ニューサトシのアニポケ冒険記   作:おこむね

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#099 『量より質ってことね』

 12歳 α月ω日 『サトシ君は実は強かったんやなぁ』

 

 シロナの手持ちは、ガブリアス、ルカリオ、トゲキッス、ミロカロス、ロズレイド、ミカルゲというゲームの編成である。

 おまけに、どいつもしっかり育成されていて、レベルの若干低いロズレイドやミカルゲですら、シゲルのカメックスより強いというヤバい奴らだ。

 

 この約二週間の特訓で大分打ち解けたが、それでもまだまだその高みへは行けていない。

 改めて、チャンピオンというのはとんでもない強さをしているのだとよくわかった。

 アニメではワールドチャンピオンシップでシロナに勝ったサトシ君だが、このシロナに勝つってどんな主人公補正があれば出来るのか皆目見当がつかない。

 まぁ、アニメではルカリオの代わりにトリトドンが入っていたが、仮にルカリオがトリトドンでも今の段階で俺に勝ち目はゼロだ。百回やれば百回負ける、それだけの力の差が俺達にはあった。

 

 

 

 12歳 β月α日 『手紙が届いた』

 

 チャンピオンリーグは毎年行う場所が変わる。去年はカントーだったらしいのだが、今年はシンオウで行われるという連絡が来た。

 シンオウはカントーからは遠いので船に乗って行くことになる。シロナも帰り道は同じなので、俺の出発に合わせて一緒にマサラタウンを出ることになった。

 

 移動時間を考慮に入れると、訓練に割ける時間はもう僅かしかない。出来る限り強くならなくては。

 

 

 

 12歳 β月γ日 『強くなった』

 

 短い時間の訓練だったが、全員レベルがかなり上がっている。50を超えてから、こんなに早くレベルが上がるとは、それだけ70超えのポケモンを相手にするのは経験値が入るということらしい。

 なら、ミュウツーに全員相手させろと思う奴もいるかもしれないが、これはシロナが俺やポケモン達に合わせて適切なトレーニングをしてくれたからこそ出た結果だ。仮にワタルに同じことをされたとしても、こうも上手くはいかないだろう。当然、ミュウツーでも同じである。

 

 とりあえず、訓練は終了ということで、これからシンオウ地方へ行く。ラティはいつも通り、カノンに変身してついてくるとして、旅のメンバーを決めていこう。

 とはいえ、ある程度は決まっている。固定のピカ様に、レベルがまだ若干低いゴマゾウ、赤いギャラドス、進化狙いのゼニガメ、ワニノコは確定した。いい加減進化させたい。

 残りの一枠だが、ポケモン達の中から行きたいメンバーを募集してみる。すると、意外と手を上げるメンバーが少なかった。どうも、もう少しここで訓練を続けたいらしい。

 

 逆に行きたがったのは、ゲンガー、トゲ様、プテラ、バリヤード、ニョロトノ、メガニウム、マグマラシ、ウソッキーの八体だ。

 流石に、全員は連れていけないので、くじ引きで連れていくメンバーを決めることにした。最終的に当たりを引いたのはマグマラシだったので、このパーティでシンオウ地方へ向かう。メガニウムが盛大に暴れているが、恨むなら自分の運を恨め。

 

 さて、チャンピオンリーグだ。気合入れていくぞ。

 

 

 

 12歳 β月ε日 『何かズルしてる気分になる』

 

 シンオウに着いた。船に乗る前に、伝説のポケモンであるホウオウがホウエンの方に飛んでいくのを見てシロナが驚いていたが、良く現れるよなあいつも。

 ニューサトシがあまりに淡白な反応を示すので、「伝説のポケモンを見た割に反応薄いわね」と言われた。いやぁ、もう手持ちに二体いる上に、この二年で十体くらい見たんでもう別に驚かないっすわ。

 

 ただ、無意味に現れた訳じゃないだろうし、やはりこれはチャンピオンリーグが終わったらホウエンへ行けという啓示だろうか? まぁ、一応原作でもホウエンに行くので考慮しておいた方がいいだろう。

 

 しかし、今はホウエンよりもチャンピオンリーグだ。これから、スズラン島とかいう場所に移動して、チャンピオンリーグに挑戦することになる。のだが、何故かシロナに、その前にカンナギタウンにある自分の実家によって欲しいと頼まれた。

 行きたいのは山々だが、そんな寄り道をしているだけの時間はない。カンナギに行けば、その時点でチャンピオンリーグが始まるだろう。

 

「サトシ君。君はポケモンへの配慮も満点だけど、たまには我が儘を言っていいと思うわ」

 

 と、言ったシロナに追従するように、ミュウツーが勝手にボールから出てきた。

 

