どうやら俺は須川君に憑依したようだ。   作:葬炎

6 / 8
〜第三問〜

第三問

 

問 以下の英文を訳しなさい

『You said he was a gentleman, and so he was』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

姫路瑞希の答え

『あなたは彼が紳士だと言ったが、まったくそのとおりだった』

 

教師のコメント

正解です。よく勉強してますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

土屋静香の答え

『あなた側の彼は紳士だった。だった。』

 

教師のコメント

必死に訳そうという気持ちは伝わります。ですが×です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

吉井明久の答え

『あなたと私は紳士!』

 

教師のコメント

先生はあなたの将来が心配です。

 

 

 

 

_______________

 

 

 

 

 

 

 

Aクラスへの宣戦布告。

それはどうあがいても絶望―――のはずだった。

 

『無理だ……』

『無理……いや、ちょっと待てよ? 俺たちはこのままでいいが、ロリッじゃなくて大切なクラスメイトである姫路ちゃ、さんの成長に悪い環境じゃ?』

『なに? この埃とかハウスダスなんとかとか体になんとなく悪そうなものが飛び散ってそうな空間に、少なくとも今年中は居させてしまうだと!?』

『このままでは健やかな胸のせいtyげふん、立派な大人への第一歩を踏み外してしまうかもしれない!』

『諸君! こんな事実があっていいのか!!!』

 

『『『『『否! 否! 否!』』』』』

 

しかしロリコンどもの下心98%親切心2%の気遣いによりやる気は天元突破する勢いで上がっていった。

ちなみにその原因たる姫路は頭に?マークが浮かんでそうに首を傾げている。おそらく自分が話題の中心ということに気づいていない。

 

『くそぉっ! このままでは全人類の半分が絶望のドン底に突き落とされてしまう!!』

『そうだ! 俺たちがヤらないで誰がヤる!』

『者共よ! 姫路さんのためだ! ヤるぞ!』

 

『『『『『「是! 是! 是!」』』』』』

 

「……この場合どうすればいいんだか、さすがの俺でもわかんねえ。明久も混じってやがるし。とりあえず警察に連絡するか」

「待て雄二、通報には俺も賛成だがまずは目の前の試召戦争だろう」

「……ああ、そうだな須川。そういやそれについて話すとこだったな。仕方ない、通報は全部終わった後にするとして、とりあえずこのクラスの主戦力を紹介してこうか」

 

さすがの雄二もこの反応は予測してなかったみたいだ。予想以上にFクラスは大変な変態ばっかだった。

まぁ、普通FクラスがAクラスに挑むってのは絶望しかないからね。そこらへんは今年のFクラスが色々と変だってことだろう。

 

「まず、土屋。須川に張り付くのはいいからこっちにこい」

「はっ」

 

バッ!

 

「…………」

 

雄二の言葉に反射的に後ろを向く。

すると、まるで俺の影に紛れるように土屋が匍匐前進の体勢でカメラを構えていた。いや、俺女じゃねーからそんな格好しててもパンチラとかあるわけじゃないぞ。

 

「…………今は忙しい」

「そんなのいつもやってるだろ。いいからこっちこい」

「…………!(ブンブン)」

「え、なにそれ怖い」

 

どうやらこれは初犯じゃなくて常習犯だったようだ。いや、気づかない俺も俺だけど、それについてなにも言わない周りもどうよ?

 

「…………」

「ようやくきたな。こいつがかの有名? なムッツリーニだ。別名須川レーダー」

「…………!(ブンブン)」

 

雄二の説明にみんなざわめく。別名で紹介されたってことはそれもけっこう有名なのか。なんか複雑な気分だ。

土屋静香、通称ムッツリーニ。女の子なのにそのあだ名はどうかと思うが実際ムッツリ。下方面の話しは好きなのは周りから丸分かりなのにそのことをひたすら隠そうとしてる。耳年増とも言える。

 

『あいつが……』

『役一名の男のあらゆる姿を写真に収めてるって噂の……』

『そしてその男の写真で作った誰得写真集がけっこうな人数の女性(教師含む)と一部の男にバカ売れしてるっていう……』

 

「ちょっとまった土屋、お前んとこの顧客の情報をよこせ。主に男の」

「…………駄目。個人情報」

 

