ジャガイモを薄くスライスして油で揚げたものが食べたいですわ   作:鳴かない猫

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ごきげんよう、皆さま。わたくし、本日はとても機嫌が良くてよ。

わたくしの5歳の誕生日パーティーですの!実はパーティーに参加するのは初めてなのですわ!5歳の誕生日を迎えたらその家の一員として他の方々にも認められるんですの。

4歳までは何かやらかしても家名に傷がつくことはございませんわ。少し大きくなれば常に家名に相応しい振る舞いを、好きを見せてはいけないという重圧を小さいうちは感じさせたくないということを昔、財閥家系の中でもトップクラスの白鳥家が言ったことがきっかけでこのような暗黙のルールが出来たらしいわ。

けれど別に仲の良い家同士では大丈夫よ。お友達も欲しいもの。わたくしでいえば京極家(きょうごくけ)白川家(しらかわけ)白鳥家(しらとりけ)がそれにあたるわ!基本いつも4人であそんでいますの。

 

 

「わたくし、作法は大丈夫かしら?先生には合格をいただいたけれど…」

 

「大丈夫だよ、礼儀作法の授業中の藍俚はどこからどう見てもお淑やかな令嬢だったよ。」

 

「まぁ、お兄さま。それではわたくしが普段はお淑やかではないと言っているみたいだわ。授業では少し猫をかぶっていただけよ。まったく、失礼しちゃうわ!」

 

「おっと、これは失礼。でも僕は元気な藍俚も好きだよ?」

 

「まぁ、そんなことを言っても騙されませんわ!……お兄さま、お兄さま、わたくし3人以外にもお友達できるかしら…?清華家と親しくして、あわよくばおこぼれにあずかろうとする方は嫌だわ。」

 

「大丈夫だよ、藍俚。今日のパーティーに招待する財閥家は厳選したからね」

 

「そうよね、きっと大丈夫だわ。わたくしは清華家(きよはなけ)の娘だもの。」

 

 

 

 

 

キィー

 

「ご到着致しました。」

 

「まぁ!お母様、ご覧になって!すごく素敵だわ!」

 

白い壁に等間隔にガラスが埋め込まれて…派手ではないのにとても煌びやかだわ。それにお庭も素敵だわ!!まるで本で見たお城みたい!

 

「ふふ、藍俚ちゃん、清華家として恥ずかしくない会場入りを」

 

「ヒュッ! …ごめんなさい、お母様。大丈夫ですわ。」

 

…お母様をオコラセテハイケナイ。

 

 

 

スッ

執事さんがドアを開ける。あぁ、中はどんな風なのかしら!

 

「清華御一家のご到着です。」

 

女性はスカートを摘み、軽く足をクロスさせ少し腰を落とす。男性は片手を胸の前に持っていき軽く頭を下げる

この時の角度がとても重要らしく、合格を貰うまでとても大変だった。主催した家は最後に会場に入り、既に会場にいる人達は挨拶をその場で返す、という決まりらしい。

挨拶といっても、ただ軽くお辞儀をするだけなのでたいしたことはない。その後、親交のあるパーティーに招待した人達と会話を楽しむのだ。私は2月生まれで4人の中では誕生日が1番遅い。なので3人のパーティーには出席できなくていじけていたのは記憶に新しい。

 

 

 

「ごきげんよう、藍俚。お誕生日おめでとう!」

 

「ごきげんよう、美玲(みれい)、ありがとう!」

 

「藍俚、誕生日おめでとう」

 

「誕生日おめでとう、藍ちゃん」

 

「えぇ、直隆、湊斗(なおたか  みなと)、ありがとう!」

 

「これでやっと4人揃ったな」

 

「そうね、あと1年程で小学部へ通わなければならないわ。はぁーあ、嫌んなっちゃう」

 

「あぁ、他の子達は僕らより精神年齢が低いからね。しばらくは大変そうだなぁ」

 

「私達が精神年齢高いのよ!数ヶ月前からお勉強してるわ。他の子はあと一、二ヶ月後から始めて学園に入る前の1年間お勉強するんだもの。」

 

「ふんっ、勉強なんか、1回読めばわかるだろ」

 

「それは直隆だけよ!復習もしないのにいつも90点以上とって!私はちゃんと復習してるから満点なだけよ!天才は私じゃなくて直隆だわ!」

 

「それには同意するわ。ほんと、私となにがちがうのかしら。湊斗は?どっちタイプなの?」

 

「美玲は復習してないから…僕は藍ちゃん派だよ。」

 

 

 

 

 

 

「そろそろ紹介しないと怒られそうだから他の子達を呼んでもいい?藍ちゃん」

 

「うん…大丈夫!」

 

「チッ、面倒くせー、、」

 

「こら、直隆、ここには他の方たちもいるんだから…はぁ。そうね、ならまずは女の子からいきましょう」

 

 

 

 

 

「ごきげんよう、華蓮様、綾乃様」

 

「「ごきげんよう、美玲さん」」

 

「藍俚、こちら華蓮様。学園の初等部2年に現在通われているわ。私達の先輩ね。でもとても気さくな方よ、私のパーティーにも出席して下さったの」

 

「藍俚様、ごきげんよう。舞弓 華蓮(まいゆみ かれん)と申します。本日はお誕生日おめでとうございます。美玲さんに聞いていた通りの方ね。」

 

「ごきげんよう、華蓮様。ありがとう、お会いできて嬉しいわ。美玲から何を聞かれたのかはわかりませんが…来年から学園でよろしくお願いしますわ。」

 

「綾乃様も初等部2年に通われていて、去年は最優秀賞を受賞されましたの。」

 

「まぁ、美玲さん、お恥ずかしいですわ……ごきげんよう、わたくし、九重(ここのえ)綾乃(あやの)と申します。藍俚様のお噂は聞いたことがありますわ。とても優秀な方だとか。学園で困ったことがあったらなんでも言ってくださいね。」

 

「ごきげんよう、綾乃様」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それから、わたくしは年下ですし……、様などつけず、美玲と同じように呼んでいただければ。本日は我が家の伝で、世界中のお食事をご用意させて頂きました。どうぞ楽しんでいってくださいませ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あら…?どうしたのかしら、わたくし。

 

懐かしい、だなんて、初めてのはずですのに……

 

……ウッ!?なんですの!?頭がわれますわ…!?

 

ナニ……記憶…?一体誰の………。

 

!?

 

これは、わたくしの、…いえ、私の記憶…!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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