隣のお嬢様はネガティブガール   作:星メガネ

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読んでくださり、本当にありがとうございます!

そして案の定更新が5月になってしまったことを謝罪させていただきます。これからも亀更新にはなるかもしれませんが、読んでくださると嬉しいです。

それでは本編どうぞ!今回は少し短めです。


第11話 現地ライブのサウンドは他じゃ聴けないから一回味わっとけ

 ゴク……ゴク……ゴク……!

 

 

「かぁぁ!うめぇぇ!」

 

「お前もう半分飲んでんじゃねぇか。まだライブ前だぞ?」

 

「主にお前が俺のSAN値をピンチにしたからだろうが」

 

 

 あの後なんとか場を整えることに成功した俺だが、ライブのために取っておいた体力気力をかなーり消費してしまっていた。だから頼んだドリンクが半分以上無くなってるわけだ。因みに俺はコーラじゃなくてサイダー派だ。

 

 今は会場でライブ待ち。もう少しで始まるからなのもあるが、会場はたくさんのサイリウムの光でいっぱいだ。次来る時までには俺もサイリウム買おう。なんか悲しい。

 

 

「えっと、ライブまで後……」

 

「5分てところか。トイレ行くなら今の内だな」

 

 

 映画館と同じだな。鑑賞中にトイレ行きたくなるとか論外だし、出来る限り駆け込んだ方がいい。俺?俺はもう済ませたから大丈夫だわ。腹痛とかいう理不尽が訪れない限りは余裕。

 

 

「だな。んで前列に行くのも今の内だ。てなわけで俺は前行ってくるぜ」

 

「あたしも!」

 

「あーあー、行っちまった」

 

 

 全く、行く前にこっちに話を振らんかい。大翔と桐ヶ谷さんって実は相性いいんじゃねぇの?

 

 さて、取り残された俺と倉田と二葉だが、これどうするよ?俺等も前に行った方がいいのか?ぶっちゃけまだライブ時の雰囲気が掴めてないんだけど……。

 

 

「えっと、どうする?前行くか?」

 

「わ、私はいいかな……。前人いっぱいだし……」

 

「うん。これもう進めないよね…」

 

「だよな。じゃ俺もここで見よ。それにここからでも割と見えっからな」

 

 

 それに二人置いていくのもなんだかなって感じだ。あとあれだ、前は演者と近くて恥ずかしい。顔とか合ったらウィンクとかされんのかな(期待過剰)そんなの耐えられん。

 

 

「あ、始まるよ!」

 

『ワァァァァァァ!!!!』

 

「……!!!」

 

 

 ステージと俺等のいる客席が暗転し、サイリウムのみが煌々と光を放つ。それと同時にこの時を待っていたかのように大きな歓声が湧き上がった。

 

 

 そして────ステージに光が灯る。その瞬間……!

 

 

「みなさんこんにちはーっ!!Poppin’Partyですっ!」

 

 

 ステージに立つ5人の女性(ガールズバンド)の真ん中の人が明るい声でそう言うと、再び歓声がドッ!湧き上がった。あ、山吹沙綾さんだ!!可愛い!!

 

 どんな曲を演奏すんだろう。曲なんてアニソンしか聴いてない者としてはどれも新鮮だ。あでもカバー曲とかも()ったりすんのかな。

 

 

「それじゃあ、早速聞いてください!『Happy Happy Party!』」

 

『ワァァァァァァ!!!!』

 

 

 す、すげぇ…。あの人達の楽器の音が、声が、全部直接心にぶつかって揺らしてくる……!これが、ライブってやつなんだ…!大翔と桐ヶ谷さんみたいに前に行ったら、もっと強くなったりすんのかな。

 

 てかさっきまで可愛いと思ってたけど、山吹沙綾さんのドラムかっこよ!!ここからでも分かるくらいにパワフルだ。あと何より、叩いてる時にふと見せる笑顔が眩しすぎる…!

 

 

「(こりゃ……前行ったもん勝ちだわ……!それだけの価値がある)」

 

 

 だってこの後にまだ4バンドもあるんだろ?今回はもう前に行けないけど、次に来た時は絶対に前取るぞ!

 

 

「これが、これがバンドなんだ……!」

 

 

 倉田も隣で凄ぇ感動してるし、これは“特別なもの”っての見つけちまったかな。今大ガールズバンド時代なんて言われてるし、始めるにはもってこいな時期だし。メンバーとして誘える相手だって近くに二人はいるわけだし、バンド組めるんじゃないか?

