帰ってきたらD×Dだった件   作:はんたー

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今回は本当に…
ほんとおうに賛否両論あるとおもいます。
なにせ思い切りオリ設定出してるわけですからね。


魔王と対面します

木場side

 

「すごい……」

 

僕たちとレイヴェル・フェニックスさんの戦いのさなか放たれたイッセー君の一撃を見て皆が呆然となった。

当然だ。

今までイッセー君の力を何度も見てきたけど、今の技は文字通り桁違いの威力だったのだから。

 

「お兄様……」

 

レイヴェルさんはその光景を見て思わず顔を青ざめる。

あれほどの一撃を食らってしまえばフェニックスといえどもただじゃすまないだろう。

するとそれを見たイッセー君が部長とアーシアさんを抱えて屋上から降り立ってくる。

 

「安心しろライザーは生きてるよ。ちゃんと手加減したんだから……」

 

これで手加減っていうのか?いったい本来の威力はどれほどの……。

 

「それを信じろと……?」

 

「ゲームで死人出すわけにはいかないだろ?心配なら医務室に足を運びな。フェニックスの再生力なら大きな怪我はないはずだから」

 

「……わかりました。ひとまずあなたの言うことを信じましょう。赤龍帝」

 

それを聞いたレイヴェルさんは安心したように肩の力を抜く。

イッセー君の言葉に嘘はないと判断したようだ。

 

「でしたら私はこれで。またお会いしましょう」

 

「おう、またな」

 

あくまで貴族としての態度を崩さず、一礼をしたのちレイヴェルさんは僕たちのもとを去った。

しかし、僕はそのことよりもイッセー君の一撃に目が行ってしまう。

僕たち悪魔とは違い、イッセー君は人間のはず。それなのにあれほどの魔力を容易く操るだなんて……。

今の一撃には魔王級か、下手したらそれ以上の力が感じられた。

 

(イッセー君、君はいったい……)

 

どれほどの鍛錬を経たらあれほどの力を手に入れることができるのか……。

イッセー君だけじゃない。ミッテルトさんもだ。

僕も行きたい。彼らの領域まで。

僕はそう強く思った。

 

 

 

**********

 

イッセーside

 

「イッセー先輩……。今のは?」

 

「ヴェルドラ流闘殺法“覇竜絶影拳(ドラゴニックバースト)”。ヴェルドラ流闘殺法の奥義の一つさ。いつか教えてあげるよ」

 

レイヴェルの去った後、小猫ちゃんが今の技について尋ねてきたので俺は正直に答える。

覇竜絶影拳(ドラゴニックバースト)”は魔力を拳に集め、圧縮し、パンチと同時に解き放つという非常にシンプルかつ強力な技だ。

俺も師匠とともに三日三晩技名考えただけあって気に入っており、師匠は奥義の一つとして扱うことにしたという経歴を持つ。

とはいえ魔力を拳に集中させ、それを圧縮するという工程が割と難しく、気操法を覚えたばかりの小猫ちゃんにはまだ無理かな?

それよりも……。

 

「アーシア、部長、大丈夫ですか?」

 

「ええ、平気よ。イッセーのおかげでね」

 

「ハイ。ありがとうございます。イッセーさん」

 

二人とも見た限りだと大きな負傷はなさそうだな。

部長の傷もアーシアの‟聖母の微笑”で回復しているし問題はなさそうだ。

そう思い、俺はお姫様抱っこの形で抱えていた部長と背中におぶっていたアーシアを下ろそうとすると……。

 

「イッセー、もう少しだけこのままでいいかしら?」

 

「わ、私も……。駄目でしょうか?」

 

なんとしばらくこのままがいいというのだ。

確かに二人ともかなり消耗しているし、もしかしたら立つことすら億劫になってるのかもしれないけど、なんという役得。

お姫様抱っこしている分ダイレクトに伝わる太ももの感触に押し付けられるおっぱいんの柔らかさ……。

まさに至福だ。

 

「……また増えた」

 

ミッテルトの言葉が俺の耳に届く。

増えた?何のことだ?

