俺の凡高での日常   作:ブリザード

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こんな夜中に投稿。夜更かししちゃったぜ!


第23話 ウソツキ発見器

一学期の終業式を終え、夏休みに入りかかった頃、俺達は楽の家で勉強会をする事になった。

 

「いやー、楽の家で勉強会すんのこれで二回目か。でも、なんでこの時期に勉強会?」

 

「俺じゃねえよ。鶫が発案したんだ」

 

今ここにいるメンツはこの前一緒に勉強した俺達六人に、鶫、マリー、城野崎を加えた9人。この大人数で勉強する事になったんだが…………

 

「鶫、なんだそのヘンテコっぽい機械は?そんなもの勉強に使うのか?」

 

「ち、違うぞ神崎クロ。これは勉強の合間のレクリエーションにでも使おうと思ってだな」

 

…………まぁ、期末テストとかそういうのじゃなくて、ただの、宿題だからそういうことをするのもありだと思うが……

 

「鶫、あんた何か変な事考えてるんじゃないでしょうね?」

 

「ははっ、そんな事考えてないですよ」

 

桐崎さんが鶫に聞く。鶫はその答えを笑って返したが次の瞬間…

 

ビーー!!!

 

いきなり、その機械から音がなった。

 

 

 

 

 

 

 

「じゃあ、それはたまたまネット通販で買えたものなの?」

 

「えぇ。嘘発見器です。勉強の合間にやりましょう」

 

「いいね、面白そう!」

 

…………なんか嫌な予感しかしない。どうしよ、俺とるりの事とか聞かれたら。何か音がなる気しかしない………

 

なんやかんやで最初は鶫がやる事に。

 

「私ですか。じゃあ、どなたか私に質問してもらえますか?」

 

「じゃあ、私がしていいかな?」

 

「小野寺様?」

 

トップバッターの鶫に小咲が手を上げた。まぁ、小咲だしそんな変な事を聞いたりは…………

 

「鶫さんは今好きな人はいますか?」

 

「ぶふっ!!小野寺様!いきなり何を!?」

 

前言撤回。まさか、こんな事を聞くとは微塵も思わなかったのに……

 

「前に話した通り、私に好きな人はいませんよ」

 

ビーーー!

 

「やっぱり!」

 

「違います!!!」

 

顔を真っ赤にして、嘘発見器を否定する。

 

「まぁ、嘘発見器なんて元々あてになるようなもんじゃありませんし、そもそも、質問がいけなかったのかもしれません」

 

「うーん…………あ、じゃあ!」

 

「鶫さんは恋をしてますか?」

 

「だからしてませ『ビーー!!!』

 

「おかしいな?うん、この嘘発見器は壊れてるに違いない。そうだ、壊れてる」

 

…………必死だな、鶫。なんか惨めでかわいそうだよ。

 

「あ、じゃあ俺から鶫に質問してもいいか?」

 

次に手を上げたのは城野崎。……何かエロい事を聞きそうな気がするぞ。

 

「じゃあ、聞くぞ」

 

「鶫は今誰かと付き合『しつこい!!』」

 

「私の事はどうでもいいんですよ。一条楽。次はお前がやるんだ」

 

「えっ、俺!?」

 

「そうだ。お前はお嬢を本気で愛している?イエス、ノー?さぁ、答えろ」

 

てか、絶対それを聞きたいがために今日それを持って来ただろ。クロードとかいう奴に命令されたのか?

 

「そ………そんなもん、イエスに決まってんじゃねぇか」

 

シーン………

 

「ど、どうやら本当のようだな」

 

あれ?なんで反応しないんだ?楽が好きなのって小咲だろ?この嘘発見器不良品なんじゃねえのか?

 

「楽様、私も質問していいでしょうか?」

 

今度はマリーが楽に質問をしようとする。

 

「楽様はこの中で誰が一番可愛いと思う女の子はどなたですか?」

 

「えっ!?…………そ、そりゃハニーじゃねえか」

 

フニョンフニョン

 

「……少しメモリが反応してるな」

 

「うぉっ!!知らん知らん。俺はしらんからな!!てか、なんで俺ばっかりなんだよ。はい、次クロ!!」

 

「えっ、今度は俺かよ………」

 

「じゃあ、私から質問させてもらいます」

 

俺の番になると、とっさにマリーが手を上げる。妙な事は聞かないでくれよ…………

 

「楽様と同じ質問です。この中で一番可愛いと思う女の子はどなたですか」

 

なんでそんな事聞くんだよ。俺は楽みたいなハーレム野郎じゃなくて、るり一筋男だぜ。

 

「……………………るり…………」

 

シーン…………

 

「まぁっ!!どうやら本当の様ですね!よかったですね、宮本さん」

 

名前を言われた本人は顔を真っ赤にしながらこっちを睨んでる。なんだよ、俺の本心を述べたまでだぞ。俺も恥ずかしいんだからな。

 

「はーいっ!じゃあ、次俺が質問する」

 

「あ、その次俺な」

 

集と城野崎が手を上げる。こいつらにも質問されたくねぇな。

 

「ぶっちゃけた話、クロとるりちゃんってどこまで

 

バゴォン!!!

 

「変な事聞いたら殴るわよ?」

 

「もう、殴られてます」

 

明らかに人を殴ったような音じゃないのが聞こえた気がする。

 

「じゃあ、次俺な。実はクロって背の小さい女の子と仲良くするのがいいって思って

 

ドゴォン!!!

