綾小路......誰さんですか?   作:せーちゃん

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あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。


コミュ症流、コミュニケーション術!

 というわけで、強化硝子の向こう側へ。

 プルス・ウルトラつってな。

 因みにこの硝子一枚越えるのに、クッソ長え手続きと、これでもかって言う除菌作業と、校長先生の話を十倍希釈して百倍長くした清隆パパの嫌味たっぷりな注意事項を受けまくって、今、俺は此処に立っている。

 

 

 

「つーわけで、帰っていい? ボクこれからお勉強の時間なんよ」

 

「つれない事を言わないで下さい。それに今日のカリキュラムは全行程終了していると聞いていますが?」

 

 

 清隆パパホント嫌い。

 

 

「そっすかー。じゃー、なんでボクん事お呼びしたんすか? おじょーさま」

 

「ふふ、なんでだと思いますか?」

 

 質問を質問で返すなァー!!

 と、ロリっ娘に怒鳴り散らして涙目になった有栖たそを見てみたくもあるのだが、部屋の四隅に設置された監視カメラと付属の麻酔銃を見て断念した。

 

 

「あー、そうっすねー、お友達になりたかったとかそんな理由じゃないすか?」

 

「おや、お見事。正解です」

 

 

 パチパチと椅子に座ったまま可愛らしく拍手をする有栖お嬢様。

 

 

「マジかよ。ソイツは光栄だぜ。...さて、ところでオトモダチとしてお願いがあるんですがよろしくて?」

 

「......いきなりですね。鏡を持って来させましょうか? 今の貴方の目は父の隣で見る欲に染まった三下の目そっくりですよ?」

 

 ───とてもお友達に向ける視線とは思えません。

 

 なーんて、続ける有栖お嬢様。

 うーん、バレてーら。

 

「あーらら、手厳しい」

 

「....まぁ、此処に居る貴方にも欲があると分かったわけですし、収穫はアリですが」

 

 そう言って有栖嬢は、テーブル横に立て掛けられた紙袋を机の上に乗せようと手を伸ばす。

 

 伸ばす。

 

 伸ばした。

 

 伸ばしたんだよ。

 

 ──────しかし。

 

「...........................お願いしてもよろしいでしょうか?」

 

「あいあい、お友達ですからね。そりゃ手伝いますともさ。無理しないで座って紅茶でも飲んどき」

 

 

 身体の弱い七歳児の有栖たそにはその紙袋は重すぎたらしく、持ち上げる事は難しかったようだ。

 

「かわいいなー有栖ちゃんはー」

 

「......そうですか」

 

 ニヤニヤと顔を覗き込むと、目尻をピクピクさせてティーカップを呷るお嬢様のご尊顔を確認出来た。

 高校生になっても、こんな感じだったら良いのに。

 あんなドSロリにならないで。

 紙袋すら持ち上げられず、腕プルプルさせてる非力な有栖ちゃんでずっと居て。

 

 いや、閑話休題(そんな事はどうでもよくて)

 

 さーて、それで、それで?

 紙袋の中身はなんじゃらほい!

 

 

 

 .....って、あん?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ひとつ、勝負をしませんか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺が紙袋を覗くと同時に有栖ちゃんから声がかかった。一瞬で雰囲気変わったな。ラスボスかな?

 

 

「ふーん? やった事あるの? “チェス”」

 

「“先程覚えましたので”」

 

 そーなんだ。

 天才って凄いね。

 

 まぁ、俺もだけど。

 

「それで?」

 

「賭けをしましょう。あなたが私に勝てたら、先程の“お願い”を聞きましょう。

 

 

          ─────お友達として」

 

 

「君が勝ったら?」

 

「そうですね─────

 

 

 

 

──────────────私の犬にでもなって貰いましょうか。人工の紛い物では天然の才覚を上回れない事の証明として」

 

 

 ....えぇ? その設定って、ホワイトルームで清隆くん見たから生えた設定じゃないのかよ。

 いや、原作読んでないからよく知らんけどさぁ。

 もしかして、俺より先に清隆くんと会ってたりするん?

 

 ─────それともただの口実かにゃ?

 

 

 まぁ、いいや。

 ホワイトルーム内だけじゃ自分の実力が───というか才覚が、どれほど高いのかイマイチ分かんなかったところだし。

 

 

「いいよ、ノッた」

 

 

 ─────さて。

 というわけで、坂柳有栖戦、スタートだ。

 

 

 

 

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