GS芦蛍!絶対幸福大作戦!!! 仮面ライダーメモリークロスヒーローズ   作:鳴神 ソラ

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新たに加わったメンバーを加えて浄水セクターのホールへと戻るウィスプ達。

暫くして、ある者と対面する。


第17の章:飛電の社長と現れる神

 

 

 

汚染された水の処理が終わったので早速ゼロワンの元へ向かっていた。

 

浄水セクターのホールに戻り、件のゲート前まで行くとゲートが開いており、その前に1人の人物が立っていた。

 

黒いライダースーツに黄色のアーマーが装着された紅い複眼が特徴の仮面ライダーを見てあれがゼロワンかとウィスプとホロウは思う。

 

そのゼロワンは近づいて来たのに気づいて顔を向けてからジオウを見てああ!?と声をあげる。

 

「ジオウ!と言う事はソウゴか!久しぶり!!」

 

「あ、もしかして俺が知ってる或人!?ホント久しぶり!!」

 

嬉しそうに駆け寄るゼロワンにジオウも楽し気に返す。

 

「なんだ、おたく等知り合いだったのか」

 

「別世界の可能性もあったからな」

 

気軽に話しかけるゼンカイジュランのディケイドはそう返す。

 

「おお、そういうあんたは一緒にいたカメラの人か!良かった良かった!なんかイズと通信出来なくなるわ、セッちゃんが別世界に来たとかでもうわけワカメだったから知り合いがいてマジ助かったるびー」

 

そんなディケイド見てからゼロワンが嬉しそうに言った事に一部はハテナマークを浮かべる。

 

「ああ、最後のは料理のタッカルビと助かったをかけてるんだね」

 

「タッカルビ……そう言う料理あるんか~~」

 

「あ~そこは真面目に解説しないで~そしてそこの人は素直に関心しないで~」

 

それにW(フィリップ)は納得し、ウィスプはどんな味なんやろうなと呟いているのにゼロワンは悶える。

 

「こいつがゼロワンか?」

 

「うん。仮面ライダーゼロワンで変身する前の名前は飛電或人だよ」

 

呆れた様子で確認するホロウにゼンカイザーはゼロワンを見て言う。

 

「紹介された様に俺は飛電或人。この姿では仮面ライダーゼロワンだ。宜しくな!」

 

「あ、俺、横島忠夫って言うんだ!今は仮面ライダーウィスプだ」

 

「陰念だ。仮面ライダーホロウに変身してる」

 

自己紹介するゼロワンにウィスプとホロウは名乗る。

 

「え!?横島ってあの有名な横島忠夫!?すげぇ!生の横島忠夫に会っちゃったよ!」

 

興奮するゼロワンに別世界だとそんなに有名なのかこいつ……とホロウはウィスプを見る。

 

「それで、お前達がこの世界にいる経緯を話して貰えるか?」

 

全員が自己紹介を終えた後にW(翔太郎)がゼロワンやゼンカイザー達、ティガに問う。

 

 

 

 

それは横島達が来る前日でまだセクターシティがゼロワンの世界にあって、ウィスプの世界に来る前の時間。

 

ゼロワンこそ或人はある事件が終わり、自分がしてる事業の更なる海外進出に向けた宇宙のミッションから地球に帰還して休んでいた時、自分の秘書のイズからとあるデータを盗まれたと言う報告が来た。

 

盗まれたデータはアルトの会社、株式会社飛電インテリジェンスの事業の要であり、先代社長で或人の祖父の飛電是之助が開発した人工知能搭載人型ロボット『ヒューマギア』であった。

 

さらに知り合いの所からそんなヒューマギアを悪用し、怪人へと改造した『マギア』のデータも盗まれたと言う連絡が来た。

 

ヒューマギアを悪用しようと考えてる者の仕業と考えた或人はすぐさまイズと知り合いの手を借り、地図に何もなかった場所へ何時の間にか現れていた島、テクターシティからハッキングを受けたのを知ってすぐさま単身、ゼロワンのフォームの1つ、フライングファルコンで乗り込んだ。

 

「あれだな……問題の島は……」

 

肉眼で島を視認したゼロワンは全体を見渡す。

 

「急いで来てみたけど、嫌な雰囲気だな……」

 

【アルト社長。その島は強力なセンサーが張られており、こちら側で詳しく調べるにはセンサーを強化してる装置を解除しなければなりません。アルト社長の前方に見える高いタワーの屋上から島全体に向けて強いセンサーが張られておりますから、タワー屋上の装置を解除してください】

