防衛軍幹部はリリィ達の育成をする   作:影病

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FIVESTORY-変化-

人は必ず変化していると言われている

どこが変化しているか分からないが必ず変化している

分かる事を大きな変化と僕は捉えている

今日の僕の周りでは大きな変化がとてもあるだろう

そんな気がする

 

 

 

 

 

 

あの件から1夜明け、朝になっている

窓からの日光

今日も晴れだ

起き上がり朝の準備をする

 

ここまでは何事も変化は無かった

何も…

 

 

 

外へ出ると、何かザワザワしている

 

近くにいた生徒会の出江さんに話を聞く

「何かあったのか?」

「ああ、教官ごきげんよう、今日朝一で集会があって…」

「集会か…ま、頑張れ」

「?教官は何かご用事が?」

「ううん、サボり」

あくびをしながらサボり発言をした

「はい?サボり?」

「そうサボり」

「教官がサボって言い訳ないでしょ!」

怒鳴られちまった

5歳ぶりか?

誰かに怒られたのは

「お母さんみたいだな…」

「お母さん?よく分かりませんがとにかく教官は出席していただかないといけないのです!」

「覚えてたら行くよ」

「絶対に!ですよ?!」

「はいはいー」

本当にお母さんみたいだな

あんな奴だっけ?

出江さん

集会には出席するかー

あいつがどうなったのかとか知りたいしな…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「みなさんごきげんよう、朝早くに集会、大変お詫び申し上げます」

生徒会の出江さんが司会をしている

「まずは昨晩の事です」

出江さんのバックには僕と怪物が戦ってる画像が

ここにいるみんなはザワついた

「あれ怖かった」「教官が飛ばされたのみた?」など

色々な意見を言っている

「写真は昨晩出現した怪物を対処しているレン教官です」

「それいるか?出江ー」

超絶小声で言う

隣の教官に「?」という顔で見られたが出江の方をみた

「この写真でわかる通り教官が手のかかる程の戦闘力を有していた怪物、この怪物の正体を昨日突き止めました」

そんなに苦戦はしなかったけど言う通りなかなかの強敵ではあった

蹴りの威力も凄く僕の骨は折れていただろう

正体については僕の姉であった

それしか詳細は知らない

あいつの事なんか知りたくないからだ

「正体はレン教官の姉上であるイロハ・シエスタさん、御年齢は21歳…」

「ババアだな…」

「何か言いましたか?リエスタ教官?」

出江に声が届いてしまっていた

一気に注目を集めたが

「あ、いえなんでもありません、どうぞ話を続けてください」

綺麗に流した

「今日は昨晩の正体であるイロハさんに来てもらいました」

「?!」

あくびをしていたが出江の方をしゅっと向いた

「嘘だろ…なんであいつここにいんだよ…」

僕は頭を抱えた

何故奴がまだここにいる?何故まだアメリカに戻っていない…?!

戻れ戻れ戻れ

そんな事を考えているとイロハはもう前に立っていた

「えー皆様ごきげんよう、何普通の顔してるのって思う方もいると思います、それは当たり前です、昨晩の事についてですが私はその時の記憶がほとんどありません、ですが皆様にご迷惑をかけたのは分かっています、本当に申し訳ありませんでした」

謝罪の言葉と共に一礼するイロハ

「珍しく真剣な顔だな…」

小声で呟く

あいつがあんなに真剣な顔してるのは母の葬儀の時以来だ

「どういった経緯で私がこのような怪物になったのかご説明しろと言われているので説明させていただきます」

「長くは話すなよ、あと親の事もな」

僕はそうイロハに言った

親の事なんか深く誰にも言いたくない

ましてやもう死んでるなんてな

「分かってます、レン・リエスタ教導官」

改まってんなー

 

