俺の凡高での日常   作:ブリザード

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ニセコイの題名考えるのって難しいですねww
まじで思いつきませんでした。


第27話 ミンナト遊園地

手を繋いでいるカップル、子供を連れて一緒に歩く家族、空の方から聞こえる女の子の絶叫、寄ってくる子供達に風船を渡すマスコット。

 

小咲の誕生日に春ちゃんと約束した。夏休みに遊園地に行こうと。その約束を果たすために俺は…………

 

「あれ?クロ先輩。どうかしたんですか?何か顔色が悪いですよ?」

 

るり、小咲、春ちゃん、そして春ちゃんの親友の風ちゃんという超美人な女子四人と遊園地に来ていた。何これ。俺下手したら楽より幸せもんなんじゃねえのか?

 

『何あれ、どっかのアイドルグループ?』

 

『あの二人姉妹だよな?うわー、二人ともスゲェ可愛い』

 

『一緒にいるあいつ誰だ?……まさか、あいつはあの四人全ての子を自分の物にしようとしてるんじゃないのか!?』

 

どっかのスケベ主人公と一緒にするんじゃねえよ!!……でも、さっきから周りからの視線が凄く痛い。

 

「…………そういえば、俺達はまだ自己紹介してなかったよな。俺の名前は神崎クロ。苗字は嫌いだから名前で呼んでくれると嬉しい」

 

「私は小野寺小咲。知っての通り春のお姉ちゃんだよ。よろしくね」

 

「宮本るりよ。よろしく、風ちゃん」

 

「こちらこそよろしくお願いします。クロ先輩、小咲先輩、宮本先輩」

 

一人ずつ自己紹介をしていくと、風ちゃんは深々と頭を下げた。

 

「さて、紹介も終わりましたし早速どこか行きましょう!!どこか行きたいところとかありますか?」

 

春ちゃんが俺達に聞く。まぁ、一番最初に行くと行ったらあそこだよな。

 

「私はお化け屋敷以『『お化け屋敷に行こう!!』』二人とも!?」

 

小咲が言おうとした事を俺とるりの声が遮る。小咲の事だからお化け屋敷以外って言おうとしたんだろうがそうは行かないぜ。

 

「ちなみに、小咲に拒否権はないわよ」

 

「もう、酷いよるりちゃん!!」

 

「なるほど、お化け屋敷ですか。面白そうですね。私もそれに賛成〜」

 

風ちゃんもOKを出してくれた。残りは春ちゃんのみだ。

 

「まぁ、確かにお化け屋敷は楽しそうですが…………こんな状態のお姉ちゃんを裏切る事は出来ないんですけど」

 

小咲は涙目になりながら春ちゃんにしがみついている。そこまで嫌なのお化け屋敷。

 

「小咲、心配するなって。たかが遊園地のアトラクションだぜ。そこまで怖いわけねえよ」

 

「ウゥ……ホント?」

 

「おう!それに…………」

 

(きっと楽とデートする事になったらこういうところにも行くんだ。今のうちにならしとけ)

 

俺は小咲に耳打ちをした。聞いた瞬間小咲の顔は真っ赤になったが、しばらく考えた後、コクンと頷いた。

 

「よし、決定。レッツゴー!!」

 

小咲の承諾を得て、お化け屋敷に行くことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お化け屋敷内

 

『ウワアアァァァァアアア!!』

 

「キャアアアァァァァアア!!」

 

なんだこれ。凄いデジャブ。小咲がビビりすぎて悲鳴あげてる。ずっと、春ちゃんにしがみついてるし。俺が想像した以上にクオリティ高かった。

 

「だ、大丈夫お姉ちゃん?」

 

「も、もう無理だよ……ねぇ、春、ここから出よ?」

 

涙目+上目遣いで春ちゃんを見る小咲。あれは強烈だろうな。あれなら多分気絶するな。…………るりも一回ああいうことしてみたらいいのに。

 

「も、もう少しだから頑張ろ、お姉ちゃん!」

 

「…………は、春がそういうなら」

 

『アアアァァァアアア!!』

 

「イヤアアアアァァァァ!!!」

 

