俺の凡高での日常   作:ブリザード

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番外編2です。
書いてて思った事。やっぱりこれも原作通り書きたいな〜

お気に入り1000突破ありがとうございます。
一つ気になるのは投稿した後、いつもお気に入り少し下がりますww
また上がりましたけど。
ではどうぞ〜。


番外編2 マラソンで死闘!

「あー、だるい。なんでこんな寒い中でマラソンなんかしねえといけねえんだ?」

 

もうすぐ春を迎えるが。けど、寒い。そんな時期に何故この学校はマラソン大会なんてしねえといけないんだよ。しかも、体操服だから余計に寒い。

 

「文句言わないの」

 

「そうだよクロ君。マラソン頑張って。私ちゃんと応援するから!」

 

横で呆れた目で俺を見るるりと、キラキラした目で俺を見る小咲。

 

「それに男子ならやる気を出すところじゃないの?キョーコ先生にあんな事言われたら」

 

あんな事。それは昨日、キョーコ先生が明日マラソン大会と発表した瞬間男子達のモチベーションが一気に下がってしまった。そんな男子達を見てキョーコ先生は言った。

 

『じゃあこうしよう。明日のマラソン大会で1位になった奴は好きな女の子からのキスの権利、2位の奴はハグする権利だ。どうだ?やる気出ただろ?』

 

そんな事でクラスのやる気が出るわけがない。そう思ったが、結果は全然違いおそらく、俺以外の男子が全員マラソンで1位を目指そうという気になったのだ。そして、現在。男子達は目に炎を宿しきあいをいれている。

 

「確かにやる気が出るけど、俺が1位になったら選ぶ相手なんて決まってるだろ?」

 

「まぁ、そうね。てか、もし他の子選んだら別れるわよ?」

 

るりは冗談では済まない事を言ってくる。

 

「ま、まぁそういう事だ。それに1位の報酬はその……恥ずかしいし、2位の報酬はもうしちゃったからな。あんまり、モチベも上がんねえんだよ」

 

「そうね。1位は…………仮に、私が1位の報酬欲しいって言ったら?」

 

「全力で1位を目指しに行く」

 

「なんかそう言ってもらえるるりちゃんが私は羨ましいよ」

 

「そう思うなら小咲も早く一条君に告白する事ね」

 

「こ、こここ告白って!!?」

 

るりの一言に小咲は顔を真っ赤にする。きっと、告白の事を想像したんだろう。

 

「そそそそそんなの私にはまだ早、早いから…………だから」

 

「あー、はいはい。わかったわ。じゃあクロ君。私たちもう行くから。頑張ってね」

 

「おう。まぁ、あんまりやる気ないけど」

 

るりに応援されたら少しは元気が出てきた。とりあえず、頑張ってみるか。

 

「クロ君」

 

「ん?まだなんかあるのか?」

 

「その…………取れるなら1位、とってもいいわよ」

 

「…………へ?」

 

「それじゃあ!」

 

るりは小咲の腕をとってそのまま女子の方へ行ってしまった。……取れるなら1位をとってもいい。つまり。

 

「るりはちょっとは1位の報酬を欲しいと思ってるってことか?」

 

いや、まさかな。そんな事はないよな。でももし本当にそう思ってるなら…………

 

「なんかさらにやる気出てきた」

 

マラソン。頑張ろう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『それでは男子は位置について下さい』

 

アナウンスの人が声をかける。その声に男子がみんな反応して位置に着く。

 

「さて、頑張るか」

 

「おい、なんだ?神崎。やる気なのか?」

 

「そう見えるか?」

 

「まぁ、お前には宮本がいるしな」

 

クラスの男子が俺に声をかけてくる。

 

「そういうお前らは?」

 

「別に。キョーコ先生のあの言葉は信じられないしな」

 

「そうそう。だから俺たちは適当に済ますつもりだ」

 

「お前もそうしようぜ」

 

昨日とは全然違う態度。なんか怪しいな、こいつら。

 

「なぁ、クロ」

 

「ん?どうした城野崎」

 

「いや、クロはこのマラソンの意欲はどうなのかなって思ってさ。キョーコ先生にあんな事言われたし」

 

「俺か?俺は…………微妙だな」

 

嘘だ。るりにああ言われて結構やる気が出ていた。ちょっと1位を目指そうと思ってる。

 

「そうか。……じゃあさ、ちょっと協力しないか?」

 

「協力?何で」

 

「それは『位置について』くそ!走りながらでもいいか?」

 

「別にいいけど」

 

なんだ?今日の城野崎、様子が少しおかしいぞ?なんかあったのか?