 

近づいて見て空の様子からそう呟いたゼロワンの仮面に付けられてる通信装置から女性の声が響いて指示を出す。

 

「分かったぜイズ。あのタワーだな」

 

答えてからゼロワンはタワーへと飛んで行き、近づいて来た所でベルト、ゼロワンドライバーに装填していた物、プログライズキーを引き抜く。

 

ジャンプ!オーソライズ!】

 

その後に別のプログライズキーを取り出してゼロワンドライバーに翳してからキーを展開してベルトにセットする。

 

【プログライズ!飛び上がライズ!ライジングホッパー!

 

ア ジャンプ トゥ ザ スカイ(空への跳躍は) ターンズ トゥ ア ライダー キック(ライダーキックへと変わる)!!】

 

そのまま通常形態に戻りながら着地したゼロワンはタワーの中央にある台座の様な装置に目を向ける。

 

「あれだな」

 

近づいたゼロワンは台座の上に1つの赤いメダルがセットされて浮かんでいるのに気づく。

 

「これを外せば良いのかな?」

 

早速ゼロワンはそのメダルを取ると装置は停止する。

 

「これで大丈夫だな。後は来る事になってる不破さんと合流……!」

 

呟いている所で後ろから突然響いた音に慌てて振り返る。

 

ゼロワンの目に映ったのは……

 

「次の世界に到着ぜんか~い!!」

 

「「「「【イエーイ(だチュン)!!】」」」」

 

はしゃぐ青年と旅行鞄を持った思いっきりロボな4人と鳥型ロボットであった。

 

誰!?とゼロワンが思っているとロボットの中で赤いのがゼロワンを見てあーと声をあげる。

 

「あんた、確かある時に飛羽真と芽依と一緒に里見八犬伝の世界に飛ばされた時に出会った人じゃないか!」

 

「あ、ホントだ!あの時ジュランと一緒にいた人!!」

 

近づいて自分を指さす赤いロボットと青年の2人にゼロワンはえ?え?と戸惑った後に2人の顔を見てあ!?と声をあげて指さす。

 

「思い出した!夢だ!ある時に見た夢の中に出て来た人等だ!?え、もしかして俺、まだ夢を見てるの?」

 

戸惑ってるゼロワンにどういう事と青年と赤いロボットも戸惑っていると青いロボットが眼鏡をくいっと上げてからもしかすると……と前置きしてから述べる。

 

「介人とジュランの話にそこの人の話を擦り合わせて考える限り、あの時、私達や飛羽真さん達を除いてアスモデウスにより飛ばされて来た人達は意識だけが体から抜け出て実体化していたのではないでしょうか?それによってここにいる彼も含んだ皆さんはあの時の戦いを夢として認識していたのではないでしょうか?」

 

「な~る」

 

「なんかわかんないけど、そんな感じだったのか~」

 

推論を述べる青いロボットに赤いロボットや他のメンバーは納得する。

 

「んじゃあ改めて自己紹介だね。俺は五色田介人って言うんだ!」

 

「俺はジュランだ。改めてよろしこ!」

 

「僕はガオーンだよ!」

 

「自分はマジーヌッス!」

 

「私はブルーンと申します!」

 

【オイラはセッちゃんチュン!】

 

「元気良いね~!俺は飛電或人!今は仮面ライダーゼロワンだ!宜しくな!」

 

青年から、赤、黄、ピンク、青、鳥型ロボットと順番に挨拶して、ゼロワンも名乗る。

 

直後だ……声が響いたのは……

 

「ほう、そこにいるのは……先ほどあやつが手に入れたデータにあった仮面ライダーゼロワンだな?」

 

誰もが慌てて声のした方を見ると、椅子に座り、宙に浮かんだ怪人がいた。

 

「おわっ、どこから!?」

 

「ややっ!いきなり現れましたぞ!?」

 

【あ”あ”っ!?介人!?空間が歪み始めたチュン!!】

 

「ええ!?」

 

何もなかった空間に現れた怪人に誰もが驚く中でセッちゃんの言葉に介人は驚いていると確かに空の景色が歪んだ後に先ほどとは違う景色となっていた。

 

「まさかあの仮面ライダーと同じ様に別の世界に移動する瞬間に紛れ込むとはな……次から次へと油断がならぬ」

 

「待ってください!次から次って言うからには我々以外にも他に来てる人がいるんですか!?そこの所詳しく!」

 

「あ、ちょ!」

 

「危ないよブルーン!」

 

呆れたようにぼやいた怪人の言葉に食いついて質問しようと近寄ろうとしたブルーンをマジーヌとガオーンが慌てて止めようとする。

 

直後、怪人が手に持った槍から稲妻を3人に向けて放つ。

 

ドカァァァァァァァン!!