「と、いう訳でよろしくね?」

『強くしてもらった恩は返す。ここからカンナギ、カンナギからスズラン島までは私が運んでやる』

 

 いつの間にか、うちの暴君とそんな約束をしていたらしい。いや、俺は助かるが、なんかちょっと悪いことしている気分になるな。

 

 

 

 12歳 β月ε日 『カンナギ観光』

 

 移動を気にしなくて良くなったので、もうしばらく時間が出来てしまった。

 シロナは実家に寄ってくるということで、しばらくポケモンセンターで暇つぶしでもしようと思ったのだが、気が付けば体は勝手にテンガン山へ向かっている。

 一緒に居たラティが勝手に動いていいの? と言わんばかりに首を傾げていたが、ただ待つのも暇だしいいだろう。ちょっと待っててとは言われたが、どこで待つかは決めていなかったしな。

 

 そのままテンガン山に向かっていると、ふと疑問が浮かんだ。ゲームでは地下一階にある湖のどこかランダム四か所でヒンバスが釣れるのだが、この世界だとどうなんだろうと?

 普通に考えて、リアルの湖が区画分けされている訳もないし、釣れたらラッキーくらいのレアポケモンって所だろうか。まぁ、釣り竿を持ってきていないので今は関係ないんだけどな。

 

 山の中は割と暗く、俺はともかくラティは明かりがないと危なそうである。とりあえず、マグマラシを出してやる気の炎をライト代わりにして貰った。

 ついでにゴマゾウも出してやる。俺のゴマゾウの特性は普通に『ものひろい』なので、もしかしたら面白いものを見つけてくれるかもしれないしな。

 

 そのまましばらく洞窟内を歩き回ったが、思った以上に何も起きなかった。

 野生のポケモンの気配は感じるのだが、どうもこちらの実力がわかるようで襲ってくる素振りもない。とはいえ、別に今はポケモンを捕まえても育てる時間がないので、特にこちらから捕まえにいくつもりもなかった。

 

 しばらくの探検を終えて、カンナギに戻る。すると、既にシロナは帰ってきていた。「どこに行ってたの?」と聞かれたので、「観光」と返す。ラティが「おやま!」と言ったので、テンガン山に行ったのはすぐにわかったようだった。

 

 シロナも、俺の実力を知っているが故に心配はしていなかったらしい。まぁ、俺が逆の立場でも心配はしないだろう。

 見ると、シロナは何やらポケモンのタマゴのようなものを持っている。どうやら、これを受け取るために実家に行っていたようだ。

 

「これ、あるポケモンのタマゴなんだけど、サトシ君にあげるわ。君なら上手く育ててくれるって信じてる」

 

 良くわからないが、くれるというなら有難く受け取っておこう。パッと見た感じは、全体的に茶色で、所々に青みがかったグレーのまだら模様が入ったタマゴだ。

 何のポケモンか聞いてみたが、「生まれてからのお楽しみ」と言って教えてくれない。まぁ、今日明日すぐに生まれる訳でもなし、いつかのお楽しみにしておこう。

 

 

 

 12歳 β月ζ日 『進化嫌い再び』

 

 昨日テンガン山を観光してから、マグマラシの様子が少しおかしい。今日のトレーニングで進化の光が出て進化出来る状況になっているのに、やたらと進化するのを嫌がっているのだ。

 まるでフシギダネのようだが、本人が進化を嫌がっている以上、無理強いはすべきではないので好きにさせることにした。

 

 逆に進化の様子を欠片も見せないのがワニノコである。いや、こいつだけではなく、ゼニガメもそうなのだが、他のみずタイプは時間がかかっても進化しているのに、どうして御三家であるこいつらは進化しないのだろう?

 

 

 

 12歳 β月η日 『ラティがんばる』

 

 ラティも大分レベルが上がってきた。

 バトルの才能がないと思わせるくらいへっぴり腰だったのも大分改善されてきたし、これなら本人の望み通りにバトルに出してもいいと思えるくらいにはなっている。

 正直、ラティの性格的にバトルは無理だとばかり思っていたが、今にして思えばピカ様も最初はビビりだったし、ゲームと違って性格は改善出来るということだろう。

 

 ラティは今の段階だとうちで唯一のドラゴンタイプだ。まぁ、きずなリザードンがドラゴンタイプを持っているが、純粋なドラゴンタイプという意味ではラティだけである。

 今はシロナの指導を受けながら、ドラゴンタイプ最大の特殊技である『りゅうせいぐん』の特訓をしていた。もし、これが完成するようなことになれば、ラティは一躍うちでもトップクラスのポケモンになるかもしれないな。

 

