ゴメンね、色々と遊んだり、働いたりしてたわ。
まぁ、待ってる人いないかもだけど。不定期更新だから、そういう事なんすよ、ハイ
第十三話 郷の中の里の中の
──────────どうしてこうなったのかなぁ
両手を後ろ手に縛られた状態でガタイの良い大男に囲まれた状態で、輝雄は呑気に欠伸しながら思い返す。
そう、あれは一時間ぐらい前だったか──────―
「どうもこんにちは。久し…………ぶりって程でも無いですね」
「あら、生きてたんだカガオ…………であってる? 死んでないとは思ってたけど…………あとその敬語なに?」
緩やかに空から降下し境内の掃き掃除をしていた変わった巫女装束を着ている少女を見つけた。年の頃は恐らく輝雄よりも二、三つ程下だろうか、彼の胸元の下辺りに彼女の頭が来る。
輝雄は紅魔館の世話になった人達(人間は咲夜以外いないが)に挨拶して回り、フランとまた遊ぶ約束をした後。教えてもらった博麗神社に直行した。
理由としては一応、博麗の巫女は幻想郷における調停者的な事を聞いたのでここに住み着くことを報告という感じである。
神隠しという超常現象に遭いながら輝雄にとっては「少し変わった引っ越し」程度にしか感じなかった。何なら金が浮いてラッキーとすら思っている………………同時に無一文になっているが。
「へぇ、あっそ。好きにすればいいんじゃない?」
「適当ですね…………こちらとしても手早くて助かりますけど」
「ていうか、アンタ口調が異変の時と違うけど?」
「そりゃまぁ、色々大変でしたので敬語なんてまどろっこしいでしょう」
「使わなくてもいいわよ、なんか………………違和感凄いし」
「………………レミリアにも言われたけどそんなに下手くそ?」
少しだけ傷付いた。
周りの同世代と比べたら色々と多くの経験をしており敬語一つとっても自身の成長や処世術として淡い自尊心や自立心の様な物があったので、ここまで否定されると流石に少し自信を無くす。
「下手ってわけじゃないけど…………なんかモヤっとした違和感があるのよねぇ」
「なんだそりゃ…………俺達ほぼ初対面だろうに」
「それもそうね………………じゃあ改めて」
箒のクルリと回し、柄で小気味よく石畳を叩く。静かな境内に良く音が響く。
「私は博麗霊夢。博麗はそこの鳥居に書いてある字の通りで霊夢は幽霊の“霊”に“夢”で霊夢よ」
「そうか、俺は嶋上輝雄。やまへんに鳥と上で“嶋上”、輝雄は“輝く”に雌雄の“雄”だ。今後ともよろしく」
「変わった名前ねぇ」
「お互いさまだろう」
確かにありふれた名前では無い。お互い説明なしではまず漢字まで当てられないだろう。輝雄にしてみればその説明も慣れたものだ………………そういえば後輩も珍しい名字だった、初めは『とうふや』と読むのかと思った。
「で? 住むって言っても何処住むのよ、やっぱ紅魔館? ──────────博麗神社に住むなら私に絶対服従を誓ってね」
「まさか、今までの外来人と同じように人里で暮らすよ。──────────さも当然の様に暴君発言やめろ」
まだ風に湿気や陽射しの暑さを感じる様な季節ではない、とはいえ立ちながら話すのは疲れると霊夢に連れられて縁側に腰掛ける。輝雄が腰掛けると同時に、霊夢はお茶を淹れると奥へと消えていった。
静かな境内だった、空から飛んできた時にも見えた長い階段の頂上にある古い神社。周囲は澄んだ爽やかな空気と森に囲まれており、人は愚か獣などの気配も感じられない。
