松永沙耶は神である   作:スナックザップ

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Encounter battle

あれから1ヵ月が経った。夏休みも終わり新学期が始まっている。

 

(早く戻してあげないと、ひとりぼっちであんな世界は寂しいもんね。

大丈夫、今の私ならできるから)

 

あの後、何度も渾沌の底に潜っては戻り、戻っては潜りながら、いろいろなことを調べたり試したりした。

 

スマホの声の正体は、この時点からの私が過去に向けて出していたメッセージってのが今の仮の結論だ。

試しに喋り方を変えてみたら、見事に記憶のほうも改竄されていた。

 

(なんか、スマホにメッセージ吹き込んだら、自分の記憶が改竄されるとか

気味が悪い。変化前と変化後の両方の記憶が残るから余計に不気味だ)

 

別にスマホでなくても良かったんだろうけど、中学生が個人で持てるものでは一番記録量が多い。

たぶん前の私もそんな感じだったんだと思う。

 

そして、やっぱり見れなかったものもある。

 

例えば、友奈が戦っている姿とかは見れなかった。

 

他にもところどころ欠けているものも多い。

 

理由は簡単で、やっぱり情報は私と私の元になったものしか分からない。

 

例えば、私が朝食べたパンがどこで作られた小麦かとか、畑を作っていた人は誰か、ってことは分かるけど。

 

友奈と東郷さんが友達になった瞬間を見るためには、その場所に行くか、そこにあった誇りとか粒子が運ばれてこないとダメみたい。

 

今、友奈がどうしているのか知りたくても、その瞬間にその場所にいないと分からない。

 

将来的には空気とかも拡散するから分かるようになるだろうけど、何かが起こる前に先手を取ることは難しい。

 

優れていても知識は知識でしかない。

頼っていて勝手な言い分だけど、実際に動かないとできないこともある。

 

だから、私は誰かの記録でじゃなくて私の記憶としするために、今ここにいる。

 

「これが…炎の世界」

 

もちろん人間がこんなところにいたら火傷じゃすまない。

だけど、宇宙誕生から数瞬しか経っていない高エネルギー粒子の集まりになってしまえば、逆に炎を焼き尽くすことだってできる。

燃えるものをすべてを、ただの粒子の集まりにして吸収してしまえばいい。

 

私が自由に変換できるものもいろいろ分かってきた。

 

電気の力になる電子、電子とともに物質の中心となる陽子、慣性質量を発生させるヒッグス。

ほとんどの物質との干渉を拒絶するダークエネルギー。

宇宙にあるすべての4つの力に干渉するゲージ場とその粒子。

 

そして、私の奇妙な迷子の原因にだったインフラトン。

昔の人が書いたインフレーション宇宙論で登場する現象。

その本質は宇宙の相転移前に満ちていた莫大なエネルギーを持つ真空。

偽とはいえ真空として宇宙全体のエネルギーを安定状態にしていたのだから、十分宇宙規模だろう。

 

(もし、本当に私の迷子の原因がインフラトンなら、最初から宇宙規模の

力は身近にあったってことなんだけど、そんな力どこにあるんだろう?)

 

安全を考えるなら、インフラトン変換の原因も知りたかったけど、友奈には時間がそんなに残っていない気がする。

 

意識不明のまま数十年眠っていた例もあるらしいけど、ほとんどの場合はそんなに永くない。

 

だから、私は危険を承知で炎の世界を調べに来た。

記録ではなく現実でこの光景は初めてだけど、やっぱりまともじゃない。

 

それでも、この光景でさえも、天沼矛の本当の宇宙創造を見た後なら納得できてしまう。

 

繰り返し見ていたイザナギとイザナミの姿を思い出す。

推測の域は出ないけど、いろんな神話で出てくる世界の創造や神様の交代は、真空の相転移を軸にすれば説明はできるんじゃないだろうか?

