俺の権能に恐怖を感じたのか後ずさりする。

 

「最低!女の敵!」

 

「けだもの!性欲の権化!」

 

服を破壊された者たちはかなり激怒している。

一人はうずくまって泣いている……。少しやりすぎだったかな?

 

「見損ないました。最低です」

 

ごばっ!?

敵からならともかく味方からも非難を受けるとは……。

小猫ちゃんの軽蔑の視線がすげえ痛い。

 

「あ~、ごめんなさいね。うちの彼氏が本当に迷惑かけたっす。はい、タオルあげるからこれで隠すっすよ」

 

「うっ……。ぐす……。ありがとう……」

 

そういってミッテルトは敵の騎士そっちのけで三人にタオルを配り始めた。

本来敵同士のはずなのだが、三人は少し泣きながらミッテルトからタオルを受け取る……。よほど余裕がないのだろう。

なんだろう。まるで俺が悪者みたいじゃないか?

ていうかミッテルトはそもそもこの技の発展版に助けられた身だろ。そんな呆れたような目で見つめるなよ……。

 

「下半身でモノを考える愚劣だニャ」

 

「けだものニャン」

 

おっと、戦闘再開か。

洋服崩壊(ドレスブレイク)”は小猫ちゃんの視線が痛いし控えるか……。非常に残念だけど……。

俺は紙一重で猫耳姉妹の攻撃をよけ、首筋をとんと叩く。

俺のオーラを流し込み、神経をマヒさせたのだ。

 

「がっ?」

 

「なっ?」

 

そのまま意識を失い倒れる二人。

早くも五人が戦闘不能になったのを見て焦る僧侶のお姉さん。

 

「おのれ!」

 

慌てて炎の魔法を放つが、俺はそれすらも容易くかわし、先ほどと同じ要領で外傷なく気絶させた。

 

『ライザー・フェニックス様の兵士二名、僧侶一名リタイア』

 

流れるように三人を撃破。

その光景を見て先ほどの三人も小猫ちゃんやミッテルトと戦っている子たちも驚いている。

 

「最初からそうしろって話っすよね……」

 

「く、さっきから貴様!こっちを一瞥した後別のほうを向きながら戦って……、なめるのもたいがいにしろ!」

 

そういいながら攻撃の手を早める騎士の子。ミッテルトは魔力感知で相手の動きを察知しつつ、小猫ちゃんのほうを見ながら戦っていたから向こうからすればなめられていると思うのも無理はない。

騎士ってだけのことはあってなかなか早い……が、ミッテルトからしたら大したことないレベルだ。

 

「残念すけど、あなた程度じゃあ本気出すまでもないすね……」

 

「なっ?」

 

ミッテルトの一閃で騎士の子は後方まで吹き飛んだ。

ミッテルトの手加減のおかげでぎりぎり踏みとどまったが武器は粉々に破壊された。

 

「ありえん。それはただの木刀ではないのか……?」

 

「うちのこれはそこらで拾った正真正銘ただの木刀っすよ。単純にうちがあんたより強いってだけっすよ」

 

そこにあるのは覆しようのない技量(レベル)の差。相手に合わせて手加減してこれなのだ。

そこには大人と子供くらいの開きがある。

 

「ふざけるなあ!!」

 

彼女はそれを認められないのか武器を失ったにもかかわらず突撃するが……。

 

「甘いっす」

 

木刀ではなく鋭い蹴りのカウンターにより倒れ伏せた。

 

「大きな大剣を振り回すのならもう少し相手の動きを見るべきっすよ。それじゃあ同レベルの速さを持つ相手に簡単に見切られるっす。ほかにも型のバリエーションを増やしたりと工夫するといいっすよ」

 

『ライザー・フェニックス様の騎士一名リタイア』

 

ちゃっかり敵さんにもアドバイスしてるし……。まあ聞いていたかはわからないけど。

 

「えい」

 

「ぐは!?」

 

小猫ちゃんも見事に相手の戦車を倒したし、戦果は上々だな。

 

「あ、待て!」

 

「逃げる気!」

 

そう。逃げる気。

端でタオル抱えてうずくまる兵士三人に目もくれず、俺たちは体育館を後にする。

唯一ミッテルトが片手で謝っているが、それでもそそくさと体育館を後にする。

それと同時に体育館に落雷が降り注いだ。

 

『ライザー・フェニックス様の兵士三名リタイア』

 

「やったな二人と……」

 

「近寄らないでください」

 

すたすたと先を急ぐ小猫ちゃんに泣きそうになってきた。

 

「……自業自得っすよ」

 

まあ確かにそうなんだけどさ……。

 

……ん?俺の魔力感知に反応が……。

これは……。

 

「危ない小猫ちゃん!」

 

「なっ、なにを……?」

 

俺はとっさに小猫ちゃんを抱き寄せ退避する。

一瞬何が起きたのかわからないといった表情だったが、突如彼女が歩こうとしたルートで大爆発が起き、それを見て彼女は顔を青ざめた。

 

「あのまま進んでたら間違いなく巻き込まれてたっすね……」

 

そういいながらミッテルトは上空に佇むライザーの女王を見上げる。

 

「なぜわかったのかしら?前触れなんてなかったはずだけど……」

 

「大気の魔力の流れが明らかにおかしかったからな……。何かしらの攻撃がくるってすぐわかるさ」

 

俺の言葉に女王は警戒を強める。

どうやら俺の言葉を嘘ではないと判断したようだ。

 

「ここは私がやりますわ。イッセー君」

 

そこに現れたのは朱乃さんだ。

相手の力は朱乃さんとほぼ互角ってとこかな?少なくとも魔法の技量(レベル)はそこそこ高そうだ。

まあ、普通にやれば単独でも勝てるとは思う……けど懸念もある。

レーティングゲームの資料……、俺も拝見したけどこのゲームには“フェニックスの涙”とかいう回復アイテムがあるらしい。

資料を見た感じたぶん上位回復薬(ハイポーション)……、あるいは完全回復薬(フルポーション)に匹敵する効能を持っている。

不死鳥……それも女王という立場なら持っている可能性は非常に高い。

それを含めると朱乃さんだけでは不安だな……。

 

「私もやります……」

 

そういうと小猫ちゃんは手足に妖気を纏わせる。

気操法の扱いにもだいぶ慣れてきたみたいだな。

 

「じゃあ、ここは朱乃さんと小猫ちゃんに任せます。一応、フェニックスの涙とやらに注意してください。女王という立場なら持ってるかもしれません」

 

「なっ!?」

 

「!?なるほど……。盲点でしたわ。確かにフェニックスの女王なら、アレを持っていてもおかしくない」

 

朱乃さんも俺の言葉に警戒の色を強める。

完全回復薬は戦場において、あるのとないのとでは大違いだからな……。

そう言って俺とミッテルトはこの戦場を後にした。




この世界のイッセーは魔国で研究員をやっていたので資料とかもくまなく目を通しています。
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