隣のお嬢様はネガティブガール   作:星メガネ

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あと念の為に言っておくのですが、別作品のオリキャラは一切出てきません。世界線が違う(?)のでよろしくお願いします。


というわけで第二話です。よろしくお願いします。


第2話 罪悪感てのは割と些細なことで抱きがち

「それでそれで?お前は倉田さんと何をしてたのかなぁ?」ニヤニヤ

 

 

 四限目が終わったあとの昼食、大翔と食堂に来た俺は案の定大翔に問い詰められていた。

 

 こいつ……!倉田がいる教室出てきたからか凄ぇ生き生きとしてやがる。お前の聖◯物全部実数全振りにしかならねぇ呪いかけてやろうか?

 

 

「何もねぇよ。ただ教科書見せてあげただけだ」

 

「またまた〜。あんなに机までくっつけておいて〜」

 

「一々教科書見せるのも面倒だろうが。しつこいとお前のご飯に勝手にレモンかけるぞ」

 

「それはやめろ。それが許されるのはおかずが唐揚げの時だけだ」

 

 

 おかずが唐揚げだったら許すのかよ……。唐揚げだとしてもご飯にレモンはかけねぇだろ。

 

 

「ちぇー、つまんねぇの。てっきり倉田さんと脈アリだと思ったのによ〜」

 

「んなわけあるか。この短期間で脈アリまで行けるのはコミュ力化け物だろ」

 

 

 それにこの学園の生徒は大体がお金持ちor超エリートなんだから、下級戦士が努力無しで脈アリまでいけるかっての。

 

 

「でも確か倉田さんって俺等と同じ外部生だよな?」

 

「だからなんだよ。もしかしたらお嬢様かもしらんだろ。変に関わり持たねぇ方が平和だろ」

 

「さっきのはお前から関わり持とうとしてたけどな」

 

「だああああさっきのはもういいっつぅの!」

 

 

 俺昼飯食ったらあの席に戻りに行くのか……。最初はテンションブチ上がりだったのに、この先あの席でやっていけるか不安になってきたぜ。

 

 半端ない憂鬱さを抱えながら、昼食を食べ終えた俺と大翔は教室に戻っていった。

 

 

 

──ましろside──

 

 

 

 お礼言わないと……四条君に。

 

 教室で一人でご飯を食べながら、私は教科書を見せてくれた彼にどうお礼を言おうか考えていた。当の本人は四限目が終わって直ぐに友達と教室を出ている。多分食堂に行ったんだと思う。

 

 

「(食堂なんて……行く勇気出ないよ……)」

 

 

 だって先輩方も集まるんだよ?それにこの学校には凄い人が集まってて、なんの取り柄もない私が行ける場所じゃないよ……。

 

 憧れの学校に入れたら、平凡な私でも何か特別なものが見つかる……そう思っていたけど、やっぱり無理だったのかな……?

 

 

「(四条君、それに高本君も、凄いなぁ…)」

 

 

 私と同じ外部生なのに、臆することなく食堂に行けるなんて。それにクラス内の会話だってそうだ。このクラスにいる外部生は私と四条君と高本君の三人だけ。他の人達はみんな内部生で凄い人ばかりなのに、もうクラスに馴染んでる。

 

 

「なー響也。次の教科なんだっけ?」

 

「数学だバカ野郎。つーか時間割くらい覚えてこいよ」

 

「覚えんの面倒で全部置き勉してっから時間割なんか見てねぇんだよな」

 

「流石に目は通しとけよ……」

 

 

 あ、四条君と高本君が戻ってきた。まだ次の授業までちょっと時間あるけど、何するんだろう?

 

 二人は四条君の机に戻ってくると、教室の隅に座り込んで、ポケットからスマホを取り出した。確かスマホって使用禁止なんじゃ……?

