どうも!御年3歳!呪術廻戦の世界に転生した絶世の美少年です!
ここ最近、俺はとあることに熱中しています。
それは、『生得術式』
生まれながらに持つ術式を見つけることです。
「ん~ん?あれぇ~?また駄目だ、しっくり来ない」
しかし、呪力を感じて約半年、色々と瞑想したりして頑張ってはいるのですが、どんな術式なのか未だに見つけられていません。
「あー、もうっ!まただっ!あるのは分かってるのに、何一つ分からねぇー!」
呪力の操作と制御に関しては結構慣れた。
練習台として呪霊がいるのだ、命を守るという名義上で好きなように戦ったことで、呪力による強化だけならそれなりに自信がある。
それも、身体の隅々を理解するべく流した呪力で、体内に魔術回路に似た回路があることを知れるほどに。
「なんで上手く行かないんだろう、どんな効果を持つか知らないからか?」
だが、その回路に呪力を流しても術式は発動しない。
いや、恐らく発動はしているのだろうが、なんの変化が起きてるのかが、分からないのだ。
物に当てようとも…
(ん~、呪力に耐えられず破裂するだけか)
虫などの生物に当てようとも…
(まぁ、死ぬよね、呪いだもん)
これといって目立った反応が起きないのだ。
「…まぁ、こういう力って基本的にイメージが全てだもんな」
生まれながらにある術式、生得術式
物語上、伏黒恵は式神を呼び出せたことで、自分にある十種影法術を知ることができた。
五条悟も生まれながらに無限を操ることが出来たから、無下限呪術を操れた。
なら俺は?
何が出来なくて何が出来る?
何が得意で、何を現したい?
「…前世の記憶がなかったら、わかったのかな~」
恐らくだが、前世の価値観、凝り固まった認識が邪魔しているのだろう、
知恵というのは便利で基本的に今の俺に不自由を与えてくれない
だから今の俺には術式に求めるものがない。
「ってまた呪霊か」
人気のない公園の遊具の中、そこが俺の呪術の研究の根倉なのだが、身を守るため公園を囲っていた呪力の結界に呪力をもった生物の反応を感じる。
こんなのは慣れたもので、今年数十回目となる呪霊の襲来に、俺はすぐさま呪力を纏った右拳を放つ。
「…うん、呪力だけでも倒せるな」
身体は消えないが気絶したであろう呪霊、呪力だけで事足りる現状
ピクピクと動かない小さな呪霊を見て俺は理解した。
俺の術式がなんなのか分からないのは、心の底から俺が術式を求めてないからだ。
「と来れば、我武者羅になっても意味ないな」
身にならないことを頑張っても無駄なだけ、
となれば、呪力そのものに趣をおいた方がいいだろう。
「よしっ!頑張ろうっ!」
俺は自力の底上げに集中するのだった。
しかし、後に俺は自分の術式を解明しなかった事を後悔することになる。
俺はもっと自分の術式をがなんなのか知るべきだったのだ。
どんな効果かどんなものかだけでも解析するべきだったのだ
そうすれば俺の呪力がどんなものかだけでも、知れたかもしれないのに…
・・・
・・
・
○月✕日
今日も今日また、呪霊のオンパレード
あっちから雑魚、そっちから雑魚、上から強いやつ、したから面倒臭いやつ、
幸いにも、弱いやつは邪魔をするだけで害を与えようとはせず、多少強い奴が来ても俺の呪力を流し込めば敵は水風船のように破裂するので祓うことができた。
今のところ、実力では特に大きな問題はないが、観察眼と言い、身体能力と言い、呪力操作と言い、まだ課題は残っていると考えるべきだ。
今後の成長に期待しよう
△月▽日
今日はとある実験をしようと思う。それは、呪具の製作だ。
親にバレないように、キッチンからは包丁を、文房具入れからカッターナイフを、部屋へと持ち込む。
バレれば家族仲がヤバイことに成るのもあるが、万が一呪詛師にバレれば堪ったものではない。
安全と秘匿性を確保し、手始めにカッターナイフの刃に自分の呪力を流し込んだ。
実験1=カッターナイフの呪具化
結果=刃は溶けたように床に落ち、煙となって消失
考察=恐らく刃の呪力に対する耐久値を超してしまったのだろう。
なら次は、流す呪力の量を少なくすればいい。
実験2=カッターナイフへの呪力流入
結果=刃は溶けなかったが、流した呪力は刃に留まらなかった
考察=ふむ、どうやら流すだけでは駄目らしい。刃に呪力を馴染ませるイメージを持たないと刃に呪いは籠らないようだ。
実験3=カッターナイフへの呪力浸透
結果=成功、カッターナイフに俺の呪力が込められた。
考察=しかし、呪力が込められてもカッターナイフはその切れ味を少し上げただけ。
多分、まだ俺が呪力に効果を持たせることが出来ないのとカッターナイフ自体の耐久値が低いことが、望む以上の結果をえられなかった原因だろう。
それならば耐久値も高そうで、道具としての目的がハッキリしている包丁の実験に移ろう。
実験4=包丁の呪力久値検査
結果=少しの呪力を全体を探るように流したことで、ある程度の強度を感覚的に掴むことが出来た。
考察=正直に言うと、もう呪具にすることが可能だと思う。
ならば次は込める呪いをどうするか考える。
出来るなら呪具らしく、切ることを発動条件にデバフのような力を持たせたい。
最初だし、呪いらしく『傷の悪化』辺りが適切だと思う。
