スーパーロボット大戦X-DRIVE   作:幸村ユウキ

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第2話『その名はマジンガー!』

 −???−

 

薄い明かりの灯る大きな部屋‥そこには何人もの人物が並べられた豪勢な椅子に座り、向かい合っていた

 

???「何?遂に目覚めたと言うのか?」

 

???「間違いない。奴は自覚してはいないようだが」

 

???「仕方あるまい。我らにとっては随分昔の話‥奴にとっては数年と行った所であろうが」

 

???「‥だが目覚めたと言ってもまだ不完全だろう?完全に目覚める前に片付けるべきだと思うが」

 

???「今はまだ時期尚早‥我らがまだ出るべきではない」

 

???「いずれは片付けなければならない案件か‥まぁ今は置いておくとしよう」

 

数人の人物は話が終わるとその場から去っていく

 

その内の若い女性はその場に残っていた

 

???(さて‥此処から奴はどう動くだろうかな)

 

 

 

 −獣戦基地−

 

恵那「はぁ‥‥いつになったらお婆ちゃんの所に帰れるんだろう‥」

 

あの戦いから恵那が獣戦基地に連れて来られて1週間‥何かの検査が終わった後なのか恵那は椅子に座ればため息を吐いて机に伏せる

 

沙羅「何だ‥随分お疲れさまだねアンタ」

 

恵那「あっ‥沙羅さん」

 

恵那が机に伏せていた所に沙羅が部屋に入って来ると伏せていた恵那に声を掛けた

 

沙羅の声に気付いた恵那は顔を上げる

 

沙羅「また検査かい?」

 

恵那「1週間ずっとですよ‥もう勘弁して欲しいです‥」

 

沙羅「まぁ無理も無いんじゃないかい?アタシだってビックリしたよ。経緯はどうあれアンタが那月の乗ってたあのテスト機を操縦したんだからね」

 

恵那「あの時は‥よく覚えてなくて‥」

 

沙羅は恵那がアルテリアスを操縦出来た事を驚きながらも褒めると恵那はウンザリした顔をする

 

沙羅「それで大したもんだとアタシは思うけどね」

 

恵那「あんまり嬉しく無いですよ‥早くお婆ちゃんの所に帰りたいです‥」

 

沙羅「それは検査の結果次第だと思うけどね」

 

恵那「だといいです」

 

ウンザリした顔をする恵那を沙羅は慰めるも恵那の表情は変わらない

 

二人が話していると部屋の扉が開き、葉月が入って来る

 

葉月「お取り込み中だったかな?」

 

恵那「い、いえ‥ただ沙羅さんと喋っていただけですから‥」

 

沙羅「長官。アンタが来たって事は」

 

葉月「あぁ。鷺森君の検査結果が出た」

 

部屋に入って来た葉月は恵那に検査の結果を伝える

 

葉月「結果から言えば‥君はただの学生だと言う事だ」

 

沙羅「本当かい?」

 

葉月「あぁ。深山君は納得していなかったようで念の為に彼女の経歴を調べてみたが何て事もない普通の学生だと解った」

 

恵那「じゃあ!アタシはお婆ちゃんの所に帰れるですね!」

 

那月「そんなわけ無いでしょ。あのテスト機は貴女がOSを書き換えたせいで私が乗れないんだし‥」

 

検査の結果を聞き、恵那は笑顔を浮かべて葉月に尋ねるが後から入ってきた那月が恵那の期待を打ち砕く

 

その那月の言葉に恵那はムッとした表情をする

 

恵那「だったらそのOSを書き換え直したらいいじゃないですか」

 

那月「それが出来ないから言ってるのよ。それにあのテスト機が貴女をパイロット登録してしまっているのよ」

 

恵那「何ですかそれ!」

 

沙羅「落ち着きなよ恵那。‥それでどうにか出来ないのかい?」

 

葉月「何度か試したが結果は同じだ。それに深山君の怪我も完治はしていない」

 

恵那「‥‥‥」

 

葉月の言葉に恵那は不満げな顔をする

 

巻き込まれた恵那にとっては当然の事だった

 

那月「とにかく貴女にはあのテスト機‥アルテリアスに乗ってもらうしかないの」

 

恵那「イヤですよ!?元はと言えばアタシはあの時巻き込まれたんです!ロボットに乗せたのだってアナタじゃないですか!何であのロボットに‥!」

 

那月「あの時の事は謝るわ‥でもOSを書き換えたのは貴女でしょ?」

 

恵那「それは‥そうですけど‥」

 

沙羅「はいはい。二人共そこまでにしときな。喧嘩しても意味ないよ」

 

