討也が、天使の羽ペンを片手に動き出したことを視界の隅で確認したベリタスは、サタンとの攻防を仕切り直し、大きく距離を取った。
討也は先ほどエミリア達に、止めはお前達が刺せば良いと言ったが、実はここで魔王を倒させるつもりなんて全くない。
理由は簡単。それだと原作通りの展開が見られないからだ。
故に、討也が異世界へのゲートを天使の羽ペンで開き、そこにサタンとアルシエルを放り込む手筈になっている。
ベリタスが戦ってる間に、アルシエルの位置を確認しておいた討也は、即座に天使の羽ペンでゲートを開いて、魔力を使って、アルシエルとサタンをゲートの前に強制瞬間移動させ。
「達者でね二人とも☆」
と言って二人をゲート内へ突き飛ばしたのだった。
『(決着つけてみたかったなぁ)』
ゲートに吸い込まれながら何かを喚く二人を見送りつつ、そんなことを考えるベリタスだった。
「どうして魔王を逃がしたんですか!?」
さきほどまで戦いを見ていた(だけの)エミリアが、討也の行動に対してかなり怒った様子でくってかかる。
まあ、自分たちの世界を侵略しに来た悪魔の、その王をあっさり逃がされたのだからその反応は当然であろう。
「まさか…………貴様ら魔王の手の者だったのか!」
オルバが鬼のような形相で声を荒げるものの、勝ち目が無いとわかっているのか手を出しては来ない。
「いや、実は討也が本当の魔王って事も……」
アルバートのつぶやき声を聞いて全員の表情が暗くなる。
討也に勝てると思う者は四人の中には誰もいなかった。
さーてこの状況どうやって説明して、魔王を異世界へとばした理由付けするのかなー?と、ベリタスは討也に興味ありげな視線(一つ目)を向ける。
魔王達を異世界へ送った後のことは討也に任せる手筈になっている。
「魔王を異世界へ送った理由は簡単だ、あいつはさっき、ベリタスに勝ち目がないと判断して必殺技を使おうとしていたんだ」
嘘つけ。
「「「「必殺技!?」」」」
四人の声が重なる。
あっさり信じたよこの人たち、とベリタスは内心で思うが何も言わない。ツッコんだら負けである。
「その名も……」
討也の言葉を待つかのように四人が静かになって耳を澄ます。まるで討也の言葉を聞き漏らすまいとしているかのようだ。
ぶっちゃけ聞き流して良いレベルである。
「マダンテだ!」
「(せめてどこか一文字消そうか?マダ○テみたいに)」
「その攻撃方法は、自分の全魔力を使いきって世界そのものを破壊するという……」
確かにドラ○エのマダ○テってMP全部使うけどね……。
いまだに楽しげな笑みを浮かべながら四人に説明(10割嘘)を続ける討也を見てベリタスは思う。
多分コイツ楽しんでるんだろうなぁ……と。
まあ、表情を見れば明らかではあるのだが。
とりあえず、討也はこれから異世界に移動するんだとして、自分はこの世界に残って何をしようかと、ベリタスは考えた。
パソコンが壊れて投稿できない……と思ったらスマホでも投稿できた!
というわけで次回はまたいつになるかわかりませんが投稿続けていきます。
やっと原作に入れる!