呪術廻戦に酒呑童子   作:アークナイツと東方にドはまり

1 / 6
転生

転生した

 

何を言っているか分からねぇと思うが、とりあえずは聞いてほしい

 

俺は転生したのだ。

 

まず『どうして気付けたのか?』について話そうと思う

それは微睡みから覚めるような、視界が初めて正常に働いた時のことだ。

 

(身体が…動かん…っ!?)

 

拙い手、動かしにくい足、起き上がれない背、重すぎる身体

喋ろうにも喉の発達がまだなのか言葉がでない状況に、俺はまず『どう言うことだ』と疑問を持った。

 

そんななか、次に現れたのが、大きすぎる人間だった

 

「蛍、おはよう、あなたは寝坊助さんね」

 

目を見て分かった、この人は俺の母親だ。

俺を持ち上げる時の力加減と言い、俺への呼び掛けの時の声音と言い、全てに愛を感じ側にいるだけで俺の心は暖かくなる。

 

強制的なまでの懐かしさ、安心感が込み上げる

 

これは間違いなく母親の持つ母性にだと、理解できてしまった

 

しかし、今の俺はそれに浸る暇はない。

色んな事実に俺は人間にしては小さいのだと理解させられ、視線を上げるとそこには姿見鏡を見てしまった、

 

母親に抱き抱えられた俺の姿を見て悟る。

 

俺は人間の赤ん坊になっていた。

 

(て、転生…マジかこれ…っ!?)

 

前世がそれなりにオタクだったこともあり、すんなりと現状を受け入れられる俺

それどころか、記憶にある漫画知識から心が踊ってしまう

 

(異世界かっ!どっかのゲームの中かっ!?)

「あらどうしたの?そんなにはしゃいで?」

 

すぐさま俺を取り巻く環境がどういう場所なのか、得れうる情報の全てを精査した、

 

HUNTER×HUNTER?

 

アカメが斬る?

 

モンスターハンター?

 

ま、まさか…型月作品っ!?

 

(魔術とか使えちゃうのかなぁ~)

「ぐ…っ!我が息子ながら可愛すぎる…っ!」

 

涌き出る期待を胸に、世界一の笑顔になってしまい、気付けば産みの親であろう人を喜ばすことになっていた。

しかし俺はそれどころではない

 

(おっと!まだ浮かれるなっ!なにも全てが想定どおりにいくわけではないっ!

……魔術ではなく、妖術とかの可能性もあるだろう?)

 

そう!視界に写る風景はまさに!見慣れた地球の日本特有の文化色と同じっ!

 

…だったら化物語とかもあり得ちゃうんじゃないのっ♪

 

俺はハラハラでドキドキなバトルシーンを演じられるかもと、胸に期待を込めていた

 

 

 

 

 

 

ん?なんで思い浮かべるのがそんな殺伐とした内容のやつばかりなんだって?

 

 

 

 

 

 

だってそりゃあ、目の前にいるんだもん。

 

人間じゃない、妖怪と言った方が適切な《化け物》が。

 

(なにも…しては来ないんだな)

「?今度は部屋の片隅を見つめてるわね?なにか見えるのかしら?」

 

魚のような見た目で宙に浮かぶそれは、こちらを見るだけで何かをして来る訳ではない。

これは運が良いのか悪いのか…

多分、様子見をしているだけなのだろうが、赤ん坊ながらにして本能がその化け物に対して恐怖心を刻まれる。

 

まぁ、命の危険をこんな生まれてすぐ感じるのだから、恐らく俺のいる世界はまともな世界なやつじゃないのだろう。

 

何はともあれ、この未熟な身では何をすることも叶わず、

 

今はこの化け物に起因する俺の中で眠っているであろう特別な力を感じることを優先しよう。

 

(取りあえずは…惰眠をむさぼるか)

「まさかね、」

 

それからの俺は、瞑想という名の眠りに惰性のもと生きることとなった。

 

・・・

・・

 

〇月×日

化け物を認識しはじめて約数日後、最近では化け物が悪戯なのか棚の物を落としている。

割れ物から始まり大きいものではぬいぐるみなども含めて、なんの意図があるのか、化け物はわざわざ俺の近くへと物を落としてくるのだ。

って、あぶねぇな!いくらベビーベットに寝てるからとその隣に割れ物落とすなよ!

