足りない形を探している
頭 体 あとは
都市の食べ物は多種多様だ。
外郭ではとりあえず焼くか煮るか死に物狂いで生きたままいくかぐらいの差しかなかったが、ここは違う。
ごちゃごちゃした名前が連なった調味料とやらを何種類も使って、しかもそれぞれ使うタイミングも違うとかなんとか、メンドーだ。
けど、うまい。
「お前よく喰うよなぁ、フツウこういう時…ああ、オフィサーが目の前で死んだりとかな?そんな時メシが喉を通らんのが職員だと思ったんだが…」
「外郭であれぐらいは見てきたので」
「…未知すぎんだろ、外郭」
実際、ついさっき同じ毛布の中で震えてた奴が木っ端微塵になるのはたまに見てきた。もう、最初がいつだったかとか、どう感じてるとかは考えなくなった。
「失礼 します」
「失礼なら来んなってんだよ」
「オォイ、ったく、天丼ネタは盛り下がるぞ?」
「ネタじゃねーーーーーーーーんッ!!…………ですよ」
「…………うぅむ………セーフ」
危なかった。コイツの拳は本当に洒落にならないぐらい……
「よろしい ですか?」
「よろしくねーーーー「いいぞ」………………」
「了解 しました では…」
割り込んで強制的に了承した金を睨みつつ、俺はポテトをつまむ。
「先ず 罰鳥 の 管理方法に ついて です」
「……ん?あぁ、コイツが殴りかけたっつぅ案件な、それは…」
「いえ それでは なく」
「違うのか?」
「はい 罰鳥の 作業の 放置により 今日は 脱走 を 許してしまい ました」
そういえば、指示が無かったとはいえ俺と金は説教中だった(俺はされる側だったが)その間このジョシュアがワンオペで回していたのか。
「あー………悪かった、スマン」
「…? 何が ですか」
「いや、その間俺が作業しなかったからだろ?」
「管理人の 指示 に そのような もの は ありません でした」
「………えーと、つまり?」
「これからも 脱走 が 頻発 する と思います ので 罰鳥 が 来た 場合 なるべく 殴られて 下さい」
「…………マジにか?それは」
「はい」
おーまいがー。西ではそう言う風に表現する感情が湧き上がる
「お・ま・え………ブン殴ってもいいですかねー……」
「まぁ、一応理には適ってる。アイツは何もしなけりゃテキトウなやつ殴って帰ってくからな」
「そう言う 事です」
理に適ってようが適ってなかろうが、結局"みんなの為に殴られてこい"ということだ。腹を座らせてジンジャーエールを飲む
「それと E.G.O.防具の 更新 です」
「ん?……つまりどーゆー事ですか先輩」
「あぁ…つまり、服がもっと硬くなるぞやったね☆…………と、言うことだ」
「なるほど分かりやすい」
「ちなみに今若干後悔してる」
「知りませんよ」
「今回 支給 されたE.G.O. は 『くちばし』 です」
そう言うと白地に赤のトレードマークの入った見覚えのあるカラーリングのプロテクター服をを渡された。
「…もーしかしなくてもですけど」
「まぁ、罰鳥のだろうな」
若干嫌な感じに思いつつもよく馴染むそれを装着する。
今更だが、あの小鳥の名は罰鳥と言うらしい。反撃を罪だと言うのか
「そういや先輩ってなんのE.G.O.付けてるんすか?」
「お、そこに目をつけるたぁお目が高いオメガ級ッ!」
早速聞きたくなくなってきた
「まぁまぁ聞けってなぁ?」
「そんなに自慢したいんすか」
「お前が聞いてきたんだろっ!…で、そーだな。武器は『クマの手』防具は『決死の一生』だ」
「…まさかこのもふもふが?」
腰に括り付けてある可愛らしい人形のようなグローブを指差す
「そうだが?」
「……ぶっ」
「あ、テメー笑いやがったなぁ?」
「きのせーですよー」
「嘘こけ」
"ギリギリギリギリ……"と顔面にE.G.O.をぐりぐりされる
「やーめてくださーい」
「やめねぇよタコ、先輩不敬罪だっ」
都市では本当によく人が死ぬ。
外郭は本当に酷いところだが、都市が絶対安全、と言うわけでは無いのだ。
実際、今まで俺が生きてきた道には死体が必ずあった。ここも大して変わりない。
それで良いのかと言われたら、良くはないが、どうにもならない。あのオフィサーも
…………?今、何か頭が……
……ともかく、俺はテキトーにE.G.O.を畳んで明日に備えた。
今回が1ループ目ってワケじゃあないです