百花王学園の支配人 作:匿名P
すいませんm(_ _)m
1話より字数少ないです。バラバラになっちゃってごめんなさいm(_ _)m
日夜は1日学園を空けていた間にあったことを知るために作ってもらった支配人室でコーヒーを飲みながら新聞を読んでいた。
「蛇喰夢子…やっぱり只者じゃないな」
新聞には、蛇喰夢子が転校初日から一千万近くを賭けギャンブルをし、勝ったということが一面に書いてあった。
「にしても、この新聞煽りすぎだろ」
そう呟き、コーヒーを口に入れる。
この新聞は、蛇喰夢子が一千万近くのギャンブルに勝利したというだけでなく、
百花王学園に新たな風を呼ぶ革命家か?
とまで書いてあり、これには日夜も頭を悩ます。すると、ドアがノックされた。
「空いてるぞ」
コーヒーを飲みながら、訪問者を部屋に入れる。
「ちょっといいかしら?」
日夜は入ってきた人物を見て、飲んでいたコーヒーが気管に入りむせてしまった。
「どうしたの?」
「ゴホッゴホッ、だってお前が来るとは思わないから。」
「あら、そう。まぁいいわ、話があるのよ」
「何の話だ?」
「貴方、蛇喰夢子について何か知ってるのかと聞いたわね。」
「あぁ、そうだが」
「実は蛇喰夢子と親戚関係なのよ」
「そうか」
「あら、あまり驚かないのね」
「まぁ、そんな関係だろうなと思っていたからな」
「そして、私は蛇喰家と数年前にお互いに全てを賭けてギャンブルをしたわ。そこで私は勝った。」
「蛇喰家はどうなったんだ?」
「蛇喰家をとり潰すという選択肢もあったけれど、ギャンブルはお互い”全て”を賭けて行った。だから、全てをもらうだけにしたわ」
「ということは、蛇喰家はとり潰しされてないんだな?」
「えぇ、そうよ」
「分かった。だが、何故それを今話すんだ?」
「貴方の
そう言われ、日夜は無意識に眉をひそめる。
「何を言ってるんだ?」
動揺を隠しながら、言葉を出す。
「俺は、日夜真、両親は共働き、1人暮らし、18歳、血液型はA」
「〇〇〇、大丈夫よ何もしないわ」
日夜は綺羅莉が言った名前を聞いて固まってしまった。そして、綺羅莉は日夜に近づくと顔を近づけ
「貴方ってそんな顔するのね。面白いわね」
耳元で綺羅莉はそう呟いた。普通なら、綺羅莉ほどの美人に近づかれたらドキドキするだろうが、日夜は綺羅莉に対する恐怖で心が支配されていた。
「話はこれだけよ」
そう言うと綺羅莉は部屋から出ていった。
綺羅莉が部屋を出ても、日夜の心は恐怖で支配されたままだった。そして、さっきまで温かったコーヒーだったが、日夜の心のように酷く冷めていた。そのコーヒーを一気に飲み干し、心を落ち着けた。
「バレるとは分かってたけど早すぎだろ…」
「社長、すいません。慎重にはできません」
1人しかいない部屋でそう呟いた。ドアに寄りかかって日夜の呟きを聞いた綺羅莉は1人ほくそ笑んだ。
カタカタとパソコンのキーボードを打つのを止め、日夜は時計を見た。
「もう9時か…そろそろ帰らないとな」
パソコンを閉じようとした時、ドアがノックされた。
「空いてるぞ」
そう言いつつも、もしかしたら不審者かもしれないため警戒しつつ招くが、杞憂に終わった。
「すいません。夜遅くに」
そう言いながら入ってきたのは、生徒会会計の2年豆生田楓であった。だが、その手には大量の書類が積まれていた。
「楓か。どうしたんだ?そんなにいっぱい書類持って」
「後でお話します。とりあえず、予算案の承認をお願いします。」
そう言うと、大量の書類を地面に置き1枚の紙を日夜に渡す。
「あぁ、そうだったね。」
豆生田から渡された紙に印を押す。
「あと、これなんですけど」
そう言いながら、地面に置いていた書類を持ち上げる。
「これ全部会ちょ」
「え?これ全部綺羅莉のやつ?」
豆生田が言い終わる前に日夜が思わず尋ねる。
「はい、そうです」
「まじか…あいつやりやがった」
支配人になる際に書かされた、契約書には会長と支配人はどちらかが仕事を出来なかった場合、もう片方が全ての仕事をやると記載されているため綺羅莉が仕事をサボればそれを全て日夜がやらなければいけないので、日夜のオールが決まり日夜は分かりやすく落胆する。
「こんな量やったら、日変わるんだけど」
少し泣きそうになりながら言う。
「僕も手伝いますよ」
「え?まじで?」
泣きそうだったのが嘘のように、目を輝かせながら言ったのを見て、豆生田が日夜のことを子供だと思ったとかないとか
そして小一時間が経ち、いきなりの残業も一段落ついた頃
「あとこれだけで終わるから楓は帰っていいよ」
「はい…分かりました」
「どうしたの?」