人里離れた場所なら獣はともかく妖怪が近づいてきそうなものだが………………何らかの結界か、それとも彼女の実力の表れか。どちらにしても彼女の実力の高さが伺える。
「………………一人で暮らしてんのか」
「えぇ、そうよ。流石に子供の頃は親みたいなのもいたけど………………あと変なヤツ」
いつの間にか背後に霊夢が居た、独り言のつもりだったが聞こえていたらしい。
「変な奴?」
「えぇ、変なヤツ。もうよく憶えていないけれど………………
いつの間にか居てね、身の回りの世話とかしてくれたんだけど無口だし不愛想だし、その癖何故か神社の周りのことは妙に詳しかったわね」
「…………言っちゃ悪いが、聞いている限りだとただの変質者っぽいな」
「あながち間違ってないかもね、いつの間にかいなくなってたし」
縁側に腰掛けながら神社周りの風景を眺める、周りに有る木は桜だろうか。もう花は完全に散っており青々と葉が茂っている、季節が季節なら良い花見なっただろう事は想像に難くない。
奥でお茶を淹れてきた霊夢がお茶請けを置きながら隣に腰掛ける。
何となくズボラな雰囲気があったが意外にもその所作は礼儀正しさというか、品が感じられた。何のかんの言いながらその「親代わり」に大切に育てられたのかも知れないと感じた。
境内の背景と彼女の変わった巫女装束がとても調和している。贔屓目なしに見ても美少女と言ってもいいだろう。贔屓するほどの仲では無いが。
「…………何よ? 私の顔になんか付いている?」
「あぁ、付いてる。目と鼻と口が」
「はぁ? 何それ、馬鹿にしてる?」
「あ、悪かった。いつもの癖でな」
「癖? 何アンタ? 巫女を揶揄う癖があるの?」
「意外かもしれないが実際そうなんだよなぁ…………」
聞き慣れない鳥の声と、風にそよぐ木々の音を聞きお茶を啜る、酷くのどかだった。
脳裏に覚えるのは同じく変わった巫女服着た後輩、神聖な雰囲気の境内には合わない活発な奴だった。何かとノリがよく、売り言葉に買い言葉でよく漫才の様な掛け合いをし、割と毒舌な所があり輝雄がフォローしたこともあった。
「お前とは違う感じの奴だけど…………まぁ、悪い奴じゃなかったよ」
────────少なくとも思い出し、懐かしむ程度には。
「へぇ…………いいの? 元の世界に帰らなくて? 幻想郷に馴染んだら、多分二度と帰れないわよ」
「もう一通り悩んだ後だよ、それに俺は天涯孤独みてぇなもんだしな。寧ろ新天地で一から始めるってのは望む所だ」
「ここでは妖怪に殺される人も少なくは無いわよ、なるべく私が助けるけど」
「外の世界でも事故や通り魔で死ぬ人は多い、妖怪に喰われるのも、車に撥ねられるのも、人に殺されるのも同じ死だよ」
もっとも、簡単に死んでやるつもりなどないが。
フランと正面から殴り合える今の輝雄ならその辺の木っ端妖怪なら一撃で挽肉に出来る。だからこそ強気に出れるというのもあるが、それ以上に死生観があまりにも常人とは違った。
(………………まぁ、確かに輝雄ならここでもやっていけるでしょうね)
それを鋭敏に感じ取ったが、敢えて霊夢は言及しなかった。余計なお世話だろうし、人里に住む分には危険な事は無いからだ、いかに幻想郷と言えど妖怪と戦える人間など一握りであり、多くはそれでも生きていけるからだ。
「そう、だったら人里で教師をやっている“上白沢慧音”って奴を頼りなさい。何かと顔が利くし、外来人の受け入れも慣れているでしょうから」
