「碇くん、私だけを見て」と、私は碇くんにお願いする。
私と碇くんは、付き合ってから4年経とうとするけど、私以外の女子は、
碇くんには、私がいる事を知っているのに未だに
碇くんに告白をして来る女子もいる。
碇くんも碇くんで、自分がモテている事に気付いていないし、
何より碇くんが周りに優し過ぎるのも問題だわ。
ただでさえ私は親友との碇くんを巡った戦いに勝利したのに、
未だに安心出来ないのが、現状。
現に今日も、碇くんは一つ下の学年の女子に告白されていたわ。
「綾波、今日の見てたんだね」と、碇くんは申し訳なさそうに言う。
私は、碇くんに少し強めの口調で「勿論、断ったわよね」と、言うと
碇くんは、少し慌てる様にして私に、
「も、もちろん断ったよ綾波」と、言ってくれた。
碇くんのその言葉には嘘偽りは無く、本当の事。
その証に、私の事を力強く
でも私の体が壊れない様に、優しく抱き締めてくれた。
私は、碇くんが私を捨てない事に気付いているし、わかっているのに
気持ちだけが焦ってしまう事が、今年になってから特に多い。
そんな私の状態を察してくれたのか碇くんは、私の耳元で
「綾波は本来なら、感情を抑える事を覚える時に覚える事が出来なかったし、
感情の成長が遅かったから、今はこうやって、大変だけど、一緒に乗り越えよ
僕が綾波の事を支えるから」と言ってくれる。
その言葉で私の中にある何かの線が切れてしまい、
わんわんと泣き始めてしまった。
これも私が自分の感情を抑える事が出来ないから、泣いてしまう
自分が嫌になる。だから碇くんにも、
「こんな、わらひじゃぁ、いりゃりくんも、きりゃいでひょ」と、
感情任せに言ってしまうと碇くんは、
「嫌いになるもんか、むしろそれは綾波が
僕の事を見てくれている証拠だろ」と、普段より強い口調で言ってくれた。
あぁなんて、私は馬鹿なの碇くんは、親友よりも私を信じて
選んでくれたのに、私は碇くんの事を信じ切る事が出来てなかったわ。
本当に馬鹿だわ私って。
わんわんと泣き続ける私の頭を碇くんは、優しく撫でてくれる。
私は、碇くんに頭を撫でて貰って安心したのか、
次第に涙は止まり始めてくれた。
なんて安心出来るの。
こんなにも心が穏やかな気持ちになれて、安心出来るのに、
私は碇くんの事を信じ切る事が出来なかったのが、悔しい。
でも碇くんは、そんな私の汚い部分も含めた、
全てを優しく受け入れてくれる。
きっとそれは、私だからしてくれる事で、私以外の人にはしてくれない事。
「綾波、落ち着いたかな?」と、優しく微笑みながら私に聞いてくれた。
私は、涙でクシャクシャになって顔で、笑顔を見せて、「うん」と頷いた。
私は、碇くんに「碇くん、これからも私の事だけを見てね」と、聞くと
碇くんは「もちろんだよ綾波」と優しく笑顔で言ってくれた。