俺の凡高での日常   作:ブリザード

18 / 45
第17話 林間学校のシャシン

マリーがこの学校に来ると聞いて1日が経った。俺は教室でマリーが来てくれる日を楽しみに待っていた。

 

「はぁ、マリーと一緒に学校へ通えるのか。幼稚園のとき以来だからな。楽しみだな〜。早く来ないかな、マリー」

 

「クロ君、おはよう…………って、何そんなにニヤニヤしてるの?気持ち悪いわよ」

 

「あ、るりじゃねえか。はよ〜」

 

てか、俺そんなにニヤニヤしてんのか?まぁ、俺自身楽しみで仕方ねえんだけどな。

 

「…………本当に大丈夫?保健室行った方がいいんじゃ……」

 

「いや、大丈夫大丈夫。それより、誕生日会どうだったんだ?楽しかったのか?」

 

「えぇ、美味しいものがたくさんあってとっても楽しかったわ」

 

美味しいものいっぱい食べれたって……そういや、るりって見た目に反して大食いだったな。あんなに食べてんのになんでこんなにちっこいんだ?

 

「…………ふんっ!!」

 

「ぐはっ!!」

 

いきなり鳩尾すんなよ……いくらなんでも酷すぎる。てか、なんでいつもいつも俺の心を読むんだ。

 

「ったく、酷いよ…………お、ラブラブカップルのご登場だ」

 

教室のドアを開けて、桐崎さんと楽が入ってきた。あれ?何で桐崎さんは微妙にギクシャクしてるんだ?

 

「キャ!」

 

楽が恋人の(フリ)をしようとして楽が桐崎さんの肩に触れた瞬間、桐崎さんは顔を赤らめて可愛い声をあげた。

 

「…………おい、何赤くなってんだよ」

 

「なってない!適当なこと言わないでくれる!!」

 

いや、実際赤くなってますよ、桐崎さん。…………あ、桐崎さんの誕生日プレゼント渡さないと。

 

「おはよー、桐崎さん、一条君。今日も朝から熱いねー」

 

「ハッハッハ!そうだろ?なんたって俺たちはラブラブカップル」

 

「ははっ、そうね」

 

えっ、マジでどうしちゃったの、この二人?昨日の今日で一体何があったんだ?……まぁいいか。

 

「あのさ、桐崎さん」

 

「あ、えっとー…………神崎君?」

 

……今の間は何だったの?もしかして俺、桐崎さんに覚えられてなかった?

 

「はい、これ。誕生日プレゼント。一日遅れだけどね。あと、俺はクロでいいよ。上の名は嫌いなんで」

 

俺はプレゼントが入ってる小さな箱を桐崎さんに渡す。

 

「わぁ、ありがとう!!中身開けてもいい?」

 

「別にいいけど」

 

なんか恥ずかしいな。てか、学校でプレゼント渡したのって俺初めてかも。しかも、彼氏持ちに。偽物だけど

 

「うわー、可愛いストラップ!それも三つも!どっかの誰かさんとは大違いね」

 

桐崎さんは楽を睨む。楽、お前は一体何を渡したんだ。あとで、聞いてみよ。

 

「本当にありがとう!大切にするわ!」

 

さっきとは違って上機嫌で自分の席へと座った。…………てか、何だ?さっきから窓の方から妙な視線を感じる。

 

「…………自分の席へ戻ろ」

 

俺は自分の席へと戻った。授業に始まってからも妙な視線を感じたが俺はそれが何かわからないままだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…はーい、注目〜。林間学校での写真が焼きあがって掲示板に貼り出されてるからな〜。各自、欲しい写真の番号を書いて提出する事。OK?」

 

各自で適当に返事をする。

 

「あと、恥ずかしくても好きな奴の写真はちゃんと選んどけよ。アドバイスな」

 

この先生なにいってんだ!?でも。るりの写真か……一枚くらい買ったってバチなんか当たらないよな。

 

