万魔殿の主〜胡散臭いトレーナーとウマ娘たちは日本を驚かせたい 作:仙託びゟ
《オグタマライブ!》
「まいど〜! ドリームシリーズウマ娘のタマモクロスやぁ!」
「まいど。ドリームシリーズウマ娘のオグリキャップだ」
『まいどー』
『まいど〜』
『まいど』
『まいどー』
『オグリのまいどたすかる』
「今日は前回言った通りURA賞受賞者たちがゲストで来てくれよったでー。ほれ、挨拶せい」
「まいど〜! 最優秀シニアウマ娘兼年度代表ウマ娘のアイネスフウジンなの〜!」
「おー! ツインターボだぞ!」
「ウェーイ! ダイタクヘリオスでーっす!!」
「まいど。最優秀ジュニアウマ娘に選ばれました、ミホノブルボンと申します」
「まいどー。最優秀ダートウマ娘のハシルショウグンです」
「まいど! わたくしシンボリ家の末席を汚しております、シンボリクリエンスと申します! この度は最優秀障害ウマ娘をいただきました!」
「ふたりほどお約束を理解してくれへんかったけど気にせんと続けるで」
『メンバーがだいぶ自由だな……』
『クリエンスってどうなん?』
『シンボリ家のなかでは割と自由なほう』
『自由っていうかド天然』
『爆逃げふたりは通訳必須だろ』
『フー姉ちゃんが頼り』
『ハシルショウグンとミホノブルボンのキャラがよくわからん』
「言うて今回はなんかノルマがあるわけではないから、募集しとった質問を消化しながら年明けるまでのんびり雑談してくで」
「ではひとつめの質問だ。『正直アイネスフウジンが受賞したのが納得いかない。凱旋門賞はすごいけど、国内の賞は国内レースで決めるべき。春天1着に秋天有馬2着のメジロマックイーンのほうが相応しいのではないか』」
「なぁホンマにええんか!? 場合によってはウチもう逃げんでこれ!!?」
『質問する方もする方だけど選ぶ方も選ぶ方だろ』
『真っ向から喧嘩を買っていくスタイル』
『おっ? ゲタか?』
『ゲタくん最近気持ち悪いくらい大人しくて気持ち悪い』
『一気にひりついたと思ったけどなんかひりついた顔してるのクリエンスだけで芝』
『クリエンスが「え? 怒るところじゃないの?」みたいな顔しとるやん』
「えっ、これわたくしがおかしいのですか!? 普通憤りますよね!?」
「せやんな!? これ結構な暴言やんな!? なに平然としとんねん!!」
「いや、なんか怒るより先に『わぁ、本当に言われた』っていう感動みたいなのが来てるの」
「本当にってなんやねん」
「トレーナーが『絶対こういう批判来る』って言ってたの。それに、トレーナーが言ってたやつのほうがよっぽど暴言なの」
「あの黒いのがなんて言うとったんや。なんや聞くん怖いねんけど」
「『実力で勝ち取った研鑽の証である凱旋門賞のトロフィーが手元にあるのに、URAのお歴々や記者の方々の考えひとつで貰えるか貰えないか左右されるような賞ってそんなに欲しいものですか?』みたいな……」
「やめやめやめやめ!! 四方八方に喧嘩を売り歩くなぁ!!」
『芝』
『あんまりにもバッサリで芝』
『怖いものなしか?』
『発言が名家とかのそれなんよ』
『ライブ放送でコレ言うの一種のテロでしょ』
『危険と呼ぶか、冒険と呼ぶか』
『危険でしかねえよ』
『何が笑うって黒い人が言ってるところをありありと想像できるとこよ』
『あと条件だけ考えると顕彰ウマ娘も当てはまるのが芝』
『これでURAがキレたら貰えなくなるのはウマ娘なんだからちょっと考えなしすぎない?』
「あ、それに関してはチームメンバー全員『どうしても欲しいかって言われると別に』で意見が一致してるから問題ないの」
『あってくれよ』
『こんな怖い類友そうそうねえぞ』
『今《ミラ》のメンバーでわかってるの誰よ』
『フー姉ちゃん、タボボ、ネイチャ、お米ちゃんかな?』
『表彰式のとき茶髪のちっさい娘いたけどあれは違うんか?』
『あの灰○哀みたいな娘?』
『言うほど似てるか?』
『タボボはそもそもその辺り理解してない。ライスは見た感じ滅茶苦茶マイペースだから気にしないタイプか? そんでネイチャは……なんだろう』
『わからん。こだわりないのかね』
『ひとりで現役4人と推定デビュー前ひとりの面倒見てんのなんなんだ黒い人……』
『ヘリオスうるせぇ!』
『ヘリオスげらげらで芝』
『クリエンスがカルチャーショックで思考停止してる』
『タボボの相手してるショウグン癒やしか』