 

「「「うわぁぁぁぁぁ!?/きゃぁぁぁぁ!?」」」

 

「ガオーン!?ブルーン!?チェンジ全開!」

 

「マジーヌ!?てめぇ!チェンジ全開!!」

 

地面へ着弾した稲妻の衝撃でどこかへ吹っ飛んで行く3人に介人とジュランは懐から鳥の顔を模した銃口の銃、ギアトリンガーを取り出して後部に歯車の様なアイテム、センタイギアをセットしてレバーを回してからトリガーを引く。

 

16バーン!

 

【45バーン!】

 

【ババン!ババン!ババン!ババン!ババババーン!】

 

ゼンカイジュゥラン!!/ゼーンカイザー!!】

 

飛び出した歯車型エネルギーが2人を包み、ジュランは追加パーツの様に恐竜を模したアーマーを纏ったゼンカイジュラン、介人はV字のアンテナや瓢箪型の青いゴーグルのある赤いラインが真ん中に走った白いマスクにピンク、青、緑、黄色のラインが体の中央の赤いラインと左右対称になったスーツを身に纏ったゼンカイザーに変身する。

 

「ふん!」

 

直後、怪人は先ほどブルーン達を吹き飛ばした様に雷を放ち、変身直後だったゼンカイザーとゼンカイジュランは避ける暇もなく、ゼロワンは慌ててセッちゃんを護る為に抱きしめる。

 

ドカァァァァァァァン

 

「「「うわぁぁぁぁぁぁっ!?」」」

 

それによりゼロワン達も吹っ飛ばされてしまい、ゼロワンの持っていたメダルも衝撃で手から離れてどこかへ飛んで行く。

 

「おいおい、ヤバいぞ介人!このままじゃあ海に落ちるぞ!!」

 

「うええ!?」

 

【ヤバいチュン!!】

 

海の方へと落ちて行く事にゼンカイザー達が慌てる中、突然浮遊感はなくなる。

 

「あれ?」

 

「俺達、落ちてない?」

 

「な、何が起きたんだ?」

 

【あ”あ”!?介人!上を見るっチュン!!】

 

上と3人は見上げると……自分達を見つめている巨大な顔に気づく。

 

「ええ!?さっきの奴よりも大きいのが!?」

 

「ど、どなた!?」

 

「もしかして、助けてくれたの?」

 

いきなりの事で驚くゼロワンとゼンカイジュランだが、ゼンカイザーは恐る恐る巨人へと問う。

 

巨人は静かに頷いた後に、何かに気づいてその場から動く。

 

すると巨人がいた場所に雷が落ちる。

 

「なんでいきなり雷が!?」

 

「もしかしてさっきの奴の攻撃か!?」

 

「と、とにかく退避全開!」

 

「テアッ!」

 

落ちない様にしがみ付きながら驚くゼロワン達を落とさない様に巨人は避けながらセクターシティへと飛んで行く。

 

森が見えてくると巨人はその体が光に包まれ出し、ゼロワン達を含めて小さくなった光の球は森の中へと入って行く。

 

そのまま光の球は森の中を飛んで行く中で雷が来ない事を確認すると停止し、光りが弾け飛ぶと地面に尻餅を付くゼロワン達と小さくなった巨人が着地する。

 

「おおっ!?」

 

「ぶ、無事に戻れたのか?」

 

「そうっぽい……はぁ、助かった」

 

「テアッ」

 

誰もが安堵の息を吐いた後に元巨人を除いて変身を解除する。

 

「改めて助けてくれてありがとう。俺は五色田介人って言うんだ?君は?」

 

礼を述べる介人に元巨人は地面を触って感触を確かめてから指で何かを描く。

 

3人とセッちゃんは覗くとそこにはウルトラマンティガと書かれていた。

 

「ウルトラマンティガ?」

 

「初めて聞くな」

 

「仮面ライダーと違うのか?」

 

