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それでは第二話どうぞ。
気が付くと部屋に朝日が入り込んでいた。どうやら薬を飲んだ後、そのまま朝まで眠ってしまっていたようだ。
「藍様、お目覚めですか?」
部屋のドア越しにお手伝いさんの声が聞こえる。私は体を起こしながら答える。
「すまない、すぐに降りる」
自分の着ている服が寝間着に代わり制服がハンガーにかけられているのを見るに、どうやら眠ってしまった後に制服から寝間着へと着替えさせてくれたようだ。
時計を見ると登校しなければいけない時刻まではまだ時間がある、それを横目に制服に着替え居間へと降りた。
「藍様、おはようございます」
「ああ、おはよう」
お手伝いさんに朝の挨拶をして椅子に座る。
「今日はいつお帰りになりますか?」
「今日は生徒会の仕事も少ないから昨日ほど遅くはならない」
朝食のトーストと目玉焼きの乗ったお皿を置きながらお手伝いさんは今日の帰りがいつぐらいになるか聞いてきたの昨日の書類の量から答える。
「お父様とお母様は今日はパーティーに出かけていますので今日は家には帰らないとの事です」
食べながら話を聞く限りでは父と母は今日は帰っては来れないようだ、二人が仕事で家を空ける事はよくある事なので気にする事ではなかった。
私は短く「そうか」と答え朝食を食べ、部屋に戻って今日の準備を始めた教科書や学校で使うタブレットを鞄にしまい携帯を見ると美星からメッセージが届いていた。なんでも図書委員会の蔵書に関して要望があるそうだ。そのメッセージに対して「了承する」と返信した。
次に部屋にある鏡の前に立ち身だしなみを確認する。スカートから2年生を表す紫色のリボンの角度、生徒会の腕章まで確認する。
「まぁここまで厳しくやる事はないんだがな」
この学校は校則で制服のアレンジが自由なので服装についてとやかく言う必要はない、むしろ無駄な行為ではあるが私は自分の服に対してはしっかりとしていたいので毎日やっている。
私は鞄と携帯を持って学校へと向かった。
私の家、から学校へは歩きで迎える距離なので体調が良い時は歩いて向かうようにしている。その結果か分からないが最近少しだけ体調が良い時が増えた気がする。
そう考えながら歩いていると校門についていた。どこを見てもまだ生徒は少なくいるとするなら朝練に来ている運動部ぐらいしかいないそんな時間だった。私は自分の教室に向かい席に着いた。
それから一日授業を受け放課後の時間がやってきた。私は放課後は生徒会の仕事がある為、職員室まで鍵を取りに向かっていた。するとその途中で金髪で髪の左側に赤いリボンを巻き1年生の制服を着た少女が何かを探すように顔をキョロキョロさせていた。
「君、何か探しているの?」
私は少女に聞いた。
「えっと、宿題のプリントをコピーしたいけど場所、分かんなくて」
少女は手に持ったタブレットを私に見せながらコピーができる場所を聞いてきた。
私はその少女の顔を見て思い出した少し前に結成し学内のユニットランキングを駆け上がったユニットたしか
「コピー機ならそこの階段を下りて右奥に行ったあたりにコピー室があるよ、愛本さん」
私は愛本さんにコピー室への道を教えた。
「えぇ?なんで私の名前を?なんでなんで?」
愛本さんは驚いた顔をして私に迫りながら聞いてきた?
