仮面ライダージオウ✕仮面ライダーゼロワンーIF令和ザ・ファースト・ジェネレーション   作:K/K

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アナザーバルカン2019 その12

 仮面ライダーゼロワンダブルホッパー。その誕生に量産アナザーバルカンらは内心驚愕していた。

 一瞬にして多くの量産アナザーバルカンたちが吹き飛ばされたのは勿論のことだが、ゼロワンが装着しているドライバーにも驚く。

 あれは本来ならば人類を滅ぼし、この星の生態系の頂点にしてヒューマギアの頂点に立つ者が装着する筈のドライバー。それを人間如きが装着している。

 通常なら人間が装着しても認証されない。ヒューマギアであっても認証出来るのはごく限られた者。だが、人間である或人はさも当然のように使用認証され変身までしている。

 全てはあのとき打ち上げられたもう一つの衛星によるもの。衛星アークとほぼ同性能を持つ衛星ゼアの存在が盤面を大きくひっくり返す。

 アークがゼアにハッキングを試みているが通用しない。それどころか反撃までしてくる。互角の性能である以上決着は簡単には着かない。

 量産アナザーバルカンたちは吹き飛ばされた量産アナザーバルカンたちの状態を確認する。機能停止していないが動けない量産アナザーバルカンたちの胸や腹部に深々と刻まれた足跡。たった一撃で戦闘不能状態に追い込まれていた。

 数はまだこちらの方が有利。少しでも新たなゼロワンの情報を手に入れる為に構え──

 

「がっ!?」

 

 ──ようとしていた量産アナザーバルカンの一体が瞬間移動したかのように吹っ飛ぶ。

 蹴られたと認識出来たのは攻撃をされて一瞬間を置いた後。しかも認識出来たのはいつの間に接近されたのか、いつの間に蹴られたのかは分からず胸に残っている深く入り込んだ足跡を見たからであった。

 蹴りと共に衝撃が波紋のように全身を走り、主要な装置を衝撃の波によって全て破壊する。吹っ飛び、地面に落ちた後その量産アナザーバルカンは動くことが出来なかった。

 複製の一体がやられ、残された量産アナザーバルカンは警戒を最大まで高める──ことは出来なかった。何故ならそうなる前にゼロワンの攻撃は始まっていたからだ。

 一対の推進器から噴き出される赤い光。二つのマフラーのように伸びていくその光景は1型の高速移動を彷彿とさせる。それに加え、001がアビリティを使用した際に発生する光のラインが同じく残像として残されていく。

 二つの能力の相乗効果により今のゼロワンは次元の違うレベルの高速移動を可能としていた。

 学習能力の高い量産アナザーバルカンたちは僅かな情報を基にしてゼロワンの動きを学習し動きを先読みしようとしているかもしれない。

 だが、そのような行為はゼロワンダブルホッパーの前では無意味。認識も反応も出来ないスピードによる攻撃により相手に初手すら打たさずに潰す。

 ゼロワンが地を蹴った瞬間には離れた位置に立っていた量産アナザーバルカンが目の前にいた。超高速のまま突っ込んでいき膝を量産アナザーバルカンの顔面に叩き込む。

 動きに全く追い付いていない量産アナザーバルカンは、無防備な状態でそれを受けてしまい顔面が一瞬で爆ぜた。

 他の者たちの視点からするとゼロワンが光ると同時に消え、離れた場所に立っている量産アナザーバルカンの頭が急に破裂した。

 走り、跳び、蹴る、を縦横無尽に繰り返すが量産アナザーバルカンは誰もその動きに反応出来ない。ゼロワンが残す残像にすれ触れることを許されない。

 比べることすら烏滸がましい速度差により時計の秒針が一つ進み度に量産アナザーバルカンが二体もしくは三体破壊される。

 数の差を実力の差で覆してしまう。

 馬鹿げた性能差で圧倒というより蹂躙をしているゼロワンだが、当然ながら弱点は存在する。

 本来ならば同じ時間に存在しないライジングホッパープログライズキーとロッキングホッパーゼツメライズキー。それをP・Tドライバーの性能とゼアのサポートにより辛うじて共存させている。それ故に非常に繊細なバランスの上で成り立った存在であり、継ぎ接ぎだらけのような見た目の通り防御力は低い。数値だけ見れば元のゼロワンと1型よりも明確に劣る。