実験5=包丁の呪具化
結果=低級呪霊を切ってみたが、確かに傷の治りが遅くなったような気がする。
基本的に人間よりも体力や回復力が高い呪霊だが、この包丁で切りつければ、少なくともその回復力を弱くすることが出来るようだ
結論、呪具は作成可能。後は俺の呪力によって作れる幅は広がると思う。
今日はもう道具は見つからないように片付けて寝るとしよう。
ちょっと…疲れた…
◎月✕日
ここ最近、呪力操作や呪力の質を高めるため呪具作成に勤しんでいた。
取りあえず出来うる限りの物に呪力を流し、程度が低くても手当たり次第に呪具へ
そして、定着させた効果がまともに働くかをどうかを調べる。
成功率でいったら2割、3割ぐらいだが、何日にも渡る努力のお陰か、ここ数日で呪力のイメージが存外に固まってきた。
俺の呪力に対するイメージは、一番近いもので《料理》だ。
《フライパン》という『肉体』で、《食材》という『呪力』を好きなように調理する。
《調味料》という『感情』や『記憶』で味をつけ、《入れ物》である『道具』に流す。
恐らくこのイメージは成長においては、とてつもなく大事な部分だろう。
これからは食材の量と味付けの種類を増やすことに尽力するとしよう。
方針は決まった、あとは突き進むだけ
しかし…
□月☆日
4歳の誕生日に、最悪が起きた
母さんが俺の作った包丁の呪具に触れてしまったのだ。
想定だったら何も問題ないはずだった。
隠してはいたものの、俺も触れているのだから、人が使用しても無害なはずだった。
しかし、その予想は全くの的外れだった。
母の手に、俺の呪力が逆流したのだ、
傷の悪化の効果を持つ呪力。それが母の手に流れ、肉体と精神を蝕む。
呪力に耐性がある俺ならともかく、一般人の母さんには耐え難い激痛が走るほどの事だった。
「イダイッ、イダい痛い痛い痛いイタいっ?!」
目の前に母さんの苦しむ姿が映った、
意図していない事態に、予想とは違う結果に頭が混乱した。
身体が罪悪感も合わさって動き出すことが出来なかった。
(どうしようっ、どうしようどうしようどうしようっ!どうしたら!)
でもなにかしなきゃ。
どうにかして、侵食を止めないと。
(俺のせいだ!俺のせいだっ!俺の、俺の俺のっ、俺の…っ!)
その一心で、ようやく出来た行動は、いつか昔に神主から貰ったお札を、母の手に貼ることだけだった。
触ることは許されない、寄り添うことは許されない
悪化するかも知れなかったから
「アヤカっ、大丈夫かっ!」
事態に気づいた父さんが駆けつけてくる。
抱き上げ、視界から母さんが苦しむ原因を探す。
「…お前か?お前が…やったのか?」
父さん目と、目があった。
「違…っ!」
原因なんて分かりきっている。
俺のせいだ、俺の軽率な行動の結果がこれだ。
言葉が詰まった俺を見て、父さんは俺を払い除け、お札を破り、怒鳴り散らした。
「消えろっ!これ以上俺たちを苦しめるなっ!この疫病神めっ!」
変色する母の右手、殺意を向ける父の様相、床に転がる俺の呪具
(ごめんなさい…ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいっ)
俺は部屋の端で立ち尽くすことしか、出来なかった。
後に着物の胡散臭い男が来て事態を収集する。
母さんは病院へ、父さんはどこかに連絡を。
胡散臭い男が最後に俺の元へと来てこう告げた。
「お前の呪いは劇毒さ、触れれば人を不幸にし、呪えば人を殺す」
嫌らしく笑うその男の心底楽しそうだった。
「凄いな?赤血操術や蝕爛腐術とはまた別格だぞ?」
まるで、人が呪われ死ぬことが至福のようで…
「お前の呪力はそれ自体が紛れもない毒なんだ、お前の術式はその毒を改良して、使い道を好きなように広げる事が出来る」
まるで、人の不幸が蜜の味に感じるようで…
「これは呪力を氷に変える氷凝呪法や、呪力で無限を操る無下限呪術みたいなものとは訳が違う。
血に呪いを刻む必要もなければ、呪いの媒体を他から手に入れる必要もない」
まるで、人間ではないようで…
「誇っていい、こんな呪いらしい呪い、俺でも見たことがない」
誇っていい…?
駄目だ、誇るな、こんな力、誇れば、人では、なくなってしまう
「一応、人として教えておいてやろう。
誰も呪いたくないのなら、誰とも関わらない方がいい。」
決めろ、決意しろ、人としていきたいなら、まだ、最低限の、幸せを望むなら…
「お前は一滴でも混ざればそこを地獄に、浸透すればそこを癌に、中心に立てばそこを厄災にする。」
人としてまともに死ぬ事を願うなら…
「ん?あぁ、となればお前の父親の疫病神の言う言い分は正しいな。」
最低限でも正気で生きたいのなら…
「お前は存在自体が疫病なんだ、これはこれから先大変だぞ?」
孤独に成ることを
「頑張れよ、『宴酖呪毒』の使い手、嗣永蛍」
覚悟しろ
あ、そうだそうだ、ここであったのも何かの縁だ
お前に飛びっきりの情報を教えてやろう
京都の大江山にある特級呪物『神便鬼毒酒』
それはお前に似て鬼をも殺す猛毒だが、お前がもしそれを体内に取り込んだなら…
万が一の確率で、お前の毒は裏返るかもな
次話で、ようやくfgoの酒呑童子が出ます
評価、感想、誤字報告、どしどし受け付けていますのでよろしくお願いします