 

 

「でなんだっけ。厳選手伝えって?」

 

「おう。絶縁の厳選やろうぜ。雷電◯軍(推し)のビルドには一寸の妥協も許されねぇだろぉ!?」

 

「あーはいはい。じゃあ俺も雷主人公(推し)の絶縁厳選詰めてみよっかな」

 

 

 何を話しているのかは分からないけど、ゲームの話なのは理解出来た。

 

 二人がゲームを始めて20分。チャイムが鳴ると、高本君が「樹脂がぁ……俺の樹脂がぁ……」て言いながら自分の席に戻っていった。やっぱり私には分からないや。

 

 

「(今なら、言えるかな……?よし……!)あ、あの…」

 

「はい号令ー!授業始めるぞー!」

 

「起立!」

 

「あ……」

 

 

 覚悟を決めたところで先生が入ってきて、私の声は四条君に届かなかった。

 

 そしてその後も四条君にお礼を言えないまま、放課後になってしまった。

 

 

 

──響也side──

 

 

 

「樹脂がぁ……」

 

「いつまで言ってんだよお前……」

 

 

 いくらなんでもへこみ過ぎだろ。昼休みの厳選の結果は、まぁ控えめに言って大爆死。持ってた樹脂を使い切ってもなお、妥協点を超えられなかった大翔はさっきから「樹脂がぁ……」としか喋ってくれない。

 

 

「いいよなお前は、絶縁の厳選終わってんだろ?」

 

「まだ妥協点ではあるけどな。少なくともお前よりはいいの装備させてるよ」

 

「畜生めぇ!」

 

 

 どこぞの某総統閣下のセリフ吐いてるやつは放っておいて、俺は帰る準備をしていた。早いとこ帰ってA◯exやりたい。

 

 部活?ははは、そんなのやるわけがなかろう。なんならバイトしようと思ってるわ。

 

 

「ほらさっさと帰ろうぜ?」

 

「あ、あの……!」

 

「んお?」

 

 

 バッグを背負って大翔に催促をかけたところで、隣の倉田に呼び止められた。てっきりもう話しかけられることないかなとまで思ってたけど、意外と勇気があるようで。

 

 

「おーう。響也終わっt……」

 

「あー、悪い。先行っててくれ」

 

「おう。頑張れよ、響也」ニヤニヤ

 

 

 あの野郎、明日しばきまわしてやる。俺と倉田はそういう関係じゃねぇって言っただろうが。

 

 

「でどうした?」

 

「あの……えっと……教科書、見せてくれて…ありがとう」

 

「なんだそんなことか。いいってことよ。困った時はお互い様だからな」

 

「うん……。あ、後……」

 

 

 何だ何だ?まだ何かあるのか?

 

 

「置き勉って、しても怒られないよね?」

 

「」ガクッ

 

 

 何を聞いてくるのかと思えば。もしかして置き勉したことない?

 

 

「大丈夫大丈夫。怒られやしないさ」

 

「よ、よかった……」

 

 

 倉田は安堵した表情で、鞄に入れていた教科書をいくつか机の引き出しに仕舞い始めた。本当に置き勉したことないんだなと思う一方で、真面目ちゃんを一人欠けさせてしまったことに何となく罪悪感を感じた。

 

 

「(ん?スマホが……)」

 

 

 不意にスマホのバイブが震え、開くと高本から一通のLINEがきていた。

 

 

『先帰っていいか?』

 

「(あー、どうすっか……?)」

 

 

 これ、究極の二択じゃね?

 

 

①『直ぐ行く』と送って倉田と別れる。

 

②『おう。なんか悪いな』と送って倉田と帰る。

 

 

 ①選んだらなんか罪悪感あるし、かと言って②選んだら明日大翔に弄られまくる…!どっちを取っても精神的に疲れるやつだ。

 

 いやでも、別に倉田と一緒に帰る理由はなくね?だったらここは────

 

 

「『直ぐ行く』っと……」

 

 

 ①を選ぶ!

 

 大翔にLINEを送ってスマホをポケットに仕舞う。そもそも俺昼食に言ったばっかじゃねぇか!『変に関わり持たねぇ方が平和だろ』って。危ねぇ、あいにく自分から関わり持つところだったぜ。

 

 

「んじゃな。倉田。これから隣同士、よろしくな」

 

「あ、うん。よろしくね」

 

 

 そこそこの勇気出して倉田と別れ、俺は大翔がいるであろう昇降口へ向かった。

 

 なんとか平和な席で終わりそうで良かった良かった。

 

 

 

 




次回は新年!2022年1月1日に更新予定です!何も新年要素もありませんが、お楽しみに!


それでは!良いお年を!
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