ちょっとした用事を片付ける間、テールに身代わりを任せていたが、色々とあったらしい。テール本人は既に帰ってしまったため後でそれとなーく聞くしかないが、どうせ
「で、何でお前まだ帰ってないの?」
「え? ダメだった?」
引っ越した先を訪ねて態々ドイツのオストプロイセンからポーランド回廊を通ってパリまで戻ってきた一番最初に出会ったのが加古だった。おかしい、加古は俺が不在の間のテールを監視し、生徒に危害を与えないようけん制するという大義名分を得てようやくフランスまで来たんだ。その
「あ、それならもう出しておいたよ。配偶者の連れ添いは使われてない制度だけど一応制度だから」
「準備がいいのね~」
――
「不愉快です」
「不愉快だねえ」
『
朝の食堂から不愉快三段活用を喰らわされたが私は元気です。
タキオンやカフェがすっごい嫌そうな顔で鼻を嗅ぎ、何やらコソコソとフランスウマ娘と共に喋っている。リシュリューのフランス語講座が活かされているが絶対に碌な話してないよな。
「あ、おはよう~ロイ~」
「少し寝坊だ。補助役としてきたならちゃんと起きろ」
「だってラッパは無いし夜は遅いしで…」
「俺とタキオンだって同じだろ? それなのに寝坊したのはお前だけだ」
「でも…」
部屋は防音になっていないから起床ラッパを吹くわけにもいかないから揺すりはしたんだが、それでも「後五分」と言い出すのは大人としてどうなんだ。
「タキオンさん、あなたも、したんですか?」
『
「
遠くの席で愉快なことになっているタキオンたちを捨て置いて加古と朝食を楽しむ。カップを手に取り、ミルクを口にするその所作一つ一つを見ることに幸福を感じてしまう。
「そ、そんなに問い詰めるならトレーナー君たちにも聞いてくれよ!! 彼らなら私の潔白を証明してくれる!!」
「それは後でやります。今はあなたへの尋問が優先です」
『
「…二分で撤収」
「了」
対岸の火事どころの騒ぎじゃなくなってきた。