防衛軍幹部はリリィ達の育成をする   作:影病

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EIGHTSTORY-外出-

今日も夢を見た

どこかも知らないところで誰かも知らない人間と同じ空間にいた

なんなんだろうな…

 

 

 

 

 

百合ヶ丘に配属されてからなかなかの日付けが経った

この短い期間でとても色んな事があった

そして何より戦闘訓練で見込みのあるリリィが増えてきた

将来に期待が膨らんできた

 

見込みのあるリリィは以下の3名

1人目 天野天葉

やはりこいつは凄い

他のリリィとは訳が違う

格闘センス、チャームを使った戦闘技術

両方とも他のリリィを難なく上回っている

2人目 楓・J・ヌーベル

対人はまあまあと言うところだが

対ヒュージ戦では上位に入ってくるだろう

また座学も優れており、高い知性を持っている

3人目 一柳梨璃

格闘センス、対ヒュージ技術はそこそこ

だが人一倍、いや人二倍に努力をしている

磨けば重要な戦力になること間違いなしだ

 

以上の3名が見込みのあるやつだ

他のリリィも全体的には戦闘力は上がっている

この調子でいけば来年には相当強くなっている筈だ

 

 

「んー結構いい線行ってるかもなー」

自室で腕を上に伸ばしながら1人呟く

今日は休日であり、リリィ達も自由に色んな事をしている

今僕は防衛軍への報告資料を作っている最中

一応まだ僕は防衛軍の人間とされている

「それにしても面倒だ、なんだよ報告って」

ほんとに面倒臭い

ぼーっとしているとふと何かある事に思い出す

「そういえば今日、なんかあったよな…」

スマホを見て、日付を確認する

 

日付けは4月25日

時刻は午前9時JUST

「25日…?母の命日?いや違うな…誰かの誕生日だったよな?…」

一生懸命考える

「ダメだ、全然思い出せない!」

机を軽く叩く

頭の整理をするも思い出せない

もう一度よく情報を整理しよう

「4月25日…誕生日…はっ!!!」

そうだ!今日は!

今日4月25日は!

 

 

 

 

 

 

 

亜羅椰の誕生日!

 

 

 

「しまった…」

すっかり忘れていた…

やばいどうしよ…

プレゼントも買ってないし

何されるか分かんねぇ…

待てよ、僕なんで亜羅椰の事考えてんだ…?

まずまず僕と亜羅椰は教官と生徒

立場がとても違う

なんで考えてんだ

僕の仕事はリリィの育成

それ以上、それ以下の事はしない

何考えてんだ…僕

や、でも今日のやる事は終わっている

休日を楽しんでいい条件は揃っている

なのに、なのに

生徒の事を考えてしまっている…

「僕は、もう末期かな…」

 

 

「レンきょーかんー、ちょっと話があるんですけどー」

「あ、今出るよ」

悩んでいるとドアをノックされ、要件を言われる

口の利き方や声的に、真島…?

少し考え椅子から離れ、ドアを開ける

「やっぱり真島か…今日はどういったご要件で?」

「ふふ〜」

「?」

とても自慢気に笑う真島

「どうしたそんなに自慢な表情して」

「まあまあ、着いてきて」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真島について行ってから10分が経った

まだ歩いているが本当にどこへ連れていく気だ?

「真島、俺たちは今どこに行ってんだ?」

「ここまで来たなら…言っていいわね…」

「それほど悩むことじゃねぇだろ?」

「んあー!分かったわよ!」

「そ、そんなに大きな声出さなくても…」

「あ、ごめんなさい」

「はぁ………それでなんだよ?内容は」

「おっほん、内容は例の物が出来たって事」

「例のもの?」

「そうよ!例の"物"!」

 

 

 

 

 

着いたのは射撃訓練場

案内されたところには一丁の銃が

「真島、これが例のものか」

「そうよ、教官に頼まれた新型兵器!」

一見普通の銃

この兵器のモデルはM8045

45口径のベレッタ銃

「あ、新型と言っても弾丸が少し違うってだけよ」

「そうか」

「試し撃ちしたら?」

「させてもらうよ」

いざ銃を手に持つ

金属なだけあって重い

前に構え、トリガーに指をかける

なんだか懐かしい感じがした

防衛軍の時はよく教えてもらった

どれだけリコイルを制御して隙を無くすか

早撃ちのコツ

よく、1年でそんなことを覚えたもんだ…

 

