重苦しい空気が支配するバスの中で私はポツリ、ポツリと言葉をこぼしていく。
また明日と言ってくれた彼や、大丈夫?と声をかけてくれた彼女が、今こうして目に心配の色を浮かべている彼らがあんな奴らと同じなはずがないとそう思ったからだ。
私は話していく、殴られ、蹴られ、名前を呼ぶことすら許されず、害虫だと罵られボロボロにされていた毎日を。
本当は全部覚えていたんだ…見えないフリをして、慣れたフリをして、全部に蓋をして、トラウマになるまで抱え込んでた。
「これが……嫌われ者の……私の全部……」
「そんな…ことが」
「ひどい……」
「いじめなんて…そいつら男じゃねぇな」
「ええ、でも安心して蜚蠊ちゃん、わたしたちはそんなこと言わないしやらないわ」
そんなカエルさんの言葉にみな一様に肯定の言葉を口にしていく。
ああ…本当に…本当に…
「あ”り”か”と”う”……!!」
そう言って泣き出す私にみな困ったような安心したような顔を向けてくる。それがたまらなく嬉しくてまた涙を流す…
「もう着くぞ…準備できたのか?」
「「「ハイ!!」」」
イレイザー先生の優しさに感謝しつつ私は涙を止めることに尽力するのだった…
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「すっげーーー!!USJかよ!!?」
バスは無事演習場に到着し、今はその入口で13号先生の話を聞いているところだった。
「水難事故、土砂災害、火事…
「あらゆる事故や災害を想定し、僕が作った演習場です」
「その名も……
本当にUSJだったとは……
「えー始める前にお小言を一つ二つ…三つ…四つ…」
「皆さんご存知だとは思いますが僕の個性は”ブラックホール”どんなものでも吸い込んでチリにしてしまいます」
「その”個性”でどんな災害からも人を救い上げるんですよね」
「ええ…しかし簡単に人を殺せる力です、皆の中にもそういう”個性”がいるでしょう」
「相澤さんの体力テストで自身の力の秘めている可能性を知り」
「オールマイトの対人戦闘でそれを人に向ける危うさを体験したかと思います。」
「この授業では心機一転!人命の為に”個性”をどう活用するか学んでいきましょう」
「君たちの力は人を傷つける為にあるのではない助けるためにあるのだと心得て帰って下さいな」
おお…!カッコイイ…!強力な個性を持っているからこそ説得力があるな…
「そんじゃあまずは…」
ズズ…っと階段の下の噴水の前に何やら黒いモヤのようなものが現れる。
「一かたまりになって動くな!!!」
奇しくも
「13号!!生徒を守れ」
命を救える時間に私たちの前に現れた
「なんだアリャ!?また入試ん時みたいなもう始まってんぞパターン?」
「動くなあれは、
プロが何と戦っているのか
「13号にイレイザーヘッドですか…先日頂いた教師側のカリキュラムではオールマイトがここにいるはずなのですが…」
「どこだよ…せっかくこんなに大衆引き連れてきたのにさ…オールマイト…平和の象徴がいないなんて…」
何と向き合っているのか
「子どもを殺せば来るのかな…?」
途方もない悪意、奇しくもそれは私が浴び続けていたものだった。
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