 装甲としての役目というよりも異次元レベルの高速移動に或人の生身が耐える為の保護スーツという面が強い。ある意味では子を包んで守る親の愛を体現したものと言える。

 傍から見れば欠陥の面が強い変身。だが、それでも今のゼロワンは強い。

 その証拠と言わんばかりゼロワンは量産アナザーバルカンを文字通り蹴散らしていく。

 ライジングホッパーとロッキングホッパーの最も優れた部分である脚力。その二つが足され、否、掛け合わせることで極限まで高められ、誰にも追い付くことも出来ない速さ。そして──

量産アナザーバルカンの一体が全身を丸めるようにしてガードする。何処から来るのか分からない攻撃に対して有効的な方法であった。ゼロワンは防御の隙間を狙うことなどせず、真正面からその量産アナザーバルカンを蹴る。硬い防御を貫くイメージで繰り出された蹴りは、量産アナザーバルカンの正面から衝撃が入り込み、背中から爆発するように突き抜けいく。残ったのは体の後ろ半分が吹き飛ばされた量産アナザーバルカン。

──誰も防ぐことの出来ない破壊力が生まれる。

 ゼロか百という極端な性能。だが、ゼアはこの姿こそが今の或人にとって最適だと導き出した。

 誰も触れることの出来ない速度で駆け抜け、防ぐことの出来ない必殺の一撃を繰り出す。この場に於いてゼロワンを止める者など存在しない。

 先手必勝という言葉を完璧にまで体現させていた。

 シェスタは目の前の光景に棒立ちとなっていた。正確には情報処理が追い付かずにフリーズに近い状態になっている。或人の変身したゼロワンが消えたかと思えば、量産アナザーバルカンが次々と破壊されていく。一体破壊されたと認識したときには既に四体の量産アナザーバルカンが破壊されている。ゼロワンの姿は、時折立ち止まったときに確認出来る程度で赤と黄の残像がそこにゼロワンが居た痕跡となる。

 量産アナザーバルカンの大群が為す術も無く倒されていく。攻撃も防御も無意味であり、ゼロワンに全く追い付けない彼らはただ倒されるだけの存在であった。

 ゼロワンが変身して十秒も経たずに量産アナザーバルカンは全滅する。

 一体残らず倒した所でゼロワンは立ち止まる。そして、自分が倒した量産アナザーバルカンたちの残骸を見下ろしていた。

 そこに勝者としての喜びも高揚も無かった。倒された者への憐憫と虚しさしか感じられない。少なくともシェスタにはそう映った。

 

「シェスタ」

「──はい」

 

 名を呼ばれ、一瞬間を置いた後にシェスタは返事をする。

 

「俺はまだやらなきゃいけないことがある。シェスタは安全な場所に隠れていてくれ」

 

 顔を上げるゼロワン。仮面で覆われて素顔は見えないが、シェスタには毅然とした或人の顔が重なって見える。

 

「了解しました」

 

 シェスタの返事を聞くと、ゼロワンは二色の光を残して姿を消す。瞬時にシェスタのセンサー範囲外まで移動してしまった。

 

「飛電或人様。ご武運を」

 

 

 

 

 デストラクションバルカンは地面を踏み締めながらアナザーバルカンへと近付いていく。その堂々とした前進はアナザーバルカンを一切恐れていないという表れであった。

 アナザーバルカンはその姿に不快感を覚えたのか、アナザーバルカンからも歩み寄っていく。お前など脅威でも何でもない、と言外に告げるように。

 その光景を変身が解けてしまった刃が固唾を呑んで見守る。ショットライザーとフォースライザーによる二重変身。更にはどういう理由かは分からないがゼツメライズキーのロストモデルを十体もその身に宿している。