破片が飛んだらこちとら無邪気な一歳児だぞ?死ぬだろうが!

…ほゥ、俺にケンカ売ってるな?良かろう、お母様を召喚してやる。

そっちがその気なら、前回、携帯落として画面を割ったから珍しく不機嫌なお母様を呼んでやる!

うぎゃああああああああァァァァァァァァ!!!!お母様~!!あの魚がまた物落としてるゥ~!!

 

△月〇日

え?なに?化け物さん、喋れんの?

ここにきて衝撃の新事実!魚だけでなく窓から登場した猿似の化け物が!要領を得ない言葉だが確かに声を発したのだった!

ん?何々?あ…そ…ぼ…う…遊ぼうだって?はァ、お前らに精神年齢成人以上の俺を楽しめられると思ってんのか?

お、おっ?なんだなんだ?急に近づいて来て?あ、さては高い高~いだな?

知性なさそうなくせしてよくわかってんじゃねぇか、よし!どんと来い!

お、おォ~!お父様に比べたら安心感がやや劣るが、なかなかに頼りになる力強さだ、

それじゃあ、そのままゆっくりと上にあげて…ガチャ…あ、お母様だ痛ぇっ!!??!!?

くそっ!この猿っ!お母様が入ってきた途端に俺を手から離しやがったっ!

いくらしたが布団でもこちとら防御力1の雑魚だぞ!そのまま落としたら衝撃をそのまま受けてダメージ食らうのは見てわかるだろうが!

あっ!あいつ遠くで泣く俺見て笑ってやがる!あの野郎今度近づいてきたらぶっ殺してやる!

 

×月▽日

猿が久しぶりに近づいてきた、俺の怒りが薄れた瞬間を狙ってきたのだろう。

フハハハハ!阿保め!お前が俺の殺気を感じ取っていたのは初日に気付いていたぜ!

そうだ!そうだぁ!もっと近づいてこい!油断している今日が!お前の命日だ!

 

…調子に乗りました

 

ぢぐしょうっ!赤子の拳じゃあ攻撃なんて食らわせられねぇよっ!

運良くお母様が乱入してきて助かったけど、結局ほっぺたを弄ばれるだけ遊ばれてしまったっ!

 

◎月☆日

え…えっ…えっ…エェっ!?

化け物が……仲間割れしてるっ?!

ちょ、ちょっとっ!窓を突き破って入ってきたとおもったらなんで猿と喧嘩はじめてんのっ?!

ギャアアアアっ!?グロいグロいグロいグロいっ!!

俺以外に見えないとはいえ、血と臓物を撒き散らさないでェぇぇっ!!

あ、お母様っ!助けてっ!早くこの部家から出してくれっ!

 

▽月□日

この日、俺は初めて化け物を憎んだ。

それこそ、殺したくなるほどに、化け物を憎んだ。

何があったのか、それは俺の目の前でたまに起こる化け物同士の共食いの時だ。

窓の割れる音や響く物の打撃音に異常を察知した母さんが俺を助ける際に、化け物の攻撃のとばっちりに合ったのだ。

肩から流れ出る血。

今まで認知も接触も出来なかったから本人が被害にあうことはなかったが、突然に起きた母の苦しむ姿。

俺は呪い殺す勢いで、手足が自由に動かせずとも、化け者共に向けて殺意に似た呪いを向けた。

 

化け物どもはその瞬間に逃げ出した。

 

俺は母を傷つけてしまった

 

●月△日

久しぶりの外っ!両親と訪れたのは、なんとっ!神社でした。

あれかな?受験とかの合格祈願で境内でお払いしてもらえるあれかな?

