原神にTSロリが転生した話   作:ナマス

50 / 84
闇シルル様、評価10ありがとうございます

感想の返信ができるようになりました

そして、ついに50話目を突破




 俺は蛍と一緒に歩いていた

 なぜ歩いているかはよく分かっていない

 しばらく歩いていると蛍の歩くスピードが上がっていることに気づいた

 隣で歩くために俺も歩くスピードを早める

 

 しかし、どんどん歩くスピードは上がっていく

 俺は気づけば走っていた

 蛍が歩いているのにもかかわらず、俺は蛍に追いつくことができない

 むしろ、どんどん距離が離されていく

 

 それでも俺は必死に蛍に向かって走り続ける

 すると、地面が少しずつぬかるんでいることに気づく

 そんなのお構いなしに走るが、だんだん深くなってきて俺の行動を阻害する

 

 だんだん疲労も溜まってきて、足が思うように動かなくなっていた

 それでも、少しでも前へ進むために重い足を動かす

 

 やがて、このような声が聞こえてきた

 

「なんでそこまで隣に立つことにこだわるの?」

 

「後ろにいて、何かアルに不都合があるの?」

 

「傷だらけになってまで、頑張る必要はあるの?」

 

 愚問だ

 俺は蛍に何もしてあげられなかった

 蛍にただ与えられるだけの存在に成り下がるのは嫌だった

 だから、せめて隣に立って蛍と一緒に戦いたい

 

 いくら傷つこうと、歩みを止めるつもりはない

 たとえ茨の道だろうと、『道』があるなら茨の上でも裸足で歩いてやる

 もし『道』すらないのなら、自分が『道』を切り開いて進めばいい

 

 ぬかるんで膝まで沈んできているが、知ったことではない

 重い足を頑張って前に出して一歩一歩確実に進んでいく

 しかし、疲労は溜まってしまうもの

 ついに足が動かなくなり、前に倒れてしまう

 

 手を使い、這うように前へ進む

 少しずつだが前へ進んでいく

 

 しかしながら手だけでは限界がある

 手すら動かなくなり、前向きに倒れたまま動けなくなる

 

 再び、声が聞こえてきた

 

「もう、アルは沢山頑張った」

 

「ここまでアルがやってきたことは、全て私が認めてあげる」

 

「だから、いい加減楽になろう?」

 

 ダメだ

 俺は、蛍の隣に立てないとダメなんだ

 俺は蛍や他の皆にも沢山迷惑をかけた

 だから、俺は今更蛍からの庇護を受けてのうのうと生きていく権利なんてない

 

 隣に立つために、俺はずっと頑張らなくてはならない

 

 

 もし、いつか蛍の隣に立ちことができたら俺はーー

 

 

 

 ーー蛍の手を握りたいな

 

 

 

             〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜

 

 

 

 朝、目が覚めた

 何か夢を見ていたような気がするが、よく思い出すことができない

 

 ここ最近は蛍とパイモンと一緒に寝ている

 俺が断れずにいたら、なあなあで寝ることになり、ずっとそれが続いていた

 

 蛍とパイモンに挨拶をしようと思い、起きて隣に目を向けると

 

 

 ーー誰もいなかった

 

 

 別におかしいことではない

 俺がただ起きるのが遅かっただけなのかもしれない

 頭の中ではそう分かっていた、だがーー

 

 この時、俺は凄まじい感情の奔流に流された

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




よかったら感想と評価をよろしくお願いします

アフターエンドを書くとしたらどの終わり方が良い?

  • 一途に蛍エンド
  • 宵宮にも惹かれて蛍+宵宮エンド
  • アプローチに根負けして蛍+煙緋エンド
  • 思いを叫ばれて蛍+フィシュルエンド
  • 宵宮or煙緋orフィシュルエンド
  • 後腐れなく、みんな一緒のハーレムエンド

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。