(クロ君の写真………一枚くらい買おうかしら。一枚くらい買ってもバチなんか当たらないよね)

 

この時俺たちがまったく同じことを考えていたなんては知らなかった。

 

「……わ〜〜。これ好きなの買っていいの?」

 

桐崎さんは掲示板に貼ってある写真をみて目を輝かせる。

 

「そーだけど、あんま買いすぎんなよ。これ1枚100円とかだからな。だから、厳選して……」

 

楽は注意したが、その時既に桐崎さんは鶫と共に写真を選びに行っていた。さて、俺も探すとするかな。

 

「私るりちゃんとクロ君と写ってる写真が欲しいな」

 

「あぁ、俺も欲しいわ」

 

「私は別に」

 

「「えっ!?」」

 

予想外の反応に驚く俺と小咲。欲しくないってそんな…………

 

「まさか、俺達のことが嫌いに……」

 

「そんなー!るりちゃんは私達の写真欲しいよね!」

 

「…………そんな事より、私とクロ君と小咲が写ってる写真あったわよ」

 

そう言って指差した写真は楽が度アップで写っていて、俺達は三人は下の方で小さく写ってる写真だった。てか、これ楽の写真じゃねえか。……そうか、小咲のために。じゃあ俺も。

 

「おい、るり。そんなんじゃダメだ。小咲に楽。この写真はどうだ?」

 

俺が指した写真は小咲と楽が顔を真っ赤にさせながら手を繋いでる写真。当人達は顔を真っ赤にさせながら凄く欲しそうにしていた。

 

「おやおや、どんな写真がお好みで?」

 

「こちらにも写真があるのでどうぞご覧ください」

 

集と城野崎が手をすりすりさせながら俺達の方にやって来た。その後ろには大量の写真とその写真を眺めてる男子達。こいつらは何をしているんだ?

 

「何?私達のHな写真を売ってるの?最低、クズ、変態、死ね」

 

るりが二人に罵倒を言う。だが、二人は涼しげな顔で答えた。

 

「いやいや、そんなんじゃないよ。てか、罵り方が酷いな」

 

「モロにHな写真など俺達の主義に反する。俺達が求めるのは絶妙に恥ずかしい写真だ」

 

いや、こいつらドヤ顔でそんなこと言ってるけどやってること最低だからな。

 

「というわけで、るりちゃんと小野寺にお一つ」

 

るりと小咲は写真を見た。すると、るりは髪の毛が逆立って集達に近づく。小咲は顔を真っ赤にしてビリビリに破りさいた。

 

「どうどう?きにいって………ギャーーーーーー!!!」

 

「舞子ーー!!え、そんな俺ま…………ぐああぁぁぁああ!!」

 

るりは集と城野崎をボコボコに殴った。うん、お前達は男だ。立派に戦った。

 

「……そういえば、楽とクロにはこんな写真が」

 

ボロボロになった集に手渡されたのは俺とるりと小咲が三人で手を繋いで肝試しに行こうとしてるとこ。そして、るりと小咲の寝顔の写真。

 

「「いくらだ?」」

 

「1枚500円」

 

「「買った!!」」

 

俺達は声を揃えて集にお金を手渡す。いやー、いい買い物をした。宝物にしよう。

 

「ふー、こんなもんでいいかな。るり?お前はどうだ?」

 

「つっ!クロ君!?」

 

「なんでそんなにビックリしてんだよ?」

 

「な、何でもないわ!」

 

るりは顔を赤らめてそっぽ向く。俺はるりが見ていた方を見るとそこに俺とるりが二人っきりで写っている写真を見つけた。

 

「お、これも買おう。いいよな、るり?」

 

「…………す、好きにすればいいじゃない」

 

俺はその時一瞬るりが笑ったような気がした。気のせいかもしれないけど。

 

 




少し短かったですね。
それによくわからない終わり方を……
感想と訂正があればお待ちしております。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。