喧嘩する寸前だった二人を沙羅が収める

 

沙羅の言葉に二人は言い合いを止める

 

沙羅「全く‥‥長官。恵那にお婆ちゃんに電話を掛けさせてあげてもいいんじゃないかい?いくら連絡してあるとは言っても心配してるだろうしね」

 

葉月「そうだな」

 

沙羅「ほら。行きな」

 

恵那「はい。ありがとうございます」

 

沙羅が恵那の背中を押すと恵那は自分の携帯電話を持って部屋を出て行く

 

那月「‥‥‥」

 

沙羅「まだ納得してないのかい那月?」

 

那月「当たり前でしょ‥普通の学生が操縦出来る代物じゃないのよ?」

 

沙羅「それはそうだけどね。これ以上追求しても意味はないよ」

 

那月(本当に何者なのあの子‥)

 

検査結果が出ても納得していない那月はそんな考えを巡らせていた

 

 −熱海 くろがね屋−

 

甲児「最近は機械獣の相手だけでも大変だってにムゲ帝国って言う連中のせいでかなり大変だぜ」

 

観光で賑わうこの熱海のくろがね屋で働く少年の名は兜甲児

 

Dr.ヘルの機械獣と戦うマジンガーZのパイロットだ

 

甲児(機械獣の侵略は日に日に激しさをましてる‥その上に他の異星人だなんて‥勘弁してほしいぜ)

 

男性「すまない‥部屋は空いているかな?」

 

甲児が考えに耽っていた時、恰幅のいい男性が声を掛ける

 

甲児「ん?あぁ‥空いてますよ。観光か何かですか?」

 

男性「そんな所と言ったところかな。最近まで忙しくてのんびり出来ていなかったのでね」

 

甲児「なるほど‥仕事の休暇かそんな感じですかね?」

 

男性「そんな所さ」

 

甲児「なるほど‥すいませんが俺はこれから掃除があるので失礼します」

 

男性「引き止めてすまない」

 

甲児「失礼します」

 

男性(彼が機械獣と戦うマジンガーZのパイロットか‥この目で確かめる事が出来てよかった)

 

去って行った甲児の後ろ姿を見ながら男性はそう考えを巡らせていた

 

何かを思い出すようにそして何かを考えるように

 

男性(数ヶ月前に戦いの幕は降りたと思っていた‥だが‥Dr.ヘルやムゲ帝国‥さらには宇宙ではギガノスが派遣を握ろうとしている‥また彼らの力が必要になるのか‥)

 

思い出すように考えに耽っていた男性だが爆発音で現実に引き戻される

 

男性「アレは‥機械獣か!」

 

男性(やはり人類の戦いはまだ終わらないのか‥!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   第2話『その名はマジンガー!』

 

 

機械獣が進行する熱海にイーグルファイター、ランドクーガー、アルテリアスを乗せた輸送機がやってくる

 

機械獣を視認すると輸送機から忍のイーグルファイター、沙羅のランドクーガー、そして恵那が乗ったアルテリアスが輸送機から出撃する

 

忍「前回と違うタイプの機械獣か」

 

沙羅「アタシは実際に目にするのは初めてだけどね」

 

恵那「‥‥‥」

 

沙羅「大丈夫かい恵那?無理に出撃する必要はないんだよ?」

 

忍「沙羅の言う通りだぜ。俺達に任して輸送機で待機していていいんだぜ?」

 

輸送機から出撃し、機械獣との戦闘に入る前に沙羅はアルテリアスに乗る恵那を気遣う

 

忍も恵那を心配するように声を掛けると待機していてもいいと言うが恵那は否定する

 

恵那「大丈夫です。やります」

 

沙羅「‥恵那。無理はするんじゃないよ」

 

恵那「ありがとうございます沙羅さん」

 

忍「何だ。仲がいいじゃねぇか‥」

 

葉月『いつまでも喋っている暇はないぞ君達』

 

忍「っといけねぇいけねぇ‥」

 

葉月からの通信が入ると忍達は意識を切り替える

 

葉月『鷺森君。納得はいかないだろうが頼む』

 

恵那「大丈夫です」

 

葉月『アルテリアスには深山君も乗っている。深山君‥鷺森君をサポートしてあげてくれ』

 

那月「了解です」

 

恵那「‥‥‥」

 

葉月の言葉に那月は返答するも恵那は黙ってアルテリアスの操縦をする

 

忍「行くぜ機械獣!俺達の力見せてやるぜ!やぁぁぁぁてやるぜ!」

 

忍の言葉を合図に機械獣に攻撃を仕掛ける

 

