エイティシックスRTA特別偵察ルート連邦到達エンド   作:オオサカ

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 パート37の続きです、大した内容じゃないのにお待たせしてすいません。


パート37 セイナ視点 あと少し

 4年、4年だ。私が仲間の生き血を啜って手に入れた時間は。だがその4年で私はなにか意味のあることをしたか? 生存本能に支配され、心にもない言葉で仲間を支配し……そうまでして生きる意味は、果たしてあったのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この86区では、長生きしすぎたプロセッサーを処分するための仕組みが存在する。ある程度歳のいったプロセッサーはあちこちの激戦区を転戦させられるようになり、大抵はそこで死ぬ。それでも死なないヤツは、いわゆる"処刑戦隊"に送られる。

 そして現在私はそのあちこちの激戦区を転戦させられている真っ最中、もっと言えば処刑戦隊に送られる直前だ。

 

 正直、よくもまぁここまでもったものだと自分でも思う。ほとんどのプロセッサーは号持ちにすらなれずに死んでいくというのに。

 もっとも私の場合は自分の実力というよりは私の盾になって死んでいった味方のおかげで、純粋に己の腕だけでここまで生き残ってきた者達からすれば噴飯ものだろう。

 多くのエイティシックス達が質でも量でも、場合によっては指揮官の頭でさえ負けているという絶望的劣勢の中自らの技量だけを頼りに戦う中、私は仲間をいかに懐柔し、いかに効率的に殺すかばかり考えていた。

 

 控えめに言って、クズの所業だ。

 

 それもすべては死にたくないという生存本能に突き動かされた結果だが、そうまでして生き残った割に私は何も成しえてはいなかった。

 

 日々を享楽的に過ごすわけでもなく、白豚共を相手にいっちょ一泡吹かせてやろうともせず、ただ生きるために生きていた。

 他の多くのエイティシックス達のように誇りを持っていたわけでもなかった。

 

 ああ、ああ、私はなぜ……こんなにも生に縛られて

 

 

 

 

 

 

 「ちょっとセーナ! いくら戦隊長だからって掃除サボらないでよ!」

 「ああ、ごめん、少し考え事を……」

 

 陰鬱な思考を断ち切ったのは仲間の声だった。

 

 私に傾倒している者はこんな口をきかないから、つまり彼女は私に依存せず、自分というものを持っているということだった。

 

 この戦隊で私に依存していないのは、なんだかんだもう長い付き合いになるマシュー、今話しかけてきたミナ、そしてそのミナと数年間共に戦ってきたというクジョーの3人だけだ。

 

 残りは私の術中にすっかり嵌まっている……ああほら、私にそんな口をきくものだから他の戦隊員から睨まれているぞ。

 どうも長い年月を生き延びてきたエイティシックスほど私の懐柔にのらない傾向がある。誰かに依存しなければ生きていけないような軟な精神の持ち主は淘汰されるということだろうか。

 

 「まぁまぁ、"アレ"のこともあるし疲れてるんだろ!」

 

 そう元気よく……煩いくらいに空気の振動を発するのはミナともう長いとかいうクジョーだ。コイツも私の懐柔にはのらない、というかそんなタイプじゃない。

 

 こういう明るい性格のエイティシックスを見ると……自分が嫌になる。こういう性格の者は場の雰囲気を盛り上げる、翻って私は、相手の心に踏み入ってトラウマを撫で回すくらいのことしかできない、あとはレギオン共の声を聞けるくらいで……。

 

 そう考えたのが悪かったのだろうか、途端に耳を形容しがたい騒音が埋め尽くす。

 

 奴らだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 よく通る声、指揮官がついている……物量も相当なものだ、少なくとも私の戦隊だけでの迎撃は困難。

 ハンドラーに応援を要請し、応援到着までの遅滞戦闘のためただちに出撃する。

 

 4年の間にすっかり乗り慣れてしまい、もはや安心感すら感じるジャガーノートのコクピットで、私はパラレイド越しに戦隊を鼓舞する……自分でも信じていないような言葉で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 戦闘自体に何か特別なことはなかった、いつも通り私を守ろうと味方が敵に立ち向かい、そして死んでいく。

 もう何回繰り返したかも分からない作業……この戦闘でなにか特筆すべきことがあるとしたら、私を守って戦った者は皆死に、私をどうとも思っていないような者は生き残ったということくらいか。

 

 死んだ仲間を想うようなことをほざきながら、内心私は喜んでいた。なんせ戦隊で生き残りは私とあとは3人だけ、こんな惨状ではさすがに出撃命令は来ない。つまりしばらくは命の危険が無いということだった。

 

 「……皆、死んじまったな」

 「うん、また私達だけ生き残った」

 「……(無言のアピール)」

 「いや、私も生きてるが」

 

 ……なにはともあれ、今夜は枕を高くして眠れそうだ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい

 

 そんなこと、いつものことだ。

 

 夜寝る時

 

 朝起きる時

 

 食事をする時

 

 そして戦う時

 

 いつもいつもこのうるさい声は私を苦しめる。

 

 それでも、基地は多少前線から離れているからマシになるはずだった。

 

 だが今夜のこれは……!

