時間作るの上手い人に憧れます。
次の日、勇者が起きると魔王はいませんでした。
中庭には畑と一緒に手紙が残されていました。
「私はちょっと出かけてきます。このお城と畑は勇者さんに差し上げます」
みんなには、魔王を倒して手に入れたと言って上げてくださいね。
勇者は、巨大な城とたくさんの野菜と果物を見ながら、ただ泣きました。
縁側に腰掛けて、何もせずに夏の夕暮れを見送る。
光は弱くなっているはずなのに、目を刺す赤い刺激が妙に不釣り合いに思えておかしかった。
私がやってきたことは何だったのか?
始めは友奈が意識を失くしたことが始まりで、それから、過去を変えようとして…
確かに過去は変わった。悪いほうに。
いくら考えても、諏訪の人たちを四国に連れていく以外の良い方法があったとは思えない。
それなのに…強烈な眩暈。見えているものが理解できない。
あかいもの、ちゃいろいもの、しろいもの。
――自分の口角が三日月に歪んでいるのが自覚できる――
知らない! こんなものは私じゃない。
――まさか、御柱様も俺たちのことを…――
こんなことは起こってない! 絶対に!
「そうだよ…私がこんなこと…」
(私はただの中学生で…そんな人間が何百人という人をためらいなく殺せるはずない)
「そう、そうに決まっている。きっと夢だったんだよ。だから病院に行って、それから友奈がいないことを確認すれば良い。それだけで良いんだ」
嘘は吐き出せば吐き出すほど思い知る。
友奈が意識不明だったのに、全然気が付かなかったのは?
――この私だ――
みんながどれだけ願ってもできない再戦ができたのに、誰も救えなかったのは?
――この私だ――
あの時、諏訪の人たちを殺したのはバーテックスじゃない。
――この私だ――
「分かってる。そんなことは分かってる。だから…」
ぐるぐると目眩く。
私は今どこにいるの?
ボクはいつ歌野達に会ったの?
分からない。何も分からない。
ああ、誰か、教えてください。
私はどうすれば良かった?
人は慣れる生き物だ。どんな痛みにも苦しみにも。
それが日常となれば、余裕が生まれる。
きっとそれは誰かが与えてくれたチャンスだ。
7日7晩何もしなかった。呼吸していないことに気づいたのは一昨日だ。
けど、私は死ななかった。私が死んでもすぐに新しい私が生まれる。
間違っていたんだ。私は素粒子に変換できるようになったんじゃない。
理屈は全然分からないけど、どこかで私が消えても、どこかで生まれる。
かつて、人は燃えるという現象を、大地と同じように炎という何かがあるのだと勘違いしていた。
空気を知らず、その動きを水と同じようにどこかにある風と呼んで、
そうして、確かに存在するものと、ただ発生している現象を間違えたように、
「私も自分が存在していると思い込んでいたけど、火や風のように、ただそこで起こっている現象になってたんだ」
もう、とっくに私は存在していない。この世界にあるのはただの影法師。
だから、死ぬことすら終わりにならない。
ううん、ちゃんと死んでまた新しく生まれる。
ただ、意識だけが永遠に連続する。
物に宿らなくなった心は何と呼ぶのだろう?
