はい、題名通りです。
注意、作者は恋愛経験はゼロです。
あと、るりちゃんのキャラが少し崩壊?かもしれません
コーヒーの準備はいいでしょうか?
もちろんブラックですよ!
では、どうぞ〜
奢りなさいよ。そう言われたから食べ物や飲み物を奢ってるわけじゃないが、今るりと俺の両手には縁日の祭りの時のように食べ物がたくさんあった。そして、俺は財布はというと………………
「あぁ!俺のたくさんあった英世さんが!行かないで!行かないでくれ〜!!」
最後の英世さんが尽きようとしていた。いくら何でもこれはやりすぎではないのだろうか?
「何か言ったかしら?」
「なんでもございません」
るりと2人で出かける時はもっとお金を用意しておこう。そう決心した俺であった。…………まぁ、そんな日があるかどうかはわからないが。いや、あると信じよう。
「なぁ、るり。そんなにいっぱい食べ物持ってるならどっかで休もうぜ。俺、劇出てから走ってお前探しててちょっと疲れてんだよ」
「……はぁ、仕方ないわね。どこがいいの?」
「そうだな………………」
「で、屋上に来たと」
「いいじゃん。文化祭に屋上に来るやつなんてどうせいないだろうし、静かだしさ」
屋上の扉を開けると、そこには校外てやってる模擬店や小さなステージの声が聞こえるだけで誰もいないいい場所だった。
「なっ?ここならゆっくり食べられるだろう?」
「……まぁ、確かにね。風も気持ちいいしいい感じね」
俺たちは適当な場所に座り、荷物を自分の足元に置く。
「はぁ、やっと休める」
「………何、その私と一緒にいたら疲れた〜、みたいな言い方は」
「事実そんなもんだよ」
「サイテーね。そんな事を平気で言うなんて」
「嘘だよ。冗談に決まってるだろ?」
「……………」
俺の一言に怒ってしまったのか、るりは無言で食べ物を食べていく。
「ったく……2年……3年か?るりと一緒にいてきたがお前は全然変わらないよな」
いつでも冷静なとこも、背が小さい間だって事も、怒ったら無言で飯食うとこも、全部全部俺が引っ越してきてから変わらないことだ。
「それクロ君も一緒よ。あなたが私と出会った時、鬱だったこと以外は何も変わらないわよ」
「そうだな。でも、その鬱だった俺をるりは助けてくれた」
「別に助けたつもりはないわ。ただ、ちょっとアドバイスをしただけよ」
「『私はあなたのその真面目なとことか優しいところとか結構好きよ。周りの事なんか気にしなくていい。そんなに不安なら私が友達になって、あなたのそばにいてあげるわよ』がか?これをるりはアドバイスって言うんだ?」
「っつ!!…………何で一言一句間違えずに私の言ったこと覚えてるのよ!」
「あれが俺の運命を変えた言葉だったから、かな?」
「……自分で言っててそれ恥ずかしくないの?」
「別に。2人っきりだし何も恥ずかしくねえよ」
「そう…………でも、私は恥ずかしいわ」
「それは悪かったよ」
いつものように普通にいつも通りの会話をしていく。けど、俺自身いつ言おうか迷っていた。自分の気持ちを言葉にするタイミングを。でも、先延ばしにして行ったら結局さっきの小咲の時みたいにダメな方なルートになってしまうかもしれない。まぁ、あれは結果オーライだったけど。だから、俺は決めた。
「……あのさ、俺今だから言えるんだけど、この学校に来てもしるりがいなかったら小咲を好きになってたと思う」
「!?……いきなり何の話?」
「いいから。ちょっと聞いといてくれ。だってそうだろ?あんな可愛くておっちょこちょいで優しいやつなんだぞ。俺からしたら惚れない奴がいない方がおかしい気がするよ。
でも、そんな事あるわけないんだ。小咲がいて、マリーがいて、楽がいて、集や城野崎がいて、桐崎さんや鶫がいて、そして……るりがいる。それが俺たちの今いる当たり前の日常だ。1人でも欠けたら日常じゃなくなる。俺はそんな気がする。
そして、俺は小咲がある日常で過ごしてきた筈なのに、俺は小咲を恋愛的な意味の方で見ることは出来なかった。どうしてだと思う?」
「…………さぁ、わからないわ(本当はわかってる。今ので理解してない方がおかしい)」
