夢のサイレンススズカ産駒 ウマ娘世界でターフを駆ける。 作:うどんそば
しばらく経って、念願の時計も届き、さあ入学式というところ。
私はというと、
「大丈夫…大丈夫だ…」
「ねえ本当に大丈夫なの?」
緊張で吐きそうになっていた。
だって!!入学式だよ!!知らない人来るじゃん!
うー…自分のコミュ障を呪いたい…
一回!話したら大丈夫だよ!!でも!話しかけてもらわないと話せない人なの〜!
ジタバタしてても、ただ時はすぎ、
「ねえ。早く行こうよ〜」
「あー!!」
無情にも行かなければならない時間になってしまった。
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入学式は簡単に終わった。そりゃあそうだ。あのやよい理事長や、校長の先生の挨拶とかがあっただけだったので、聞くだけだったもん。
でも、クラス。これがやばい。よかったことはブーケちゃんと同じクラスなのはよかったけど、他の人が全然わからない!
ああ、終わった。一生教室の隅で過ごすんだ…と、とぼとぼ歩いて指定の席に座った。別に隅ではなかった。
「は、はじめまして、クワイエットゴアです。」
「はじめまして、グラスワンダーです〜」
「エルコンドルパサーデース!!」
「セイウンスカイでーす」
「キングヘイローよ!」
「スペシャルウィークです!」
「みんなで三年間?ずっと?がんばろーー!」
なんと、即日で友達を五人見つけてきた。
もちろん、話していくうちに仲良くなった。
あくまで!自分から話しかけれないだけだから!!!
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私たちは早速夕食を一緒に食べることになった。
「盛りすぎやろ!!!!」
流石に盛りすぎである。
「えっ?そうですか?」
スペちゃんの持っている茶碗には、これでもかというほどのご飯がもってあり、さながらマッキンリーのようだ!
さらに、今日のおかずであるコロッケ…あれはなんだ?大雪山?
日本昔ばなしか?
「それかけすぎやろ!」
なんとエルちゃんは
ご飯に大量のデスソース?タバスコ?みたいな辛そうなのを明らかにかけすぎていた。
…あっグラスちゃんのに入った。
「エール?」
「ヒィ!?」
…やば。めっちゃプロレス技かけられてる。
グラスちゃんは怒らせたらダメだ。
一つ思ったのは、このメンツ、めっちゃ濃いメンツだ〜!
きっとスカイちゃんやキングちゃん、もしかしたらブーケちゃんも何か特徴あるんじゃない?
ああ、やっていけるかな。そう思うと同時に、どうしようもないくらいこの時間を楽しんでしまっている自分がいました。
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私はとりあえずみんなと親睦を深める目的で、走り込みに連れ出した。
「いいですね〜運動にもなりますし」
と、結構好評で、早速着替えて集合ということにした。
めっちゃ嫌そうにしている一名は無理矢理連れ出しました☆
さあしゅぱーつ!と、出発したのは2時間前くらいだったかな?
ウマ娘ということもあり、結構なペースで走っていたというふうに思うけど…
「もうむりー!」
あっ…スペちゃんとエルちゃん、それにブーケちゃんがばててる。
まあここまで走ってこれたんだから大丈夫でしょ。
そして他はというと、
「「はあ………はあ………」」
グラスちゃんとキングちゃんはなんかオーラ出してる…
スカイちゃんはまだいけそうだね。
「にゃはは〜こういうのは…コツがあるんですよ〜」
ねえ。もしかしてスカイちゃんと私以外もうやばい感じ?
私まだ走り足りないんだけど。
…かえろ!