私にはもう終わりということが理解できない。
だから、諏訪の人たちを消してしまったんだ。
ホントの意味で消えるわけじゃないと、やり直せると勝手に決めつけて。
でも、もう、間違えない。死んだ者は生き返らない。
だから、これは私が最後まで持っていく。
――私はみんなとは違っていたんだ――
それでも、私の意思は、意識は、心はちゃんとここにある。
だから最後にやることがまだ残っている。
2015年7月30日より前に天の神を倒す。
天の神が神様だから、世界がおかしくなったんだ。
「そうだよ。どうせどこにもいないのなら、私が神様の代わりに…ううん、神様なんて最初から…」
時間を移動し、素粒子自体の変換を行い、
ナノマシンと組み合わせて様々な物を生み出し、
そもそも、宇宙が今の形になる前の時間にだって行ける。だから……
"最初から西暦2015年の世界を作り出してしまえば良い"
歴史なんて過去のことだ。どうせ誰も確認なんかできない。
5分前に世界が創造されていても誰も確かめることなんてできない。
だから、何も魂を創ったりとかオカルトなことをする必要ない。
もともと世界が作られるところで干渉して、神様たちを除外すればいいんだ。
うまくすれば、天沼矛だって奪えるはず。
立ち上がり、夕日に背を向ける。
――誰かが間違ってると言った気がした。――
でも、私の隣には誰もいなかった。
そこはどこかとしか表現のしようがない場所だった。
時間を遡り、宇宙が始まる前、何もなかったころにもう一度戻ってきた。
高天原にもすぐに着くだろう。このまま高天原に突撃して天沼矛を奪う。
そんなことをしていいのか?
疑問は尽きないけどあの世界は間違っている。
友奈や歌野みたいな子供がそこまで苦しむ道理はない。
それが人間の価値観だという人もいるかもしれないけど、
そんなことは知ったことじゃない。
神だろうと人だろうと勝手にふるまうなら、私だって自分の思う通りにやってやる。
大体そんなことを言い出したら、あの世界の住人だった友奈や歌野達も、
そして、この私も間違えているっていうことなんだろうけど。
「どうせ、間違えているなら、最後まで責任をとるよ」
必ず友奈も歌野も水都も生きている世界を作り出す。
時代まで同じにした方が良いのかは迷うところだけど、
あんな風に誰かが誰かを傷つけるだけの世界なら、私がここで終わりにする。
(みえた。高天原って、なにあれ?)
今回は宇宙の誕生よりも200億年ほど遡ったからイザナギやイザナミよりも前の神々に会えると思っていた。
けど、目の前にあるのは人ですらない。
原初の泥の海に潜ったことがあるから、驚いただけで済んでいるけど、こんなものが原初にあったとは。
そこには何もなかった。ただ光だけが満ちていた。
そして、光は意思を持っていた。
「そうはさせない。貴方達はどうせまた間違える。
だったら、私が…ってなに? 何を言っているの?」
空気もないから言葉が伝わることもない。ただ光り続けるだけ。
でも何が言いたいのか私にも分かる。
「・・・・・・、・・・・・・」
光の呼びかけは優しく、心地より眠気をもたらす。
素粒子状態の私からさえエネルギーを奪い、励起された軌道をはずれバラバラになりそうだ。
特に何かに干渉された感じはしないのに、いったいどんな手品なんだろう。
でも、考えるのは後、ここまで来て引き下がれれない。
「こんのおぉぉぉー」
裂帛の気合を超えて、自分の内と外のすべてを燃やしてエネルギーを搔き集める。
接触なしで素粒子自体にまで干渉できる相手とは思わなかった。
戦う意思すらろくにない癖に、こっちだけを意のままにしようなんて、やっぱりろくでもない。
けど、私もむやみに突っかかったわけじゃない。
自分の記憶の中から一番苦い記憶達を取り出す。
相手が神様ならまともな攻撃は通じない。
けど、なんでも知っている神様は同時に知るべきではないことも知ってしまうんじゃないかと思った。
急に圧力が弱まり、光に陰りが見える。
知覚感染型ウィルスの発想から作り上げた狂気の増幅とその心を覗かせること。
神様対抗のために考えついた方法の一つだったけど、少しは効いたみたいだ。
「このまま、押し切る」
嬉しい記憶、楽しい記憶、痛い記憶、恥ずかしい記憶。
あらゆる感情を励起させ無理やり記憶を現実に重ねていく。
自分の感性を1秒ごとに変え続ける。
荒れ狂う情念がさっきまで大好きだったものを、親の仇のように憎む。
統合失調症の脳を模した思考パターンを幾重にも読み込む。
敵がこちらの心も読めることを前提にした方法。
ちょっとでも、心を閉ざせば意味がない方法だけど、そもそも向こうは攻撃されているという概念すら持っていないだろう。
「ああああああ」
光が叫ぶ。光が陰る。光が揺れる。それでも消えない。
苦しんではいても原初の神はまだそこにアル。
記憶を絞り出せ。感情を励起しろ。絶望を切望しろ。
友奈が東郷に裏切られて変身できなくなったのを俯瞰したのはどうしてだ?
