GS芦蛍!絶対幸福大作戦!!! 仮面ライダーメモリークロスヒーローズ   作:鳴神 ソラ

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ぶつかり合うWとナスカ

風を愛する者同士、再び交差する。


第3の章:風を愛した者

斬りかかるナスカドーパントにWはサイドステップで避けてから蹴りを入れようとして避けられる。

 

「「はあ!!」」

 

「ぬうん!」

 

Wの右ストレートをナスカブレードを持ってない左手で防いで距離を取ると共に青い光弾を連発し、Wは走って避けながら接近する。

 

「っ!?たあ!」

 

接近したWへと横凪ぎに振るうナスカドーパントにWはジャンプして避け、肩を踏み台にして後ろに飛び際に背中へと蹴りを放ち、背中を蹴られたナスカドーパントはたたら踏んでから着地したWの追撃の蹴りをナスカブレードで防ぐ。

 

そのまま組み合って拳を相手の胸にぶつけ合わせて離れる。

 

「す、すげぇ……」

 

「割り込む暇がねぇ……」

 

攻防を繰り広げるWとナスカドーパントにウィスプとホロウは呟く。

 

西条は力を失ったWをフォローする様にと言ったがWは通常形態のまま、互角の勝負を繰り広げていた。

 

これが長く戦い続ける仮面ライダーの実力とウィスプとホロウは見続ける。

 

【ジョーカー!】

 

再び距離を取り合った所でWはジョーカーメモリを抜いてマキシマムスロットにセットする。

 

【ジョーカー!マキシマムドライブ!!】

 

音声の後にWを包み込む様に緑の竜巻が発生し、Wは浮かび上がる。

 

翼を展開し、ナスカブレードにエネルギーを纏わせて身構えるナスカドーパントをみつえ、1回転し……

 

「「ジョーカーエクストリーム!!」」

 

「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

途中で正中から分割されたWの時間差での両足蹴りとナスカドーパントの一閃がぶつかり合う。

 

それにより爆発と衝撃が起こる。

 

「うお!?」

 

「っ!?」

 

衝撃に慌ててウィスプはアイを吹き飛ばされない様に抱き抱え、ホロウと共に衝撃に耐える。

 

その間にWは体勢を立て直しながら着地し、ナスカドーパントは滑りながら止まる。

 

「っ!?」

 

直後、ナスカドーパントはめまいを起こした様に頭を抑え始め、少しして我に返る様な動きをする。

 

「なんだ?」

 

「いきなりどうしたんだ?」

 

変化に疑問を感じるホロウとウィスプだが、ナスカドーパントは向かって来るWに気づいて迎え撃とうと駆け出す。

 

そして部屋の中央でぶつかり合う瞬間

 

「!!?」

 

「おらぁ!!」

 

再び頭を抑えだすナスカドーパントにWの右ストレートが炸裂する。

 

「ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

それによりナスカドーパントは吹き飛んでガラスにぶつかる。

 

その際、ヒートメモリが飛び出して、ウィスプがキャッチする。

 

貼り付けの様にガラスに叩きつけられたナスカドーパントは呻く。

 

「ぐっ……やはり、強いな……だが、これで良い……」

 

近づいたWへとナスカドーパントは微笑まし気にそう呟く。

 

「お前……まさかわざと……なんでそんな事を!?」

 

え?と近寄ったウィスプはW(翔太郎)のにナスカドーパントを見る。

 

「これで……良いんだ……」

 

「何が良いんだよ!?」

 

「そうだ……どういう事だよ!霧彦!!」

 

出てきた言葉に問い詰めようとするウィスプとW(翔太郎)だがナスカドーパントは首を横に振る。

 

「説明する時間は……無いようだ……」

 

その言葉と共にナスカドーパントの体から光りが漏れ出す。

 

消滅しかけてると心眼が感じ取る中でナスカドーパントはWへと顔を向ける。

 

「別世界とはいえ、私に、2つ教えてくれ……君達の世界の風都の風は……私の世界と同じ様に変わらないか?そっちの私はどうなっているんだい?」

 

「ああ!たとえ世界は違えど、あんたが愛した風都の風と変わんねえよ!それと、俺達の世界の園崎霧彦はさっきフィリップが言った様に、その風を守る為に仮面ライダーとして一緒に守っているよ!」

 

その問いにW(翔太郎)は力強く答える。

 

それを聞いたナスカドーパントはそうか……と満足気に呟く。

 

「……良かった……それならば、私の世界の君達を信じて風都を託したのは……間違って……いな……かった」

 

バリーン!!!

 

直後、ガラスはついに割れ、ナスカドーパントはそのまま落ちて行く。

 

ー本当に……良かっ……た……ー

 

その言葉を最後にナスカドーパントの姿が見えなくなる。

 

「心眼!!」

 

【……ダメだな、気配が弱まっているのか、把握できない】

 

慌てて叫ぶウィスプに心眼はそう返す。

 

ダン!