どこかたどたどしく言葉を発する豆生田を疑問に思った日夜が質問をぶつける。
「…………」
質問をされても、豆生田は未だに無言を貫いている。
「大丈夫か?」
そう聞いた声は豆生田の声にかき消された。
「支配人。力を貸して頂けませんか?」
「みんな集まったか?」
車椅子に座った高校生くらいの女が集まった人間に声をかける。
「一体なんの用だよ!定楽乃!」
チンピラのような見た目の男が定楽乃と言った女に若干声を荒らげながら質問をぶつける。
「まぁまぁ、落ち着きなよ茨」
「でもよ凛さん」
「そんなに食ってかかるから茨は負けるんだ」
「うるせぇよ!ミラ」
「うるさいのは貴方ですよ」
「私もそう思う」
「なんだよ!三欲も三理までよ!」
「本当にうるさいぞ!茨!」
「ねぇ、いつまで騒いでるの?」
「……」
顔を布で覆い全く素顔が分からない女が無言で頷く。
「はぁ…もういいよ。希も恵利美も淑光まで」
「みんなに集まってもらったのは、綺羅莉を潰すためだ」
集まった分家の人間たちの会話が終わったのを見計らって声をかける。
「まぁそんなところだと思ってたけどね」
尾喰凛が分かってたように呟く。
「我々の目的は綺羅莉を潰すだけじゃない。綺羅莉の上にいる日夜真という人間も潰し、百花王学園を掌握することだ。そのためには協定を組むしかない」
「日夜真?誰だそれ?」
尾喰茨が尋ねる。
「綺羅莉にギャンブルを申し込んで、負ければ一生家畜を賭けて見事勝って支配人になった男のことだろう」
骨喰ミラスラーヴァが解説をする。
「そうだ。日夜真は綺羅莉よりも脅威となる存在だ。」
「ですけど、日夜真は一般人ではなかったでしょうか?綺羅莉もそんな者に負けるとは落ちましたわね」
陰喰三欲が嘲笑したように言う。
「プロフィールは一般人となっているが、あの綺羅莉に圧倒的に不利な状況から勝った人間だ。只者な訳がないだろう。」
「どちらにしろ、我々は勝たなければならない。あの忌々しい綺羅莉を潰すために」
そう言った定楽乃の目は力強く前を見据えていた。
「それでは会議を始めましょうか」
初老くらいの男が声をかける。
「そういえば、百花王学園の方はどうなっているんでしょうか?」
初老過ぎの70程の男が尋ねる。
「その件は真が完璧にやってくれたようですのでご心配なさらずに」
「おぉさすがは日夜君ですな」
「本当に日夜君はなんでもできますね」
「えぇ、本当に頭が上がりませんよ」
と口々に日夜を褒める声が上がる。
「まだまだこれからですからね。まだ始まったばかりですよ」
「厳しいですね社長は」
「もう少し褒めてあげてもいいのでは?」
などと会議とは思えないくらいゆるい会話が続いてるが、これでも会議である。
すると、高校生くらいの男子が立ち上がりドアへと向かっていく。
「アルス。どうした?」
「少し用事を思い出しました。先に失礼させていただきます」
アルスと呼ばれた少年は振り返り、社長と呼ばれる人物と会話をする。
「そうか。ならいい」
「では、失礼します」
そう言って向き直り再びドアへと向かっていき、ドアの前で一礼し部屋を後にする。部屋を出たあとのアルスの表情は邪悪な笑みを浮かべていた。
廊下を歩いている日夜は無言で仕事を押し付けた綺羅莉と話をするために生徒会室へと向かっていた。その道中で日夜の向こう側から、黒髪ロングの美人がやってきた。
日夜は心の中で「あれが蛇喰夢子か…」と思いながら、蛇喰夢子とすれ違う。
すると、すれ違ったあと蛇喰夢子が立ち止まり
「ギャンブルって何だと思いますか?」
と声を発する。日夜は何を言ってるのか分からず黙ったままでいると
「私は、人生そのものだと思います。たった1回の勝敗だけで人生が決まってしまう。そんなものは、ギャンブル以外存在しません。ギャンブルは人生を変え、時に人生を破滅させ、時に人生を天国へと導く。これほど、人生を表しているものがあるでしょうか?」
「何が言いたい?」
「貴方にとってギャンブルとはなんですか?人を滅ぼせる手段ですか?それとも、自分が頂点に立つ為のものですか?」
「俺にとってギャンブルは…楽しむもの…だろうな」
「そうですか。やはり貴方は面白いですね」
軽く笑いながら言う。
「関係ないことを話してしまいましたね。では、また会いましょう。
そう言われた日夜は夢子の方を1度振り向き声をかけようとしたが、既に反対の方向へ歩き出していたので向き直り、生徒会室へと歩き出した。
「厄介なのに目をつけられたな」
歩きながら落胆した声で呟いた声は生徒会室のドアを開く音にかき消された。
そして、そこから小一時間綺羅莉と日夜による口喧嘩が行われ、生徒会役員の全員から苦情がきたのはもう少しあとの話。