暁美ほむらの依頼/時間跳躍の法則   作:あおい安室

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予約投稿時間をミスっていたことに気付きました(遠い目)


先生……シリアスになりたいです……!

というわけで続きです。流石に前回のアレで終わるのは色んな意味でアレですし……



法則4:愛読書『ホラー』=難易度普通

 数週間前の話だ。書店で出会った少女は突然数字の羅列を囁いた。それが気になって覚えていたのだが、なんとその数字は翌日の小テストの回答だったのだ。慌てて放課後に同じ書店へ駈け込んで少女を探していたところ、店員が僕へ一枚のメモを差し出してきた。

 

【未来を知りたいのなら、連絡しなさい。代金は私の会話に付き合う事】

 

 と、簡潔に記されたメモの下には電話番号が……記載されてなかった。暗号を記しているだけでこれを解かないと電話番号がわからないという、それなりに凝った形式だったっけな。

 

 その暗号を解いてから彼女との奇妙な関係が始まった。少女の正体はタイムリーパー兼魔法少女と近年増えつつあるライトノベルっていうジャンルの主人公らしい設定だと思ったけど、毎週のように小テストの回答を伝えてくることが事実であると宣言している。

 

 

 そして、ついに黒の魔法少女と名乗る少女と再会したのだが、機嫌が悪いのが基本なのだろうか。探偵さんと呼ばれている男子中学生……というか、ボクが彼女に抱いた感想はそれだった。

 

 

 こうなった原因が何かと考えたところ、心当たりは場を和ませようと吐いた冗談くらいか。魔法少女が皆持っているソウルジェムという宝石は負の感情を抱くと濁るという情報を前に聞いたのを思い出して、「少し濁ってるし洗った方がいいんじゃ?いい洗剤知ってるんだ」と言ったら。

 

「――変態?」

 

 って言って表情がさらに険しくなったんだっけな。覚えてる覚えてる。

 

 

 ……ってことはそれ以前から機嫌が悪いな。さらに表情が険しくなったって記憶してるということは元々機嫌が悪いってことじゃないか。うむむ、記憶力はいいけれど、判断力はイマイチだな。

 

 こんなボクが探偵さん、だなんて呼ばれるのはおこがましいことだけれど。

 

 物語の中にいるような素敵な女の子に頼りにされているんだ。応えてあげなきゃ、力になってあげなきゃ、男が廃るっていうのだろうね。さて、と。まずは誤解を解くところから始めようかな。

 

「誤解?何のことかしら?」

 

 変態発言だよ。いくら何でもソウルジェムを洗う発言程度で変態と結び付けられるのは、ちょっと発想が飛躍しすぎてると思うのさ。もっとも魔法少女にとっての常識で――例えば、ソウルジェムを洗濯することは変態的行為である――という物があるのかもしれないけど。

 

 ボクはそうじゃないと考えてるんだ。過去に似たような発言をされたことがあって、その相手が変態だったパターンとか。それを言ったのが他の魔法少女なのかボクなのかわからないけどさ。

 

 だとしたらさ、ボクが変態呼ばわりされるのはちょっと理不尽かな、ってね。

 

「……ふうん。そうね。ええ、言い過ぎたわ。ごめんなさい探偵さん。変態だったのは前のループの探偵さんのことよ……はあ、どうしてあんな子になっちゃったの……」

 

 謝るだけじゃない、一つ理解しておいてほしいことがあるんだ、黒の魔法少女さん。

 

 ボクを、私を、俺を、自分を――これまでの、これからの探偵さんを同じ人物と考えないで。

 

「えっ……どういうことかしら?私はこれまでのループのあなたを同一人物とは考えてない」

 

 ウソだね。いや、ウソと自覚していないウソと言ったところか。おっと、これから話すことはあくまでもボクの想像していることだから気にしないでほしい。ただの独り言だからね。

 

 

 

 これまでのループで出会った探偵さんは色んな探偵さんがいると思う。ボクみたいな色々と考えるタイプやら適当に答えるタイプだとか、女の子だったり大人だったりと肉体面でも差があったかもしれない。そんなボク達を君は『探偵さん』という一個人として見ていると思うんだよね。

