嫌われ者のヒーローアカデミア   作:ことのは しらべ

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遅くなってしまいましたが投稿です。

今回はゴキブリ色がほんの少し強めです。


嫌われ者と体育祭3

「上を行く者にはさらなる受難を」

 

「雄英に在籍する以上何度でも聞かされるよこれぞPlus(更に) Ultra(向こうへ)!」

 

「予選通過1位の緑谷出久くん!!持ちP(ポイント)1000万!!」

 

 グルッ!っと皆がいっせいに出久くんのことを見る。だけど私にはそんなこと(1000万ポイント)が些細なことのように見えてくる。

 

 何故ならば…チームを組むことができるのかというとても大きな問題を抱えているからだ!

 

 騎馬戦は最低でも4人は必要で、私は他に3人メンバーを見つけなければならない。が、私にそんな社交性はないし、運良く誰かが声をかけてくれたとしても、その()()()をあと2回起こさなければならないのだ。

 

 ああ!せっかく秘策が使えそうなのに!どうしたらいいの!?

 

 うがああ!と、私が心の中で唸っている間もミッドナイト先生の説明は続く

 

「制限時間は15分振り当てられたP(ポイント)の合計が騎馬のP(ポイント)となり騎手はそのP(ポイント)数が表示された”ハチマキ”を装着!終了までにハチマキを奪い合い保持ポイントを競うのよ」

 

「取ったハチマキは首から上に巻くこと、とりまくればとりまくる程管理が大変になるわよ!」

 

「そして重要なのはハチマキを取られても、また騎馬が崩れても、アウトにはならないってところ!」

 

 うぬぬぬ…!ていうことはつまり1回取られてもチャンスがあるけど、数は減らないし…取ればとるほど狙われる確率が上がっていくのか…うへぇ…

 

「”個性”発動アリの残虐ファイト!でも……あくまで騎馬戦!!悪質な崩し目的での攻撃等はレッドカード!一発退場とします!」

 

「それじゃあこれより15分!チーム決めの交渉タイムスタートよ!」

 

15分!!?ああ…終わった…

 

 ああ、ものすごい勢いでチームが組み上がっていく…もうこうなったらまだ1人の人のところに行くしかない!

 

 うーん……あ、あれは目蔵くん……まだ1人かな…?

 

 同じ異形型の個性だから勝手に親近感を抱いてた部分もあるし、ほんのちょっとだけ、話しやすいかも…?

 

 …それに他の科やクラスと比べれば断然マシだ。

 

 よし!やるぞ!頑張れ私のなけなしの社交性!

 

「あ……あのょ…「障子ィ…!!女と組みてぇけどダメだーーー!!オイラと組んでくれェ!」

 

 …噛んだ……被った……え…あ……どうしよ……

 

「オイラ チビだから馬になれねーーー!!!オイラ騎手じゃ誰も馬なんかやってくれねーーーんだ!」

 

「お前の巨体と触手ならオイラの体すっぽり覆えるだろ!!?」

 

「………名案だ峰田」

 

 え……あ……そだ……チーム…チームね……話しかけなきゃ……ね……よし

 

「あ……の……「話聞いたわ、障子ちゃん私も入れて貰えないかしら」

 

「ああ、だが…」

 

 あ”あ”あ”あ”!!!!もうやだぁぁ!!!おうちかえるぅぅ!!!

 

 私はその場を後にしてしまった。目蔵くんがこっちを見ていることに気付かず……

 

 

 

__________________________

 

 

 

 私のなけなしの社交性はメンタルと共に粉々になってしまった。

 

 …まぁでも、あそこで話しかけられたとしてもきっとチームは組めていなかっただろう。実くんの話だときっと目蔵くんが1人で馬をやるのだろうそこに梅雨さんまと私まで乗ったらさすがに重量オーバーだろう。

 

 なんなら梅雨さんがいなくても重量オーバーになる可能性が高いだろうからね。

 

 身長180cmに体重80kgの筋肉女子だからである。見た目で言えば腹筋バキバキで足もムキムキだけど骨が無い分中がギチギチになってて内臓脂肪ならぬ内臓筋肉が多いのである。

 

 だからいいんだ……別に………気にしてないもん!

 

 うう……でもどうしよあと5分しかないし……誰かほかに空いてる人……

 

「あー!蜚蠊ちゃんいたよ!」

 

「葉隠…待って…」

 

 手をブンブン振って……るんだと思う透さんとちょっと疲れた感じの響香さんがこっちに向かって走ってくる。

 

「ど……どうした……の…?」

 

「蜚蠊ちゃん!ワタシたちのチームに入って!」

 

 ふぇ…?