「お姉ちゃん、落ち着いて!!」

 

…………何か姉妹の関係がひっくり返ってるような気がするぞ。

 

「………………あの、クロ先輩。ちょっと聞きたい事があるんですけど?」

 

小野寺姉妹が前を歩いているのを見守ってる中、風ちゃんが俺に話しかけてきた。ちなみに、俺達は脅かして来るお化けをスルーしている。ただ、あの小咲を見たかっただけだからな。

 

「ん、質問か?いいよ。何でも答えてあげるぜ」

 

「では遠慮なく…………クロ先輩の本命は小咲先輩ですか?宮本先輩ですか?」

 

「ぶふっ!!!」

 

いきなり何てことを聞いて来るんだこの子は!!

 

「いや、本命!?それはその……」

 

困り果てた俺はるりをじっと見た。

 

「私も気になるわね。クロ君の本命。私かしら?それとも小咲?(この虚取り方はやっぱり…………)

 

るりまで悪ノリをしてくる。くそー、俺に味方はいないのかよ!!

 

「えと…………そうだ、このお化け怖くないか?なぁ?」

 

「話し逸らしたわね」

 

「逸らしましたね」

 

「うっ………………小咲、春ちゃん。早く出口に向けて行こうぜ」

 

「逃げたわね」

 

「逃げましたね」

 

そんなの言えるわけないだろ。俺の本命は俺の隣を歩いているやつなんだからよ。そうだよ、俺はチキン野郎だよ!!

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ、怖かったよー春ー……」

 

「お疲れ様、お姉ちゃん」

 

最初からこんなに疲れていて最後まで持つのだろうか?お化け屋敷を出た後、ベンチで小咲は春ちゃんにもたれかかっていた。

 

「さて、疲れてる小咲はさておき『置いとかないでよ!!』次はどこへ行くのかしら?」

 

「あ、だったら次は私が提案してもいいですか?」

 

風ちゃんが手を挙げる。

 

「風ちゃんどっか行きたいところあるんだ」

 

「はい。私が行きたいところ……それは…………」

 

 

 

 

 

 

 

「ジェットコースターです!」

 

というわけで、お化け屋敷で疲れ果てた小咲をおぶってきた俺達は(この時るりにスゲェ怖い顔で睨まれた)ジェットコースターの列に並んでいた。

 

「おーい、春ちゃん。小咲はジェットコースターとか大丈夫なのか?」

 

「ひゃ、ひゃい?」

 

…………あれ?春ちゃんの様子がなんかおかしいぞ?

 

(風ちゃん。私がジェットコースター嫌いっていうの知ってて連れてきたでしょー!!)

 

(別にそんな事ないよー。私は春の味方だもん)

 

「おい、そこの二人ー。目で会話するなー」

 

てか、小咲とるりもそうだけど人って目で会話できるんだな。今度俺も城野崎にできるか試してみよ。

 

「…………もしかして、春ちゃんってジェットコースター苦手?」

 

「そ、そんな事あるわけないでしょ。クロ先輩は何言ってるんですか。大体、私がお姉ちゃんを守らないといけないんだからこれくらい余裕です!」

 

春ちゃん。そう思ってるならそのガクガクしている足の震えを止めるんだ。明らかに不自然だ。

 

「るりはこういうの大丈夫なのか?」

 

「私がこういうのをビビる人に見えるかしら?」

 

「…………全く見えないな。ずっと涼しい顔してそうだな」

 

ジェットコースターに乗ってても普通に誰かと会話できそうな感じだもんな。

 

「…………そういうクロ君はどうなのよ?」

 

「俺は親父が事件起こしてからは母さんが忙しくて、こういう所には来たことがなかった。遊園地に行ったのは俺とるりと小咲で来たのが初めてで、ジェットコースターは今日初めて乗るんだ。だからわかんねぇ」

 

「そう。じゃあ、これを楽しめるといいわね」

 

「そうだな。楽しめるといいんだけどな」

 

『次の方達どうぞ〜』

 

30分ほど並んでやっと乗れる事となった俺達。背中で休んでいた小咲を起こして春ちゃんの右に小咲を。左に風ちゃんが乗って、その後ろに俺とるりが乗り込んだ。

 