 

僕は1発撃ち、見事ヒットさせる

僕は無言だった

 

 

「撃ってみた感想は?」

真島が聞いてくる

「正直に言う」

僕は改まった

そして真島の目を見ながら発言する

「この銃……

 

 

最っ高にいい!」

「良かったわ」

「こんなに良い銃を持ったのは初めてだ!正直言って感動した!」

「…///」

「?どうした?顔が赤くなってるぞ?」

「い、いいや、何も無いわ!気に入ってもらって良かったわ!」

「おう!とても気に入った!まずなんだ?!この滑らかに動くスライド、まだ1発しか撃ってないが2発目を撃つ時の隙がないだろう、そしてこのリコイル!とても小さく設計されている!45口径ではありえない!」

「ちょっと改造をね」

「やっぱりか!流石工廠科だ!百合ヶ丘の自慢のアーセナルだな!」

この銃は最高という言葉があう銃だ

「あ、そうだ本題本題、対ヒュージの時はどうすればいいんだ?」

「それはね!この弾丸を使うの!」

ポケットから取り出した弾丸

少し実弾とは違う

「これは対ヒュージの弾丸、これはヒュージの装甲を簡単に潰す事が出来るわ」

「ほぉー」

「そして肝心の撃つ時はこの弾丸が入ったマガジンを入れて…」

実演しながら説明する真島

「ここのレバーを1番下にするだけ」

「!気づかなかった!」

真島が指さしたのはセーフティレバーの部分

レバーは3段階

上がセーフティ

真ん中が対人

下が対ヒュージ

「対ヒュージは対人よりも威力が増しているわ、リコイルは少し強いかも」

「なるほどな」

そういい銃を渡してきた

「そして何よりここが弱点なのよね…」

「弱点?あ、耳抑えとけよ」

銃を構え即座に撃つ

 

真島が言った通りさっきより少しリコイルが大きい

「弱点は、威力が大きいため、バレルが潰れる可能性があるのよね…」

「潰れなくするためには少し待てと?」

「待つと言っても1秒くらいだから大丈夫わよ」

「了解だ」

「あ、そうだそうだ」

何かを思い出してどこかへ行く真島

 

 

 

 

「たっだいまー」

「何してたんだ?」

何かの箱を持っている真島

「真島、それは?」

「良くぞ聞いてくれた!」

そういい僕の目の前で箱を開ける

「?防弾チョッキ?」

「そうよ!」

前にはサイドリリースしかない

「残念ながら前は何も無いわ、でも後ろにはしっかり付いてるから安心してね」

真島から渡され1度着てみる

前にはサイドリリース、後ろは防弾チョッキと変わらない

少し薄いって感じだが

そして肩を通し着てみる

着てみて気づいたが、横にはマガジン入れが右に5つ左にも5つ

右の方の1番上には銃ケース

左の方の1番上はナイフケース

「理事長からナイフ、銃の携帯の許可が降りたの」

「理事長が?!」

「ええそうよ、これでいつでもヒュージと戦えるわね」

笑顔で語る真島

こいつってこんな可愛い笑顔するんだなと思った

「そうだな」

「あ、今は絶賛頼まれてたナイフ製造中ね」

「忘れてなかったんだな」

「当たり前よ!」

笑顔が素敵な女性とはこういう人のことを指すのだろうか…

 

とりあえず銃を手に入れたし、これで戦闘は少し楽になるだろうな

 

「真島、とりあえずもう出るか」

「はーい」

真島と2人で射撃訓練場を出る

 

 