「それはまぁ君とハピアラは有名だからね、学校やこの国には慣れたかい?」
私は愛本さんに名前を知っている理由を答え、最近の学校での様子について聞いてみた。ふだんならあまり人にこういった事は聞かないが愛本さんはつい最近までアフリカの方に住んでいたいわゆる帰国子女であった。なので慣れない日本での暮らしや学校で困っている事がないかそれとなく聞いてみる事にした。
「全然だよ、えっと?」
愛本さんは嬉しそうに答えるが、私の名前を教えるのを忘れていた。
「すまない、自己紹介がまだだったね、私の名前は陽花里藍だ藍で構わないよ」
「よろしくね藍ちゃん」
愛本さんは私の手を取りながら答える。
「それより行かなくて良いのかい?」
私は愛本さんが持っているタブレットを指さしながら言うと。
「あぁ~そうだった、ありがとう藍ちゃん」
愛本さんは慌てて私が走らないように声をかける間もなく階段を駆け下りていった。
(大丈夫だろうか)私は少し気になったが生徒会の仕事に集中するため頭を切り替え職員室へと向かった。
「はぁ危なかった」
宿題のプリントをコピーして慌てて終わらせて提出した後、愛本りんくは学園内の広場でハピアラのみんなを待っていた。
「いたいた、りんくの宿題、間に合ったの?」
そこに制服の上にパーカーを着て髪に黄色いメッシュを入れると言う
「バッチリ間に合ったよ真秀ちゃん、藍ちゃんが場所を教えてくれたおかげで」
りんくから真秀ちゃんと呼ばれた少女の名は
「良かった、学校のあれこれで活動できないとかはひとまず大丈夫そうでって藍ちゃん?」
リンクの報告を聞き安堵したような顔をする真秀であったが、その後の藍ちゃんと言うくだりに反応する。
「うん、コピー出来るとこが分かんなくて迷ってたら道を教えてくれてたんだ、それにね学校はどうとか聞いてきたよ」
りんくはさっき藍との間にあった出来事を話す。
(あれ藍ってたしか)真秀は藍と言う名前を聞いて思い出した顔をした。
「りんく、その藍って人のフルネームって何だった?」
真秀はりんくに藍のフルネームを聞いた。
「たしか、ひかりって言ってたような?」
りんくは首をかしげながら藍のフルネームを答えた。
「他に何か特徴は何年生だとか?」
真秀はさらにりんくに聞いた。
「あ、そういえば2年生のリボンを付けてた」
それを聞いた瞬間、真秀は自分の額に手を当てながら答えた。
「たぶんそれ、うちの生徒会長だよ」
「えぇ~」
広場にりんくの驚く声が響いた。
一方、生徒会室では。
「陽花里会長、あなたはと言う人はまったくもって羨ましい」
私は美星と共に書類を整理しながら美星の小言を聞き流していた。なぜ私が美星から小言を言われているのかを説明すると15分ほど時間を遡る事になる。
愛本さんにコピー室の場所を教えた後、職員室に向かうため階段を降りたところ生徒会室の鍵と図書委員からの書類を持った美星と合流し生徒会室へと向かった。
「図書委員からの要望だがどうだった?蔵書に関してだそうだが」
私は朝メッセージ出来ていた図書室の蔵書について美星に聞いた。
「なんでもDJ雑誌の図書室での扱いを増やしてほしいとの要望だそうで」
なんでも雑誌の扱いを増やしてほしいとの要望であった。
「なんでもわが校のユニットが有名になったので同じようにDJに興味を持つ生徒も増加しているとの事でして」
美星が図書委員から聞いた理由を言う。
「ああ、そういえばわが校のユニットで思い出した、愛本さんと話したぞその上にちゃん付けで呼ばれてしまった」
私はさっき愛本さんとの間で起きた出来事を美星に伝えた。すると美星の私に対しての目線が途端に冷たく変わった。
「どうした、急に険しい顔をして?」
私がそんな顔をする理由を聞くと。
「愛本さんと仲良く話してちゃん付けで呼ばれるなんて羨ましいにもほどがあります」
愛本さんと仲良く話してちゃん付けで呼ばれることぐらい普通ではないか彼女の性格からして誰に対しても同じように感じると思うのだが。