くっ、誰だか知らねえが絶対見つけ出してしばき倒してやる。

ちなみに土屋は同性(女子)に嫌われたりはしてない。盗撮は(俺を除いて)してないし、してるのはたまに本人の了承を得て写真とか撮って販売してるみたいだけど。そしてそれを買う男どもからも当然嫌われてない。

 

「姫路については話すまでもないだろう。あと須川も」

「ふぇ? 私ですかー?」

 

『姫路さん!』

『姫路たんprprしたいお!』

『だめだ、横溝が暴走しかけてる! 誰か縄と鞭と蝋燭を持ってくるんだ! 俺はその間抑えておく!』

「あ、阿部君が目を輝かせて横溝君ににじり寄ってる」

 

だめだこいつら変態ばっか。

こいつらの将来が心配になってきた……。成人する歳までに大半が警察のお世話になってるとかないよな?

この様子だとありえそうで怖い。

 

「木下秀吉もいる」

 

『おお、演劇部』

『うーむ、そこらへんの女子より女らしい男(の娘)!』

『ふご! ふごごごごー!(男の娘もprprしたいお!)』

『駄目だ! 横溝君が縛られて更にハッスルしてる!』

 

「うーむ、馬鹿にされておる気がするのお」

 

秀吉、そこは怒れ。じゃないと止まらないぞ。言っても止まらないだろうけど。

うーん、しかしこんなに変態が多かったとは。原作でもさすがにここまではっちゃけてなかったような―――ん、待てよ? 確かノリと勢いだけで合宿中に全男子生徒が真っ正面から教師とか薙ぎ倒しつう女子風呂へ覗きに行ったよな?

……前言撤回。こいつら変態でもなんでもなくただの馬鹿だったな。

 

「当然、俺も全力を尽くす」

 

『おお、なんかやってくれそうだ』

『確か、坂本っつったら神童とか言われてたやつじゃね?』

『ああ、あの子どものころは神童って言われてたのに、どう狂ったのか悪鬼羅刹とかいうのを自称する激しい厨二になったことで有名人の坂本か』

 

「ちょっと待てこら、自称したことねえしその話しを詳しく―――」

「いいから話しを進めろ雄二」

「……くっそ、確かに一時期荒れてたときもあったが、なんでそれが厨二扱いされてんだ!」

 

 

※世界(作者)の意思です。

 

 

「あー、こほん、それに、だ」

 

雄二が全員の視線を集めるように語調を強める。

ああ、そうだな。最後に紹介すべき人物が残ってるな。

ある意味この試召戦争の舞台には主役と言っていいやつが―――

 

「吉井明久だっている」

 

 

 

――――――シン……

 

 

 

さっきまで『これいけるんじゃね?』とか『これで勝つる!』とか騒いでいたやつらが一斉に静かになる。

うまいな、誰も知らないだろう馬鹿を生贄にすることによって熱くなってた空気が一掃され、みんなに冷静な判断力が戻ってきた。さっきのままでいくと暴走しそうなやつらが何人もいたからな。

ニヤニヤ笑いながら言った姿は悪意しか見受けられないが、そのほうが印象いいから気にしないようにしよう。

 

「ちょっと待て雄二! そこで僕の名前を言う必要ないよね!? 僕はゴリラな雄二や優秀な姫路ちゃんとは違うんだから!」

「明久てめぇ、さらっと俺をゴリラ呼ばわりしやがったな。まぁいい。みんな気づいてないようだから言うが、こいつは"観察処分者"だ」

 

バラされる明久の肩書き。

そう、それは―――

 

『それって、バカの代名詞じゃなかったっけ?』

 

「違うやい! ちょっとプリティーでチャーミーな16歳につけられる愛称で―――」

「そうだ、文月学園一の救いようのないバカの代名詞だ」

「肯定ついでに罵倒すんじゃないバカ雄二!」

 

観察処分者、学園一のバカで問題児な明久に付けられたレッテルである。

まぁ成績が悪いだけでは付くはずがなく、成績不良及び問題を起こしたら付けられるもので、明久が学園史上初の観察処分者である。学園史上初と言っても文月学園は設立されてからそんなに経ってないからとても珍しいとは言えないが。