 

「あーいや…3人はすぐ見つかったんだけど…砂藤でかいでしょ?身長合うやつなかなか見つかんなくてさ」

 

「良かったらでいいんだけど…」と言葉を続ける響香さんに全力で首を振る。

 

「アハハ!そんなに振ってたら取れちゃうよ!」という透さんの言葉に「とれ…ても…い、一週間は……へいき…」

 というゴキブラックジョークで返した私はあんまり受けなかったけどようやくチームメイトが決まったのであった。

 

 

 

__________________________

 

 

 

 

 

 あの後力道くんと合流し、作戦会議、もちろん狙うは出久くん…だけど、その他にも私の秘策で場を混乱させて響香さんの個性でポイントを取っていこうという感じになった。

 

 私の秘策…それは…

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

『わ……私は、こ……この子たち……で、動き…と…止めるから……』

 

 私のジャージの袖口から1匹のゴキブリが素早い動きで螺旋状に登ってくる。

 

「「「!?」」」

 

「ひ、蜚蠊ちゃん!それって…!」

 

「…私のお家の…ゴキさん……だよ…?」

 

「そ、そうなんだ…よ、よろしくね……」

 

「…?うん……ゴキさんも……よろしくって……い、言ってる」

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 という感じで私の秘策はゴキさん達である。

 

 私はゴキブリとの意思疎通が可能なので、(といっても、テレパシーみたいなものじゃなくてギィギィと鳴いて一緒にお話する感じなんだけど)基本的に私に従順でいうことを聞いてくれる。だけど、あんまり難しいお願いは聞いてくれない。

 

「ハチマキを持ってきて」みたいなのはダメだけど、「ハチマキを外して」みたいなのだったら大丈夫なのだ。(これも今回のハチマキがマジックテープだからできることだけど)

 

 これを対人戦闘訓練の時に使わなかったのは単純にあそこの訓練場に1匹もゴキさんがいなかったから、人が住んでないから当たり前っちゃ当たり前なんだけどね。

 

 そんなこんなで今日ここには私がお家からキュートな子達を100匹弱連れてきたのだ。

 

 っと、そろそろ始まるみたいだ。

 

『よォーし組み終わったな!!?準備はいいかなんて聞かねえぞ!!残虐バトルロワイヤルカウントダウン!!』

 

『3!!!』

 

 予選じゃ散々だったから…

 

『2!!』

 

 ここで勝って…

 

『1…!』

 

 ちょっとでも見返そう!

 

『START!』

 

「はっはっは!!緑谷くんいっただくよーー!!」

 

 我らが透さんがすっぽんぽんで吠える……まぁ別に恥ずかしくないのならいいのだ私も脱いだし……

 

 っと、出久くんサポート科の人のサポートアイテム使いこなしてるな…

 

「耳郎ちゃん!!」

 

「わってる」

 

 高く飛び上がった出久くんに響香さんが攻撃を仕掛けるが踏陰くんのダークシャドウによって阻まれてしまう。

 

「私たちも追うよ!さァ耳郎ちゃんリベンジ…」

 

「つーかおい!葉隠!!」

 

「ハチマキねえぞ!!」

 

「はっ!!?」

 

「いつの間に〜〜!?」

 

 なんてこった!ハチマキを取られてしまった!なればこそ私のゴキさんで場を掻き乱すぞ!

 

「い、いってらっしゃい……」

 

 私の袖口からいっせいに外に飛び出し色んな組の人達にくっついて走り回っていく

 

「きゃーー!?ゴキブリ!?誰か取ってぇーー!?」

 

「俺らも無理だって!?ちょ、暴れんな!?」

 

『さ〜〜〜〜〜まだ2分も経ってねぇが早くも混戦混戦!!各所でハチマキ奪い合い!!1000万狙わず2位〜4位狙いってのも悪くねぇ!!』

 

 マイク先生…ゴキさん見えてないのかな…なら平気そうだね!

 

「き、響香さん…」

 

「りょ、了解!」

 

 響香さんのイヤホンジャックが対戦相手のハチマキを掠めとって行く。

 

「良かった…取れた…って!ハチマキも取られたァ!」

 

 そのまま私たちはとったり取られたりを繰り返しながら出久くんのチームを追っかけ回していたのだが…

 

『やはり狙われまくる1位と猛追を仕掛けるA組の面々共に実力者揃い!現在の保持P(ポイント)はどうなっているのか…』

 

『7分経過した現在のランクを見てみよう!』

 

『………あら!!?ちょっと待てよコレ…!A組 緑谷以外パッとしてねえ…ってか爆豪あれ…!?』

 

 B組めっちゃP(ポイント)とってるじゃん!私たちは今0P(ポイント)このままだと負けてしまう!

 

「3人共!1000万P(ポイント)とるよ!」

 

 という透さんの声とともに走り出すが…

 

「無差別放電130万V(ボルト)!!」

 

「上…鳴!!」

 

 電気くんの放電により私たちを含めた複数のチームが電撃を浴びてしまう。

 

 ま、まぁ私のゴキさんは電撃程度じゃやられないからね!だいじょぶ!