「まぁ、るりなら意味理解してるだろうし、その上で言うけど、それはるりがいたからだ。もし、あの時の言葉を小咲が言ったとしても俺は多分小咲を恋愛的な方で見れなかったと思う。冷静で時々毒舌で、食べ物めっちゃ食って、俺や小咲の事をちゃんと考えて行動してくれて、お前が気にしているその身長だって俺は今なら全て受け入れられる。だって俺は…………」
ずっと言いたかった。けど、言えなかった言葉を今ここで口にしよう。
「俺は………………るりの事が………………好きだ!だから、俺と付き合ってくれ!!」
俺ははっきりとそう言った。
るりside
ここに来てからなんとなく予想はしていた。クロ君が私に告白してくるじゃないかって思ってた。そして、それが予想通りに行われた。クロ君が私に告白したんだ。…………でも
「クロ君が勇気を出して告白してくれるのは嬉しいわ。けど、あなたの気持ちに答える事は出来ないわ」
私だって本当は気持ちに答えたい。
「どうして!?」
「理由は2つ。まず、あなたが九州の方に引っ越しすると思ったから」
「………………やっぱりか」
九州に引っ越しするとか本当はそんなのどうでもいい。でも、本当の事を言うと余計に悲しくなる。そうに決まってる。
「小咲から聞いたよ。お前ら2人で母さんに会ってきたらしいな」
「えぇ。言ってくれなかったのはちょっと悲しかったけど、でも仕方ないと思って受け止めたわ。そしてクロ君なら多分引っ越しするだろうって事もわかってた」
言えるなら行かないで、って言いたい。
「そうか……悪かったな言えなくて。俺も少し考える時間が欲しくてさ。決まったのはいいけどいつ言おうかってタイミングも測れなくてそのまま今日まで…………」
「いいわよ。そんなに気にしてないから」
だけど、それはクロ君の決心を鈍らせる事になるかもしれない。
「それで、もう1つのは?」
「もう1つは………………」
言いたくない。これは言いたくない。でも、言わないといけない。
「私は…………クロ君の事を」
友達としてしか見れないなんて言いたくない。私もあなたの事が好きだから本当の事を言いたい。
「クロ君の事を…………友達」
違う!私が言いたいのはそんな事じゃない。けれど、言わないとクロ君が…………私が…………
「友達と…………しか……見れ」
「るり?どうして泣いてるんだ?」
「えっ?」
私はそう言われて自分の頬に手を当てる。すると、そこは濡れていた。私の涙で濡れていた。
「あれ、何で…………?私、泣くつもりなんか別になかったのにどうして……」
涙は拭いても拭いても溢れ出てくる。自分の力じゃ止める事なんかできなかった。
「やだ、どうして……………つっ!!?」
クロside
「友達と…………しか……見れ」
その瞬間るりの瞳から大粒の涙が流れはじめた。自分で言うのもなんだけど俺と離れるのがそんなに嫌だったのか、理由はわからない。
「るり?どうして泣いてるんだ?」
「えっ?」
俺がそう聞くとるりは自分の頬に手を当てた。その時、初めて自分が泣いてる事に気付いたようだ。
「あれ、何で…………?私、泣くつもりなんか別になかったのにどうして……」
るりは涙を拭うが、何度拭っても涙は溢れ出てくる。しばらく涙は止まる気配などまったくしない。けど、俺はそんなるりを見て
「やだ、どうして………………つっ!!?」
俺はるりを優しく抱きしめた。いきなりの俺の行動にるりもびっくりしている。
「ちょ、クロ君!いきなり何してるのよ。離して」
「やだ」
「ちょ、本気で離さないと怒るわよ!」
そう言われるが、俺は抱きしめる力を強くした。そんな俺をるりは俺の肩を叩いてくる。
「わからねえ。わからねえけど、今のるりはどうしてもほっておけない。今るりが何を考えてるのかわからないけど…………泣きたい時は泣いた方がいいと思うぞ」
「つっ!!………………クロ君のくせに生意気よ」
「そうだな。でも、俺はるりが好きだから。今のるりは絶対ほっとかない」
「……………………バカ」