『それでは、お楽しみください!』

 

係員の人がそう言うと、コースターは出発した。へぇー。ジェットコースターってこんな感じなんだ。

 

「ジェットコースターってこんな感じなんだーとか呑気な事思ってると舌噛むわよ」

 

「わかってるよ。この坂を登りきったら一気に下に降りて速くなるんだろ?」

 

「…………クロ君は初めてって言ってたから」

 

そう言って、るりは俺の手を握る。

 

「手くらい握っててあげる」

 

「る、りいいぃぃぃぃいいいい!!」

 

ジェットコースターが完全に登りきり一気に下っていく。

 

「イヤアァァァアア!!」

 

「キャアアアァァァアアア!!」

 

「キャーー!!」

 

「うわーー」

 

春ちゃんと小咲が悲鳴をあげて、風ちゃんは楽しそうにしている。るりは棒読みの悲鳴をあげていた。そして俺は………………

 

「………………キモヂ悪」

 

酔っていた。

 

 

 

 

 

 

『楽しい一時を過ごせたでしょうか?また、お待ちしております』

 

終わってみると酷いものだ。5人のうち3人が瀕死状態なのだから。春ちゃんと小咲は何とか歩けているが、俺は平衡感覚を失ってまったく歩けない状態になっていた。

 

「クロ君、大丈夫?」

 

「目が、目が回る〜〜」

 

「ダメね。このままじゃ埒があかないわ。風ちゃん、ちょっと手伝って」

 

「わかりました」

 

風ちゃんとるりに肩を貸してもらい俺はひきづられながらどこか空いているベンチに座らさせられた。

 

「私達飲み物買ってくるから3人はここで休んでてね」

 

るりと風ちゃんが飲み物を買いに自販機へ向かった。

 

「も、もう、二度と、ジェット、コースターなんか、乗らない」

 

「春の、言う通りだよ。私も、もう乗らない」

 

「ど、同感、だな」

 

三人揃って全滅していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

るりside

 

「ねぇ、宮本先輩。一ついいですか?」

 

ジュースの何を買おうか迷っている時に風ちゃんに話しかけられた。

 

「…………何の質問かしら?」

 

「るり先輩はクロ先輩の事が好きなんですか?」

 

…………何となく予想はしてた。この子はこういう事を聞いてくるんじゃないかとは思っていた。

 

「えぇ、好きよ」

 

自分の気持ちに嘘はつかない。それに春の友達というなら嘘をつく必要がない。

 

「やっぱりですか。何となく見ててわかりました。まぁ、クロ先輩鈍感っぽいですからね」

 

たった数時間でここまで見抜けるこの子はが私はすごいと思うわ。

 

「告白とかしないんですか?」

 

「…………私からするのは遠慮しておくわ」

 

「どうして?」

 

「だって………………」

 

「私から告白したら何だか負けな気がするもの!!!」

 

「ま、負け?」

 

「えぇ!確かに私から告白することだってできるわ!でも、それって何かおかしくない!?あんな鈍感なクロ君に自分から告白するなんて、私が負けを認めてるような感じなのよ!だから私からは絶対告白しない!!」

 

(うわー、この人頑固だなー)

 

「とにかく、私からは告白しない!」

 

「まぁ、るり先輩がそう決めたらいいんですけど」

 

ジュースの半分を風ちゃんに渡して私達はベンチの方へ戻る。

 

「戻ったわよ。三人とも大丈夫?」

 

「ほら、春。飲み物だよー」

 

「あ、ありがとうるり」

 

「るりちゃん、ありがとう」

 

「風ちゃんも助かったよ」

 

疲れ果てた三人にジュースを渡して、しばらく休憩した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(でも、るり先輩とクロ先輩が……何か面白そうな気がする。ちょっと協力でもしてあげようかな?)

 

疲れ果ててるクロの背中を揺するるりを見て、風はクスッと笑った。

 




風ちゃんのキャラがいまいちつかめない。
ちゃんと、原作を読まなければ……
感想と訂正があればお待ちしております!

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