休憩所。
俺達は休憩所で一息入れていた。
俺は灰原の要求でジュースを買っていた。
俺達が腰を下ろした休憩所にも自動販売機はあるのだが、灰原はわざわざ遠い所の自販機にしか置いていないジュースを注文しやがった。
おかげで、俺はこんな所まで足を伸ばすはめになったんだ。
「んぁ、これか。」俺は自動販売機のボタンをつづけて二回押した。面倒だったので俺も同じ奴だ。
下の購入口から缶を取り出そうとした。その時、自動販売機の下に丁寧に折りたたんだ紙が顔を除かせていた。
「なんだこれ?」
紙を拾い上げ開いてみる。
「??」
『貴方にお伝えしたいことがあります。
4コマ目の前の休み時間。屋上まで来てください』
かなり丸っこい字で書かれている。ラブレターだろうか。
まぁ、いいか。はやく、飲み物を届けに行かなくては……。
俺はその紙をポケットにいれその場を去った。
「ほらよ」灰原に飲み物を投げ渡す。
「ありがと」
灰原はそれを受取ると早速それを開け飲んでいた。そんなに喉が渇いていたのだろうか。
俺もおなじく缶に口をつける。
「午後3時21分に確定らしいわ」缶から口を離した灰原が言ってきた。なんだそりゃ?
「長野君の死亡時刻よ。さっき現場まで戻っていって聞いてきたの」
ふーん。なるほど、現場まで戻っていたから喉が渇いていたのか。
それから、しばらく俺と灰原は休憩所で考え込んでいた。
ふと見るそらはもう暗くなっていて、俺のリミットも少なくなっているのかと気付く。
灰原を見た、するとなにやら顎に手を当て考え込んでいるようだった。何をやらせても絵になるやつだ。
「何、考えているんだ?」そういう俺は何にも考えていなかったりする。自分のことなのに。
「動機よ。」
「動機?」
「えぇ、あなた。殺してないんでしょ? なら、怪しいのはあの二人。どちらかが犯人なのだろうけど。殺すにしても動機が必要でしょう?」
灰原は、スラスラと話して行く。聞いていると、どうやら灰原の頭の中ではきちんと道筋が出来ているようだった。
しかし、俺には引っ掛かる事があった。
「ちょっと待ってくれよ。俺あのとき起きてから周りは誰もいなかったぞ?」
俺は事件当時を思い出しながら話す。そうだ、あの時俺の周りには誰もいなかった。
?すると、灰原は哀れみような目で俺を見る。
「はぁ、あの時あの場所には貴方しか、あの場所にいなかった。それなら貴方しか殺せる人はいないじゃない。もう少し考えなさいよ。周りに殺せる人がいなかった。なら、あの時あの
場所で彼は、殺されたのではない。そうでしょう? つまり、彼が突き落とされた場所は貴方の教室のベランダじゃない。という事なのよ」
「!!」
ちょっと待て、俺のいた教室が殺人犯行現場じゃない?
確かにそうだ。俺が起きたときあの教室には誰もいなかった。
そして、黒田ひかりも誰かがいたとは言っていない。
つまり、俺のいた教室から落とされたのじゃない。なぜなら俺の教室には俺しかいなかったのだし、誰かの気配がした様子もなかった。
なら、どこで?
俺の一つ下の教室?
それも違う。俺の教室は3階だ。2階から落とされても死ぬ可能性は低い。もし、生き残ってしまったら犯人からしたら厄介になるはず。だから一つ下の教室は無い。
しかし、俺の教室の上は何も無いはず……。
!?!?
「そうよ。気がついたようね。そう、長野君が殺された本当の場所は……」
「屋上」
「コングラチュレーション。そのとおりよ。では、その屋上へといってみましょ?」
灰原は、立ち上がり座っている俺の傍まで来ると手を差し伸べた。
俺は、その手を掴み、灰原に気付かされた本当の殺害現場に行ってみることにした。
久しぶりの投稿