廊下を2人で歩いていると真島が口を開いた

「百合ヶ丘の生活には慣れた?」

「んーまぁほどほどかな」

「なにそれ」

クスッと笑う真島

「真島が僕に敬語を使わないことには慣れたけどな」

「だ、ダメだったかしらー…あはははー」

「なんだそれは…」

苦笑いをしている

「ま、大きく違うのは立場だけだし敬語じゃない方が僕も楽だし」

「年齢も大きく違うんじゃない?」

「いうて、3年とかだろ?」

「え?」

「ん?」

「い、今何歳だっけ?」

「僕は今年で20だよ」

「えーーーー!!!」

「しー」

 

 

「え?ちょっとそれ本当なの?」

「本当だが?」

「てっきり25とかだと思ってたわ…」

「僕はそんなに歳いってないよ」

「今年で20…誕生日いつなの?」

「誕生日は8月9日」

「えー!じゃあまだ19?!」

「そうなるね」

「歳、結構近いじゃーん!」

「だから言ってただろ?」

確か真島は16?だったな

こう考えると僕はなんでこの歳で教官やってるんだろうって思う

「19歳で最強…これからが楽しみわね!」

「楽しみにされてもなー…」

僕はもうこれ以上進化はしないであろう

進化するなら…そうだな…

「楽しみにするのは僕の将来の子供にしてくれよ」

「結婚できるのー?」

「黙れ」

僕は誰と幸せな家庭を築けるのだろうか…

未来って分からないな…

 

 

 

 

 

 

「よし、それじゃあな」

あれから少し歩き出口にたどり着いた

ここからはまた1人になる

「まったね〜」

気楽に挨拶する真島

いつも気を抜いているな…この子

まあ休日出しいっか

僕も休日は気を抜いて…

 

 

 

 

 

「!!」

僕の背筋が凍った

 

 

 

 

気を抜いた瞬間だ

瞬間に強い殺気を感じた

何かに嫉妬しているような殺気

殺気を出しているやつとの距離は…

 

 

「零距離…」

後ろを向くともう目と鼻の先

 

相手の正体は…

 

 

「何してたのですか?レン教官♪」

ドス黒い笑顔で聞いてくる、ピンク髪の少女

僕の上に馬乗りになっている状態

「た、ただの訓練だよ!亜羅椰!」

「真島様と?!」

体重をかける亜羅椰

「そうだよ!真島とちょっとした訓練を…」

「私という女がいるのに他の女に手を出すとは…女"たらし"ですわよ!」

更に体重をかけてくる

とてつもなく死にそうだ

「っ!違う!本当に僕らはただ訓練しただけで…」

「本当、ですの?」

そう言いながら僕を殺そうとする亜羅椰

「本当だ!」

「……では何かしてもらいましょうかね」

「何でもするよ、だから今は僕の事を殺さないで!」

「なんでも…?」

「ああ!何でも!」

 

 

 

 

「…では私とデートしてもらいましょうか…」

ニヤリと笑う亜羅椰

 

驚きな回答だ

「で、デート?」

聞き間違いかもしれないのでもう一度聞いておく

「はい、そうですわ」

どうやら聞き間違いでは無かったらしい

「デートっていってもどこ行くんだよ」

「どこか」

行く場所も決めてなかったとは…

「はぁ…分かったよ、デート行くか」

なんでもすると言った以上了承するしかないか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

という訳で近場のショピングモールに来たのだが…

何を喋ればいいのか分からない…

彼女がいた事がないし、異性と2人で出かけるということもなかった

とりあえず、亜羅椰の好きなようにさせよう

「話ずらいですわね」

「そうだな何故か話出来ないな…」

いつもなら出来るんだがな…

 

「とりあえず今日は亜羅椰の好きなように行動しよう、今日の主役は亜羅椰なんだから」

「ならお言葉に甘えて、今日はしっかり付き合ってもらうわよ?」

「分かってるよ」

 

 

 

 

 

「これ似合ってます?」

ある服屋での出来事

亜羅椰は服を試着して、僕に意見を求める

衣装は下がジーンズ

上がグレーのファスナーなしのパーカー

これを見て思ったのが

 

 

 

なんていう可愛さだ

 

 

