レース本部 「ボーダー・ザ・オーパーツ」にて―。
「首尾はどうなっています?」
虚空から現れたアルズがラブ・オラスに聞く。
「全然ダメ~……。何が起こっているのかさっぱりだよ……。モニターも意味わかんないもの映してるし……。」
「『時忘れの
モニター越しに、未知の現象を目の当たりにするプラン・ビー達。
「失礼します。」
凛とした声がアルズの耳に入った。
振り向くと、バルブ・アトスがいた。
彼は光文明の中でも指折りの技術者で、アルズ自身も彼の技量を買っている。
「おや、バルブ・アトス。ちょうどいいところに。
「……もうすでにできております。」
そう間もなく、奥から声が聞こえてきた。
「エイブル様!僕の出番ですね!」
出てきたのはウー・トポスであった。
「おはよう。ウー・トポス。そろそろ出番だけど、大丈夫かい?」
「はい!
そう話しているところの影で、アトスは少しばかり陰った表情を見せていた。
~~~~~
「だぁ~~~~っ!?ブランカいないの!?」
頭を抱え、驚くアイリ。
落ち着かせようとヴィーヤは言った。
「……まあ、以前
「!!」
「…おそらく大丈夫だけど、事態は急を要する。30秒で仕度を!アイリ君!」
そして、しばらくして、
二人はブランカを探すべく、野宿した島から100キロメートル程離れた海域をバイクで走ってた。
ハンドルを握り、水文明のしぶきを肌で感じながらアイリはハンドルを握り、ヴィーヤは案内しながら後ろに座っていた。
「すごいね!君のバイク。海上でも走れるんだね。」
「ったりめぇさ!水文明の地理はちっとばかしかじったもんでね。レースに参加する前に、元々愛用していたバイクに
塩っ気にやられたらたまったもんじゃねえしな。と屈託のない笑顔でつぶやくアイリッシュ・ブルージェット。
「……、突然だけど、素朴なことを聞いてもいいかい?」
少女はおう、と返す。
「君は、なんで『彼女』の事が好きなんだい?」
急に聞かれ、頬を赤らめる。
調子が狂ったのか、前方にある岩にぶつかりそうになる。
「うおぉ!?」
すんでの一発で避けたが、頭の中はもうブランカ一色であった。
「……失礼。無粋なことを聞いてしまったかな。」
「べ、べべべべべべb別に大丈夫だし!?おう!おう!洗いざらい話してやるよおう!!」
嘘のつき方が下手だし、その割には前まであっけすけにべたべたしてたよなあといった顔をするヴィーヤ。
「……ゴミの山から見えちまったんだ。ブランカがよ。……か、
「おかしくないよ。確かに、彼女は端麗な顔立ちをしているしね。」
狼狽しながら、アイリは続ける。
「大事な人の、大事なものを拾ってくれたんだ。ブランカは。」
「ということは、一回彼女と会ったことがあるのかい?」
「ブランカは覚えてねえだろうけどよ。……それでいいんだ。」
ヴィーヤは見えなかったが、アイリは優しい顔をしているだろうと、確信した。
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「……。」
ブランカは目覚めると、二人がいなくなっていたことに気づく。
「ここは、もしかして……。」
しかし、服が濡れていたという形跡もなく、身の回りを見ても無くなった物は無い
「まるで、私だけ
ここは合流するべきか、そのままゴールに向かうべきか―。
そう思っていた次の瞬間。
「ふぅ。死ぬかと思ったぜ……。」
流れ着いたのか、一人のクリーチャーが浜で息を切らしていた。
「!……失礼、ちょっとよろしいです?」
ブランカはすかさず、それに話しかける。
「おう、見た感じ、俺らは同じ境遇っぽいぜ。」
「今はご協力を……。無礼を承知でお聞きするのですが……、あなたの名前をお伺いしても?」
ま、しょうがねえぜと返す男。
「俺ン名はズァキェル。闇文明出身だぜ。」
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アイリとヴィーヤは、いったん休息を取るべく、小島に滞在していた。
「で、止まったはいいんだけどよ。先に行かねぇってのかよ。」
「ああ、急がなきゃいけないけど。ここから先は
「!!」
アイリが感づいた。 音に聞く例の海域。
「……行くってことか?」
「ああ、行くって事さ。『時忘れの