 

「ヨーイ……ドン!!」

 

ピストルがなった。その瞬間、男子達が全力で走り出した。スタート地点に残されたのは俺と城野崎と何故か楽。

 

「くそ!あいつら、騙したな!!」

 

「ははははは!!一条!それに神崎。お前らには絶対勝たせねえからな!!」

 

楽は男子達を全力で追いかけ始めた。まぁ、こんな事だとは思ってたけど。

 

「で、なんで協力なんだ?」

 

俺と城野崎は全力ではないくらいなスピードで走りながら話す。周りから見ればあまりやる気のない、仲良く話す2人といったところだろう。

 

「クロはさ。俺に好きな人がいるのは知ってるだろ?」

 

「ん?あぁ、そんなこと言ってたな」

 

「実はさ。今日、1位とったら告白しようかなって思ってて」

 

「マジで!!??」

 

城野崎は照れてるのか少し顔を赤くしている。

 

「まぁな。相手は恥ずかしいから言わないけど、1位を目指したいんだ」

 

「だったら、普通に本気でやればよかったじゃん」

 

「……そうなんだよ。でも、そこで一つ邪魔なのか男子達だ」

 

「男子達?……あぁ、そういえばさっき言ってたな。俺には絶対1位をとらせねえとか」

 

まぁ、俺と楽が標的にされたって事は、女の子とイチャイチャしてるんだからお前達にはこれ以上何もさせねえとかなんだろうな。

 

「そう。今回のマラソン全力でお前と楽を邪魔するつもりなんだ。舞子隊長を筆頭に」

 

「なるほど」

 

「で、俺も本気で1位を目指してると絶対男子達に邪魔されると思ったんだ。だから」

 

「俺とお前が協力して男子達を突破する。そして、城野崎は1位を目指すと」

 

「あぁ、ダメか?」

 

きっと城野崎は告白する事を結構真剣に悩んでいただろう。だが、男子達に邪魔されてそれを目指しにくくなった。まぁ、それを乗り切ってこそ達成感があるような気もするが。

 

「……わかった。協力する」

 

「本当か『ただし!』」

 

「俺もそんな楽して1位になって告白させようとも思わない。だから、男子達の妨害を全力で乗り切ったら、お前と俺で一騎打ちだ」

 

「一騎打ち?」

 

「あぁ。男子達の妨害を乗り切ったらそれから俺たちは敵同士。本気で1位を目指すライバルって事だ」

 

城野崎にはるりに告白する時に色々助けってもらった。だからその恩返しはしたい。でも、楽に勝たせるのも俺は嫌だ。

 

「つまり、一時的な協力体制って事か」

 

「あぁ。それでいいな?」

 

「もちろん!俺も楽に勝ちたくない。2位になったら俺は告白しない」

 

「よし。じゃあ、やるか!!」

 

「おう!!」

 

「だが、その前に一つ。こいつは何してんの?」

 

こいつとは楽のことだ。落とし穴に頭から突っ込んで、その上生ゴミでグチャグチャになっている。

 

「さぁ?それより、行こうぜ。俺は表向きではクロを妨害する役目になってるから」

 

楽を無視して俺たちは走り出した。遠くに桐崎さんが見えた気がしたが気のせいだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「みんな、後ろから神崎が来たぞ!」

 

「よし!一条および神崎シフト展開!」

 

そう言うと、男子達は俺を先に行かせないように散開した。めんどくせえな、みんな。

 

「山倉。舞子隊長に話があるから俺を通してくれ」

 

「城野崎か。いいぞ、通ってくれ」

 

城野崎が通れるように男子は少し間隔を広げた。

 

「今だ、行くぞ」

 