そう考えているとミッテルトが近づいてきた。

 

「そうやって弱みにかこつけて変なこと考えるのやめたほうがいいっすよ」

 

くっ、やはりこいつには見透かされているか。

しかたないだろ!いくら彼女の前とはいえ、この欲望にあらがえる漢などいるはずがない!

そもそもミッテルトは一夫多妻のことを肯定してる派だろ。

実際、黒歌とはライバル心燃やして口では対抗してるとはいえ、彼女がいないとき……例えば二人で飲みに行ったときとかは実は第二婦人とかなら別にいいかもとか酔った勢いで言ったりすることもあるのだ。

 

「いや、それとこれとは話が別っす。そもそも大勢の人の前でそういうことをするというのがおかしいし、実際に付き合った人とかとならまだしも、そういう関係に発展しないうちはやめたほうがいいっすよ……」

 

あ、はいごめんなさい。

確かに恋人同士ならまだしも違うのにそんなこと考えるのは失礼かもしれないしな。

現に黒歌ともまだ付き合っているわけではないのだ。

まあ今は関係ないし置いとくか。

 

「兵藤一誠様」

 

声のした方向を向くとグレイフィアさんがこちらに近づいてきていた。

その佇まいはまさに完璧メイドといった感じだな。

 

「魔王、サーゼクス・ルシファー様があなたのことをお呼びです。どうぞこちらへ……」

 

この世界の魔王様の呼び出しか。

部長のお兄さんサーゼクス・ルシファー。どんな人なのか少し楽しみだな。

そう思いながら俺は部長たちを下ろしてグレイフィアさんの後についていく。

しばらく歩くとかなり重厚そうな扉が目の前に現れた。

それを開けるとそこには複数人の悪魔の人たちがいた。

すると俺のもとに二人の悪魔が近づいてくる。一人は赤髪の渋い感じの悪魔でもう一人はライザーに少し似ている風体の悪魔だ。

 

「初めまして。私はジオティクス・グレモリー。リアスの父親だ」

 

「あ、部長のお父さんですか。初めまして。兵藤一誠と申します」

 

やっぱり部長のお父さんだったのか。まあ魔力の感じがそっくりだしな。

ということはもう片方がライザーの父親か。

ライザーの父親……フェニックス卿もまた俺に近づく。最初は恨み言でもいいに来たのかと思ったけどどうやら違うようだな。

雰囲気に悪辣な感じがしないし魔力の流れも穏やかだ。

 

「一誠君といったかな?君には感謝しなくてはならないな……」

 

はて、感謝?息子をボこして縁談をなかったことにまでしたんだから恨まれるならともかく感謝だなんて……。

そう考えているとフェニックス卿は苦笑しながら理由を述べてくれた。

 

「息子は今まで敗北をしたことがなかった。ゆえに一族の力を過信しすぎていたんだよ。縁談の件は私も残念だが、今回のことで息子もフェニックスも絶対ではないという当たり前の事柄を学ぶことができただろう」

 

なるほど。ライザーの成長のためにもどこかしらで挫折を経験したほうがいいと考えていたってことか。

確かに明らかに調子乗っていたもんなあいつ……。

次に話しかけてきたのはジオティクスさんだ。

 

「私も礼を言わせてもらおう。私は心のどこかで娘のことを都合のいい道具扱いしていたのかもしれない。娘の夢……それを聞いて目が覚めたよ。ありがとう」

 

この人もこの人で部長の幸せについては考えていたのかもしれないな……。

すると今度は奥のほうから誰かが……って?何だこの気配?

そこにいたのは赤髪の若い男性。

一見すると大したことないように見えるが違う。

EPは300万を超えているうえ精神生命体としての力を兼ね備えてやがる。

驚くべきはそれを完全に隠蔽していること。俺のように解析特化の究極能力(アルティメットスキル)がなければ気付けなかったのではあるまいか?