「私の名前は先程言われた通り、イロハ・リエスタ、レン教官の姉です、私とレンには夢がありました」

口を開いた

余計な事言わねぇか心配だな

「レンは父上のような防衛軍幹部に、私は母上のような立派なリリィに

でも、現実はそう上手くはいきませんでした」

あん時からか…僕らの生活がぐちゃぐちゃになったのは…

多分話さないが、僕らが中学生の時だ

母と父の突然の不自然な死

そして…

「私は15という歳で何故か米軍に拉致られました」

突然過ぎる拉致事件

まるで誰かが裏で操作しているかのような完璧さ

僕とイロハは別行動をしていた…

僕はなんとか反撃したが…

「私は戦闘経験がなく、すぐに拉致られました…」

姉は戦闘経験が1個もない

あん時、僕がついていれば、あいつは…あいつは…

「私は拉致られたあとアメリカに連れていかれ様々な研究をさせられました、そして研究が進み、その6年後…」

 

 

「改造リリィとして完成した、なんて残酷な話だ」

僕が思わず口を滑らせてしまった

この言葉を聞いたリリィ達は一斉に驚いた

 

まさか改造リリィなんてな…

僕も驚いたよ

正気を保っているので精一杯だ…

「そして昨晩、私は研究施設でマギを大量に体に流し込まれて記憶がないのです…」

「残酷だな…本当に…」

「私からの話は以上です、では出江さんに変わります」

 

 

 

「ありがとうございました、イロハさん」

駆け足で交代し、出江が司会を務める

そしてイロハはどこにいったか

そう考えていると僕の前を悠々と通り

僕の隣の席に座った

「なんでここに座っている…?!」

「そんな怖い顔しないでよ、それに私はもうここの教官なのよ?」

「馬鹿いえ、出江や理事長が許す訳ないだろ?」

「どうかしら…」

 

「イロハさんの事についてですが、今日から私達の教導官となっていただきます」

「は、はぁ?!」

僕は思わず立ち上がった

「いや、ちょっと待って頂きたい!理事長のお許しは下ったのか?!」

「理事長なら快く許してくださいました」

「…!だ、第1、昨晩あんな事があったんだ、いつこいつが暴れだしてリリィを攻撃するか分からない!ここに居させるのは…」

「いいじゃない?久々の2人一緒の暮らし最高じゃない?それに私にはもう居場所ないしー?」

そう言いながら腕にしがみついてきた

 

はやく離れて欲しい…色んなもん当たってんだよ

「本人も居場所がないと仰っているので…それとも何か彼女に嫌な事でも?」

やめろ出江ー!その不敵な笑みをやめろー!

「ああ!クソ!分かったよ!その代わりこいつが昨晩のように暴れたら絶対に僕に報告すること、生徒だけで対処はしない事、分かったな?!」

「「「了解!」」」

みんな一斉に返事をした

 

こうして朝の集会は終わった

史上最も変な終わり方だったな

 

 

 

「はぁー、クソ!なんであいつがいるんだよ!」

自室で1人叫ぶ

「守ってやりたい気持ちは山々だがあいつの性格的に一緒にいるのは嫌だし、リリィ達を守れるか…」

 

「教官…私ですけど?!!!」

すんごい怒ってるー!!!

「あ、あら…遠藤さん…な、何か御用で、御用でしょうか…?」

恐る恐るドアを開ける

僕何かしたかな?

 

案の定ドアを開けると黒いオーラを放った

遠藤亜羅椰の姿が…

「あのーえっとー僕何かしました?…」

「ふーん、そうやってとぼけるのね…」

「いや僕何もしてないし、とぼけるも何も…」

「ふん!」

「や、ちょっと待っ……ぐはっ!」

急に僕のお腹に思いっきりパンチしてきた

めちゃくそ重い…

僕は3秒くらいふらつき

後ろに倒れた

「あ、亜羅椰、ど、どうして…ぐへぇ〜」

「はぁーまだとぼけるつもりですの?」

「だから僕は何も…」

「新しい教導官とイチャイチャしてたじゃない」

口調が変わったー

本気で怒ってる時だと自分では思ってる

「いや、あれは僕自身からやった事じゃないんだ!本当だよ!」

「罰として、キス5分!」

「いや待ってそれは駄目だ、まじで僕死ぬ」

「死んだら分かりますから安心してくださいませ」

前回と同様で僕の上に亜羅椰が乗っている

「ちょ、まじで駄目だって」

「大丈夫ですわ、前と一緒ですわよ」

亜羅椰はもう僕の頭を持っていた

やばい、やられる

 

 

コンコン

 