 

「えーと、確か観察処分者って問題を起こした人がなるものでしたっけ?」

「お、姫路知ってたのか」

「はい! 前に吉井君と須川君が話してたのを聞いてたので!」

 

うむ、何時のことだかわからないが、おそらく通りすがりに聞こえてたのをなんとなく覚えてたとかそんなんだろう。俺もたまにある。

 

「観察処分者ゆえにポンポンと召喚できないが、いてもいなくても変わらないから気にしなくていい」

「雄二! そこは友達としてフォローするとこでしょ!」

「友達……? 俺とお前が? ハッ」

「うきゃーーーー!」

 

おおう、明久がキレて退化した。けど誰も気にしてない。まぁある意味猿なのはいつも通りだしな。

 

「とりあえず、俺たちの力の証明としてDクラスを征服しようと思う」

 

『おーー!』

 

「みんな、この境遇はおおいに不満だろ?」

 

『『『当然だ!!』』』

 

「ならば筆を執れ! 出撃の準備だ!」

 

『『『『『おおーー !!!』』』』』

 

「俺たちに必要なのはちゃぶ台ではない、Aクラスのシステムデスクだ!」

 

『『『『『『『『『『よっしゃーーーー!!!!』』』』』』』』』』

 

燃えあがるみんな。

そして、その勢いのまま立ち上がり駆け出す―――

 

スパーーン!

 

「お前らぁ! 静かにしろぉ!」

 

『『『『『「すみませんでしたぁ!」』』』』』

 

ズサァー

 

出入り口の戸に手をかけたとこで鉄人登場。みんな揃って走り出す勢いのままスライディング土下座。

俺、雄二、秀吉、土屋、姫路、島田さんはしてません。呆れ顔ならしてたけど。

ていうか、宣戦布告もしてないのにどこへ行こうとしてたのやら。

 

「……とりあえず、まだ試召戦争は始まらないから落ち着け。明久、宣戦布告の死者を頼む」

「……下位勢力の宣戦布告の使者ってたいてい酷い目に遭うよね? それに今使者の発音がおかしくなかった?」

 

さすがの明久も痛いめに遭うのがわかってて突っ込むのは嫌なようだ。

でも明久だしちょっと揺さぶれば簡単に騙される。

 

「大丈夫だ。Dクラスがお前に危害を加えることはない。騙されて行ってみろ」

「今騙されて行けって言わなかった? それと危害を加えないって本当?」

「気のせいだろ。あと俺は友達に嘘をつくような男じゃない。安心してイってこい」

「……そう言われたら行くしかないじゃないか。じゃあ行ってくるね!」

 

雄二の真面目そうな顔にあっさり騙される明久。クラスの歓声や拍手に胸を張りながら堂々と歩いていくその姿は、どう見てもバカだった。

あいつ詐欺とかに引っかかったりしなきゃいいけど……

 

「―――っと、明久は逃げるのとかが得意だからこんなふうに生贄にすることができる。いざとなったらやってみるといい」

 

『了解』

 

口角を釣り上げながら言う雄二。ゲスだ、ゲスがいる。

さて、試召戦争は明日だよな? だったらぱっぱと帰るかな。

 

俺は帰宅の準備を始める。明日の初試召戦争はどうなるかと考えながら―――

 





姫路ちゃんがちょっとフラグを立てました。といってもわかりにくいしフラグと言っていいかわかりませんが。それに立てたとこで回収するかわかりませんが。

『』と「」は基本的に主人公(須川)との距離でなんとなく分けてます。『』はある程度遠い、「」は近い。でもモブとメインキャラがわかりにくい場合は『』がモブ。「」がメインキャラって感じになります。雄二なんかが壇上で説明してる時もある程度離れてるでしょうが「」を使ってます。
まぁ、ようするに考えるな、感じろ。状態です。

ちょっと気になって調べたんですが、頭をかしげるってよく使ってるんですがこれ誤用だったみたいですね。正しくは首をかしげるです。こういう誤用は多々あるので疑問に思ったら逐一調べないとあかんですね。

感想、批評、誤字脱字や誤用の指摘などいつでも待ってます。葬炎でした。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。