今日はディオナと一緒に材料集めにきていた
なんの材料かというと、お酒の材料である
俺とどっこいどっこいの身長のディオナはカッツェレイン一族という非常に珍しい人種である
そのため、彼女には猫耳と尻尾がしっかりついている
ディオナはお酒が嫌いだ
しかし、ディオナはキャッツテールという酒場のバーテンダーを勤めている
なぜ、お酒が嫌いなのにバーテンダーをしているかというと、彼女は不味いお酒を作って酒業造をぶち壊すつもりらしい
しかし、彼女のとある体質のせいで全くその計画が進まない
ディオナが作る酒は何があっても美酒になるのだ
たとえスライムの液体やとかげの尻尾、蝶などをシェイカーに入れてもディオナが振れば美味しいお酒になる..........らしい
俺は肉体的には未成年らしいので、お酒は飲ましてもらえない
ついこの前にエウルアとキャッツテールに行った時はジュースしか出してもらえなかった
そのため、ディオナのお酒を飲むことができず、ディオナがよくわからない材料をシェイカーにいれるのを見たことがある俺からすれば半信半疑も良いところなのだ
今日は望風山地で風車アスターを採集していた
ついに植物を入れるつもりらしい
この場所に来るまでに出会ったトリックフラワーの蜜とサンショウウオの水晶、そしてもはや定番と成りつつあるスライムのジュレを風車アスターと一緒に入れるらしい
俺はどんな味になるのか見当もつかない
しかし、ディオナが作ったお酒は美酒らしいので飲んでみたい気持ちもある
「なあディオナ、お酒が出来たら俺にもちょっとだけ飲ませてくれないか?」
「そんなのダメに決まってるでしょ!」
「ちょっとだけ、本当にちょっとだけでもいいからさ。どんな味なのか凄く気になるんだよ」
「まずアルは未成年じゃない!まずは成人になってから出直してくるにゃ!」
この体が成人してないだけであって、心はもう二十歳過ぎているんだ
いや、そもそもこの体も小さいから成人してないように見えているだけで、実はとっくに成人してるのではないか?
そんなことを言ってもまるで聞いてくれない
ディオナにどうしたらお酒を飲ましてくれるのかを聞いた
「...........少なからず、あたしの目が赤いうちはアルにお酒なんてのませないにゃ。お酒なんて飲んだらアルの体に悪いのにゃ」
「そんなぁ.........」
どうやら俺はいつまでもお酒は飲めないらしい
「........まあ、お酒以外だったらキャッツテールに来たときにサービスしてあげる。お酒なんて忘れさせるくらい美味しいおつまみを出してあげるにゃ。だからそんなにおちこまないでほしいのにゃ」
ディオナに頭をぽんぽんされて慰められながらキャッツテールへ歩いて行った
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