変な事を考えていると急に部屋中にノック音が聞こえる

「白井です、少し話があって…」

「あ、ちょ…」

「入ります」

いや、ちょっと待って

今この場を見られたら…

「あらー?百合ヶ丘で強いと噂の白井夢結様じゃないー」

ドア越しに聞こえる声がもう1つ聞こえた

「イロハ教導官、ごきげんよう」

「ごきげんよう〜」

クソ、見られたらもっと面倒になる人間がきちまった

は!でもここで話とかすればどこかに亜羅椰を隠せれる確率が…

「白井さんは何してるの〜?」

「私はレン教官に話があって…」

「レンの部屋なんでしょ〜こんくらいドアをばっっと開ければ…」

急にドアを開けてきた

 

体制は変わっていない

終わった、そう思った

ドアを開けた瞬間に白井とイロハはこういった

「「え?」」

 

 

 

 

「いや、ちょっと待って、そのこれは…」

「私たちの神聖な儀式を邪魔しないでもらえるかしら?白井さんとイロハ教官…!?」

僕に乗りながらとてつもなく怒ってる

やべぇ完全に修羅場だ

「教官…」

「あなたもこんな事する年齢になったのね…後で話をしましょう」

2人に完全に引かれた

「いや待てよ!これには訳あって…」

「言い訳は無用よ、レン・リエスタ教官?!」

「教官、これは見なかった事には出来ないわ…」

「いやこれはまじ…!!」

誤解を解こうとした時

 

「あら」

 

亜羅椰がキスをしてきた

「あ、ありゃ、しょ、しょうきかぁ?」

(亜羅椰、正気か?)

「いちいち、はぁ…面倒くさいのよ…はぁ…んっ...///」

くそ、まじで修羅場だ

「…!また後で来させていただきます、教官、ではごきげんよう…!」

「ちょ待…」

「レン、私はずっとここにいるわ」

「お、おまぇは…い、いなくて…いい」

「亜羅椰ちゃん結構大胆ね、素敵よ〜」

「はぁ…レロ…ん…はぁ…///」

 

 

そうして5分後

 

 

 

「はぁはぁ…やっと離してくれた…」

「素敵な彼女ね〜レン教官?」

ニヤリと笑うイロハ

「これで私の方が上と証明出来たわね」

自慢げに語る亜羅椰

「どこが上でどこが下なんだ…」

訳が分からなくなっている僕

「あらあら?私の方が上ですよ?」

自分の胸を強調し、煽っている

「イロハ、そういうのはやめろ」

僕はこんな姉が嫌いだ

姉には清楚であって欲しい

「えー?なんでぇー?」

「なんでぇー?じゃねぇ!」

言い合う兄妹2人

それをうらまやしそうに見る亜羅椰

「あんな、僕はあんたのそういうところが嫌いなんだ、頼むからそういうのはやめてくれ」

「じゃあ決めましょうじゃありませんか」

「?亜羅椰なんで僕の腕に抱きついて…」

「いいわねーどっちがレンにふさわしいか、決めようじゃない」

2人とも見合っている

すんごい怖い目付きで

 

 

2人が見合っている最中に

「?!警報?」

「ジリジリ」と警報がなっている

「何の騒ぎですの?」

「この警報って〜?」

「ヒュージが現れたって事だな」

「やだーはやく行かないといけないじゃないー」

「亜羅椰は自分のレギオンと合流、イロハは僕とこい」

「2人でやらしい事やらないでくださいませですわ」

「僕はこいつとそんな事しないよ」

 

僕はイロハと集合地まで急いだ

 

 

 

 

「わー凄い、流石名門学院の生徒わねー」

集合地には生徒全員が整列している

辺りを見渡していると全生徒の前に出江の姿が

「今は感動してる暇ないぜ…!出江だ、しっかり話聞いとけよ」

「はーい」

 

「ただいま近隣の地区でケイブが確認されました、今回はケイブの破壊を目的にあなた達には動いてもらいます、もう1つ、今回はエレンスゲとの共闘任務となっています、くれぐれも問題を起こさないように