【ええっと……あ、あったチュン。どうやらスーパー戦隊とも仮面ライダーとも違う。平和を守る巨人だって事チュン】

 

首を傾げる或人と介人、ジュランの後にセッちゃんが自身の中にあるデータベースから関わる奴があったのか、簡略に伝える。

 

「まぁ、宜しくなティガ!俺は飛電或人!宜しくな」

 

「ジュランだ。よろしこ!」

 

「タアッ!」

 

挨拶する2人にティガは頷く。

 

「しかし、マジーヌ達は大丈夫だろうか?」

 

「セッちゃん。通信出来る?」

 

【ん~~~……ダメチュン。この島のどこかにいるのは分かるけども、変身してないから繋がらないチュン】

 

「そうだ俺もイズに通話をつーわ」

 

心配するジュランの後に介人が確認するがセッちゃんはそう返し、或人はイズに電話しようとするが使われませんと出て来る。

 

「繋がらない~」

 

【そりゃあ別世界だから繋がるのは無理チュン】

 

呻く或人にセッちゃんは呆れて言う。

 

「早く探さないと!」

 

「待て介人。こんな広い島を当てもなく探すのは無茶だ。まずは一旦休んでからの方が良いと思うぜ」

 

「俺もジュランの意見に賛成。当たんなかったとはいえな……」

 

いつつと呻く或人に介人はうんと不安げに頷く。

 

 

 

 

「それで、一晩休息を取った翌日に行動を開始して、暫くして今いる場所に着いた後に色々と調べていた所をセッちゃんが俺達とは別の反応を見つけて、それで介人たちが向かった訳」

 

「成程な」

 

「と言うか、或人さんは社長だったんかー……」

 

「にゃあ~」

 

「アオオン」

 

ートラ―ー

 

「パオン」

 

「ブゥゥン」

 

「ガオン」

 

「待て、2匹程多いぞ!?」

 

締め括るゼロワンのに感嘆するウィスプの後に続いた()()()()()()にすぐさま気づいたホロウがツッコミを入れてから慌ててウィスプの足元を見る。

 

そこには、ニックやラトプスに重量系メダルマスコットにトラカンともう2匹いた。

 

1匹目は顔はクワガタの様な顔付きに太い体に腕がカマキリの様な鎌になっていて、足が飛蝗みたいなキメラ昆虫(想像するならポケモンのクワガノンの腕と足をカマキリの腕と飛蝗の足に変えた感じと想像して貰えれば)。

 

2匹目は見た目は雄ライオンだが、上半身がトラ模様で下半身がチーターの毛の模様の様な感じになっていた。

 

「あ、そうそう、ここに来る途中でウロチョロしていたから見つけたんだ」

 

「余計な事をぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

サムズアップして言うゼンカイザーにホロウは崩れ落ちて絶叫する。

 

「おお、すげぇカッコいい!見た目もすげぇ心くすぐられるな~~」

 

「ブゥゥン♪」

 

「ガオガオーン♪」

 

それにウィスプはすぐさま褒めて頭を撫ぜると2匹は嬉しそうに鳴く。

 

「もしかして昆虫と猫系のメダルで誕生したのかな?」

 

「ありえるな……あのコピーどもも同じ様に複数のメダルがあったのならあの重量系の奴と同じ様にこの世界の変化でなったんだろうな」

 

もうウィスプに懐いている様子の2匹を見て呟くオーズのにウヴァも呆れた感じで呟く。

 

だったらと呟いたオーズはマスコット達とじゃれてるウィスプに近寄る。

 

「横島君。提案なんだけど、この子達が君と住めるまでの間の仮の名前を俺が付けても良いかな?」

 

「え?良いんですか?」

 

じゃれあっていたウィスプは提案された事に少し驚く。

 

うんとオーズは頷いてから3匹を見る。

 

「この子達は君に懐いているからね。その間名無しなのも可愛そうだからね」

 

「うーーん。なあ、お前等はそれで良いかな?」

 

自分ではなく、付けられる者達へと問うウィスプに3匹は少し悩んだ感じの動作をしてから首を縦に振る。

 

「んじゃあ、重量系はパオパオ、昆虫はクワタン、猫系はトラタで」

 

「あ、良いっスね!」

 

この時、ホロウは思った。

 

あれ?この人も横島レベルのネーミングセンスか?……と……

 

「パオパオーン♪」

 