なんか深刻そうな顔してるけど、多分どんな祈願をするか悩んでいるのだろう、

どうぞどうぞ、安全祈願でも何でも、得になるのならお願いします。

出来るなら部屋にいる化け物を一網打尽に出来るほどのなにかをお与えください。

 

神社から家に帰るにあたって神主から手渡しでお札をもらった。

 

これは俗に言う陰陽師のアレですか!?

素晴らしいっ!大事にいたしますっ!

 

 

 

・・・

・・

 

□月☆日

 

3歳になりました♪

 

え?突然すぎるって?

 

しょうがないだろ、俺の毎日は基本的に化け物と戯れることしかなかったんだから。

 

あれかね?何年間も可愛くもない、愛着もわかない、ただグロいだけの化け物に囲まれながら暮らした話でも聞きたいかね?

 

お札のお陰か近付いてこなかっただけマシだけど、やめとけ、吐き気しか感じんぞ。

 

書きたくないが、俺だって怖くて何度も漏らしたしな、

オムツって偉大って気付けたぜ。

 

けどまぁ、流石にこれじゃあ読者はつまらないよなぁ~。

 

 

ってことで、起きた問題を上げるとしよう

 

 

------------

 

《両親のメンタルがヤバい》

 

元々、化け物は家族のなかでも俺にしか見えないらしく、両親は悪寒は感じるもののその存在を認識することができないらしい。

そのせいか、家で起きる化け物騒動は両親からしたら怪奇現象でしかなく、俺を取り巻き起きから俺への不信感は早3年で振りきることとなってしまったようだ。

 

「お、お母さん…今日のご飯は…」

「っ?!あ、え、えっとね、今日は肉じゃが、よ」

「お手伝いす「近付かないでっ!」…ご、ごめんなさい、部屋で…大人しく、しています」

 

たぶん俺への愛は恐怖心で掻き消されたのだろう。

 

俺は家族なのに不審者のような扱いになっていた。

 

 

《特殊な力を発見》

 

これは本当にたまたま、偶然に見つけたことなのだが、化け物のなかでも血の気の多い輩と対峙したときのことだった。

化け物はHUNTER×HUNTERで言うところのオーラみたいなものを拳に纏っており、俺の柔い身体にその拳を躊躇なく放ってきた。

筋トレをしていようと2歳児の弱い身体。

まともに食らってしまった俺だが、身体に走る痛みから、体内に眠るその力を感じ取ることが出来たのだっ!

感覚的にはアニメで言うところの魔力に近いと思う。

どうやらこのエネルギーは感じてしまえば操ることは容易いらしく、ためしに纏ってみたら身体能力や動体視力を向上させることが出来た。

 

「ハッハァッ!これでお前らを倒せ…」

「Aa…ア…ソボ…?」

「…まぁ、物事には優先順位というのがあるよね。

取りあえず今は俺の命が一番大事!

ってことでぇ~…逃げるんだよバサァーキィーーー!」

 

試すのは怖いから、また今度、化け物が襲来するのに備えることとしよう。

 

 

《この世界がどう言うものなのか判明した》

 

これも偶然のことだった。

両親が化け物の影響か毎日喧嘩が絶えず、居心地の悪くなった俺はその日、外へと散歩に出ていたのだ。

そんな中、見つけた封鎖になった商店街。

そしてそこに集まるスーツの黒服集団。

横を通りすぎる際、俺の耳は彼らの声を捕らえた。

『五条悟はこちらに来るのか?』

聞き違いではない、確かに言った五条悟。

これで俺はようやく、この世界がなんなのかを瞬時に理解した。

 

俺が化け物と呼んでいたのは《呪霊》

俺が見つけた力は《呪力》

思い出した霊長類最強《五条悟》

 

 

 

再度、言うとしよう。

 

転生した。

 

俺は転生したのだ。

 

 

 

「呪術廻戦の世界に……俺は転生をしたっ!」

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。