叩いていた手を離して、るりは黙って泣き出した。その時、俺は思った。俺はおふくろを1人にしたくないが、るりも1人にしたくないと、そう思ってしまった。
「落ち着いたか?」
「えぇ………………ありがとう」
「どういたしましてだ」
俺達はもう1度、屋上の床に座る。るりは俺の肩に頭を乗せ、もたれかかってきている。文化祭は終わろうとしているのか、下から聞こえる声はほとんどなくなっていた。
「なぁ、俺さ。今日、本当は告白するつもりなんかなかったんだ」
「えっ?」
「俺はこう思ってた。告白した方が絶対辛いって。もし俺たちが両思いだったら?それじゃあ、これから会えなくなって余計辛いだけだ。そう思ってたから」
(私と同じ事考えてたんだ………)
「けど、さっき小咲に言われたんだ。クロ君は本当にこのままでいいのか?ってさ。俺はそれでいいって思ったんだ。どっちにしろ悲しいならるりが余計悲しむ顔なんて見たくなかったから。でも、小咲には見破られたよ。俺がそれを望んでる事じゃないって」
「小咲も結構カンが鋭いのね」
「かもな。それでも俺はまだごまかそうとしてたんだ。そしたら小咲が俺にこう言ってきたんだ。『自分の気持ちに正直になって』って」
「自分の気持ちに?」
「うん。俺の母さんの事とか、引っ越しするとかそういうのを全部抜きにして、俺自身の気持ちはどうなんだ。俺はるりの事をどう思ってるんだ、って。そう言われた」
「そう………………小咲のくせに生意気な事を言ったのね。小咲のくせに」
何故か2回言ったことが少し気になったが俺は話を続けた。
「そう言われて目が覚めたよ。俺の本当の気持ち。そんなの自分が1番理解してる。俺はるりが好きだ」
るりの方を見つめて俺はもう1度そう言う。すると、るりは顔を赤らめて顔を背けた。
「小咲に言われたから俺はそう思う事が出来た。だから…………教えて欲しい。るりが俺の事をどう思ってるのか。俺の母さんの事とか、引っ越しの事とか考えなかったら俺の事をどう思ってるのか聞かせて欲しいんだ」
俺はるりの本心が聞きたい。その本心がさっきと同じだったとしてもちゃんと聞きたかった。
「私が本当に思ってる事…………そんなの決まってるじゃない。最初はあなたの鬱だった状態をどうにかしてあげたかった。私も小咲も見てるのがしんどかったから。それから友達になって色んな事をしていくうちにクロ君と離れるのが嫌と思うようになったわ。それが3人で過ごすのが本当に楽しいからだと思っていた。
だけど、違った。高校に入学してからあなたと小咲が一緒にいると嫉妬する事が多くなった。その時は理由がわからなかったけど、海であなたに助けてもらって実感する事が出来た」
「私は………………私はクロ君の事が好きなの!!だから、クロ君が引っ越しするかもって聞いて、どうしたらいいかわからなかった。九州の方に行って欲しくない。だけど、止めたらクロ君の決心を鈍らせるかもしれない。そう思って私も気持ちを伝えず別れるつもりだった。でも、自分の本心は隠せない。私はクロ君に引っ越しして欲しくないの!引っ越しせずにこれからも一緒に学校に通いたい。それが私の本当の気持ちよ!!!」
るりは俺の方を向いて、涙を流しながらそう言った。るりの本心、それは俺の事が好きだったって事。それを聞いて俺はすごく安心した。
「そうか………………るりも俺の事が好きだったのか」
俺はるりの涙を指で拭い、頭を撫でる。
「ありがとう。本当の気持ちを言ってくれて。俺もるりが好きだ」
「もうこれで4回目よ。もう聞き飽きたわ」
「そうか。じゃあ、もう1度聞く。るり、俺と付き合ってくれるか?」
俺はるりの手を握ってもう1度告白した。
「…………バカね。今こんな事言われたばかりなのに断れるわけないでしょ」
るりも俺の手を握り返して言った。
「私もクロ君の事が好き。だから、私はクロ君と付き合うわ」
俺たちは両思いだった。俺たちが告白して付き合った時には、空が夕日が輝いてとてもきれいだった。
どうでしたか?
うまく書けてるか不安です。
あと、書いてる時少し自分が恥ずかしかったwww
感想と訂正があればお待ちしております