デストラクションバルカンは刃にとっては全く未知なる力。どのような性能なのか想像も付かない。

変身手段であるショットライザーを渡してしまったのでもう力になることは出来ない。デストラクションバルカンが敗れれば刃もまた死ぬ。しかし、一蓮托生の覚悟はショットライザーを投げ渡したときから出来ていた。後はデストラクションバルカンを、不破を信じるのみ。

 刃には二人の周囲に歪みのようなものが見える。もしかしたらその歪みは二人の発する殺気なのかもしれない、と非科学的だと分かっていてもそう思えてしまう。

 二人の歪みが段々と接近していき、やがて歪み同士が触れ合う。

 先に仕掛けたのはアナザーバルカン。巨体故にリーチはデストラクションバルカンよりも長い。

 鉄の塊すら容易に砕けそうな程大きな拳が空気の壁を突き破る錯覚を覚える勢いで突き出される。

 

「うおらっ!」

 

 デストラクションバルカンに退くという選択肢は無く、同じく拳を突き出して真っ向から迎え撃つ。

 拳と拳が衝突した瞬間、衝撃波が周囲一帯に広がる。建物の窓ガラスは全て割れ、あらゆる物が薙ぎ倒されていく。刃も両手で防御するがそれでも倒れてしまいそうになる。

 衝撃波の中心ではデストラクションバルカンとアナザーバルカンが拳をぶつけ合った状態で静止していた。

 アナザーバルカンの方が体格は上であり、上から振り下ろすような形で拳を出しているのでデストラクションバルカンの足元はその負荷により大きく罅割れている。しかし、デストラクションバルカンは膝を折ることはせず拮抗。体格差を考えれば拮抗出来る時点でパワーだけならデストラクションバルカンが上回っていることを意味している。

 そのとき、デストラクションバルカンはショットライザーの銃口をアナザーバルカンの腕に押し当てる。全身に張り巡らされたロストモデルの装甲が輝き、その状態から引き金を連続して引く。密着状態からの射撃。アナザーバルカンの腕が撃ち出された数発の光弾により跳ね上がった。

 通常時のショットライザーだったのならアナザーバルカンの表皮を破ることも出来ず何発撃っても微動だにしなかっただろう。アナザーバルカンに通じたのはデストラクションバルカンになったことにより十個のゼツメライズキーが生み出すエネルギーがショットライザーに供給され破壊力が向上したおかげである。しかし、それは同時に諸刃の剣でもある。想定されている以上の力を注がれていることでショットライザーには多大な負荷が掛かっており、今の射撃でショットライザーの外装に罅が入っていた。

 デストラクションバルカンもそれに気付いているが、今は力を出し惜しみする時ではない。

 アナザーバルカンが大きな隙を晒すと同時にデストラクションバルカンはアナザーバルカンの懐に潜り込む。

 

「おらぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

 拳、肘、膝、蹴を連続して繰り出す暴力の嵐。力一杯殴るというシンプルな攻撃は、アナザーバルカンの外装を大きく凹ませる。

 瞬く間に十を超える打撃。アナザーバルカンも防御する暇もなく、巨体が乱れ打たれる拳打によりじりじりと後退られていく。

 だが、デストラクションバルカンも自分の力を完全に把握していないのか力強く打った拳により僅かながらアナザーバルカンとの間合いを広げてしまった。

 攻撃を届かせる為には一歩踏み出さなければならない。そんな猶予をアナザーバルカンが与える筈も無くすぐさま反撃に転じようとする。

 デストラクションバルカンは短く舌打ちをした後、ショットライザーを発砲。レールガンの如き超音速の光弾がアナザーバルカンの胸部に命中し、相手を大きく後退させる。

 打撃から銃撃へと素早い切り替えであったが、デストラクションバルカンからすればミスに入る。本来なら得意な間合いで可能な限りアナザーバルカンにダメージを与えたかったが、相手からの反撃を封じる為に撃たざるを得なかった。