「おう!」

 

間隔が開いた瞬間、俺と城野崎は全力で走り出した。

 

「なっ!?」

 

第1関門突破。

 

「さてと、次はどんな指示が出て来るんだ?」

 

「確か……次はサッカー部3人によるら足引っ掛けの妨害だったな」

 

「なんだそれ?……あれのことか」

 

前を見ると男子3人が走るのをやめて待ち構えてるのが見えた。

 

「城野崎、どういうことだ。お前、俺たちを裏切ったのか!」

 

「協力した覚えはない」

 

「くそー!流石に2人を止めるのは不可能だぞ」

 

「神崎だ!とりあえず、神崎を止めろ!」

 

どうやら男子3人は俺を防ぐのに全力を尽くすらしい。仕方ない……

 

「おい、3人とも。あれを見ろ」

 

「なんだ?何かあるのか?」

 

俺を見つめながら聞き返してくる。

 

「あぁ。超美人のお姉さんがこっちを向いて手を振っている」

 

「「「何!!?」」」

 

「じゃ、お疲れさん」

 

男子3人が俺が指差した方向を見た瞬間俺と城野崎はさっきのように全力で走り出した。

 

「第2関門突破。次は?」

 

「確か……コースを外れるように誘導する作戦だ」

 

「また、意味わかんない事を……あれ?るり?」

 

前を見ると遠くの方にるりがいるのが見えた。

 

「クロ、あれが宮本ってわかるのか……目がいいのか、それとも愛の力なのか」

 

「バカ言ってんじゃねえ。おーい、るりー。そこで何してんのー?」

 

「クロ君……と、なんであなたがクロ君と一緒いるのかしら?」

 

相変わらず城野崎には冷たいるり。うん、いつも通りだ。

 

「それよりどうしてここに?」

 

「男子達が何かしらの妨害をしてきたら一条君やクロ君が勝てないからちょっと協力をね」

 

つまり、一部の女子も味方なのか。

 

「ちなみに、他に妨害してる女子は?」

 

「鶫さんが木の上から銃で男子達を撃ったって言ってたわ」

 

まじかよ。鶫のやつ怖すぎだろ。……何で俺と城野崎は狙われなかったんだ?

 

「まぁ、いいや。るり、鶫に伝えといて。俺と城野崎が来たら撃つなって」

 

「それはいいけど……どうして、城野崎君まで?」

 

「ちょっとした事情があんだよ。頼んだぞ!」

 

そろそろ男子達が追いかけて来る頃だろうと思い、俺は走り出した。城野崎も俺についてくる。

 

「まぁ、あれは大丈夫だとして、次は何してくるの?」

 

「次のやつは……クロの奴は知らねえ。楽は子猫で邪魔するって言ってたけど?」

 

「子猫で?よくわからないな」

 

よく見ると城野崎は少し息を切らせていた。俺は水泳をやってるからなんともない城野崎は違うようだ。

 

「給水所だ。これで水が飲めるな」

 

「本当だ。これは助かる」

 

給水所の前で立ち止まるとそこには数人の女子がいた。その中には小咲や中村がいる。

 

「あ、クロ君。お水どうぞ。私応援してるから頑張ってね!」

 

「あぁ、サンキュー」

 

水を一気に飲みほす。

 

「ぷはっ、ありがとな。じゃあ、俺らいくわ」

 

「うん!」

 

手を振って小咲と別れた。

 

「さて、もう邪魔がないならここからは敵同士…………って、城野崎!?どうした?」

 

隣で走ってる城野崎を見るとさっきとは違い明らかに元気になっていた。水いっぱいでそこまで変わるのか?