 

 

 

 

 「戦隊各位、起きろ、襲撃だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「なんでこんなに近づかれるまで気づけなかったんだよ!」

 「セーナにあたっても仕方ないでしょ、それよりも……」

 「……(無言で焦る)」

 

 「ごめんなさい、まさかここまで近づいて来てたなんて……」

 

 警報は作動せず、私は気づかず、恐らくその他様々な要因がいっそ奇跡的なまでに組み合わさって、基地のすぐ側にまでレギオンが侵入していた。

 大急ぎで整備班の人達を叩き起こして、ジャガーノートに乗り込み出撃、だが昼の戦闘の損耗がまだ残っている……幸いなことに敵は多くない、あくまでいつもの襲撃と比較しての話だが。

 つまりたった4機での迎撃であるということを考慮すればあまりにも敵が多すぎる。それでも戦わないという選択肢は存在しない。

 

 どうにか地形を利用して対抗できるか……? だがそれにしても戦力が、

 

 そう思ったのも束の間、整備班の面々が、今まで何処に隠していたのか爆薬だの対戦車兵器だのを持ち出して戦う準備を進めていた。

 

 「何を!?」

 「嬢ちゃん、俺らだってエイティシックスだぜ」

 「そうだ、久しぶりの戦いなんだ、邪魔をしないでくれよ?」

 「……もうガキ共を見送るのは懲り懲りなんだよ」

 

 ……まさか、整備班が戦力として加わるとは。だがこれは吉報だ、やりようによっては勝ち筋が見える。

 

 私は思いがけず加わった歩兵戦力に喜び、彼らをどう"運用"すれば最も"合理的"かを思案し……そして、最悪な案を思いついた。

 

 

 

 

 

 

 銀色の群れが行進する、魂無き亡霊に指揮された軍団が。

 

 彼らは進撃する、すべてを踏みつぶして。

 

 彼らは殲滅する、悲鳴を聞き流して。

 

 彼らは……

 

 ドガァン!!

 

 一発の成形炸薬弾が先頭を走っていたレーヴェの横っ腹に命中する。無論、その程度で撃破されるような装甲ではない。

 だがその攻撃を受けて彼らを指揮する羊飼いは一瞬困惑する、彼が日頃戦っているジャガーノートにロケット弾など搭載されていない。

 だがアーマイゼのカメラが捉えた光景を見て納得し、そして追撃を命令した。

 

 

 

 

 

 ……陽動は成功か。

 

 私が立てた作戦は、そこまで大層なものでは無い。まず整備班が敵の注意を惹きつけて基地に戻り、すると当然敵は整備班の逃げ込んだ基地に攻撃を集中する。

 そうして敵が基地の方を向いている間に我々ジャガーノート部隊が側背から敵を奇襲する、基地と整備班を囮として割り切った作戦だ。

 

 さて、ここからどうなるか……?

 

 「来やがったぞ、レギオン共」

 「……やってやる」

 「もう、こんな悪夢とはおさらばだ」

 

 散発的な攻撃を受けたレーヴェが出処の基地に砲撃を行い、しかるのちアーマイゼと自走地雷、グラウヴォルフが突貫する。

 見知った基地に敵がなだれ込んで行くのを見るのは心臓に良くないが、死ぬのはもっと心臓に良くない。

 

 そうしてしばらく経てば……爆発音、どうやら上手くいったらしい。

 

 爆発音を合図に、一斉にお目当てのレーヴェに砲弾を撃ち込む。後背に砲弾4発を喰らえば、いかなレーヴェとて沈黙する。

 間髪入れずに他のレギオンにも一斉射撃を浴びせる。

 

 レギオンが奇襲に対応して振り向く頃には厄介なレーヴェは殲滅し、残りは有象無象といったところだ。

 目についた敵を殲滅していき、アーマイゼやグラウヴォルフを撃ち抜いていく。

 

 ふぅ、弾薬が心もとないが、残りは自走地雷ばかり、さっさと殲滅……ん?

 

 「……ミナ! 後ろ!」

 「!? 自走地雷なんかに、あ、やば、ちょ」

 

 ……不運としか、言いようが無かった。時刻が夜でなければ接近に気づけたろう、弾薬が残っていれば撃って撃破できたろう、機体の整備、特に足回りのソレが行われていれば咄嗟に回避できたろう……。

 

 すべて、仮定の話でしかない、目の前の出来事だけが現実だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「セイナネイケース、呼び名はセーナでいい……東部戦線の死神さん?」

 「シンエイ・ノウゼンだ、魔性の少女……で合ってるか?」

 

 

 

 

 

 




 ……いやぁ、うん、自分の筆の遅さに死にたくなる……もう筆者が書くよりAIとかに書かせた方が良いんじゃないかな。

正直連載キツイです、具体的には自分の筆が遅すぎて死にたくなります。このままだといつまでたっても完結しそうに無いので今後の方針についてアンケを取りたいと思います。

  • 何年かけてもいいからちゃんと完結させろ
  • さっさとエタらせて新作書け
  • 雑でも良いから早く完結させて
  • どうでもいい、作者の好きにしろ
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