では健闘を祈ります」

かっこいい言葉を最後に去っていった

出江がいなくなった後、みんなが一斉に動き出した

「僕らも動く?イロハ」

「そうね…ねぇ1つ頼みがあるんだけど…」

「なんだ改まって…」

「私が暴走したら止めてね」

「そんな神々しい笑顔で言うことじゃないけど、止めるのは分かってる、僕からもお願いだ、無理だけはしないでくれよ」

「漢らしいわねー」

「黙れ」

僕らは歩き出した

「生徒の安全が第一だ、守ってやれ」

「言われなくても分かってるわよ」

そして徐々にスピードを上げていった

「健闘を祈る」

「私もね」

互いに無事を祈り

別方向へと走り出した

 

「無事でいろよ…」

 

 

 

 

 

 

 

「やだ…死にたくない…死にたく…ぐふぁ!!」

瀕死のリリィにトドメを刺すヒュージ

「いや、いやぁぁぁぁ!!」

仲間の死を受け止めきれず、泣き叫ぶリリィ

「こないで!こないで!」

腰を抜かして戦えないリリィ

 

訓練で何を学んできたのだろうな…

こんな序盤に死ぬなんて思いもしなかっただろうな

だがここは戦いの場

誰が悪いなんてない

人のせいには出来ない

じゃあ誰が悪いのか

結局は自分なんだ

 

死ぬなんて殺人以外は自分のせいだ

その責任を知らないから人は死ぬ時怖いんだ

誰が悪いのか分からなくなる

答えは自分なのに

それで焦って死ぬ

考えてる暇があれば

「殺せばいいのに…」

 

 

「ん?先生、何か言いましたか?」

「いや、なんでもない一柳…」

今僕は一柳隊と行動を共にしている

それにしても何だ今の思考は…殺人鬼みたいな思考だ

僕は教官だ…なのになんで人を見捨てたりしたんだ

なんなんだ本当に…今の思考は

「先生?体調悪いんですか?さっきから何か任務に集中出来てませんけど…」

「ああ、すまん一柳、僕らは今何やってたんだっけ?」

苦笑いをしながらもう一度僕らの行動を確認する

「私たちは今から見つけたケイブの中に入るんです」

「梨璃と夢結以外は散らばってヒュージを討伐、簡単だろ?」

「そうだな…梅、ケイブには最強で有名な白井もいるんだ…大丈夫だろ」

だが少し心配だ

「では作戦行動開始です!」

「「「了解!」」」

 

 

梨璃と白井は見つけたケイブへ一直線に走っていった

 

「よし僕らも動こう、とりあえず殺しまくればいいんだな?」

「そうじゃー」

「多分僕はもう一柳隊には戻らない、僕がいなくても心配はしなくていいからな」

「了解!」

「よし、じゃあ散るぞ!」

僕の掛け声と共にみんな一斉に色んなとこへ行く

僕はみんなが散っていった逆方向に向かう

 

 

「っと!早速ヒュージか!」

走っている途中に目の前にヒュージが出現

「大体、50はいるか…今日も疲れそうだ」

 

 

 

 

僕はヒュージを目の前に、目を閉じ深呼吸をする

右袖を捲り右腕にマギを集中させる

前、後ろ、斜め

「包囲されちまったな」

僕は聴力を駆使して相手の居場所を突き止める

包囲されている事が分かったので僕は左袖も捲り左腕にもマギを集中させる

「久々だな、両手って」

そして左にもマギが十分に溜まった

「1時間…いや1時間半ってとこか…」

マギがどれくらい持つか予想をした

「ではスタートだ…!」

その言葉を言い終わった後に目を開ける

開けると同時に

攻撃をし始める

 

まずは目の前にいるヒュージ

腕を振り見事ヒットさせる

「まずは1匹…!次は…」

右にいたヒュージを殺す

「2匹目…このまま時計回りで殺していこう」

 

「でぇぇい!!」

時計回りでヒュージを順調に討伐していく

そして…

「はぁ…もう終わりか」

呆気なく終わった

「よしこの調子でどんどんやっていこう…」

 

 

 

 

 

「はぁぁぁ!」

特に宛もなく走りながらヒュージを見つけたら討伐する

ただひたすらそれを続ける

走って討伐、本当に単純な作業

「手応えはあんまりねぇけど殺らねぇと俺らが殺られる」

少し疲れ木の上で休んでいる

「にしても数が多いな、被害も凄いだろうな…」

辺りを見ながら生きてる奴を探す…

 