 

「ん?クロ、どうかしたか?」

 

「まぁいいや。とにかく、ここからは邪魔がないという事は俺たちはもう敵同士だ」

 

「そうだな。ここまでありがとな、クロ」

 

「いいさ。それにまだ勝負は終わってない」

 

「だな!こっからは真剣勝負だ」

 

俺も城野崎も1度気合いを入れ直す。

 

「じゃあ」

 

「ヨーイ」

 

「「ドン!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くそ!何でこんな差が開くんだ?」

 

同時に全力で走り出した。なのに、城野崎とはどんどん差が開く一方だった。俺だって足が遅いわけじゃない。体力ならこのクラスなら1番の自信がある。だけど、差はどんどん開く。

 

「これが愛の力なのか?くそ、このままじゃ」

 

…………てか、これなんだ?もうマラソンじゃなくなっている気がする。

 

「とにかく、追いつかないと!」

 

もう残りの体力とか気にしてる場合じゃない。これで追いつかないともう負けてしまう気がする。それは俺の気が許さない。そう思い俺はさらに足を速めた。

 

「このペースが、どこまで、持つか…………」

 

おそらく残りは後4分の1もないだろう。

 

「あれ?あいつらは……集か?」

 

城野崎のさらにその少し前に走っている3人が見えた。そのうちの1人は集のようだ。

 

「げっ!舞子、城野崎と神崎がもう追いついて来た」

 

「う、うーむ。それは予想外だ」

 

「とりあえず、舞子。お前は先に行け!ここは俺たちが食い止める」

 

男子2人が立ち止まって振り返り、集だけ先に行った。どうやら、2人が俺たちを止めるらしい。

 

「城野崎!神崎!お前らは俺達が止める!!」

 

「そうだ!これ以上お前らを先には!」

 

「2人にかまってる暇は……ない!!」

 

城野崎が2人に突撃して強引に切り抜けた。……あいつ凄いな。

 

「2人とも……ドンマイ」

 

倒れた2人に合掌して俺は走る。前では集と城野崎が何やら話し合っていた。

 

「城野崎隊員。君が裏切るのは俺は予想外だったよ」

 

「舞子体調、俺も、一つ、やりたい事が、あるからな」

 

話を聞く限り城野崎が大分消耗してるのがわかった。現に俺も2人に追いついた。城野崎のペースが少し落ちてるということだ。

 

「集!てめえは本当に!」

 

「おや、クロ。よく俺のところまで。まぁ、俺はお前なら俺に追いついてくると思って信じてたけどね」

 

「お前、よくここで、そんなセリフが言えるな」

 

俺も疲れているので息が絶え絶えになりながら話す。

 

「まぁ、ここからは俺たち3人の戦いだ。ここからは正々堂々と勝負だ」

 

「何か気にくわねえな」

 

「そう言うな。いいか、3、2、1、ドンで行くぞ」

 

集はカウントを取り始める。

 

「3、2……」

 

俺も城野崎もその様子に緊張する。

 

「1!!」

 

「て、てめえ!!」

 

1で走り出しやがった!よく考えたら集がそんなことを守るやつじゃなかった。

 

「くそ!待て!!」

 

「待てと言われて待つ奴はいないでおじゃる!!」

 

ダメだ。集はあんまり全力で走ってなかったみたいだけど、俺と城野崎は違う。また差が開いていく。

 

「くそ!集!!」

 

「ほほほほ、それでは〜……ぐは!」

 

集がいきなり横に吹っ飛んだ。正確には何かが当てられて横に吹っ飛んだ。

 

「これはおそらく……鶫だな」

 

「みたいだな。今回は鶫に感謝だ」

 

さてと……このマラソン?ももうすぐ終わりだな。

 

「クロ。本当にありがとな」

 

「礼ははええよ。まだ終わってねえぞ」

 

「……そうだな」

 

その言葉で俺と城野崎はラストスパートをかけた。これでもうどっちが勝つかわからねえ。

 

『やっと戻ってきました。1位は……同時です!今の所2人は拮抗しています!!』

 

俺たちが戻ってくるのが見えた瞬間、女子達が騒ぎ出した。

 

『さぁ、勝つのはどっちなのでしょうか!!』

 

俺は必死に走り続ける。もう息がゼェゼェ言ってるし、足も限界だ。それでも足を遅めるわけいかない!!そして、その決着はついた。

 

『ゴール!ゴールです!!先にゴールしたのは…………………』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ、疲れた。マジで疲れたわ」

 

「お疲れ、クロ君」

 

校舎で人がいなくて、影があるところを探してそこにもたれかかるようにして座り込んだ。その隣にるりが座り込む。

 