イーグルファイターはレーザーを放ちながら機械獣に突撃して風穴を開け、ランドクーガーはビームを放ち、機械獣を撃ち抜いていく

 

アルテリアスはライフルを放つも機械獣には当たらず、ただ弾数を消費していく

 

恵那「‥ッ!」

 

那月「ターゲットがサイトに入ってない‥そんな状態で撃っても弾数の無駄遣いよ」

 

恵那「黙ってて下さい‥! そこぉ!」

 

アルテリアスはライフルを機械獣に放ちながら接近していけば、ライフルを牽制に使いながらレーザーサーベルを引き抜いて機械獣に突き刺す

 

沙羅(ライフルを牽制に使っての接近戦‥やるじゃないか)

 

恵那「よし!」

 

那月「気を抜かない。まだ終わってないわ」

 

恵那「解ってます」

 

恵那達は確実に機械獣を減らして行くものの援軍として機械獣が再び現れる

 

忍「チッ‥キリがねぇぜ」

 

沙羅「流石にアタシ達だけじゃキツイね」

 

那月「待って二人共‥何かが飛んでくる‥‥アレは‥」

 

恵那「拳?」

 

拳が飛んでくれば機械獣に命中し、風穴を開ける。そして機械獣に風穴を開けた拳は放たれた場所に戻って行く

 

甲児「やいやい機械獣!これ以上はお前達の好きにはさせないぜ!この兜甲児とマジンガーZが相手だ!」

 

忍「やっとおでましかよ」

 

甲児「よし、行くぞマジンガーZ!」

 

甲児の乗るマジンガーZが援護に現れ、恵那達は協力して機械獣を片付けていく

 

忍「行くぜ機械獣!覚悟しやがれ!」

 

甲児「焼き尽くせ!ブレスト!ファイヤァァァァ!」

 

忍の乗るイーグルファイターがオーラを纏い、機械獣に突撃し、風穴を開けながら突撃していき、マジンガーZがブレストファイヤーで風穴の開いた機械獣を焼き尽くして行く

 

機械獣は着実に数を減らして行くもののそれでもまだ数は残っていた

 

恵那「ふぅ‥ふぅ‥」

 

那月「後は藤原君達に任せて下がりなさい」

 

恵那「まだ‥まだやれます‥!」

 

恵那は息を荒くしながらもアルテリアスを操縦して、レーザーサーベルとライフルを駆使して機械獣を破壊する

 

那月「後ろから攻撃が来る!」

 

恵那「‥!(回避が間に合わない‥!)」

 

アルテリアスの背後から攻撃を仕掛けようとしていた機械獣が突如現れた黒をベースにした巨大なロボットの蹴りによって吹き飛ばされて破壊される

 

恵那「助かった?」

 

忍「アレは‥黒いグラヴィオンじゃねぇか!」

 

恵那「グラヴィオン?」

 

那月「1年前のゼラバイア、ボアザン星人と戦いで活躍したスーパーロボットよ‥何でそれが此処に‥グランナイツは解散したはず‥」

 

沙羅「細かい事はいいじゃないか。コッチに手を貸してくれるみたいだし一気に片付けるよ」

 

黒いグラヴィオンの介入によって残る機械獣はあっという間に破壊されて行く

 

マジンガーZのロケットパンチで貫き、イーグルファイターが突撃し、ランドクーガーのビームで蹴散らし、アルテリアスのサーベルで切り裂き、黒いグラヴィオンが残りを破壊していき、機械獣は全滅する

 

恵那「終わったぁ‥」

 

沙羅「流石に少し疲れたね」

 

忍「ありがとうよマジンガー。おかげで助かったぜ」

 

甲児「それはこっちのセリフだ。アンタ達が手伝ってくれたから早く片付いたんだ」

 

忍「お互い様って事だな。黒いグラヴィオンのパイロット‥アンタもありがとな」

 

忍の言葉にグラヴィオンのパイロットは答えずにその場を去って行く

 

忍「なんだよ‥一言もなしかよ」

 

葉月『皆、帰還してくれ。それと兜甲児君。君も一緒に来てもらえるかな?』

 

甲児「了解です。こちらもお礼を言いたいのもありますし」

 

葉月との通信が終了して暫くし輸送機が到着し、イーグルファイター、ランドクーガー、アルテリアス‥そしてマジンガーZを乗せると輸送機は離脱していき、熱海での機械獣との戦いは幕を閉じた

 




熱海での戦いを終え、恵那達は一時の平穏を得る

しかし、獣戦基地にある護衛任務が舞い込んでくる

それは銀河全体で話題の超時空シンデレラのライブの護衛であった

次回スーパーロボット大戦X-DRIVE 第3話『超銀河ライブ』
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