 

 

 

ーーーー

 

 

 

 さてあんなに盛り上がっていたライブがあっという間に終わり、俺達は退場。今はライブハウス内で休憩中だ。大翔はまたもや物販に突撃していった。あいつが戻ってきたら俺も行こうかね。

 

 

「明日が日曜日で良かった…」

 

「あはは……四条君、凄い声あげてたもんね……」

 

 

 俺は声あげすぎて喉が燃焼反応を起こしていた(Ge○shin脳)いやもうマジで無理。ライブ時の雰囲気が掴めないって理由で今まで行かなかったけど、過去に行けるならそう思ってる自分をぶん殴りたい。今すっげぇ楽しいもんよ。

 

 

『流れに身を任せればいいってよ』

 

 

 こんなバカでも分かりやすい方法で心の底から楽しめんだからライブって凄ぇや。

 

 

「そう言う倉田こそ、ずっと釘付けだったじゃんか」

 

「……うん。どのバンドも凄かったんだけど、

ポピパさんのステージがすっごくキラキラしてた!青空に星がたくさん光ってるみたいで、ずっとドキドキした…!」

 

「……!倉田、その気持ちマッジで分かるぞ」

 

 

 青空に星……ていうのは倉田なりの表現だろう。俺なりの捉え方だと青空がステージの光で、星が客席のサイリウムってところか?まぁ答えは本人だけが知ることだが。

 

 それよりも、この一ヶ月ちょっとの中で一番倉田と意気投合してる瞬間な気がする。ポピパいいよな!いいよな!

 

 

「お、あれは…?」

 

「どうしたの?四条君」

 

「なんか会場入り口前に人だかりが…。ちょっと行ってみようぜ」

 

「え?で、でも二葉さん達がまだ…!」

 

 

 それは改めて探せば何とかなる!の精神で俺は会場入り口へと歩く。何だかんだ倉田もついてくるんだから。えーとあれは……ノートに何か書いてるのか?

 

 

「ノートに何か書いてるみたいだけど…」

 

「あー、ライブの感想を書いてるっぽいな。書こうぜ書こうぜ」

 

「うん。私も書きたい…!」

 

 

 俺も倉田も、ライブ終わったあとの余韻で少しテンション上がってるこれ。ペンを手に取り、ノートにライブの感想を書き殴っていく。ぴったりな言葉が浮かばないから、ほぼその場の閃きというか衝動に任せてだ。

 

 倉田も書き終えたみたいだから何て書いたのか聞いてみたけど、恥ずかしいようで一切話してくれなかった。まぁしゃーないか。

 

 

「物販に戻ってきたけど……」

 

「何でさっきより人多くなってんだ…?」

 

 

 俺等が動いてから何があったん?見渡しながら歩いていると、こっちに気がついた二葉が走ってきた。それも凄い勢いで。

 

 

「ふ、二人とも!」

 

「どうしたん?そんな慌てて」

 

「ポピパさん!ポピパさんがいるよ!」

 

「……はぁ(えぇ)!?」

 

 

 二葉について歩いてくと、確かに本物のPoppin'Partyさんがファンであろう人達と話していた。いやいや、バンドの人ってこういう形でファンの前に来てくれたりすんの!?

 

 それを呆然と眺めていると、その視線に気づいたんだろう。ボーカルの戸山香澄さんとドラムの山吹沙綾さんがこっちに向かってきた。あばばばばばば……ちょっと俺にゃ無理じゃあ!

 

 

「やーい、ビビって逃げてやんの」

 

「いやいやいや…!緊張しちゃうだろ!」

 

 

 いつの間にか後ろにいた大翔におちょくられたけど、無理だろ!!こちとらまだファン歴一時間半だぞ!!しかも相手は女性、緊張しないわけないだろ!!

 

 なんて今までにないくらいにテンパっていると、大翔が視線で前見てみとジェスチャーしてき────

 

 

「ライブ、どうでしたか?」

 

「ヒョッ…!!」

 

 

 たぁぁ!!?

 

 俺の顔を覗き込む形で感想を求めてきたのは、まごうことなき山吹沙綾さんご本人だった。薄柿色のポニーテールが揺れ、曇りなき空色の瞳が真っ直ぐ俺の目を見てくる。

 

 

「あ、えっと……めちゃくちゃ良かったです!またライブあったら絶対行きます!」

 

「…!良かった!ありがとう!あと、びっくりさせちゃってごめんね」

 

 

 感想を聞けて満足したのか、山吹沙綾さんは最後にウィンクをしてメンバーの元に戻っていった。俺は彼女のあまりの可愛さにその場で固まっていると、隣にいる大翔が肩をつついてきた。

 

 山吹沙綾さんとメンバーの話し声が聞こえてくる。金髪のツインテールの女性が、彼女のとった行動に注意しているようだ。

 

「その、なんだ。あれは流石にズルいと思う。あれは…!」

 

 

「…〜〜〜〜!!!(サービス精神あり過ぎんだろぉぉぉぉぉ!!!)」

 

 

 そんなの、好きになっちゃうでしょうがぁぁぁぁぁぁ!!!




いつになってもライブ描写が上手くならないのをどうにかしたい……。

あと今回の『R』のためにライブ映像見直したんですけど、ラスサビ前のゆっきー可愛い。今回使わせていただいたのはラウクレD2なんですけど、個人的に7thのターンも好きです。
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