綾小路......誰さんですか?   作:せーちゃん

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あけましておめでとうございます(二回目)
年明けだというのに、前話が千五百文字を切っていたので追投します。


『八年後』の“確定した未来”へ

「─────リザイン。私の負けですね」

 

 そう言って白のキングを指で弾く有栖ちゃん。

 

「流石に付け焼き刃では勝てませんでしたか」

 

「いや、そんなのは有栖ちゃんも最初から分かりきってたでしょ?」

 

 

 そりゃ、そうだ。

 いくら天才だろうと、先程ルールを覚えたばかりの七歳児に負けるほど、俺ちゃんは弱くはない。

 

 だから、問題は勝ち負けじゃなくて。

 

 

「ええー有栖ちゃん、強すぎなーい? コレ、殆どのホワイトルーム生より強いだろー。あーあー、コレ白部屋、存在価値あんのかなぁ! 税金の無駄だと思いません!? ね、有栖おじょーさまー!」

 

 後半は態とらしくカメラに向かって叫んでやる。

 ブチ切れそうな清隆パパが幻視出来たが、多分気の所為だろう。

 

「ふふ、全くですね」

 

 乗ってくれる有栖ちゃんマジカワユス。

 

 そんな感じのやり取りを経て、その後三十分ほどお話してから有栖ちゃんとはバイバイした。

 

 

 また“いつか”って言ってね。

 

 

 

 

 

 ん? ────ああ、“お願い”はどうしたのかって?

 あー、あれね。

 最初は有栖パパの権力使って此処から出して貰おうとか色々考えてたんだけど、さ。

 

 うん、まぁ。

 ちょっと惜しくなっちゃってなー。

 

 魔法使い目指すのにはちょいと寄り道になっちゃったけど、別の事をお願いしたよ。

 素直になれない有栖お嬢様のツンデレに乗って上げる事にした。

 

 

 

 

 

 ....俺としても一人は友達欲しかったしね。

 

 

 

 

 まぁ、坂柳有栖がこの時期に来たって事で、原作通り進むならホワイトルームも機能不全になる事がほぼ確定してるわけだし、多分なんとかなるでしょ。

 

 俺の座右の銘は“ケ・セラ・セラ”だからね!

 

 

 

「......」

 

 

 ....残り八年。....の筈だ。

 確定した未来は既にある。

 なら、まだ大丈夫。

 

◇◆◇

 

 

 いっえーい! そんなこんなで我、十二歳也ー!

 生意気食べ頃ショタサマですよー!

 ますます俺の美しさとイケメソ具合に拍車がかかって鏡見るたびニヤニヤしちゃう!

 最近の趣味は、もっぱら監視カメラとバスルーム前でポージングを取ること! どうもイケメソ転生者でーす!(ヤケクソコール)

 

 

 ......う、うん。今のは無いかな。

 あ、あれぇ? おかしいな。ちょっと精神が身体に引っ張られてるのかな? それとも俺ちゃん、最初からこんな性格だったっけ?

 なーんか、中二病再発している気がしないでもないんですが。

 

 ま、まぁ、そういう時期だからね。

 そろそろ思春期だからかな? かな? かな?

 うん、思春期なんだよ、ボクは。(自問自答

 思春期なんだ。思春期、なんだよ。.....だからさ。

 

 

「茶髪ちゃん、ちょっと暑いんだけど?」

 

「わたしはさむい」

 

「そっか、施設の人に温度上げて貰おうぜ?」

 

「いい」

 

 

 いい? いいって、どゆこと?

 

 

「そっかー。うん。なぁ、茶髪ちゃん?」

 

「なに?」

 

「当たってんだよ! さっきから! お前の胸が!」

 

「? あててるのよ......?」

 

「何処で憶えたそんな言葉! 意味分かって使ってるのかねチミィ!?」

 

「......?」

 

 あー、コレは分かってやがりませんねぇ。

 ホンクソ。

 ホワイトルームの情操教育どうなってんだよマジで!

 普通、十二歳前後になったら、男女関係なく異性を意識し出すモンだろが! もっとモジモジしろ!

 

 はーーそりゃ、原作小路くんも世間知らずになるわけだなぁ! クソが!

 保健体育の授業は、ペーパーテストじゃどうにもなんねぇんだよ、馬鹿たれ!

 

「あー、茶髪ちゃん? おにぃちゃんちょーっとトイレに行きたいのでゲスが......」

 

「......zz Z」

 

「寝てる!?」

 

 嘘だろ、無防備過ぎだろォが!

 

 

 だーくそ、転生してから十二年。

 未だに綾小路くんも見つかってねぇってのにどうすんだよコレ。

 最近じゃ、数少ない休憩時間ずっと茶髪ちゃんがくっついて来て施設探索も出来てねぇのよ......。

 せめて名簿かなんかが見つかれば良いんだが......。

 うちのグループ含めて、四期生で施設に残ってるのって数組だけだし......もしかして、綾小路くん、ホワイトルームに来てなかったり? そもそも生まれてなかったり?

 

 

 あああああ!

 考えたくない!

 清隆くん居なきゃ、松雄のおっちゃんにおこぼれで拾って貰えねーじゃん!

 

 

 ホワイトルーム稼働停止まであと、三年弱くらいか......?

 

 や、やべーよ、なんとかしなければ......。

 

 

 

 




幸運A+「杞憂だって言ってるんだよなぁ」

美貌A+「嗚呼、美し過ぎるワタクシ(倒置法」
才能A+「完璧過ぎるのも問題ですね(メガネクイッ」

幸運A+「君たち嫌い」
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