 

 

探していると

「なんだ?こんな時に地震か?」

少し揺れている

木の枝に立っていたのですぐ分かった

「!いたいた!レン!」

上空からイロハの声が聞こえた

 

「どうした?」

「この山を超えてもう1つの奥の山あたりから人型ヒュージが多数出現、その山にはエレンスゲの生徒達が」

「まさか?!囲う気か?!」

「多分…」

「よくやったイロハ、俺はその山に行く、イロハはここら辺の偵察、生徒がいれば救援を」

「了解」

 

生徒は生徒だ、守らないといけない

僕はその山に大急ぎで向かった

 

 

山を1つ超え、次の山の麓まで向かう

ここが囲まれるって言われている対象の山だ

 

麓を少し歩いていると戦闘している音が聞こえた

「ドンパチやってんなーそんなに音デカくしなくても殺せるのに」

僕は歩きから全速力へとスピードを上げた

 

 

 

「藍!もういいって!」

「藍もっとヒュージ倒す!一葉やみんな守る!」

「藍…」

「だからやめない!戦う!」

190くらいある人間のようなヒュージに

大きな武器を振る小さな少女

人を守りたいから戦っている

だがヒュージには傷1つ付いていない

一生懸命に振っているのに…

「っ!藍!」

「一葉!一葉!」

小さな少女は首を締められている

戦ったのに殺される

これが戦場

「ハイハイ、そこのお兄さん2人ってあーれ?人じゃなかった」

背後からした俺の声に人型ヒュージはしっかり反応した

当然俺の方を向いたが…

「あーごめんねー人じゃなかったから頭蹴り飛ばしちゃったー、次は君だよ…ね?!」

向いたが最後

首を締めているヒュージの頭を蹴り飛ばしもう1匹のヒュージの頭を鷲掴みにする

「ねぇ君たち、もしかしてロリコン?だったらキモイねー……何か喋ってくれないかー、やっぱりか…」

ゴキゴキという頭がどんどんかけていく音がする

「じゃあね、来世でもロリコンしてるんだぞー」

「バキッ」という音と共に鷲掴みにしていた頭を握り潰した

「エレンスゲの人間だな?」

「は、はい、救援感謝いたします」

とても困惑している

喋っているので分かった

「動けるのは君だけっぽいね、ここらへんにいる負傷リリィの応急処置を、俺は周りにいるヒュージをころしてくる」

「あんな数をおひとりで?正気ですか?」

「君はとっとと応急処置をして……よいしょっとちょっと借りていくぞギャルっぽい人」

「な!」

「男性がチャームを…?」

ギャルっぽい奴と母性感ヤバい生徒が言ってくる

「何、なんの問題もないよ」

僕はチャームを持ち山から降りようとすると

「ま、待ってください、せめてお名前だけでも…」

「名乗るような者じゃないよ」

そういい告げ、山から降りる

 

 

 

 

 

 

ヒュージの数は…

見た限り500…いや1000くらいか?

人を1000人殺すと変わりはない

「楽しませてもらうよ」

 

 

 

 

 

 

地面に着く直前にチャームを逆手持ちし回転しながらチャームを振る

 

そして着地を完了させ周りにいる奴らを片っ端に切っていった

このヒュージ達は人の血のような青色の液体が出てくる

「きったねぇな」

服についたりチャームについたりしている

 

 

「おいおい、勢いだけか?!」

ひたすらぶった斬っている

これはこれで面白い

「ふん!ふん!でぇや!」

回転斬りをすると液体がとても吹っ飛んでくる

まるで雨のようだ

 

「それにしてもチャームってこんなに扱いやすいんだな!」

俺はチャームが気に入った

とても気に入った

面白い

デカいから扱いにくいって思ってたけど、一振一振範囲がデカくて切れ味も抜群

「おおっと!おい!そのチャーム返せよ!それ借りもんなんだよ!」

ヒュージにチャームを取られた

だが僕は焦らず今度は素手で蹴散らしている

殴ってくる相手に対して

パンチを手のひらで下に落とし脇腹に発勁

後ろからくる奴は投げ飛ばして

蹴りには足を掴み頭に蹴りを当てる

「防衛軍の時を思い出すな」

まるで訓練だ

 