「ブゥン♪」

 

「ガオ♪」

 

ちなみに付けられた3匹は嬉しそうに鳴いていた。

 

「そう言えばさ、そっちで何かしたの?調べていた間もこのゲート、全然動かなかったのに、ついさっきでがぁぁぁって動き出したんだよ」

 

【それはセキュリティレベルが下がった事で下水道エリアへのゲートが解放されたからだと思います】

 

「あのバイラス・ドーパントを倒してもレベル下がっただけでエリア全域は解放されてないと言うのがまだまだ強い奴がいるって分からせられるとなんとも言えないな」

 

目の前の開いた状態のゲートを指して問うゼロワンにアイはそう答え、ホロウはそうぼやく。

 

【そうなるとこの先も途中何があるか分からないチュンね】

 

「先に何があるか、しっかり探知は出来ないのかいアイ?」

 

【この辺りは古い施設なので、わたしもデータを把握していません……】

 

ゼンカイザーの肩に乗って言うセッちゃんの後にアイに確認するW(フィリップ)に問われた彼女は申し訳なさそうに返す。

 

「なら、用心しながら進むしかねえなここは」

 

「ようし!突撃全開!!」

 

「デアっ!」

 

先を睨んで言うゼンカイジュランの後にゼンカイザーは走り、ティガが後に続く。

 

「っ待て!用心しろ!!」

 

「彼、なかなか真っ直ぐだね」

 

それにゲイツはツッコミを入れ、ウォズが呟いた後、銃撃音が響きわたる。

 

「早速敵がいた!?ちょあーっ!!」

 

「早速か!」

 

「今行くよ!」

 

戦っているゼンカイザーの声にクウガやジオウは援護に向かう。

 

そのままマスカレイドやガーディアンの集団を倒しながら進むとネイビーに彩色された大型のガーディアンが佇んでいた。

 

「強化体か……」

 

「なんかブルーンみたいな図体だね」

 

「ああ、確かにゴツイな」

 

それを見て呟くディケイドの後にゼンカイザーとゼンカイジュランがそう述べているとゆっくりと歩き出す。

 

ティガはどこからともなく巨大な斧を2本出現させて斬りかかる。

 

「ガガ!?」

 

いきなり強い力で斬りかかれた大型ガーディアンは後ろに下がってから殴りかかるがティガはバックステップで避ける。

 

「どうやらパワーに特化した分、スピードがない様だね」

 

「なら、一気に決めるぞ」

 

「だね!これでいける気がする!」

 

分析して言うW(フィリップ)のにゲイツとジオウはそれぞれ斧モードのジカンザックスと剣モードのジカンギレードに各々のライドウォッチをセットする。

 

【フィニッシュタイム!!】

 

そのままエネルギーを収束させた刃を振り下ろす。

 

【ジオウギリギリスラッシュ/ゲイツザックリカッティング!!】

 

「たあ!」

 

「はあ!」

 

左右同時に交差する様に切り裂き、X字に切り裂かれたガーディアンは火花を散らしながら爆発四散する。

 

「こうやって人数が多いと手持ち無沙汰になったりするな……」

 

「休めて良いだろ。こういうのは役割分担だ」

 

マスコット達と見ながらしみじみと呟くウィスプにディケイドはそう返す。

 

暫くするとゲートが見えて、そのゲートを潜る。

 

ゲートを潜った先でウィスプがあっと声をあげる。

 

ターミナルの隣にライドベンダーが置かれていた。

 

「ライドベンダーがある!やったなトラちゃん!これでトライドベンダーになれるぞ~」

 

ートラーー

 

「あ、待って横島君。まずはラインナップを確認させてよ」

 

早速ライドベンダーをバイクモードにしようとするウィスプを宥めて、オーズは確認する。

 

「タカとバッタか……良し」

 

確認したオーズはメダルを3枚入れてボタンを押す。

 

【タ・カ・カン】

 

【バッタ・カン】

 

すると赤い缶1個と緑の缶が2個出る。

 

「あれ?緑の方は2個ですか?」

 

「うん、バッタカンドロイドは2個使う方が良いんだ」

 

そう言って起動させると赤い缶はタカを模したのになり、緑の方は飛蝗を模したのに変わる。

 

「おお、元気の良い機械動物だな~」

 

「ほえ~ゼンカイジュウギアの様な感じだな」

 