銃撃により間合いが広がる。広がった間合いはどちらに分があるのか分からないが、少なくともデストラクションバルカンには不安材料がある。反撃封じの発砲でショットライザーの罅が大きくなる。撃てる数は限られている。

 そして、最も重要なのは今のショットライザーはゼアとのリンク状態になっていることである。デストラクションバルカンの形態はかなり不安なものであり、ゼアが外部から制御することで保たれていた。ショットライザーが破壊されればデストラクションバルカンは一気に不安定になり変身解除。最悪の場合は変身者を巻き込んで自滅する。

 この事情をデストラクションバルカンが知る由も無いが、本能的ながら感じ取ってもいた。ショットライザーが破損する度に心成しか負荷が増しているような気がしたからだ。

 ショットライザーは多用出来ない。だが、撃つべきときは撃つ。デストラクションバルカンは既に考えを決めていた。

 アナザーバルカンが掌をデストラクションバルカンへ向ける。獣毛が赤へと変化するとバルキリーを焼いた炎を噴射させた。

 デストラクションバルカンもまた掌を向ける。装甲の一部と化しているマンモスが輝きを放つとデストラクションバルカンの腕にマンモスのロストモデルの幻影が重なる。そして、掌から突風を圧縮させたような噴射が放たれた。

 業火が見えざる壁に当たったかのように噴射の勢いに阻まれる。互いに押し返すことが出来ないが進むことも出来ない。

 力が均衡しているとなるとすぐに次なる一手を打つ。

 アナザーバルカンが反対側の掌を突き出し、そこから冷気は放つ。ゼロバルカンを窮地に追い込んだ、触れれば即座に凍結する極低温の冷気。デストラクションバルカンはそれに対して同じく反対側の手を突き出す。ドードーが刻まれた装甲が輝くと手から真紅の雷が放射された。

 仮面ライダー雷を彷彿させる赤雷はアナザーバルカンの冷気を消し飛ばしていく。

 お互いに異なる力を操りながら互角に戦っているが、拮抗する中で静かな一手が既に撃たれていた。

 デストラクションバルカンは目の前のアナザーバルカンに意識を集中している中、不意に背筋を走る悪寒を感じ取った。

 それが何なのか理解する前に本能が体を動かし、デストラクションバルカンを仰け反らせる。

 直後、眼前を通り抜けていく凶器。それは蠍の尾針に類似した刺突ユニット。デストラクションバルカンはそれに非常に見覚えがあった。仮面ライダー滅の固有武器──アシッドアナライズである。

 アシッドアナライズはアナザーバルカンの腰部から伸びており、デストラクションバルカンの死角へ静かに回り込んでいた。本能に従わずに回避していなければ側頭部を蠍の毒針で貫かれていただろう。

 死角からの攻撃に失敗してしまったアナザーバルカンだが、それも想定の範囲内。寧ろ、本来の目的は達成していた。

 アシッドアナライズを回避したことでデストラクションバルカンの体勢が崩れると共に均衡状態も崩れる。

 

「くっ!?」

 

 先程まで互角であった炎と冷気が一気に押し寄せてくる。体勢を乱されたことで噴射と雷撃の射線がずれてしまったせいであった。

 急いで立て直そうとするが、炎と冷気が届く方が速い。

 デストラクションバルカンは一か八か両腕に全エネルギーを集中させる。それにより両掌から放たれていたマンモスの吐息とドードーの雷の出力が倍以上になる。

 その結果、膨大なエネルギーが一箇所で衝突し合うこととなり反発し合って大きな衝撃波がデストラクションバルカンの目の前で発生した。

 

「うおっ!?」

 

 炎に焼かれることも冷気で氷漬けにされることもなかったが、巨大な拳で全身を一気に殴られたような感覚を体験しながらデストラクションバルカンは吹き飛ばされる。

 デストラクションバルカンは飛ばされながら四肢を伸ばし、手足のどれかが何かに触れるようにする。すると、足先が地面に触れた。すぐさまクエネオの能力が発動し、足が地面に吸い付くように固定させ、吹き飛ばされていた体を急停止させた。