わざわざもう歌野が諏訪の人たちに責められるように仕向けたのは誰だ?
地球の死んでいった人たちの絶望を直接私に流れ込むようにしたのは何故?
全部ぜんぶゼンブ、ここデ神様ヲけ詩てし舞得ばいい。
「まだだ。もっと、もっと」
もっと苦しい記憶を取り出せ。悲しいことはたくさんあっただろう。
神は事実として認識していても、人が思う真実じゃないはずだ。
両親が恐怖と共に私を海に沈めた時を思い出せ。
町で両親が新しく生まれた弟を大切にしていた姿を思い出せ。
その認識の齟齬だけが人が持てる。神にないもの。
本当は取るに足らない無意味なもの。
だけど、未来の記憶なんてものは処理するだけでも並大抵じゃない。
まして、それが狂気と絶望に囚われていれば…いれ…あぁぁ
アィ3ウダファヂユマーダクエア。ィエザツ4ダエ9パクォサンオノガヴァ5。
オヘ2ェクーダクエハオネウウェゼ、ケクァペテセエヂバレ。
アツイ。ナンダ??? 深いなノは消えれ…て。
*レ3ベエゲフ7ダェ1。
さらに光が強く輝く。
「…、…、………」
あれ? 正常に戻って…る?
だったらもう一度…いいえ、違う。
今も私の中には記憶が渦巻いている。
だけど、どれも届かない。アイツにはもちろん。
私自身さえも記憶が風化したように感情が動かない。
「・・・・、・・・・・・・・・。・・・・・・・・・・・・」
なるほど時間を遡って耐性をつけてきたってことか。
そのうえで私のクオリアを壊したってことね。
つまり、一撃で倒さない限り次の瞬間過去に遡って対応策を持ち出される。
しかも、一撃で倒す方法思い浮かべると、テレパシーみたいに心を読まれる。
だから、一撃で倒すような反射行動が必要。
大丈夫、ちゃんと予想で来ている。
今更心が壊れたくらい何とでも直せる。
だいたい私はすぐに死んですぐに生まれるんだから。
心を狂わせて読み込ませてもダメな場合はどうするか?
もちろん最初から決めてきている。
方法も起動方法以外は記憶を消してきている。
私が覚えていなければ、来るとわかっていてもどんな攻撃か対応策はないだろう。
未来の私が作り、その記憶を消し、起動方法だけを残した武器。
「これ、エネルギーの奪い方がおかしい」
光が私のエネルギーを奪っていく。
零点エネルギーが低い粒子に変換していくけど、こっちの耐久力的にも一撃で決める必要がありそう。
「そんなことは知ってる。それでも、私は…。間違っていても、私は私の歩んできた未来を信じる」
どんなに失敗でもそれが私が自分で選んだ道だから、自分で変えられるはずだ。
偽の真空で隠していたエネルギーを爆発させて、ブラックホールの向こう側から私が送った何かを呼び寄せる。
空気もないのに唸り声が頭に響く。
暗闇なのに何かの存在が鮮烈に意識に焼きつく。
光が2つになった。
え? これだけ? これが未来の私の答え?
敵を増やしたっていうの?
それとも、まさか失敗?