 

 このまま焦凍くん達のハチマキを落とせば…

 

「残り6分弱後は引かねぇ」

 

「悪いが我慢しろ」

 

『何だ何した!?群がる騎馬を轟 一蹴!』

 

「あ…」

 

 あ”あ”あ”!!!ゴキさんたちがぁぁぁ!!!

 

 焦凍くんの氷により私 諸共全員凍らされてしまった…

 

「上鳴の放電で()()()動きを止めてから凍らせた…さすがというか…障害物競走で結構な数に避けられたのを省みてるな」

 

『ナイス解説!!』

 

 ゴキブリの唯一の弱点は寒さ!例に漏れず私も寒いのはすこぶる苦手だ!

 

 うう…頭クラクラする…!

 

 

__________________________

 緑谷サイド

 

 

 

『残り時間役1分!!轟 フィールドをサシ仕様にし…そしてあっちゅー間に1000万奪取!!!とか思ってたよ5分前までは緑谷なんとこの狭い空間を5分間逃げ切っている!!』

 

 あと1分逃げ切れば僕らの勝ち、氷は右側からしか来ないから常に左側をキープし続ければ攻撃は来ない…!

 

「皆 残り1分弱…()()() ()()使()()()()()()頼んだぞ」

 

「飯田?」

 

「しっかり掴まっていろ」

 

「奪れよ轟くん!」

 

「トルクオーバー!」

 

「レシプロバースト」

 

「…は?」

 

「なーーー!!?何が起きた!!?速っ速ーーー!!飯田 そんな超加速があるなら予選で見せろよーーー!!!」

 

「トルクと回転数を無理矢理上げ爆発力を生んだのだ反動でしばらくするとエンストするがな。クラスメートにはまだ教えていない裏技さ」

 

『ライン際の攻防!その果てを制したのは…』

 

「行ったろ緑谷くん君に挑戦すると!!」

 

『逆転!!轟が1000万!!そして緑谷急転直下の0P(ポイント)ーーー!!』

 

「突っ込んで!!」

 

「上鳴がいる以上攻めでは不利だ!他のP(ポイント)を狙いに行く方が堅実では…」

 

「ダメだ!!P(ポイント)の散り方を把握出来てない!」

 

 他を探してる時間なんてない!

 

「よっしゃ!取り返そうデクくん!!絶対!!!」

 

「麗日さん…!!」

 

 そうだ!!自分のだけじゃない!!”僕” を信用してくれた…三人の思いを!!僕は今!!

 

背負ってんだーーー!!!!!

 

「あああああああああ!!!」

 

 大丈夫!だ…どのみち()()はしない空を切るように…その手(防御)をーーー…崩して!!!

 

 痛むけど…壊れてない!オールマイトはイメージが大事って言った!だからこの二週間()()()の感覚をずっと反芻してきたんだ!

 

 裏返しにしてP(ポイント)数を隠してるけど…1000万は最後にとって巻いた1番上のそれだ!!

 

「ああ!!」

 

「とった!!とったあああ!!」

 

『残り17秒こちらも怒りの奪還!!』

 

 よしこれで…

 

「待ってくださいそのハチマキ…違いませんか!?」

 

 くそっ…!

 

「やられた…!!」

 

「万が一に備えてハチマキの位置は変えてますわ!甘いですわ緑谷さん!」

 

 70P(ポイント)じゃ…圏外…!!何としてもあと1個500P(ポイント)以上のを取らなくちゃ…!

 

『3』

 

『2』

 

『1』

 

『TIME UP!!』

 

 くそっ!取れなかった…!

 

『早速上位4チーム見てみようか!!』

 

『1位 轟チーム!!』

 

『2位 爆豪チーム!!』

 

『3位 鉄て…アレェ!?オイ!!!心操チーム!!?いつの間に逆転してたんだよオイオイ!!』

 

「デクくん」

 

「あの…ごめん…本当に…」

 

 僕は発目さんと麗日さんと常闇くんに謝る…けれど発目さんと麗日さんは常闇くんの方を指さしていて……!?

 

「お前の初撃から轟は明らかな動揺を見せた1000万取るのが本意だったろうが…そう上手くはいかないな」

 

「それでも1本」

 

「警戒の薄くなっていた頭の方(持ちP)を頂いておいた緑谷お前が追い込み生み出した轟の隙だ」

 

『4位 緑谷チーム!!

 

『以上4組が最終目標へ…進出だああーーー!!』

 

 

 

__________________________

 蜚蠊サイド

 

 

「蜚蠊 平気?具合悪そうだけど…」

 

「あ…う、うん……へーき……あり…がと…響香さん…」

 

 まだちょっと寒いけどだいぶ収まって来たから大丈夫だろう。

 

 それにしても今日は散々だったな……まだ終わりじゃないけど…

 

 この後はオリエンテーションとお昼休憩を挟んでから第三種目か…

 

 誰の応援しようかなあ……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今回も読んでいただき誠にありがとうございます!

感想評価などなどよろしければよろしくお願いします!

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