ひょっとしてこの人が……。

 

「初めまして兵藤一誠君。僕はサーゼクス・ルシファー。リアスの兄で魔王をやっている」

 

この人が……守護王に放り込んでも中堅どころとなら互角に戦えそうだぞ。

少なくともガビルさんとかそこらへんよりは強そうだ。

正直予想以上。もしかしたらこの人も究極を持っていたりして……。

……いや、まさかね。こっちの世界の人で究極に目覚める可能性はメチャクチャ低いというのがリムルの言だし。

 

「リアスの件について私からも礼を言わせてもらいたい。まさかかの大戦で暴威を振るった赤き龍がリアスの味方をするとは面白いこともあるものだ」

 

おい言われてるぞドライグ。

お前意外といろいろなところに迷惑かけてるのな……。

 

『う、うるさいな。俺も若かったんだよ……』

 

なんていうか、お前あれだな。意外と師匠に似てるところがあるのかもしれないな。

 

『なっ!???』

 

なんかショック受けてるけど気にしないでおくか。

するとサーゼクスさんが一つ咳払いをすることで回りを落ち着かせる。

その目は真剣そのものだ。

 

「兵藤一誠くん。君はリアスの眷属になるつもりはあるかい?」

 

部長の眷属か……。以前は断ったけど、それは悪魔のデメリットがでかいというのもあるけどそれと同時にまだ部長がどういう人なのかわかってなかったというのもあるからな……。

部長と共に過ごし、部長の人となりを把握することができた今は部長の下につくのも面白いかもしれないとも思っている。

けどな……そうなると必然的に冥界に籍を置かなくてはならなくなるわけだ。

一応俺大学卒業後は魔国連邦(テンペスト)の研究所に再就職する予定だし……。

仮にそういうもろもろを置いておくとしても無視できないこともある。

それは・・・・・・・・・

 

「……たぶんですけど、今の部長では俺を眷属にできる力はないんじゃないですかね……」

 

「まあ、確かにそうかもしれないね」

 

そう言ってサーゼクスさんは苦笑しながら肩をすくめる。

悪魔の駒は他者を悪魔に転生させる際、王とその者の力量がかけ離れていると失敗するのだという。

数値だけ比較しても今の部長と俺では百倍以上の差がある。ミッテルトも同じだ。

とても成功するとは思えないというのが俺の率直な感想だな。

 

「ならばお試しとして眷属候補になってみるというのはどうかな?」

 

眷属候補……。そういうのもあるのか。この人もこの人で俺という存在を無視できないってことかな?

なんでも眷属候補なら冥界に行く権利なんかももらえるし、今回のように向こうが許可を出せばレーティングゲームに参加することも可能らしい。こちらはあくまで向こうが許可すればの話だけど。

たとえ部長の力が俺を超えたとしても最終的な判断も俺にゆだねるというし、実際に悪魔になるわけでなく、あくまで仮の眷属ってことだしそれくらいならいいかもしれないな。

 

「わかりました。まあ、最終的にどうするかはまだ決めかねますがそれくらいなら構いませんよ」

 

「ありがとう。君みたいな子がリアスを守ってくれるというのなら心強いよ」

 

「はい。俺も絶対妹さんを守って見せますよ」

 

そうして俺とサーゼクスさんは互いに握手をする。俺としてもそのくらいならば異論はないし俺としてもこの人と友誼を結べたことはありがたい。

その後俺は一度お辞儀をしたのちみんなのところへと戻ることにした。

一応今話した内容についても報告しないとだしな。

 

 

 

**********

 

サーゼクスside

 

 

「ふう、なんとかなったか……」

 

今代の赤龍帝に選ばれた少年。最初その報告を聞いたときは警戒こそしていたが正直言って甘く見ていたように思える。

認識を変えたのはあのティアマットを使い魔にしたという報告を聞いた後だ。

そして今日、間近で見てわかったことは彼はとんでもない存在であるということだ。

恐らく赤龍帝としての力以外にもなにかを隠し持っている。

 

