隣のお嬢様はネガティブガール   作:星メガネ

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読んでくださり、本当にありがとうございます!

後書きにて投稿頻度についてお知らせがあるので、そちらも読んでくれると嬉しいです。


第6話 有名人をたまたま見つけてはしゃぐ奴ほどその人のこと対して知らない

「お前どんだけ緊張してんだよ……」

 

「お前が俺にあんなこと振ってくるからだろが!」

 

 

 現在昼休み。いつも通り購買で三人で飯を食べているところだ。倉田がトイレに行った間に大翔から会話を振られた。

 

 朝の出来事からもう数時間経つが、未だに倉田の方を向けてない。大翔のせいだとは言いつつも、元は俺の自業自得だからなぁ。これからは心の声は漏らさないように用心しよう。

 

 

「ま、頑張れよ。明日は俺も一緒に部活見学行ってやるから」

 

「お前、そう簡単に言うけどよぉ……」

 

 

 放課後まで後2時間半くらい。それまでにこのわかだまりをどうにかしなくては。部活見学に集中出来なくなる。

 

 

「そういやお前、何処でバイトするんだ?」

 

「あ、話逸した」

 

「うっせ。あんま考えないことにするだけだ。で何処でやんだ?俺もバイトはするつもりだし、被らせたくないからな」

 

 

 流石にバイト先で巫山戯る程常識は欠如してないけど、友達とバイト先同じってなんか嫌じゃんか。こう変に気が抜けちまうというか、真剣さが欠けるというかさ。

 

 

「それは確かに。俺が応募したのは駅前の近くのファーストフード店だ」

 

「ほう。結構忙し目な所選んだな。なんか理由でもあったのか?」

 

 

 土日とかは凄いことになりそうだけども。その分バイト代が弾むとかあるんかねぇ。

 

 

「ふっふっふ……。それがなーーーー

 

 

 

 

 

 そのファーストフード店には、あの丸山彩ちゃんがいるんだよ!」

 

 

 

「………………………………は?」

 

 

 

 丸山彩?それってあのアイドルバンド Pastel*Pallettes のボーカルの人?何でそんな人気な人がファーストフード店でアルバイトしてんの?

 

 

「丸山彩ちゃんだけじゃねぇ!ハロハピの松原花音さんに Afterglow の上原ひまりさんと宇田川巴さんもいるんだ!」

 

「いや待て待て待て。理解が追いつかん」

 

 

 つまりコイツはあれか?仕事内容とかお給料とか関係なしにスタッフさん目当てでバイト先決めたと?これから高校卒業までの付き合いになるかもしれないのに、適当過ぎないか?流石に。

 

 

「どうだ響也。羨ましいだろ〜?」

 

「いや別に。そもそも俺アイドルとかあんま知らねぇし」

 

 

 Pastel*Pallettes だってテレビで何度かたまに見るくらいだしな。そもそもコイツそんなアイドル好きだったっけか?

 

 

「お前アイドルガチオタだっけか?俺と同じゲーム脳だとばかり」

 

「いや、俺もガチファンじゃない」

 

「…………は?」

 

「けどやっぱ可愛い先輩とか欲しいんじゃんか!」

 

「…………はぁ…………」

 

 

 違うコイツあれだ。こっちじゃ女子とこれと言った付き合い出来そうにないから外部に着手し始めやがった。

 

 

「それでアイドルがいるお店を選んだと。何というか、一回パスパレファンにぶん殴られてこい」

 

「いやいや。不純な動機じゃねぇし、いいだろ」

 

「まぁそうだが……ファンの人が聞いたら許しちゃくれねぇぞそれ」

 

 

 ファンだって丸山彩本人とお近づきになりたいと思っているはず。それをあんま詳しくない奴が同じバイト先で働くなど、笑止千万!やってること過激なファンに後ろ刺しにされるようなことなんだよなぁ。

 

 まぁそれもコイツの自由だ。もう何も言うまい。

 

 

「た、ただいま……」

 

「おう。おかえりー」

 

「んじゃ倉田さんも戻ってきたことだし、教室戻ろうか」

 

 

 何気にもう昼休みも終わりに差し掛かってんだよなぁ。授業4時間やったのに昼休憩は一時間もない。これは可笑しいと思うんだ。5日仕事して土日しか休みがないのは可笑しいてのと同じでさ。

 

 なんてぶつけようのない文句を心の中で駄弁りながらも、俺達は教室へと戻っていった。

 

 

 

ーーーー

 

 