けれど、私の予想はどれも違っていた。
光が2つ現れたその時から、光同士がお互いを消そうとうごめく。
あ、そっか。そういうこと。
未来の私が考えたのは神様を別の時間からもう一柱呼び出すことだったんだ。
普通に考えれば、別の時間の自分なんて一番協力できそうだと思ったけど、そうじゃないんだ。
神は唯一絶対でなければならない。
それが2つ存在すれば、どちらかを消そうとするのは本質的な行動なんだ。
お互いの力は互角。このまま相打ちになってくれなければ、もう1個の方法も使うしかない。
記憶から消しているから、こっちもどんな方法か分からないけど、
未来の私が創ったものなら、きっとこの時のためのもの。
どのくらい続いたのか分からない。
1分か、1時間か、1年か、光はお互いを消費しながら静かに消えていく。
後には何も残らない。完全な静寂。
(あれ? 天沼矛は? あ!?)
しまった。
今頃気づいたけど、天沼矛ってあくまで大地を創るための物なんじゃ…
だとしたら、このままだと宇宙が生まれる前の何だか分からない渾沌の海のままだ。
とにかくあたりを探そう。
あれだけのものだから目立つはず。
(ない、ない、ここにもない、あっちにもない、ど、どうしよう…)
もしかして、これは失敗なのでは?
原初の前に、あんなただ光ってるだけの塊が出てくると思わなかった。
てっきり天沼矛で攻撃してくると思っていたけど、あれじゃそんなことはできない。
そういえば、原初の泥も減ってきているような…
どうしようか? 全部なくなったもイザナギやイザナミは出てくるのかな?
もしかして、それに合わせて天沼矛も誕生したりしないだろうか?
日本神話で天沼矛ってどうやってできたんだっけ?
ああ、もう、こうなったら直接神世紀300年の世界を作ろう。そうしよう。
ごちゃごちゃ面倒なこと考えてたけど、落ち着いて考えてみれば、ついさっきだって別時間軸の神様同士をぶつけて戦わせたんだ。
地球の一つや二つ。未来から切り取って持ってこれるだろう。
最悪でも、四国くらいなら何とでもなるはずだ。
ぞくり、と背筋が震える。
振り返らずに5秒前に戻って、すぐに飛びのく。
「のわぁ、何!? 今の?」
見えない何かが通り過ぎたことだけは分かる。
でも、それが何なのか全然分からない。
エネルギーや物質は今の世界にはない…こともないけど、
そういう形や何事かじゃない。
もっと、あやふやな何かだ。
(まさか、さっきの光を倒せてなかった?)
目を凝らして見つめる。と言ってももう目で見ていないから気分の問題だ。
でも、この何もない空間では自分のことは自分で定義するしかない。
――そこには光失ったソレがいた。――
まさか、それにしても自分同士で対消滅してもまた出てくるなんてね。
これは、さすがにまずそう。
次が最後の手段。これ以上は本当に思いつかない。
そのまま用意していたそれを呼び出す。
いつくかの宇宙を繰り返して、思いついた最後の手段。
素粒子とよばれたものの本質。物質としての素粒子と広がって現象のようになった素粒子。
今まで私は素粒子として何度も生まれては消えていった。
けど、これからそれをさらに1段階飛び越える。
再び、励起したエネルギーが吸い取られていく。
だけど今回は抵抗する必要はない、
何故なら……
(これは、想像以上にきつい。油断すると私がすぐにバラバラになりそう)
嵐の夜に飛ばされた木の葉のように、荒れ狂う力に耐え続ける。
私の持つエネルギーはほとんど吸い取られてしまった。
それでも、あと少し、もう少しで届くはず。
立ち眩みにも似た前後不覚。その終わりとともに待ち望んだその時が訪れる。
(間に合った。もう一度だけ。届いて。お願い友奈)
光を失った神も、私が呼び出したそれに気づいたようだった。
何のことはない。私の目的がそのまま最後の力になる。
宇宙の創造という始まりを省略して、神世紀300年の地球の周辺時間を切り取って、時代をずらして置くだけだ。
瞬間、それまで吸い取られ続けていたエネルギーが嘘のように逆流し始める。
私がやったことはごく簡単な理屈。