「そんなに気にする事かね? それに愛本さんと話したいのなら話しかければ良いのでは?」
私はさっき思った事を正直に口にした。
「何も分かってませんね、会長!推しと言うものは遠くから推すもので独占する物では……」
美星が訳の分からないことを言いだしているが無視して書類にサインとハンコを押す。
「会長まだ話は終わっていません」
どうやら私は気づかぬうちに美星のスイッチか地雷を踏んだらしい、この小言が早く終わって暮れの祈りながら書類に目を落とした。
それから15分が立ち書類も少しめどがついたが美星の小言は終わってはいなかった。そんな時に生徒会室のドアをノックする音と共に「すいません生徒会の人はいますか?」と言う声が聞こえた。
私は美星の小言で冷え切った生徒会室の空気を変えるために「はい、今行きます」と答え外へ出た。するとそこには愛本さんと同じハピアラの明石真秀さんが立っていた。
「愛本さんにそっちは明石さんだねどうかしたの?」
私は二人に何でここにいるのか聞いた。
「「すいませんでした」」
愛本さんと明石さんが同時に頭を下げてくる、事情を聴くとどうやら私が生徒会長であることに気づかなかったことを気にしてとの事だった。
私は二人から事情を聴いたが別に気にする事ではなかった、なぜかって私からしたら生徒会長と言う名前にあまり価値を置いていないそれよりも大事なのはその名前に見合う行動が出来るかどうかだった。
「気にしないでいいよ、それより宿題は大丈夫だったかい?」
私は愛本さんに宿題はどうだったのかを聞いた。
「はい、バッチリ出せました」
私は二人の様子を見ながら考えた、彼女たちを利用するのは非常に心苦しいが美星の小言を聞くのも面倒だ。私はそう考え二人に提案をしてみた。
「そうだ、こう言っては何だが生徒会の仕事を見てみないか?」
二人は何でと言いたげな顔をしているので、もう一押ししてみる。
「図書委員会からの陳情でDJ雑誌を置く数を増やして欲しいのだが私はどれを選んでいいの分からなくてね、出来れば君たちのような現役のユニット活動している人の意見も聞きたいなと」
私がそれとなく二人を頼るように聞いたところ愛本さんは。
「私やってみたい、生徒会の仕事ってアニメみたいに色々やるんでしょ?」
目を輝かせながら聞いてきた。
「りんくがやるって言うなら私もお手伝いできることなら」
真秀ちゃんも控えめに了承してくれた。
私は二人の前でドアを開けこう言った。「副会長、お客さんだ」そう言って二人を生徒会室に招いたところ美星は驚き半分嬉しさ半分な顔をしていた上に仕事のスピードが向上したことを記述しておく。
生徒会の仕事が終わって部屋に鍵を掛けた私と美星に加えて愛本さんと明石さんは玄関にで話していた。
「今日はありがとう愛本さん、明石さん」
私は二人をねぎらう。
「いえ、こちらこそ」
明石さんがお礼を言う。
「あ、そうだ」
何かを思い出したような声を上げ愛本さんはポケットから貝殻を2個、見せてきた。
「これ藍会長と美星副会長にあげる、私が昔住んでたティオティオの貝殻」
愛本さんは私と美星の手に一つずつ貝殻を手に乗せた。
貝殻を貰った私と美星は愛本さんに
「ありがとう、愛本さん大切にするよ それと会長は良いさっきみたいに藍ちゃんで」
「おなじく美星ちゃんでいいです」
なぜか美星は今日一番の笑顔だったが。言ったそれに対し二人は
「私も愛本さんじゃなくてりんくで」
「私も明石さんじゃなくて真秀で」
それを聞いた私は「改めて今日はありがとうりんく、真秀」と言い頭を下げそれぞれ帰りの道へと向かった。
私は家に着くといつものように着替えて布団をかぶった。しかし今日はいつもと違う部分があるそれは家の机の上に今日貰った貝殻がある事だった。それを横目で見て私は眠りについた。
読んでくださりありがとうございます。
良いと思ってくださったのなら幸いです。