 

「んじゃなー響也」

 

「おーう。面接ミスんなよー」

 

「んじゃ俺等も行くか。部活見学」

 

「う、うん……!」

 

 

 さてあっという間に放課後。倉田と部活見学に逝く時間がやって来た。動揺は収まったけどその分変に緊張すんだけど。

 

 大翔を見送り、俺も倉田と一緒に教室を出た。と言っても俺が見に行きたい部は別にないんだよなぁ。だから倉田の選択に任せる。

 

 

「倉田はどの部活に入りたいんだ?」

 

「えっと……とりあえず色んな所を見に行きたい、かな」

 

「なるほど。つまり決めてないってことだな」

 

「うぅ……ご、ごめんなさい」

 

 

 いや別に謝らなくてもいいぞ?俺だって責めてるわけじゃないし。たまに倉田俺のことヤンキーだと思ってる節があると思うんだが、どう?

 

 

「んじゃまぁ……適当な所に行くか。行きたいとことか、気になるとこあったら言ってくれな?」

 

「う、うん……。分かった」

 

 

 さて何処に行くか。とりあえず文化部をまわってみるか。運動部ってイメージしないしな倉田。

 

 そうなるとーーーー

 

 

「美術部行ってみるか」

 

「美術部?」

 

「おう。創作してる姿とか様になりそうだなと思ったんだけど、どうだ?」

 

「じゃあ……行ってみようかな……」

 

「おっけー。そんじゃ美術室へゴー」

 

 

 完全に俺が主導権を握っている気がするが、今はまぁいいだろう。まだ一つ目だしな。

 

 

「一応確認するんだけどさ、運動は得意じゃない…よな?」

 

「うん。運動は……四条君も分かってると思うんだけど、あまり得意じゃないんだ……」

 

「やっぱそうか。弓道も似合いそうとか思ったが、文化部は確定だな」

 

 

 弓道なんかも似合いそうだなと思ったが、その路線は無しにした方が良さそうだなぁ。なら茶道とか華道とかか?俺のイメージ通りなら結構似合ってると思うんだが。

 

 

「四条君は運動、得意なの?」

 

「可もなく不可もなくだな。何でも人並みには出来るぞ」

 

 

 まぁ世に言う“普通”ってやつだ。何かに秀でてるわけでもねぇし、頭抱える程下手クソなわけでもない。

 

 

「倉田は文化部なら入りたいとことか興味ある部活はあるか?」

 

「うーん……」

 

「やっぱ“特別なもの”といっても色々あるだろ?自分な好きなものとか、はたまた今まで自分がやったことのないもの。倉田は何が好きなんだ?」

 

 

 これは聞いておいて損はないだろう。まずは自分な好きなことが出来る部活を見学するのもありだと思うし、好きなものと特別なものが別ってことだったらまた違うものを探せばいい。

 

 

「編み物、かな」

 

「編み物……だったら家庭科部とかこの後行ってみるか?」

 

 

 裁縫が得意なら一つの選択肢としてありだろう。好きなことなら楽しむことは出来ると思うし、何よりこの月ノ森ならその裁縫の技術をもっと高めることだって可能になるからな。なんてったってこの学校は教師陣も各分野の超エリート様ばっかだからな。

 

 

「うん。そうしてみようかな」

 

「了解。じゃあ今日はその二つをまわろう」

 

 

 放課後だからしゃーないけど、やっぱ時間足りねぇよな。一日全て部活見学に費やしてもいいような気がする。それはそれで入る部決めてる人は大半が暇になりそうだけど。

 

 にしても、倉田が裁縫かぁ。今までイメージしてこなかったが、確かにピッタリだな。若干縮こまって縫ってる姿が想像出来る。

 

 

「て話してる内に着いたな。美術部」

 

「うぅ……き、緊張してきた……」

 

「気持ちは分からなくはないが、行くぞ。じゃないと家庭科部に行く時間無くなっちまう」

 

 

 緊張してる倉田をスルーして、美術部のドアをオープン!見学だけじゃなくて何か体験させてくれねぇかな。見てるのと聞くだけじゃ眠くなっちまうよ。

 

 

 

 




次回は2月中旬までには投稿予定です。お楽しみに!

そして次々回から投稿頻度が遅れる可能性大です。というの今週から転職成功で社会人復帰しまして、執筆に割く時間が限りなく少なくなったからです。それでも投稿は続けていくつもりなので、気長に待ってくれると嬉しいです。よろしくお願いします。


それでは!
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