ガラル地方に転生したので図鑑完成を目指す   作:青い灰

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二週目で色違い旅パを目指すので初投稿です。
御三家も色違い出るようにして♡しろ。




1話

 

 

 

世界が、ぐるぐると回っている。

 

三半規管をメチャクチャにされ平衡感覚を保てず、ふらふらとした足取りでなんとか電車から降りる。そのまま駅の隅へと向かい、壁と膝に手をついた。

 

 

「ぉぇ………うぷ」

 

 

えずいてしまって、周囲からの珍奇の視線が痛い。熱い視線を背中に受けながらその駅の外に出ると、涼しげな風が頬を撫でて、それが心地好く感じた。

 

 

「やっ、と……着いた……えっと、なんだっけか……」

 

 

この町の名前が思い出せず、ズボンのポケットからスマホを取り出して起動し、タウンマップを確認。

改めて、その液晶画面に映った名前を口に出す。

 

 

「あぁそう、〝ブラッシータウン〟か……」

 

 

背中の大きめのバックを背負い直す。

そして呼吸を整えて、顔を上げた。

 

 

 

 

「ガラル地方に到着しました、ってか」

 

 

 

 

その眩しい日差しに、腕で顔を覆った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〇〇〇〇〇〇

 

 

 

死んだと思ったらポケモン世界に転生していた。

ポケットモンスター・ソード/シールドの世界に。

 

何を言ってるのか分からないと思(ry

死ぬ寸前に青っぽい光が見えたような気がしなくもないが、簡潔に言うとそうなる。

 

 

 

 

いや〝転生〟というよりも〝憑依〟だろうか?

 

 

どうやら俺は、ユウ、とかいう名前の15歳の少年の意識と身体をまるごと乗っ取ってしまったらしく、この身体に染み付いていた記憶では、ガラル地方に訪れる直前で、元の身体の記憶は途切れている。

 

どうやらガラルに訪れた目的は、マグノリア博士にポケモン図鑑を受け取り、ガラル図鑑を完成させる依頼を受けていたらしい。

 

 

 

 

そしてどうやら、この元の身体。

かなりのド貧乏らしい。

 

 

親が抱えた多額の借金によって家はなく、挙げ句の果てに両親共に蒸発してしまっているようである。親のクズがこの野郎………

 

そして図鑑完成だけでなく、ジムチャレンジという強いポケモントレーナーに挑戦、もしも勝利すれば賞金もあるらしく、トーナメントにも出場できる。

(やるしかねぇじゃねぇかふざけやがってよ)

 

 

   あ ほ く さ 

 

 

現在の所持金、20円。旅を舐めとんのか。

 

バックパックに旅一式等はあったが、なんでこんな都合よくお膳立てされてんの?

 

 

 

 

 

 

 

「あ゛ぁ゛ー……キッツ………」

 

 

乗り物酔いで随分と体力を削られたが、急がないといけないのでふらふら二番道路の坂を下り始める。休む暇くらい欲しいものだが………

 

 

「おぐっ!?」

 

 

突然の後頭部への強い衝撃に変な声が出る。

いきなりだったそれに身体が耐えきれず

 

 

オロロロロロ…………

 

 

ふぅ…………草むらだが、まぁいいだろう。

少しすっきりした。

 

そしてすぐに違和感に気付き、その違和感を起こす何かが頭の上から飛び立った。影を視線で追いかけ、その正体を確認する。

 

 

「てんめぇ……俺の帽子……!」

 

「───♪︎」

 

 

黒い小鳥がその嘴に帽子を咥えたまま、道の奥へと飛び去っていく。日差しが強い場所もあるガラルで帽子を失うわけにはいかない。あと単にムカくので小鳥を追いかけながら腰のモンスターボールを取り前方へと投げつける。

 

 

「あっ待ちやがれてめぇ!! 行けゾロア!」

 

「───!」

 

 

幸運だったのは、このポケモンを持っていたこと。ゾロア………わるぎつねポケモンに分類される、あくタイプのポケモン、なのだが……………イッシュ地方のポケモンでガラルにはいない筈だ。出身どこだよ。

 

ボールから飛び出したゾロアが帽子を咥えた小鳥のポケモン、ココガラを追いかけていく。人間よりも大抵ポケモンの方が速いので任せたが、ココガラはひこうタイプ、流石に不味い……ので、命令する。

 

 

「スピードスター!」

 

「─────ッ!」

 

 

星型弾がゾロアの周囲に装填されると、ココガラを狙って一直線に飛翔していく。その速度こそ大したものではなく、ココガラはするり、と避ける、が。

 

 

「────!?」

 

 

ゾロアがニヤリと悪い笑みを浮かべる。ココガラは避けた筈のスピードスターに撃墜され、驚きの声を上げてバランスを崩し、地に落ちる。当たり前だ、スピードスターは必中だし避けられるわけがない。

 

 

「押さえとけ!」

 

 

逃げられないようにココガラの翼をゾロアが前足で押さえつける。なんとかそれに追い付く。きっつ。ポケモンの足速すぎだろ………

 

 

「はぁ、ふぅ……よぉし、よくやった」

 

「~♪︎」

 

 

ゾロアの頭を軽く撫でてやり、ココガラから帽子を取り返す。中々離さなかったので力ずくで。湖まで逃げられたら危なかった。

 

………………と、その時。

後ろから聞こえた草を踏む足音に振り向くと。

 

 

 

 

「ちょっと! なにしてるの!?」

 

 

「あ?」

 

 

 

え、女主人公じゃん。なんで?

なんかホップくんまでいるし。

 

 

「おい、ポケモンを虐めてるのか!?」

 

「は? いや俺は帽子を───」

 

「おれが懲らしめてやるぞ!」

 

「えっ」

 

 

いやちょっと展開についていけな

「いけっ、サルノリ!」「ヒバニー!」

 

「二対一!?」

 

「悪党なら容赦しないぞ!」「うん!」

 

「はぇっ!?」

 

 

 

 

 

いや酷くない?

 

 

 

 

 






主人公:現在の所持金20円。


ゾロア:Lv10    性別:♀️

技  スピードスター
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