 吹き飛ばされたが数メートル程度で止まることが出来たデストラクションバルカンは急いでショットライザーをアナザーバルカンへ向ける。だが、射線状にアナザーバルカンの姿は無かった。

 デストラクションバルカンが視線を上げれば予想通り空中にアナザーバルカンが浮き上がっている。

 すぐに銃口を上に向けるが、そのデストラクションバルカンの行動もまたアナザーバルカンの予測通りであった。

 突如デストラクションバルカンの体が何かによって締め付けられる。両腕も体に押し付けられるように拘束された。

 

「何っ!?」

 

 視線を下ろすデストラクションバルカン。体に巻き付いている物の正体はアシッドアナライズ。アナザーバルカンの腰部から伸びていたものだが端部分が切断され、独自に動いている。

 アナザーバルカンはデストラクションバルカンが必ず自分の方へ向くことが分かっていた。そこで腰部のアシッドアナライズを自切し単独で動けるようにしていた。アナザーバルカンの目論見通りデストラクションバルカンはアシッドアナライズに拘束される。

 

「解けろぉぉぉ!」

 

 目一杯の力でアシッドアナライズを内側から強引に解こうとするが、アシッドアナライズがかなりの伸縮性があるせいで伸びるだけで引き千切れない。

 

「だったらっ!」

 

 幾重に巻き付くアシッドアナライズの内側から緑色の光刃が突き出る。光刃は上向きに滑っていくとアシッドアナライズは切断され、デストラクションバルカンの拘束が解けた。

 自由になったデストラクションバルカンの腕から伸びる鎌状の光刃。ベローサの能力により抜け出すことが出来た。

 脱出出来たのも束の間、デストラクションバルカンは頭上から強い重圧を感じる。

 デストラクションバルカンを覆う四角の影。デストラクションバルカンの頭上では実体化したマンモスの足を模したエネルギーが出現していた。

 デストラクションバルカンが見上げるまえにその足が振り下ろされる。

 地響きと共にデストラクションバルカンの体がマンモスの足の下敷きになる。踏み付けは一度では終わらず、何度も何度も繰り返されデストラクションバルカンを地面の一部に変えようとしていた。

 プレスの連続の後、アナザーバルカンはデストラクションの状態を確認する為に一旦攻撃を止める。

 深々と出来た足跡を覗く。そこに在るべき筈のデストラクションバルカンの姿は無く、中央に大きな穴が出来ていた。

 急ぎデストラクションバルカンを探知しようとするアナザーバルカン。そのとき気付いた。地面に転がる大小様々な石片。それらが細かく振動していることに。

 次の瞬間、地面を突き破ってデストラクションバルカンが現れる。デストラクションバルカンの右足はビカリアの能力で掘削機のような貝殻状の重装甲に覆われており、それを使って地中を掘り進んでプレス攻撃から逃れていたのだ。

 飛び出したデストラクションバルカンはそのままビカリアのドリルでアナザーバルカンへ突進していく。

 しかし、アナザーバルカンはフライングファルコンの能力をラーニングしており、背部の光の羽を輝かせるとデストラクションバルカンの射程外まで移動した。

 勢い良く飛び出したのはいいが、届く前に失速する──

 

「逃がすかぁぁぁ!」

 

 ──デストラクションバルカンの叫びと共にデストラクションの背中からも一対の翼が出現する。それはオニコの能力によるもの。

 空中でオニコの翼を羽ばたかせることで逆に加速し、アナザーバルカンへ追い付く。

 デストラクションバルカンの気迫の追撃がアナザーバルカンの脇腹を貫いた。

 




強化フォームにデメリットが存在するのはお約束ということで。
思い返せばゼロワンやバルカンの強化フォームは大小様々なデメリットが存在していましたね。
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