「やっっっっっと帰れるんですね!どれで帰るんですか?車?電車?」
スペちゃんが聞いてきた。
おそらく同じことを聞こうとしただろうダウン気味の二人もうんうんと頷いている。
「おそらく、走って帰るのではないですか?」
グラスちゃんがいうと、
「えーーっ!もう無理ですよう!」
というスペちゃんの声。
項垂れるエルちゃん。
「やっぱりいいいいいいいいいーーー!!!」
号哭するブーケちゃん。
心なしかグラスちゃんとキングちゃんのオーラが、強くなったような気がします。
「まあ、帰るなら早く帰ろうよ〜!」
意外にも先導したのはスカイちゃんだった。
と思いきや、
「あーやっぱ疲れたー。」
一瞬で垂れてきたので、取り敢えずマイペースを崩さず、とにかく学園を目指すことにした。
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「楽しかった!」
私が学園に到着した時、余韻に浸っているとき、ふとあの6人はどうしただろうと思い後ろを見ると、まだ誰も帰ってきていなかった。
しばらく待って、歯を食いしばってキングちゃんが2番目に。
次ににゃはは〜と、あまり着たくなさそうなスカイちゃんが3番目に。
その後にオーラと、鬼が宿ったような気迫でグラスちゃんが4番目に到着することになった。
そして、それからしばらく経って、ヘロヘロのスペちゃん、エルちゃん、ブーケちゃんが帰ってきた。
「もうむりー!!」
着いた瞬間倒れ込んだ3人は、翌日筋肉痛で学校に来れなかったそう。
ちなみに距離では、片道40キロの80キロを4時間で走破したことになる。
またみんなで行きたいなぁ!次は100キロ目指して。
と言ったら、
「流石にもう、ねぇ?」
やんわりと断られてしまった。
解せないね!
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そろそろ選抜レース前というところ。
「緊張するなー」
クラス全体がなんだかピリついてる感じがする。
「あっ…」
やってしまった。よれていた蹄鉄がついに割れてしまった。こんな何でもない時に触らなければよかった。
というわけで。
「さあ!買い物いこー!」
お買い物タイムだ。
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私たちはこの前来たところと同じところに来ていた。理由は、ここならもうブーケちゃんも見たものばっかりだったから、この前みたいにとんでもないほどの時間がかかったりすることはないだろうと思ったからだ。でも、
「わぁーー!」
ちょっとやっちゃった。
ここは広いショッピングモールだったのだが、この前行ってないところから入ったらやばい。
案の定、ブーケちゃんは目の前に広がる目にしたことのない品々に目を輝かせていた。
「これも!あれも!」
ん?うまかっちゃん?これは買わねば…
私とブーケちゃんはさまざまな品物をどしどしカートに入れる。
「あー!あれも美味しそう!」
…私がいうのも何だけどさ、蹄鉄買う暇、あるかな?
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…うん。あれからもいろんなお店を回ったよ。
まあ早めに来てたおかげで、まだ門限には余裕があるんだけど、荷物が重い。
「これで蹄鉄買いに行くの…?」
と呟くと、ちょっぴり申し訳なさそうな顔をして、ブーケちゃんは、
「あはは…ごめんね?でも、こういうのも思い出になるよ!」
と言った。
「まあそうなんだけどさあ、ブーケちゃんが言えたことじゃないよ?」
「でも、わたしゴアちゃんとお買い物できて楽しかったよ?」
向けられた笑顔に、思わずドキッとしてしまう。
かわいいからね!仕方ないね!
気恥ずかしさから目を逸らすと、
「ゴアちゃーん!蹄鉄はこっちー!」
…もっと恥ずかしい!
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帰ってきた時には、外出の門限がギリギリの時間だった。
実はわたしが買う蹄鉄はいつも同じやつで、出来るだけ丈夫なの一択である。
別に重くても軽くても、走るのが大好きなので、走りづらさがあろうが走ることができるので、気にならない。
それに、走りすぎて、練習中壊れる方が困る。
軽いものは正直脆いものが多い。予備はあるけど、そっちも壊れたらどうしようもない。
と、私は、お気に入りの新しい蹄鉄をつけて、選抜レースの自主練習のため特別に開放されている、門限の後のグラウンドへダッシュした。
…ちなみに、気づいたら朝まで走っていて、寮長に大目玉を食らったのはまた別の話である。