「カミシラサワ ケイネさんな、分かった。あと茶ありがとう、美味かったよ」
輝雄は飲み干した湯吞を置き、礼を言うと鳥居まで歩いてから階段の手前で空を飛び、そのまま行ってしまった。方向は教えていないが空を飛んでいれば人里などすぐにわかるだろう、寺子屋も目立つ建物だし人里を適当に歩いていれば分かるはずだ。
「にしても空飛ぶのも慣れてるわねアイツ…………」
湯吞を手に霊夢は飛んでいく姿をぼんやり眺めていた。
いつも通り静かになった境内で一人茶を啜る、今日は特に予定も無いしこのままのんびり過ごしてしまおうかと。ただでさえ普段サボりがちな境内の掃除をサボろうと考えていると聞き慣れた声が上から聞こえた。
「おいーーーっす、霊夢ー? いるかー?」
「あら、魔理沙。朝から起きてるなんて珍しいわね」
「おう! 昨夜は戦利品の確認だけで徹夜してないからな!」
「それ紅魔館からの盗品でしょ」
内心呆れながらもどうせいつもの事だと、それとなく流す。
「ん? 湯吞が二つって…………参拝客でも来たのか?」
「参拝客にお茶を出すのは可笑しいでしょ、ほら異変の時の外来人。輝雄が幻想郷に住まうからって挨拶に来たのよ」
目ざとく飲み干された湯吞を見て魔理沙が尋ねる、まぁ別に隠し立てする事では無いだろう。一人で飲もうと二人で飲もうと大差ない。
「へぇ、アイツがねぇ…………こんな寂れた神社に金を落とす位なら今後の為にとっときゃいいのに。先立つ物も必要だろうし」
「…………? いや別にお賽銭は貰って無いわよ?」
「…………………………………………?」
何故か、何故か魔理沙は豆鉄砲を喰らった鳩の様に目を点にしてたっぷり十秒程黙った。その間に流れる鳥の声がひどく間抜けに聞こえた。
──────その反応は何だ、その反応は。
「あのがめつい霊夢がタダで茶を出しただと!? 早くも次の異変か!?」
「ぶっ飛ばすわよ、私だって偶には自発的にもてなす事くらいあるわよ」
「しかも自発的に!? 霊夢お前幻術とか掛けられてないよな!?」
「だからぶっ飛ばすわよ? あと巫女舐めないでくれる?」
ド失礼な腐れ縁の魔法使いに青筋を立てながら抗議する。いつも通りと言えば大体いつも通りの光景がそこにはあった。というか、魔理沙もいつも菓子も持ってこず茶を飲んでは帰るので人の事は言えないだろう。
内心呆れながら霊夢は輝雄に出した湯吞を台所に持っていき、魔理沙の分の茶を用意する。
(………………でも確かに、いつのも私ならお賽銭くらい要求してたはずよね…………?)
何故かそんな考えも思いつかず、自然と縁側に誘って茶を出していた。
『自分らしさ』等という考えも考える事が少ない霊夢だが確かに魔理沙の言う通りだった。ボタンを掛け違えている様な微かな違和感を感じたが──────
(まぁ…………輝雄が人里で仕事見つけてからお賽銭を奉納させればいいわね)
──────大した事では無いと、五月蠅い腐れ縁に茶を淹れ始めた。
「ヘッショイッッッ! 何だ? 空飛んで体冷やしたかな?」
博麗神社の上空から飛び始めて五分ほど、地上から数百メートル程を飛んでいると数キロ程先に瓦で出来た屋根が沢山見えた。幻想郷がどれほどの大きさか分からないが、どうやら考えていた以上にこの世界は広大なようだ。
(一応日本と地続きってパチュリーさんは言っていたが…………絶対に釣り合ってないな、コレは。歩いて三途の川に行けるとかも言っていたし…………色々な異界と繋がっている弊害か?)