という意見

僕からしたらとても似合っている

「いいんじゃないかな、似合ってると思うよ」

可愛いというとキモがられそうで怖かったのでそれをグッと抑え、質問に答える

そうすると亜羅椰はニコっと笑った

可愛い、それしか言えない

こういうのを現代の言葉では「尊い」と言うのだろう

「それにするのか?亜羅椰」

「教官が似合ってると言ってますので、これで」

「はいよ」

 

 

 

 

 

デートというものはこんなのだろうか

合っているのか…

分からなくなってきてしまった

でも亜羅椰の幸せなところを見れたのは良かったのかもしれない

生徒の幸せは良いものだ

 

 

 

 

その後は服を見たり本を買ったりと色んな事をした

毎回毎回亜羅椰は笑っていた

素敵な笑顔だった

その笑顔に僕は見とれていた時もあった

普通の人間同士だったらもっと楽しかっただろうな…

 

 

 

 

 

 

「やり残したことはないか?」

ショピングモールを出ようとしている途中に聞く

「うん、特に何もありませんわ」

 

 

 

…ここから歩いて帰るのか…

両手には亜羅椰の荷物があってしんどいな…

ま、ここは漢気見せますか

 

 

 

 

 

 

「なあ亜羅椰、僕って何歳だと思う?」

「急になんですの?」

「いや今日真島にも言われたんだけど僕って23とかに見える?」

「?23とかではないのかしら?」

「やっぱりか…」

「教官やってるとかもあるし、まず人類最強って言われるくらいの戦闘力持ってるから、みんなからは23とかに見られてるわよね」

?僕の年齢知ってた?

「僕の年齢知ってた?」

「今は19だったわよね」

良かった、知っててくれて

「なんでさっき嘘ついたんだ?」

「困らせたかったから」

笑顔でこちらを向く亜羅椰

身長は僕の方が高いので亜羅椰は見上げている形になっている

可愛い

 

 

 

「なんだよ…それ」

「顔が赤いけど、どうかしたのかしら♪?」

「な、なんでもない、ほらとっとと帰るぞ」

悪い笑みをしている亜羅椰

だがそれも可愛い

 

僕も変わってしまったな…

みんなのお陰で、大切な物が何かも分かってきたし

百合ヶ丘に来て良かったな

これからも僕は百合ヶ丘でリリィを育成し続けるのだろうか

可能ならそっちの方がいいな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そっちに敵が行ったぞ!」

「りょ、了解!」

?どこだここは?

意識はあるのに、体がない

映像のように僕は見てるだけだ

見えているのはリリィの様な少女が多数おり、5人の人達がリリィに反撃している

「隊長!数が多すぎます!このままでは近づけません!」

「お前らは先に目的地まで行け!俺がここで戦う!」

「ちょっと無謀すぎじゃないの?!レン!」

レン?僕と同じ名だ

「お前ら4人でも政府は潰せるだろ?!」

政府?なんで…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「教官!教官!起きて!」

「ん…?一体何が…」

百合ヶ丘の前で倒れていた

目を開けると亜羅椰の姿が

「良かったわ…ここで急に倒れたから…」

「ああ、すまんちょっと疲れが出たみたいだ」

一体何の話なんだ?今の映像?は

僕と同じ名の人が隊長で政府を潰そうとしてた…

何が…

「教官、今日はもう寝た方が良さそうわね」

「そうだな…よし今日はもう部屋戻って寝るよ、今日は楽しかったな、亜羅椰」

「そうわね、また2人きりで行きましょ」

「ああ、約束だ」

 

 

 

 

 

 

 

こうして僕は自室へと戻り即座にベットに寝転がった

「一体なんなのだったのだろう…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ガキはいらねぇよ」

「俺はガキじゃねぇ!」

 

「今でも反撃するって思ったか?」

「もちろんだ!」

 

 

「俺らと一緒に冒険しないか?イカレ野郎」

「……」

 

 

「見事な剣術だ、どうだ?それよりもいい刀で人をもっと切らないか?」

「…それは、いいわね…」

 

 

「素晴らしいハッキング能力、その技術、俺らに捧げる気はないか?」

「ぼ、僕で良ければ…」

 

 

「ついてくるか?!俺に!」

「もちろんよ!」

 

「レン・リエスタ教官!」

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