 

(だったら、この炎の世界も天沼矛に匹敵する力で崩壊させることができるはず。

いいえ、やってみせるよ)

 

真空の相転移で言うところのポテンシャルエネルギーの障壁。

それさえ突破できれば、元の世界が見えるじゃないかと推論を立ててみる。

もちろん合っているとは限らないけど、どこか確信めいたものを感じる。

 

「さてと、それじゃ始めますか。インフラトン変換、さあ、跳ぶよお」

 

瞬間すべてが暗転する。光も、音も、無限も、熱だって引き離す。

今の宇宙で私に追い付けるものは何もない。今なら時間だって歪むだろう。

早く、もっと速く、ずっと彼方まで。

 

「これなら…どうだ!」

 

プランク時間単位で自分の構成を次々に変化させる。

どの構成が引っかかるのか、それともどれも引っかからないのか。

 

不思議なのはこれで意識が保たれていることだ。

もしかすると、実際には変換のたびに死んで、生まれているのかもしれないけど。

 

思考だけじゃなく何かに体が引っ張られる感覚。

 

見かけだけなら、ブラックホールの脱出速度さえ超えている今なら無視することもできるけど、この感覚は覚えがある。

 

何かが強く抵抗して、さっきまでの引っ張る力が私を引き留めようとする。

極端に力が抜けていくような感覚。

あと少しで手が届きそうなのに、こんなんところで立ち止まってなんかいられない。

 

「まだだ、もっと、もっと、もっと」

 

抵抗はより激しくなり、何もないはずのところに近づけない。

ヒッグス粒子間の抵抗値を増加させて質量をさらに増やしていく。

 

「こぉんのォォ、いい加減、隠れるなああ―!」

 

抵抗は次第に熱を持ち、熱さは燃えるもの自体を消し飛ばしていく。

すでに周りは炎の世界ではなくなり、光だけが広がっていく。

 

「…届いた」

 

始まりは熱くても、終わりはあっけなかった。

 

そこはいつかみた記憶の雨が炎になって降る不思議な場所。

でも、今日は記憶は降ってこなかった。

 

「って、私の体が浮いてるー! って、あれ? 私の魂のほうが浮いてるの?」

 

記憶で見たときは友奈は魂のほうに意識があったけど、私は逆になってるみたいだ。

 

(ええー、魂のほうが意識がなくて、体のほうに意識がある? そんなことってあり得るの?)

 

私が戸惑っていると私の魂?が目を開く。

 

「ええー、私の体が勝手に動いてるー」

 

魂のほうも驚いている。ついでにお互いのことが頭に流れ込んでくる。

と言っても、ここに来るまでは同じだったんだから違いはないようなものだけど。

 

誰かこの状態説明してくれないかな。スマホさーん。

 

ディスプレイには何も映っていない。

 

「というか圏外ってなにさ。いや、そうなんだろうけど…とにかくここまで来たんだ。今更手ぶらで帰れないよ」

 

「そうだね。あっちから少し違う風を感じる。行ってみよう」

 

自分の魂と会話しながら手を取り合って移動するという奇妙な状態で、

私達(と言えるのか?)はその場所にたどり着く。

 

「眩しい。ちょっと魂ちゃん、ちゃんといるの?」

「私はここにいるよー。体ちゃんこそちゃんといるの?」

 

 

お互いの姿はちゃんとみえているのに、に確認するものの、しょせんは魂と体。

手を取り合っても本当に手をつなげるわけじゃない。

 

何とか声を掛け合いながら光の中を進む。

 

「あれ? 何これ進めない?」

「えっ、どうしたの体ちゃん。どこにいるの?」

 

先のほうから魂ちゃんの声だけが聞こえる。

 

「ごめん、やっぱりその先は魂しか通れないみたい」

 

その可能性については考えてはいたけど、やっぱり、この先はあの世みたいなもの何だろう。

 

この世とあの世の中間にあるここは、黄泉の坂か三途の川みたいなところだったり?

坂にも川にも見えないけど。

 

私たちは何とか体のほうも通り抜けられないかいろいろ試してみた。

インフラトン変換からさらに進めて、何もかもが一つだった時代。

幻のような時間にあったものまで呼び起こす。

 

「…ダメみたい」

「…そっか。それじゃ」

「うん、後は任せた」

「任された。友奈はきっちり見つけてくる」

 

魂が消えていく。よく考えてみればおかしな状態だ。

魂が無くても動いている私は一体何なのか?