 

 君の頼れる味方、相談役、話し相手だとか、とにかく君に利益をもたらす相手として。

 

 それはきっと間違ってはないんだろうけどね……人間というのは育った環境で別物に変わるってこと、理解してるかな。例えばこのノートは覚えてるかな、黒の魔法少女さん。

 

「――っ!それは、っ!私が経験してきたループにおける違いを記録していたノート……っ!」

 

 次に君はどうしてあなたがそのノートを持っているの!?と言う!……言ってくれよ。あ、ネタが通じない?ションボリだ。全部を話すのには時間がかかるけれど、このデータを基に過去の探偵さんが発見した法則について再確認したいと考えているんだっけ。メモがあったよ。

 

「……どうして、そんなことを……っ!まさ、か。あなたの愛読書は――っ!」

 

 ああ、全てのデータに目を通したからこのまま話を続けさせてくれ。まず、これまでのループで発見した大きな法則として君と過去の自分が考えているのは、ループごとに自分が愛読している本のジャンルで合っているか?見たところそれで情報がリスト化されていたんだが。

 

 ふむ、沈黙は肯定とみなそう。言ってみたかったんだよね、これ。

 

 何故かボクが愛読している本のジャンルによってそのループにおける大まかな未来がわかるみたいだけど、今回のループでは微妙な未来らしいね。

 

 今回の僕の愛読書は地味に面倒なパターンとある。この場合は魔法少女が戦う相手もホラー寄りの傾向があるから、不意打ちされることも多く歴戦の魔法少女でも苦戦することがあり、予想外のところで死んでいたこともあったようだ。いやあ、大変だったねぇ。

 が、何度もループを積み重ねた今となってはそれらは全て既知の出来事。ある程度助言すれば彼女達の死亡率を下げられる、が……大抵情報源を疑われて話がこじれるのが問題とある。

 

「……っ。そうよ、ええ、そうよ。だから困ってるのよ、悪い?」

 

 いいだろう、ボクがどうにかする方法を提示してあげるよ。

 

 安心してくれ、このループにおけるボクは役に立たないと君は書いているが……ボクがその結果を覆してみようかな。さて、それじゃあ相談を始めようか。ああ、そうそう。一つ確認だよ。

 

 

 君の親友の名前、確か鹿目――

 

 

 

 まどかだったね?

 

 うんうん、魔法少女になって攻撃する判断が早くていいことだ。これでボクは名前を知っているから早死にする可能性は高い、安心してくれ。と、言っても安心できないか。何故親友の名前を知っているのか怖くて仕方ないだろうしね?ほら、ちゃんと狙いなよ。

 

 

 震えてるぜ、魔法少女。恐怖を感じてるかい?(愛読書:ホラー)




・探偵さん
 普通に黒の魔法少女さんが目立つから、声だけと初対面時だけの記憶でわかるだろうと思って探してたら学校までたどり着いた。
 ちなみにループの記憶が記載されていたノートは普通にほむほむが学校に忘れてたのを早乙女先生が回収、他校まで調べに来た探偵さんと偶然出会って「この女の子知らない?今度会う約束してるんだけど」と話していた彼に押し付けたらしい。
 その際にまどかの名前も利き出したが代償に強くこういう男はダメだトークされたとか。

 ちなみに不敵な行動をしまくってるけど全部強がり。

・暁美ほむら
 皆ご存じほむほむ。親友であるまどかを救うために何度も時間跳躍=タイムリープを繰り返しているが、今のところ成功したことはない。

 探偵さんのハッタリに後で気付いてしばき倒したらしい。後日ホラーが愛読書の場合のループの難易度に「ただし、探偵さんの推理力が高いパターンあり」と修正。今回のループで何かを見つけたらしい。


 この数日後、交通事故で死亡した探偵さんを発見。出来る限りの調査を試みたが、やはり魔女の関与は認められなかった。


・今回のループ
 探偵さんが普通にヤベーやつのループもあるんだぞ、的な。多分ほむほむは最後まで生き残るけど、一緒に生き残った仲間が不敵に笑うパターン。まどかが魔女化するから大体あってるか。
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