海がない事や地続きであることから精々山奥の隠れ里程度に思っていたが、数百年、或いはそれ以上昔のまだ妖怪などが跋扈していた時代の日本そのものと考えた方が良いだろう。
そんな考察をしながら飛んでいるともう目下に人里が見えてきた、輝雄は少し考えたが一応歩いて人里に入る事にした。
(空から見た感じ歩いている人の服装は和洋折衷…………時代的には明治初期位か? どの家にも瓦が使われていた事から身分による差は殆ど無いのか、霊夢並の霊力も感じない、外来人自体は珍しくないみたいだし普通に行ってみるか)
妖怪のいる場所に向かう訳じゃ無し、例え人里にも妖怪が住んでいたとしても霊夢のあの様子から恐らく人里は非戦闘地域だろう。でなければ何か一言あってもいいだろう、流石に。
入口らしき場所から数百メートル程離れた木陰に着陸する、門番などは見当たらないが詰所の様な物が見える、守衛などが常駐しているのだろうか。なんにせよ無視することはリスクしかない、今の自分の服装は紅魔館近くの森で目覚めた時のパーカーとジーンズの現代服なので嫌でも目立つ。
「すみません、誰かいますか?」
取り敢えず声を掛けてみる、すると無精ひげを生やしたマタギの様なゴツイ男性が刺股を持って出てきた。現代の様なプラスチックなどで出来たものでは無く二股に分かれた部分がある金属の棘があるものだ────────いざという時には殺傷も辞さない、そんな考えもあるのだろう。
「…………人間の外来人か?」
「えぇ、まぁ…………幻想郷の外から来た人間の事を言うなら」
第一印象は『愛想が無い』だった。
別に諸手を挙げて歓迎されるとは思っていなかったが、値踏みされるような目付きでこちら見ている。妖怪がいる世界なので当然と言えば当然かもしれないが。
「此処に来たばかりの人間が何故外来人という単語と幻想郷を知っている? 俺はここの門番を長年やっているが、大抵の外来人は怪我してたり泥に塗れ這う這うの体で転がり込んできたぞ」
「まーた、この流れかよ………………あのですね話すと長くなるんですけど俺は紅魔館に拾われて────────―」
ついこの間も似たようなやり取りをした気がする、半ばウンザリしながら話し始めようとした瞬間。反射的に自分の失敗に気づいた。
「紅魔館だと!!??」
──────────あ、やっべ、ミスった。
そう思った時にはもう遅い、目の前のマタギ門番(仮名)はこちらに刺股を向けて距離を取る。大きな声で仲間を呼び出し、どこからともなく似たような捕縛用の縄やら何やら持っているゴツイ奴らが現れる。
「何だ! どうした!?」
「コイツ紅魔館から来たらしいぞ!?」
「何だと!? 吸血鬼の!?」
「人里に何の用だ!?」
「慧音さんを呼ぶか!?」
ワラワラと、取り囲む自警団らしき男達。
ガヤガヤと、様子を伺う近くにいた市民たち。
ボーーーと、もはや面倒くさいので空を眺める俺。
(あ────…………空が澄んでるな────…………いい天気だぜ、クソが)
ピーーーーーーヒョロロロと空高く飛んでいた鳥が、こちらを馬鹿にするように遠くで鳴いた。
「おい、着いたぞ」
「ふぁ?」
そんなこんなとなんやかんやで、人里の風景を眺めながら欠伸をしていると先頭を歩いていた男から声を掛けられる。連行中にこちらからも色々話しかけたのだが余程警戒されているのか何も答えてくれなかった。
(ふーーむ…………)
これから何をされるのかを考えながら手首を縛っている縄の感触を確かめる。
傍から見ると異常な程落ち着いている、その姿が里の者の警戒心を引き上げているのだが輝雄は気づかない………………そもそも気にする事ではないので周囲に一切注意を払っていない。
「すみません! 慧音さん! いらっしゃいますか!?」
おや? と怪訝に今の言葉を反芻した。ケイネ、けいね…………。
「ここがカミシラサワ ケイネって人の家なのか」
「何!? お前何故慧音さんの事を知っている事を黙っていた!?」
「シカト決め込んでたのはあんた達の勝手だろ」
さらりと責任転嫁されそうになったので一応訂正しておく。霊夢の名前を出すことも考えたが、迷惑を掛ける可能性もあるのでまだ伏せておくことにした。周囲にある家とさして変わりない一軒家から足音が聞こえてくる。
(この里で重要な人物だと思ったけど…………やっぱり案外貧富の差は無いのか?)
「すまない、ちょっと立て込んでいてな…………何やら剣吞な雰囲気だな。そちらの青年は?」
「こいつは──────────―」
そしてマタギ門番(仮名)が何やらこちらには聞こえない様に密かに話し始めた、マタギ門番の表情と口は陰になっており見えないが対面にいるカミシラサワ ケイネは真面目な顔で頷いている。
(カミシラサワ ケイネ…………人間だよな? 霊力以外に何か感じる気がするが…………霊夢が紹介したくらいだし、何かあるのか?)