 

最初はあれだけおしゃべりだった"ワタシ"を名乗っていた記憶達も、ここに来てから何も言わなくなった。

 

言う必要がなくなったのか、言えることがないのか、それとも何も言えなくなったのか。多分2週間くらいは音信不通だ。

 

(もしかすると、もう2度と出てこないかもしれないな)

 

風がふく。湯気がないのが不思議なくらいの熱い風。

 

(風? そう言えば魂ちゃんもそんなこと言っていたけど、こんなところで?)

 

それは突然やってきた。煌々輝く星の光のような炎がまっすぐに飛んでくる。

 

「うわわ、何だ」

 

慌てて避ける。

 

今の私はインフレーションに乗っかって速度をだせる。

光にだって負けない速さだ。どんな力からも引き離して見せる。

 

「この世の法を無視してるのはお前たちだけじゃない」

 

私の声に答えたわけじゃないだろうけど、異形の怪物達が姿を見せる。

炎の世界にうろうろしていた白いお化けたちとは違う。

怪獣映画のような巨体。

 

友奈たちが戦っていたバーテックスと呼ばれる化け物たちだ。

 

(こいつらどうやって? あれか!)

 

現れた怪物たちの中でも、一際大きな仏像の日輪のようなものを背負った巨大なバーテックス。

その背後の空間が赤く染まって、つぎつぎに白いお化け…星屑達がやってくる。

 

(あれで召喚していると思っていたけど、他の大型バーテックスを通せるってことは

移動手段にも使えるの?)

 

その炎の門の向こうから星屑だけじゃなく、いろいろな姿の化け物が姿を見せる。

 

炎の塊に続けて、水鉄砲や爆弾、雷まで殺到する。

 

「は、お、と、この好き勝手撃って…」

 

時にニュートリノやダークエネルギーに変動してすり抜け、時にインフラトンに乗って飛びのく。

 

そうして、しばらく飛び道具を避けていると、今度は地面の下からも出てきたヒレ付きが黒い煙のようなものが吹き出す。

 

(毒ガス? そんなものこうしてやる)

 

現れた毒ガスに向かって空気を電離させたプラズマを放り込む。

 

友奈を連れて帰るときに空気がないと不安だったけど、不思議と空気はあるみたいだ。

 

瞬間、光が音を消し去った。閃光と爆発があふれて私を揺さぶる。

 

毒ガスだと思っていたのはただのガスじゃなく、引火するなにかだったようで、あたり中が火の海になっても、まだ新しい爆発が連鎖的に続いていく。

爆風に吹き飛ばされ、地面の上を水切りのように跳ねながら、ようやく壁にぶつかって止まる。

 

「があふっっ」

 

息が詰まる。こんなことならずっと電子か陽子でいたらよかった。

インフラトンは寿命が秒単位も存在しないから、解除した瞬間は避けきれない。

 

でも、それは終わりじゃなかった。

 

(え? 壁が前からも、この)

 

慌てて飛びのくと、壁だと思っていたのはバーテックスの体の一部だった。

そして、壁使いは別のバーテックスが口から飛ばした針を反射して、打ち込んできた。

 

跳ね飛ばされた衝撃でふらふらする。この状態じゃまっすぐよけられない。

インフラトンは光さえも超える速度で広がるけど、それは目を閉じたまま自動車を運転するようなものだ。

 

周りに何もないときか、方向が決まっているときじゃないと、あっという間にどこかに衝突してしまう。

電気や磁石の力で小回りがきく電子や陽子のほうが普段は動きやすい。

それでも避けられないなら…

 

「そんな…ものでぇぇー」

 

針の雨が私の体に降り注ぐ。けれどそれは私の体に触れても力なく落ちていく。

 

慣性質量の無効化と重力加速度の無効化。

周囲の"重さ"自体に干渉する。

 

加速も質量も無ければ、どれほど鋭い牙も電子間の反発力を超えられない。

ただ表面に触れるだけだ。

 

まっすぐにこっちに突っ込んできた毒針のついた長い尾もサッカー選手のヘディングのように額で打ち返す。

 

ふらつきが収まってきたので、もう一度飛び立つ。

 

(いくらなんでもよってたかって、こいつら!)