そして目の前にいたヒュージの腕が刃物のように変化した

「お前ら確か腕を刃物と銃口に出来るんだったな、だがそれがどうした?俺には簡単だ」

目の前にいたヒュージが刃物で刺そうとしてきた

それを綺麗に捌いて

喉を前から持ち

足をかけると

綺麗に後ろに倒れる

その瞬間に

「てい!」

突きをしてトドメを刺す

 

 

「はぁー本当に簡単だ」

俺は笑っていた

やっぱり俺はサイコなんだな

 

俺は戦い続けた

ひたすら投げてひたすらパンチして、ひらすら蹴って

 

 

 

 

 

 

スタートしてから何分経ったんだろうな…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁはぁ、何匹…やったんだろう」

あれから15分くらいか

やっと残り100匹くらいだ

「ザー」という雨の音がうるさい

5分くらい前から降ってきやがった

 

 

俺は山を背もたれに座っていた

「はぁはぁ、こんな雨の中だったら武器が恋しくなるな…」

何も関係ない雨と武器についての独り言を言っていると5匹俺の前に現れた

「はぁはぁまたかよ…」

俺は立ち上がった

限界に等しかったがここでやらないと死ぬ

こんなところで死ぬなんてやだね

「ま、いいや、丁度ね、汗かきたかったんだよ」

 

 

 

「ふん!」

武器を捌いては投げる

そして突く

これが今となっては本当に疲れる

「ほら!」

ヒュージの腹に前蹴りを食らわしたり

「ふっ!」

発勁をくらわしたりした

 

 

 

 

 

 

「はぁはぁはぁはぁ………残り50匹ってところか………」

もう無理だ

防衛軍でもこんなには動いたことがない

「俺……もう死ぬんじゃねぇか?」

雨に打たれながら深呼吸する

「もう……やべぇかもな……せっかくのスーツが……台無しだ…」

めちゃくちゃ汚れてボロくなってる

「この春買ったばっかなのに……ん?なんの音だ…?」

腰あたりから「ピッーピッー」と音が鳴っている

「?無線?いつから…?」

無線を持った記憶がないが一応出てみる

「こちらレン教官、誰か応答願う、送れ」

スピーカーに耳をあて、応答を待つ

「こちらイロハ教官、レンなのね?送れ」

「そうだ、いつから忍ばせてあった?送れ」

「人型ヒュージが現れたって言った時よ、送れ」

「お前は凄いな、バレずに無線を腰につけるとは、送れ」

「私はスピードで勝負してますから、送れ」

「そうだったな、それでいまの状況は?送れ」

「現在ケイブの破壊を確認、残るヒュージを片付けるところです、送れ」

「了解、ヒュージを殲滅する、終わった際にはまたかける、アウト(以上)」

俺は無線をきった

そして立ち上がった

「なんか久々に人の声聞いたように思えるなー」

体を伸ばしながら言う

「どうやら残り50匹は俺が倒さねぇといけねぇっぽいな」

残りのヒュージは俺がいることを認識し俺の方へと近づいてくる

 

「さ、死んでもらおうか!」

俺はあえて自分からヒュージの群れへと走った

 

 

 

 

最初に目に入ったやつの腹にパンチ

そして目に入ったやつに蹴り

 

目に入ったやつから殺していった

無言で

 

 

 

そしてとうとうラスト1匹

 

 

 

 

「はぁはぁラスト1匹…!」

ラスト1匹…俺は右腕にマギをためた

「せっかくだ、こいつで殺ってやるよ」

とても深い深呼吸をして、集中する

そして走り出して

 

 

 

真っ二つにした

まるで侍のように素早く明確に切った

ヒュージは倒れ、直後に雨が止んできた

「やっぱり雨は嫌いだ、すぐ寒くなる」

こうして僕の任務は完了した

「はぁはぁ、任務完了、帰還す…」

僕は倒れた

意識は無いに等しかったが

少しだげ人が見えた

誰だか分からないが…

 

 

今回の任務はもう根性でどうにかしないといけなかったな

過去一で大変だっかもな…


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