暇なので少し霊力感知を行ってみると、このカミシラサワさんは中々の実力者のようだ。しかし何かそれ以外の力というか……残り香の様な物も感じられる気がするが如何せん判別が付かない。
「──────成程、事情は分かった。後の事は私に任せてくれ、青年の縄を解いて皆は解散してくれていい」
「なッ!!? いやだから慧音さん! こいつは紅魔館から来たんですよ!?」
そんな事を考えていると話し終えたのかカミシラサワさんがこちらに向きなおる。周りの自警団達はざわざわと喧しいが、カミシラサワさんは気にした様子も無い。
「その事については彼から詳しく聞いてみる、それに彼にはこちらを害する気は無いみたいだしな」
「どうしてそんな事が言えるんですか!? 貴方に何かあったら────―」
「あーーーーー話の途中悪いんだけどさ、どっちにしろあんた達はいない方がいいと思うよ」
マタギ門番の言葉をぶった切り、同時に手首を縛っていた縄を力ずくで引き千切る。
道中強度を確認していたが思いのほか簡単にブチブチと簡単に千切れた、その様子を見て取り囲んでいた自警団の連中はあからさまに警戒して距離を取った。
「まぁ見ての通り、普通の人間に有効な程度の拘束とか効果ないから。後その気になったら何時でもアンタ達の首をへし折れた…………でもそれをしなかった、これだけでも信用できないか?」
「………………出来ないな、尚更。お前が慧音さんに何しでかすか分かったもんじゃない」
「なら、その俺が『しでかす』時、アンタらは体のいい人質か肉壁になってケイネさんは実力を出せないまま死んでくだろうね」
「貴様…………!!」
「カッカすんなよ、話し合いがしたいってずっと言ってるだろ? ──────―こっちもいい加減堪忍袋の緒が限界なんだわ」
確かに自分は得体の知れない部外者であり、怪しい事この上ないだろうがこのままでは全く話が進まない。里の自警団の男共は疑心暗鬼に陥り都合の悪いようにばかり情報を解釈している。
こちら側が下手に出ている限り話は平行線を辿るだろう、悪意百パーセントで無いのが逆に話を拗らせている。ケイネさんもそのことに気が付いているのか話の落としどころに迷っている、里の人間の肩を一方的に持たないのはひとえに彼女の人の好さだろう。
(………………何もかもメンドクセェな、いっそのこと武器を取り上げて目の前でひしゃげてやるか)
縄を引き千切る程度では足りなかったかと、無造作に一番近くにあった刺又を握りそのままへし折ろうとした時──────────。
「────────なら私が見張る、慧音もそれで問題無いよな?」
────────白髪赤目の少女にその手を掴まれた。
「…………! (気配が無かった……!)」
「妹紅! 来てたのか!」
「うん、先日の事もあるしな…………で? このデカいのが噂の紅魔館から来た外来人か」
「…………どうも、難癖付けられている外来人。輝雄です」
背丈は霊夢と同じ位か少し大きい位か、年齢は自分と同じ位。
霊力は感じられないが恐らく抑えているだけでかなりの実力者だろう、伝わるかは分からないが掴まれた腕をゆっくり降参のポーズで挙げる。白髪の彼女もあからさまな敵意は無いのか普通に離してくれた。
「…………どうやら話はまとまったみたいだな、妹紅とカガオ君。中に入りなさい、色々と聞きたい事がある」
余程モコウという彼女に対して信頼があるのか周りの自警団は打って変わって身を引いた。そしてケイネさんは自宅にモコウを招き入れ自分も後に続いた。背中には沢山の視線が刺さり、それに少し気持ち悪いものを思い出しながらお邪魔しますと言いながら靴を脱ぐ。
(ようやっと事態が動きそうだ…………はてさて、どうなるかな)
もっとも、全部出たとこ勝負で考えなど何に等しいのだが。
文章に何か違和感を覚えた人、伏線の可能性があるから誤字以外はスルーするかもしれません。