この作品にそこまでの需要があったことに驚きですが、この作品を読んでくださっている読者の皆様には感謝しかありません
それと、アンケートを始めたので、参加して頂けると嬉しいです
最初の目標はお気に入りを30件でしたが、次は評価10を貰えることを目標にしていきます
走る、走る、走る
ただひたすらに雑草が生い茂る森の中を駆け抜ける
それでも、後ろからアイツはやって来る
凄まじいスピードで、自分の必死の抗いを嘲笑うかのように
ずっと走っていれば人間なら何時か体力に限界がくる
足を動かしたくても、鉄球に繋がれたように足を上げることが出来ない
どんどん走り方が摺り足になっていき
ドサッと足を縺れさせて前方に倒れこんだ
立ち上がろうとしても疲れと恐怖で足が震え、うまくいかない
そして、アイツはやって来た
2mはある巨大な体で、両手にある爪を月明かりで反射させながら
必死でそこから逃げようとする
だが、そんなことをしても無駄だと嘲笑するように爪が振り上げられ
視界が赤色で染まった
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俺はベッドから飛び起きた
さっきのは夢だろうか
しかし、リアリティーがあった
...................もしかしたら、あれがこの世界に転生するきっかけとなった自分の『死因』だろうか
俺は自分の『死因』がわからない
気が付いたらこの世界にいて、もとの世界で死んだことは何となく理解できた。しかし、『死因』だけはずっと分からなかった
この夢が自分の『死因』だとしたら、自分は何かの動物に襲われたのだろう
そう結論づけ、再び寝ようとするが全く眠れない
さっきの夢がフラッシュバックするのだ
目を閉じれば、森の中で追ってきたアイツが浮かび上がってきて、怖くて眠ることが出来ない
30分格闘し、諦めた俺は最終手段に出た
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コン、コン、コン、と規則正しい、しかし控えめなノックをする
ドアを開けて出てきたのは蛍、しかし、寝ていたのを起こしてしまったようだった
申し訳なく思いつつ、一つのお願いをする
「.............俺と一緒に寝て欲しい」
俺のそんな子供見たいなお願いに、迷惑そうな顔をするわけでもなく
ただ、優しい顔で
「分かった」
そう、頷いてくれた
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蛍と訪ねて来たときに一緒に起きてしまったパイモンに挟まるようにしてベットに寝る
「..........なんだか、久しぶりだな。オイラたち三人で一緒に寝るのって」
「確かに、最近ずっと私忙しかったし、三人でどこかに行くということもなかったから」
蛍は俺の頭を撫でながら
「また、不安になったの?」
と、問いかけてきた
まだ俺がこの世界に来たばかりのころ、この世界でちゃんとやっていけるかだったり、いきなり変わってしまった性別のことで不安になってしまうことが多々あった
そんな時には、蛍とパイモンが俺のことを安心させるように、よく添い寝してくれたのだ
「............違う、ちょっと怖い夢見ちゃって」
「...................そっか」
蛍はそう言うと特になにも聞かず、俺を胸元に抱き寄せた
ゆっくりと頭を撫でられ、パイモンにも後ろから抱きつかれながら優しいぬくもりに浸っていると、抗い難い睡魔が襲ってきた
目を閉じて、睡魔に委ねた瞬間
「「おやすみなさい」」
そう耳元で囁かれ、夢の中へ吸い込まれていった
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