火継ぎの兎   作:白菜を身にまとった生命体

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火継ぎの兎・故郷へ帰る

長い…長い旅であった…

 

昔の私は、英雄に憧れる少年であった。だがある日、私は義両親の目の前で別の世界に来てしまった…

 

荒れ果てた世界、巨大な城、毒沼…地獄とも言えるこの世界で、私は不死として、火継ぎのために旅をした。

 

獅子の騎士に巨大な槌の騎士、悪魔、月光蝶、飛竜、胸まで裂けた口を持つドラゴン、魔女、鉄の巨兵、白竜、薪の王、黒龍、深淵歩き、デュナシャンドラ、巨大な蜘蛛、原罪を探求する者、覇王、巨人ヨーム、妖王、無名の王、そして…王たちの化身

 

私が出したこの者たちの他に、強大で凶悪なものはいた。そして、火継ぎをし、火の時代を変えた時…

 

私はまた世界を渡った。

別の世界か…と思えば、そこは見たことのある家だった。

 

「懐かしい…私の、始まりの場所…」

 

そう言って、私は扉を叩く。

 

「…誰、ですか…」

 

「…お久しぶりです、我が義母君よ…」

 

「…もしかして…」

 

義母君が口を押さえる。あぁ、その顔を見るのは何百…何千年ぶりか

 

「…ベルッ!!」

 

「…ただいま帰りました、義母君…いえ、お義母さん…」

 

 

あれから、色々あった。義父君も泣いてしまい、話がするのが遅れてしまった。

 

そして、私の旅を話すと…2人はまた泣いてしまった。

 

それからは、義父母と共に生活した。義母君の病は、エストを薄めたものを飲ませる。そうすれば、すぐにとはいかないが病が治っていった。

義父君とは少しだが戦いあった。流石は元冒険者、化け物との戦いで鍛えた技術に対抗できている。余談だが、私の身体は不死ではなくなっていた。使命を終えたからか…?

 

そして、ふと義父母が私にオラリオに行けと言った。なんでも、我が祖父…いや、ゼウス様がそう言っていたらしい。

 

オラリオ…ダンジョンを中心に形成された都市であり、あそこには数多の強者がいる。ダンジョンにも、強敵は沢山いよう。そう考えれば、疼きが止まらない。

 

やはり、火継ぎの旅で精神がおかしくなったか…いや、そうならない方がおかしいのか。

 

私は二つ返事で了承し、翌日にはオラリオへ向かう。

 

「お義父さん、お義母さん…行って参ります」

 

「いってらっしゃい、ベル」

 

「まぁ、あれだ。時々帰ってこいよ、ベル」

 

義父母にそう言われた後、私はオラリオ行きの馬車に乗る。

 

「えっと、どっかの騎士か何かですかい?」

 

「いえ、私は冒険者になるつもりですよ」

 

「そうかい、じゃあ行くぜ」

 

御者はそう言って、オラリオへ向かって走り出す。さて、この先どうなるか…

 

アクセサリーやエンチャントの効果は健在。少し、見た目に難ありだが…この装備は私が一番着慣れた装備。他と帰るつもりは毛頭ない。

 

はてさて、ダンジョンに出会いを求めるとするか…

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