正直なところそんなので何とかなるなんて自信は全くなかった。
私がいた神世紀300年7月30日をそのままこの時空に持ってくる。
――世界を作れる者はだれか? それは神のみである――
もともと作ったのは神様でも、まだ何もしていない神様ではなく、
すでに完成した世界を用意した私のほうが概念的には神様に近い。
これが中国の神様なら、一柱じゃそんなに影響力はなかっただろう。
これが西洋の神様なら、唯一絶対だから裏技で何とでもなるはずだ。
これがアメリカの神様なら、復活とかするかもしれない。
でも、この世界にいた神様は日本の神様だった。
だから、名前があり、言葉があり、そして魂を持っている。
何かを為した者が神様として敬われる。それがこの国だ。
「さあ、これでこっちのほうが格としては上だよね。
貴方に恨みはないけどこの世界は私が引き継ぐ。
そして、私こそが誰も泣かない世界にしてみせる」
それが正しいはずだ。みんなが笑顔であるならきっと正しいはずだ。だってそう言っていたもの。
声なんて意味はないけど、声にして宣言する。神様に、このボク自身に。
「…………………、…………」
壊れたレコードのような繰り返しの中に、いらだちと驚きの心がありありと見える。
でも、創世神自体がその感情に慣れていないため、まともに行動できない。
「傲慢ね…だとしても、だれも愛さない神様。貴方は…」
未だ最期の悪あがきのように不遜にも、私の上に昇り続けようとする
神様を見上げる。
「もう必要ないの。貴方は! この宇宙にとって!」
いくつもの宇宙を呼び出し唯一神を浸食する。
声にならない私への糾弾が虚空に響き渡る。
それでも私は諦めない。
どんなことがあっても、諦めることだけはしない。
世界の創造。文字通り想像すらもできないけれど、ここまで来たら後は進むだけだ。
矛盾する対の唯一神として力を使い、今また世界の創造という神の権能を私が先に掠め取った。
すでにそこにあるのは旧神。ただの神様の抜け殻だ。
因果関係で考えればおかしなことだけど、そもそも時間のない始まりだからこそ、
因果の考え方も違っている。
それでもなお、光を失い黒と化した旧神は私から世界を取り戻そうと迫ってくる。
でも、もう恐れるものは何もない。あれほど感じた唯一神としての迫力は
もうどこにもない。
「さようなら、神様……もう、終わりにしよう!!」
何度も繰り返してきた。
始まりは友奈が意識を失くしたと知った時だった。
ただもう一度友奈にひとめ会いたかった。
もうあの時の声も聞こえない。
それから、時間を超えられるようになって、幾度も幾度も宇宙の始まりまで戻っては繰り返した。
それでも、人の心の動きはいつも変わっていって、同じことは二度と起きなかった。
まるで不可逆なエントロピーのように。
歌野と水都に会ったときは、はじめは友奈に関係ないと思ったけど、何故か無視できなかった。
それなのに諏訪の人たちとの間に、修復できない傷を残してしまった。
今でもあの世界のことは後悔しか思い出せない。
それも、もう終わり。
すでに光も闇もただ静かに雪解けのように消えていく。
暗闇と静寂の中、ぽっかりと浮かぶ明かりが見える。
ああ、いつの間にかこんなに世界に近づいてきたんだ。
戻ったらどうしようか? 確か私が友奈の入院先に知った日だから、少し時間をおいてから友奈に会いに行こう。
それから、歌野と水都を助ける方法も考えないと。
あれ? この世界ってバーテックスいないんじゃない?
と言うかバーテックスがいないなら、神世紀じゃなくて新世紀になっているのかな?
ああ、でもやっぱりバーテックスが襲ってきたことになっているのかな?
たぶん、7・30災厄自体が起きようにできないと思う。
今の私ならそのくらい余裕だよね。邪魔しそうな天の神もそもそも作られなければどうということはない。
そうだよ。物語はやっぱりハッピーエンドにしよう。
期待はふくらみ、想像は捗る。きっと明日は希望に満ちている!
そう、確かにこの時の私はそう信じていた。
愚かで傲慢な私は、全然神様のことが分かっていなかったんだ。