 

叩きつける音にウィスプとホロウは振り返ると膝を付き、右手を床に叩きつけたWの姿が目に入り……

 

「霧彦おおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

心の底からの絶叫が響きわたる。

 

その姿にウィスプとホロウは声をかけられなかった。

 

ヒートメモリを見てからウィスプはWに殴られた際に手から離れ、床に突き刺さって僅かに輝くナスカブレードを見る。

 

「…………」

 

【横島?】

 

何か決意したのか、ウィスプはナスカブレードへと近づき、抜き去るとそれを床に置く。

 

「確か……こうだったな」

 

ナスカブレードに向けて手を翳してから右手の人差し指と中指を伸ばし、かつてタケルに教えて貰った目の紋章を描く。

 

するとナスカブレードから煙が噴き出した後、ナスカドーパントを模した水色のパーカーゴーストが出現する。

 

現れたパーカーゴーストにウィスプはブランク眼魂を差し出すとパーカーゴーストは頷いてからブランク眼魂に入り、ブランク眼魂は水色の眼魂に変化する。

 

眼魂を見てから消滅していないナスカブレードを見る。

 

「誕生させたら物は消えるって聞いたけど、消えてないな」

 

【特殊だからだろうか?】

 

不思議そうに呟いた後に眼魂を懐に入れる。

 

その間、Wは立ち上がり、無言でナスカドーパントが落ちた窓を見る。

 

【翔太郎さん?】

 

「アイ、さっきナスカからコアエナジー反応が出てるって言ってたな?」

 

声をかけるアイにW(翔太郎)は静かに問う。

 

【はい。とても高い数値のコアエナジー反応が出てました】

 

「……フィリップ、お前はどう思う?」

 

肯定するアイのを聞いてW(翔太郎)は相棒に意見を聞く。

 

「これまでに現れた兵士に刻まれた財団Xを思わせるXの文字に倒した筈のドーパントの復活……そしてこの島で行われていたコアエナジーの研究……実に興味深いね」

 

そんな相棒にW(フィリップ)はいつも通りの調子で返す。

 

「相棒、俺もこの街の風が助けてくれと叫んでいる様に聞こえるぜ」

 

「ああ、この街には大きな裏がありそうだ。さらに気になる事は……」

 

W(翔太郎)のにそう返してからW(フィリップ)は顔をアイに向ける。

 

「アイ、君も本当にこの島のナビゲートAIなのか?」

 

「フィリップさん!?」

 

警戒して問い詰めるW(フィリップ)にウィスプは驚く。

 

ホロウは当然だなと内心フィリップの対応に同意する。

 

まだまだ出会って間もない状態で信用や信頼できるか判断できない状態。

 

ましてや今は全貌が分かっていない島の中だ。

 

自分達の味方と言えるには判断材料も少ないのだ。

 

それにホロウ、陰念は懸念していた。

 

もしもアイが敵で自分達を騙していた場合、ウィスプ、横島に悪い変化が起きて美神達から聞いたシェイドに変貌してしまいかねない可能性があるからだ。

 

だからこそ見極めねばならないと考えていてホロウはハッとなる。

 

初めて会った際、フィリップは自分達の事を検索済みだと言った。

 

もしも横島の事も検索していたのならば、シェイドの事も調べ済みではないかと考え、シェイドの事も調べ済みと仮定して、フィリップは最悪の事態を避けたいから警戒をしているのかとも思った。

 

「これまでのアイを見て怪しい所は何もねえ……それにアイは依頼人だ……依頼人に疑いの目を向けるのは探偵のやることじゃねえ。そんな事じゃ、アイだって俺を信頼してくれるワケがねえ!!それが俺のやり方なのは、お前も知ってるだろ相棒」

 

その言葉にホロウは唸る。

 

甘いかもしれないが彼の言い分はGSに当て嵌めても分かるからだ。

 

横島の応援で美神事務所の手伝いをしていたからこそ依頼人の信頼は依頼を達成させる為に必要な時がある事を実感している。

 

それを怠れば依頼は来ないし、GSとしても終わりとも言える事だ。

 

聞いていたW(フィリップ)は溜息を吐く。

 

「全く君って奴は……ま、それが君のハーフボイルドらしい所だよ」

 

「誰がハーフボイルドだ!ハードボイルドだ!」

 

(……ホントにハードボイルドって言ってるよコイツ)

 

相方のに怒鳴るW(翔太郎)を見てホロウは脱力する。

 

【“信頼”……】

 

「?どうしたアイ?」

 

呟いたアイにウィスプは声をかけるがいえ、なんでもありませんと返される。

 

「とにかく、これまで通り俺はアイを信じる。これからもよろしくな、アイ」

 

「こっちも宜しくなアイ!」

 

【はい、〝信頼”に応えられるよう頑張ります】

 

そう言い切る2人にアイはペコリとお辞儀する様に体を傾ける。

 

「あ、翔太郎さん。はいこれ」

 

「サンキュー横島。これでヒートメモリも手元に戻った。今はとにかく先に進むしかねえ」

 

【この近くに、ゲストID登録の端末があります。そこでアイダ博士のIDを調べましょう】

 

【我々以外に生体反応はないから安心して調べられるだろうが、用心して調べてくれ】

 

了解と返して、部屋を出て、行き止まりの所にある端末へと近づくのであった。

 

 

 

 




次回、第1のレポート:妖怪の賢者と世界の破壊者
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