それにゼロワンとゼンカイザーが感嘆してる間に新たなカンドロイド達はタコカンやトラカンと共にマスコット達と共にウィスプとじゃれ始める。

 

「!?」

 

「?どうしたティガ?」

 

誰もがその光景に苦笑しているとティガが何かに反応して振り返り、気づいたクウガもつられて振り返る。

 

直後、何もない空間が光り、そこから椅子に座った怪人が現れる。

 

「こいつは!?」

 

「ああ!?俺達を吹っ飛ばした奴!」

 

「転移して来たのか!?」

 

身構えるW達を見渡した後にアイへと目を向ける。

 

「ほう、頑張っている様だねアイ」

 

「お前はあの時の!何者だ!」

 

感心する様に言う怪人のにW(翔太郎)は言葉を投げかける

 

「私の名はゼウス。この島の責任者だ」

 

「ゼウス……ゼウスだと!?」

 

「ええ!?」

 

「ゼウスって、さっき話の中に出てた!?」

 

告げられた名前に誰もが驚く。

 

【そんな!?まさか……ゼウス……ゼウス博士!?】

 

(む?)

 

同じ様に驚いた様子のアイに心眼は違和感を持つ。

 

彼女から変な感じのをうっすらとだが感じたのだ。

 

会った時も抱いていた違和感もあって心眼は戸惑う。

 

「いかにも、私はゼウス……いや、今はゼウス・ドーパントが正しいか」

 

「うええ、どういう事?」

 

優雅に言う怪人、ゼウス・ドーパントにウィスプは戸惑うがWは今までのから確信する。

 

「そうか……そう言う事だったのか……!お前は財団Xと、何を企んでいるんだ!」

 

「このセクターシティは、元々財団Xの施設なのさ。財団X次世代エネルギー開発部門、のね」

 

「エネルギー部門の施設にしては、怪人の姿がちょっと多すぎるんじゃないかな?」

 

問いかけるW(翔太郎)のに返したゼウス・ドーパントのにW(フィリップ)はそう呟く。

 

ガイアメモリ、コアメダル、デジモン、マギア、そしてNEVERの能力を強化できるとわかればやむを得まい……」

 

「NEVERだって!?」

 

「ヒューマギアやマギアのデータを盗んだのはあんたの仕業だったのか!」

 

出てきた言葉にW(フィリップ)とゼロワンは反応する。

 

「おっと!少し饒舌になり過ぎたかもしれないな……」

 

「おいゼウス!アイダ博士は今どこにいる?」

 

失敗失敗と漏らしていたゼウス・ドーパントはW(翔太郎)の投げかけた問いに驚いた様子で身を乗り出す。

 

「アイダ……!?アイダの名前をなぜお前達が知っている!?」

 

「ありゃ?なんか予想がいな反応してる」

 

「知りたければ、まずこちらの質問に答えたまえ」

 

そう言って身構えるメンバーにゼウス・ドーパントはふんと鼻息を鳴らす。

 

「……まあいいさ」

 

【ゼウス博士、いったいなぜこんなことをどうしてですか!?】

 

問い詰めるアイのにゼウス・ドーパントはアイを見る。

 

「なぜ?研究のため、だよ。ここまで研究は順調に進んできた。多大な犠牲を払ってね……」

 

「!研究の為に人を殺したのか!?」

 

笑って答えたゼウス・ドーパントのにウィスプは叫ぶ。

 

「犠牲はこれからもさらに増えるだろう。邪魔するなら、君達も加わってもらうよ」

 

「犠牲……犠牲だと……!誰かの命を奪って良いわけがない!」

 

怒鳴り返してゼウス・ドーパントへ飛び掛かろうとしたオーズの前に何かが降り立つ。

 

それは二足歩行したリクガメの様な怪人と頭がシュモクザメの顔の様な形をした魚人、逆さになったイカのような外見を持った怪人であった。

 

「!リクガメヤミーにダイブモン!!?」

 

「こいつはネオヒマギア!?」

 

「そいつ等と遊んでいたまえ、私も忙しいのでね」

 

現れたのに驚くオーズとゼロワンへ達へとそう言ってゼウス・ドーパントは消えて行く。

 

「待て!」

 

飛び出そうとしたオーズはリクガメヤミーの鎖付き巨大鉄球に阻まれる。

 

それを合図に他の2体も襲い掛かって来る。

 

 

 

 

 

 




次回、第18の章:VS水棲怪人

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