(彼らと親交ができたのは幸運だったな。それに……)

 

どうやらリアスも彼のことを気に入っているみたいだしそれは彼のほうもしかりだ。

彼の目からはとても誠実な気持ちが見てとれた。しかもあの戦いにおいて赤龍帝の籠手を使わなかったのもおそらくはリアスの先を案じてのことなのだろう。

彼ならばきっとリアスのことを守ってくれるだろう。

僕としては異種属間の恋愛というのも肯定しているつもりだ。

僕とグレイフィアだって元は敵同士だったけど、今は夫婦の間柄となっているわけだしね。

できれば彼も悪魔に転生してくれたほうが僕としても望ましいが最終的な判断は彼らに任せるとしよう。

 

(それにしても、彼の恋人だという堕天使……ミッテルトといったかな?彼女もなかなか油断のならない存在みたいだ)

 

あのミッテルトという堕天使の少女からも何やら強い気配を感じた。

おそらく神の子を見張る者(グリゴリ)の幹部級かそれ以上の力を持っているのだろう。それにしては二人ともその名前を一度も聞いたことがない。

一誠君にしろ彼女にしろ、あれほどの存在が今の今までどこで何をしていたのか……。

 

(少し調べてみたほうがいいかもしれないな……)

 

 

 

**********

 

イッセーside

 

 

「私、イッセーたちの家に住むわ」

 

「「へ?」」

 

とりあえずお試しの眷属候補になった旨を話してしばらくたった後突如として部長がそんなことを言ってきた。

 

「だから、私イッセーたちの家に住もうと思うの」

 

「いや、なんでそうなるんですか?」

 

急な部長の発言に俺は結構動揺している。

いきなりどうしてそんな結論に至ったんだ?

 

「眷属候補といっても、私があなたを眷属に加えることができるようになる前にあなたが心変わりしちゃったら意味ないでしょ?だから少しでも親睦を深めたほうがいいと思ったわけ」

 

「まあ、うちらは問題ないっすけど……」

 

ああなるほど。そういう思惑があるのね……。

まあ、まずは父さん母さんに聞いてみないと何とも言えないのだが。

 

「とりあえず親に聞いてみますね」

 

というわけでlineでこのことを両親に尋ねる。

ちなみに両親はオカルト研究部が悪魔たちの部活であるということも把握しているし在籍している生徒がもれなく悪魔ということもわかっている。

ちなみに話したときは『向こうの悪魔さんたちと同じ感じなら心配いらないわね』と結構軽く返されたっけ……。まあ、二人とも一度だけ向こうの世界に旅行しに行ったことあるしな。

あ、返信きた。

 

『いいわよ』

 

『また美人の同居人なんてすごいな』

 

軽いな!?

仮にも同居人増えるわけだからもう少し考えてくれよ……。

まあ、この軽さで異世界やミッテルトの件も受け入れてくれたわけだし一概に悪いとは言えないけど、それにしたってさあ……。

 

「許可ももらったわけだし、イッセー、ミッテルト。明日からよろしくね」

 

ウインクしながらそう言うと部長は荷物をとるためにいったん自分の家に戻っていった。

 

「なんか、凄い展開になったっすね」

 

「ほんとにな……」

 

アーシアに引き続き部長まで。よくまあ部屋が余っているもんだよな。まぁ、良いか。

明日から俺の日常は更に賑やかになりそうだな。

そう思いながら俺とミッテルトも帰路に就いたのだった。




眷属候補の設定は完全オリジナルです。なお、このようにした理由はこうしないとイッセーくんがレーティングゲームに今後出れなくなるからです。
サイラオーグとのバトルとか好きなんで、でも安易に悪魔に転生させるのもなあと悩んだ結果これに落ち着きました。
あくまで候補で正式な眷属ではないのでそこまで強制力はありません。ぶっちゃけ途中でやめようと思えば辞められるレベル。
なお、このお話でストックが尽きたので次回投稿まで間が空きます
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