「まぁ、言われてみれば金にもならんしな……いや、ネームバリューとかあるやろ。のちのち講演会とか呼ばれる可能性は高いほうがええんちゃうんか?」
「凱旋門賞ウマ娘に優るネームバリューって早々あるの?」
「それ言われると弱いなぁ……それこそ無敗三冠とか欧州三冠になってきそうやわ」
『元貧乏族の生々しい金の話……』
『これ以上追及すると本当に価値がわからなくなり始めるからやめよう!』
『次だ次!』
「ではふたつめの質問だ。『皆さんはデビュー前どんなトレーニングをしていましたか』」
「これはアレやな。最近基礎を固める論が流行っとるから、本当に強いやつはどないなんか〜ってことやろ」
「チーム《ミラ》は大体みんな水泳から始まるの。全身の筋肉をまんべんなく鍛えながらスタミナをつけるためなの」
「意図としてはシンボリ家でも似たような感じですね! 主に
「地方でも、まずは体作りからってことで自重トレーニングとか、全身運動から始めますね」
『チーム《ミラ》と名家、地方の見解が一致』
『地方は名家名門が行くことは少ないから、中央より基礎のところからキッチリ教え込むのかね』
「私は坂路訓練からはじめました。現在は、坂路訓練を中心に足りない部分は別のトレーニングで補う形をとっています」
『坂路訓練か……』
『めっちゃキツくない? あれ』
『黒い人が故障はしにくいから効率的って言ってたな』
『ブルボン鋼メンタル説』
『これが努力の才能かぁ……』
「あの〜……ウチ普通に走ってたんスけど……初っ端から……」
『芝』
『芝』
『芝』
『ヘリオスはそうだろうなって安心感があるな』
「次の質問だ。『以前の放送で、網馬トレーナーの素はかなりやんちゃと言ってましたが、実際どんな感じなんですか?』」
「これもこれで勝手に言ってええやつなんか?」
「特段どうしても隠したいってわけじゃなくて、半分くらい癖になってるらしいの」
『同室の子があからさまに背筋正して芝』
『案の定人気ランキング上位に食い込んできたからな』
『多少過激なこと言っても人気出るわあんなハイスペック』
「えっと、全体的に世話焼きなヤンキーみたいな感じなの」
「世話焼きなヤンキーて」
「口調は荒っぽくて、余裕綽々な感じなの。性格そのものは変わってないから、素って言ってもそれだけなの」
『あーギャップあっていいな』
『だめだ想像できん』
『デジたん任せた!!』
『コミケ終わった直後にそれは鬼で芝』
『ナマモノは流石に……』
『でもアリよりのアリ』
『あーいけません! エッチ過ぎます!』
『どこまで乙女ゲー属性を盛るんだ……』
『世の中不公平だよな……』
「それチームメンバーはみんな知っとるん?」
「んー、多分知らないと思うの。あたしとタボボちゃんだけ。ネイちゃん以降のメンバーが居る時は敬語だし」
「ふむ、メンバーだから見せるというわけでもないのか」
「あたしは身内の方と電話してるときに聞こえて偶然知ったの。タボボちゃんはスカウトの時からで、こういうタイプは敬語を使うよりこっちのほうが伝わるからって」
『へー、その程度の切り替え基準なのね』
『じゃあ敬語やめてって言ったらやめてくれんのかな』
『どっちも捨てがたくて……』
「次の質問。『ターボとショウグンは仲がいいみたいだけどいつ知り合ったの?』だそうだ」
「去年の6月ですね。ターボのメイクデビューってダートだったから大井に来たんです。その時にわたしから声をかけて知り合いました」
「こう言ったらなんやけど、ようこれに話しかけよう思たな」
『本当になんなのは芝』
『火のタマストレートなんな』
「さて、そろそろゲームでもやるか」
「質問やら雑談やらだけでウン時間繋ぐのしんどいからなぁ……」
『ついにガチでウマチューバーみたいなこと始めるやん』
『そもそも雑談だけだとヘリオスが最悪笑ってるだけになりそう』
『ブルボン機械破壊体質って聞いたけど大丈夫?』
『何その体質、世紀末か?』
「はじめてのやつもおるし、操作感とか関係ないゲーム選んだから平気やろ」
「はい。それに、今回は配信機材などの機械類が多数あると事前説明がありましたので、ゴム手袋を用意し対策してきました」
「そういうわけで一発目はこの電車で全国回って物件を買い漁る貧乏神のゲームやるで」
「二人一組になり、ターン毎に交代ということになる。チーム分けは……」
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ないよ、続きないよぉ!!