 

「そっちがその気ならまとめて相手になるよ」

 

今度は慣性質量と重力加速度を無限大まで引き上げる。

 

体が悲鳴を上げる。

 

「けど、このまま…チェストォぉぉーー」

 

最も大きな個体。日輪のバーテックスへ目掛けて墜落する。

多分これがしし座の名を持つ個体。あらゆる文明の力が及ばないネメアの大獅子。

 

音自体も消えたような衝撃が広がり、文明では及ばない力が大小問わずにバーテックス達を吹き飛ばす。

 

発生した特異点に向かって、わずかに浮いていた物質が断末魔のように、光放ちながら引き寄せられる。

 

無理やり慣性系を変更した質量は星座を引き裂き、発生したバーストと銀河系を上回る大きさのブラックホールがすべてを飲み込んでいく。

 

バーテックスが星座の名前を持っていると知った時から考えていた。

星座自体を壊せるほどの質量なら通じるんじゃないかって。

 

「ぜぇ、ぜぇ、これで、ダメなら…」

 

次は銀河フィラメントの全質量と運動エネルギーをぶつけて、それでもダメなら、

ビッグバンそのものをぶつけてやる。

 

光が晴れるとそこには何もない。ただ暗闇の底があいたようなブラックホールが一つあるだけ。

 

「よしっ。さすがにブラックホールに飲み込まれたら耐えられなかったか。よかったー」

 

ガッツポーズを決めて立ち上がる。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、私は太陽に焼かれた。

 

「あああ、あつぅ、くぁあああ」

 

(なんで? どうして? どこから?)

 

何とかその場を飛びのき、熱を振り切る。

それでも、頭半分と左肩から下が無くなってる。

人間のままだったら即死どころじゃすまなったと思う。

急いで自分の質量を増やして、電子や陽子組み合わせて腕と頭を元に戻す。

 

「ハア、ハア、なんで、確かに倒したのに…」

 

光輪が3つ見える。光輪だけじゃない。

毒ガスを吐いてきた地面に潜っていたやつも、爆弾を投げてきたやつも、針をとばしてきたやつも、ええい、数えるのも面倒だ。

 

とにかく、見渡す限りに大きな方のバーテックス達があふれている。

 

でも、こいつらはここで倒し切らないと、友奈を見つけてもこんな奴らがいたら帰れない。

 

息を整えてもう一度睨み返す。一番大きな光輪を背負っている奴らは、今も炎を育てている。

 

 

これはもう、こっちも最大の力で仕掛けるしかない。

 

もう一度インフラトン変換を行う。

でも今度はそのまま寿命を観測効果で無理やり引き延ばす。

 

アキレウスは亀に追いつけず、放たれた矢は届かず、話された言葉は聞こえない。

 

何とか1、2秒くらいは保つはず。

そして、一本だけ髪の毛を引き抜く。結構痛い。物理的にじゃなくて女子的に。

 

 

「何でもかんでも自分たちの思う通りに進むと思うなよ!! そんな勝手な理屈、世界ごと焼き尽くす」

 

 

 

――誰かが間違ってると言った気がした。――

 

 

 

引き抜いた髪の毛を重力加速でバーテックス目掛けて打ち出す。

 

文字通りを光のような速さでそれはバーテックス達に迫る。

けど、本当に危険なのはこの後。

 

今回は普通の粒子ではなく最初から光になる。希望とかじゃなく本当の光。

ただの力そのもの。

多分これが一番影響が少ないはず。

 

そして、私の髪の毛はちょうど私とバーテックス達の中間くらいで、真空崩壊を始める。

 

まともな場所でやったら本当に宇宙全体が崩落するような一投。

宇宙自体の”壁”を突き抜けて、そのポテンシャルエネルギーを開放する。

 