 

「聞いていい事と悪い事があるって知ってるかしら?てか、今明らか私を罵倒した感じに聞こえたんだけど?」

 

集と城野崎が部屋の隅の方でノックアウトしている。ご愁傷様だな。

 

「じゃあ、次誰がやる?」

 

「それでは、私が」

 

今度は、嘘発見器をマリーが持つ。

 

「私は楽様を愛しているか?答えはイエス!」

 

「えっ、お前一人で何してんの?」

 

「そして、私はクロ様が大好きですか?これもイエス!」

 

「お前マジで何がしたいの!?」

 

一人で質問して一人で答えるマリー。まぁ、自分の本心を改めて自覚するということで。

 

「あ、じゃあ私から質問。あんたが

ダーリンにキスしたっていうのは本当?」

 

「それはもちろん、本当ですわ」

 

シーン…………

 

「一条楽、貴様どういう……」

 

「うおぉっ!待て、誤解だ!!」

 

えっ!?いつの話!!俺と楽がマリーの家に行った時か!?それとも……俺の他にも集、城野崎、るり、鶫はこの事を知らなかったようだ。

 

「へぇ、楽にキスしたんだ。俺にもしてよ」

 

「地球が爆発しても嫌ですわ」

 

「じゃあ、俺なら?」

 

「宇宙が消えてなくなっても嫌ですわ」

 

ボロクソだな、おい。

 

「次は……小野寺さんとかどうですか?」

 

「えっ、私!?」

 

「あ、じゃあ俺が!ずばり、小野寺のバストはC以上?それとも、以下?」

 

ドグシャ!!

 

「わー!ちょっとタンマ。冗談だって…………ギャーーー」

 

……集も懲りないな。

 

「……………………………………い………………い…………」

 

「そこ頑張らなくていいから、小野寺!!」

 

顔を真っ赤にして必死に答えようと頑張ったが、途中で楽に止められた。ちっ、もう少しだったのに。

 

「小咲をあのバカのような目でみたらいくらクロ君でも怒るわよ?」

 

「…………イエッサー」

 

またここ読まれた。いい加減それはやめて下さいよ…………

 

「はい、じゃあ次るりちゃん!」

 

「えっ、私もやるの?」

 

「はーい、じゃあ俺が質問するー」

 

城野崎。マジで変なこと聞いたら殺されるぞ。もうやめとけよ。

 

「えっとー、宮本ってこの中の男子なら誰が一番好み?」

 

「つっ!!あんたね………………」

 

「はい、ストップ。この質問は楽もクロも答えたんだから宮本も答えるべきだ」

 

「くっ!…………………………クロ君よ」

 

シーン…………

 

マジかよ、すげぇ嬉しい。でも、よく考えたら楽は(偽)彼女持ちで他2人はるりがかなり嫌ってそう。結果的に俺は選んだ……という風にも考えられなくはないな…………

 

「ふーっ!これが両想いってやつじゃないんですか、ねぇ、舞子隊長」

 

「そうだな、城野崎隊員。そして、俺からも一つ質問。俺的にるりちゃんはBカップもなさそうに見えるがそこのところ

 

バゴォン、ドゴォン、ドグシャ

 

「あんたマジで殺してあげてもいいのよ?てか、殺すわよ。そこの隊員と共に」

 

「ずみまぜんでじだ」

 

「ったく、はい、千棘ちゃん」

 

「え、私も!?」

 

「あ、それなら私が。桐崎さんは楽様とキスをすませましたか?」

 

何でこんな恋愛話しにしかならないんだよ。もっと違うことがあると思うんだけど……

 

「い、いや、それはまだ……わたしたちはピュアな付き合いを…………はっ」

 

ビーー!!

 

『えぇーー!!?』

 

「してないしてない、断じてしてない。もう!はい、鶫!」

 

「はい、じゃあ俺!」

 

…………もう本当に死んでも知らないぞ集。

 

「実は前々から気になってたんだよ。普段は目立たないが、俺は実は誠士郎ちゃんはクラスの中でもトップクラスだと思う。教えてくれ、誠士郎ちゃんのバストは少なくともEカップ以上…………答えは如何に」

 

「あんたはそういうことしか聞けないのか!!」

 

「そ……そ……そんなにあるわけないだろうが!!!」

 

ビーービーー!!!

 

「鶫ーー!!?」

 

「もーー!!!」

 

(E以上ってどのくらいだ?)

 

(私だってこう見えてもE以上)

 

(E?Eって?)

 

「ごめんごめん。じゃあ今度はもっとマシな質問。俺と楽と城野崎なら誰が一番好み?」

 

「はい?」

 

「おい、待て集。なんでそこに俺をまぜなかった?」

 

「まぁ、いいからいいから。で、答えは?」

 

「…………だ、誰も好みじゃない」

 

ビーーー!

 

「えーー、今のどういうこと?」

 

「こんなものはもうやめです」

 

…………結局、この日の勉強会は全く勉強にならずに終わってしまった。ただ、俺としてはるりが何で俺を選んでくれたのが疑問に残っていた。

 

「…………クロ君」

 

「ん?どうした、るり」

 

「…………その、私をあの中で一番可愛いって思ってくれてありがとう」

 

「………………おう」

 

まぁ、今はわからなくてもそれでいいかな、と思う自分がいた。

 




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