「はいこれ。飲み物」

 

「お、サンキュー」

 

るりから缶ジュースを受け取る。

 

「…………負けちゃったわね」

 

「だな。悔しいよ」

 

結果、城野崎が1位。俺は2位となった。最初はやる気がなかったが、あそこまで本気になって負けたんだ。少し悔しい。

 

「何で負けたのかしらね」

 

「なんでだろうな」

 

最後手を抜いたわけではない。むしろ、さらに足に力を入れた筈だ。さらに足が速くなった筈だ。なのに、負けた。

 

「やっぱり想いの力なのか、それとも、俺の知らないうちに手を抜いたのか」

 

「どういうこと?」

 

「何でもないよ」

 

缶ジュースのスポーツドリンクを飲み干して、それを地面に置く。そして、ため息をついた。すると、るりは俺の方にもたれかかってきた。

 

「おい、やめとけよ。汗臭いだろ?」

 

「そんなことないわよ」

 

そうか、と返事をする。それで会話は終わったが、何か寂しくなりるりの右手を左手で握る。すると、るりも俺の手を握り返してくる。そうすると寂しい思いはなくなった。

 

「1位、なれなかったわね」

 

「ん?負けちゃった仕方ないだろ?それにキョーコ先生も俺たちを騙したわけだし」

 

1位と2位には報酬がある。だが、その報酬はクラスの女の子ではなく、飼育小屋にいた動物の女の子だった。その子とキスしたり、ハグしたりという事で終わったのだ。つまり、キョーコ先生は俺たちを騙した。

 

「まぁ、そうよね。期待していた私達がバカだったって事」

 

「だな。よく考えたらそんなわけないのに」

 

女子とキスやハグ。そんなの勧めてくる教師なんていない。キョーコ先生ならと思ったがそんな事はなかった。

 

「……なんかさ、こうしてると文化祭を思い出すな」

 

「そうね。あの時は屋上だったけど」

 

「もうあれから5ヶ月経つのか。早いよな」

 

あの時は俺が引っ越しするか、しないかで大変だったけど今思えばしなくてよかった思ってる。毎日がこんなにも楽しいのだから。

 

「クロ君……あ、ごめん。お邪魔だったかな?」

 

「小咲?別にお邪魔じゃないけど。どうかした?」

 

「うん。1位から3位の人は表彰があるからって先生が」

 

「まじかよ……メンドくせ」

 

「まぁまぁ。とにかく、そういうことだから」

 

そう言うと小咲は走って行ってしまった。まだ、誰かを探しているのかな?

 

「そういうことらしいから。俺行ってくるな」

 

「ちょ、ちょっと待って!」

 

「ん?なん…………………」

 

俺は立ち上がろうとすると、るりに呼び止められた。何かと思って振り向こうとした瞬間、俺の頬に何か柔らかい物が当たった。いや、物じゃない。

 

「る、るり?今のは………………」

 

「きょ、今日頑張ったご褒美よ。それじゃ」

 

顔を真っ赤にしたるりがそのまま走って去っていった。俺の頬に当たった柔らかい物。それはるりの唇だった。付き合いだして手を繋いだり、抱きしめたりはしたが、頬にキスなどされた事はなかった。5ヶ月間一度も。つまり、あれはるりの初めての…………

 

「るり………………やっぱり俺はお前が大好きだ」

 

そこにはもういない彼女に俺の気持ちを呟いた。今の俺の顔はすごく赤くなっているだろう。

 

そこから俺が動くのに10分かかった。…………そういえば、城野崎のやつうまくいったのかな?




久しぶりに書いたせいか結構長いです。
楽ファンの皆様すいません。全く活躍なしでした。
なんかめちゃくちゃな気がしましたが城野崎の恋は
上手くいったのでしょうかね〜?ww

後、今回マラソン中の時話がところどころ原作と違うと思った人がいるかもしれませんが、あれは城野崎とクロが楽より先に進んでいたからです。城野崎とクロの後ろで楽は原作通りやってくれたでしょう。

そして、クロとるりちゃんの恋がまた進展です。
次は何の話書こうかな。

感想と訂正があればお待ちしております!

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