投げつけた髪の毛が消えて、変わりに原初の記憶に見た泥が姿を見せる。

でも、見えているだけで、この世界にあてはめられないもの。

その見える形として、私が認識しているだけに過ぎない。

 

泥は海となり、指数関数的な速さで広がる。

触れたものをすべてを、遥かな昔、宇宙が作られた時に、最初の光へと還していく。

 

「これは、さすがに…きつい。くぅ」

 

すべてが光に包まれ、バーテックスだけじゃなく私も光に還されていく。

対応策として光よりも旧い時代への変換も用意していたけど、これじゃ、そんな隙間なんてどこにもない。

ここが元の世界から隔離された場所でなかったら、

四国も無事じゃすまなかったかもしれない。

 

すべてを光に還すはずの原初の泥さえも、灰すら残さず燃え尽きる。

いや、もうこれは燃えるなんて状態じゃない。

すべての物質が光に崩壊しても、バーテックスはまだ動こうとしている。

ブラックホールみたいに本当に場所ごと壊されない限り、平気みたいだ。

 

でも、真空崩壊はここからが本番。

文字通り宇宙自体が壊れて、本当にすべての決まりがひっくり返る。

もし、神様と戦うなきゃいけなくなったら、これしかないと思って用意していたけど、

まさか天の神が作っただけのバーテックス相手に使うなんて。

しかも、ぶっつけ本番の一発勝負だ。

 

バーテックス達の体が裏返り、真空が泡立つように目まぐるしく変化する。

もう渾沌さえもどこにも存在しない。

 

ブラックホールをも上回る本当の特異点。宇宙全体が沸騰し揺らぐ。

触腕や尻尾をもったバーテックス達から崩壊が始まる。

たぶん体積が大きい方が情報の散逸が早いのかもしれない。

もっとも他のバーテックスや私の消滅との誤差は一瞬にも満たない時間だったけど。

 

 

すべてが収まったときには何も残っていなかった。もちろん私も。

光さえも完全に消え去った静寂の世界。

もしかすると、宇宙が生まれる前はこんな世界があったのかもしれない。

あるいは世界が終わるときの姿なのか。

 

私が人の姿に戻るときに放出された光があたりを満たす。

人一人の構成物質でも真空崩壊直後の高エネルギー粒子から人体に戻る際には太陽に匹敵するような光を出す。

 

「さすがに、これは使えないよね。バーテックスは勇者以外倒せないってのは本当にそう思うよ」

 

バーテックスと一緒に宇宙が無くなったりしたら、バーテックスを倒したんじゃなくて舞台そのものをひっくり返すようなものだ。

 

それとも、対戦ゲームで負けそうになったからって、ゲーム機の電源を切ったり、サーバをハッキングしてデータを改竄するようなものだろうか?

 

「うわっ、何これ? 全部なくなってる」

 

どうやら魂ちゃんが戻ってきたみたいだ。

けど、友奈の魂は見当たらない。

 

「お帰り、友奈は?」

「それがいなかったんだよね。空っぽ。誰もいなかったんだよ。代わりにでっかい鏡が浮いていた。あれが天の神…なんだよね」

 

どうやら、友奈は入れ違いで別の場所にいるみたいだ。

 

「一度四国に戻ろ。私達も分離したままってのは落ち着かない」

「そうだね。でも友奈はどこへ行ったんだろう?」

 

 

ずっと後になってから、友奈は東郷さんの呼びかけで目を覚ましたと知った。

 

でも、この時の私は、友奈が奇跡的に回復するなんてことを全く想像できなかった。

きっと、信じられなかったんだと思う。

 

もし、この時友奈の様子を見に行っていれば私の話は終わり。

あとは普通に生きて、どこかで結婚したり、子供を生んだりしていたんだと思う。

 

けれど、私は友奈が目を覚ましたという事実に気が付かない。

気が付かないまま進み続けいたんだ。

 

そして、この世界にとっては絶対に変えられない運命が降り積もっていく。

 

 




戦闘描写に限らず、動きの描写って、イメージ通りにはできないですね。
練習あるのみかしら?
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