 とはいえ、みんな妹分のラティに負けないように特訓しているし、現段階ではうちで一番弱いのはラティである。

 ラティを除いて一番レベルの低いゴマゾウが目下ライバル争いをしているが、種族値で圧倒的に上なラティアスとライバルなゴマゾウというのも思えば凄いのかもしれない。

 

 本人のやる気もあるし、いつか公式戦でラティを出してやりたいものだ。

 

 

 

 12歳 β月θ日 『知ってる』

 

 あまり訓練ばかりしても疲労がたまるということで、息抜きにカンナギの中央にある祠に案内された。

 ここには大昔の壁画があって、ユクシー、アグノム、エムリットの三体が描かれており、中央に赤い丸のようなものが書かれている。

 まぁ、ゲームプレイしてるので当然だが意味は知っていた。自慢気にいろいろ話してくれるシロナには申し訳ないが全て既知の情報だ。

 

 反応が薄いニューサトシに代わって、ラティが「すごい!」と反応を示すので、シロナがご機嫌で話を続けている。ラティにとって、知らないことは何でも凄いだからこういう話をする側の聞き手としては最高なんだろうな。

 

 

 

 12歳 β月ι日 『なるほどね』

 

 明日からチャンピオンリーグが始まる。

 シロナからはアドバイスとして、二年目以降のベテランには気をつけろと言われた。どうも、シロナ曰く、俺と同じ初年度参戦組はまだチャンピオンリーグの勝手がわかっていないのでがむしゃらに戦うだけだからそこまで警戒はいらないらしい。

 

 とはいえ、初年度参加組でも、シゲルのように強い奴もいるはずだ。

 何故初年度の参加者をそこまで警戒しなくていいか詳しく聞いてみると、初年度だけは地方リーグを運で勝ち抜ける奴もいるからということだった。だが、そういう奴も本選では瞬殺される。運だけで勝ち抜けるほど、チャンピオンリーグは甘くないのだ。

 そして、自分の実力という現実を突きつけられてリタイアしていく。勿論、シゲルのように強い奴もいるので全く無警戒でいい訳ではないが、毎年実力不足の奴は結構出てくるらしい。

 

 逆に、二年目以降組は、初年度の洗礼を受けて落第しなかったメンバーであり、このチャンピオンリーグを勝ち抜くために一年間努力してきたメンバーなので、油断していると一瞬で勝負が決まる可能性もあるという。

 特に、後のない三年目、四年目のメンバーは、それだけチャンピオンリーグでの経験値も多いベテランらしい。事前の相手情報を少しでも入れておくことが勝ちにつながると、情報アドの大事さも改めて教えてもらった。

 

 

 

 12歳 β月κ日 『量より質ってことね』

 

 ミュウツーの『テレポート』で会場に着くと、俺は参加申し込みに、シロナは大会関係者に挨拶へ行った。

 そのまま無事に申し込みを終えると、シロナの忠告通り、少しでも参加者の情報を得るために、与えられた自室のパソコンからデータを探っていく。すると、シロガネ大会で俺を追い詰めたシンゴから一通のメールが届いていた。

 

 どうやら、去年までチャンピオンリーグに参加していたメンバーのリストや使っていたポケモンなどのデータをまとめたものを添付してくれたらしい。「頑張って」と短い文章だが、その応援はデータにしっかりとまとめられていた。

 

 その中で、今年も参加している奴の名前を照らし合わせてデータを頭の中に入れていく。すると、去年の参加者に、前にうずまきカップの決勝でバトルしたキングの名前があった。

 あいつもチャンピオンリーグ参加者の一人だったのか。通りで強い訳だ。意味不明なテンションだったが実力は本物だった。あの時点で引き分けに出来たのは奇跡だったのかもしれん。

 

 そのまま、改めてデータを見ていると、俺はとんでもない勘違いをしていたことが判明してくる。

 俺はずっと、チャンピオンリーグは80人を超える人数がいる魔境だと思っていたのだが、想像したよりも参加者は少なかったのだ。去年の初年度の参加者が18人、二年目は8人、三年目は6人で四年目は3人、特別推薦枠が1人で合計36人。予想の半分も満たしていない。

 

 今年も同じようなものだろう。約40人のフルバトル、単純計算で5、6回勝てばいいだけだが、それだけ参加者の密度は濃くなっているということでもある。特に、半数は猛者だ。一回戦負けも有り得るということで、改めて気合を入れ直した。

 

 

 

 12歳 β月λ日 『強くなった』

 

 組み合わせが発表されたので見に行く。

 丁度シゲルにも再会した。男子三日会わざればどうにかこうにかみたいなことわざもあったが、一目見ただけでさらに強くなっているのがわかった。

 しかし、俺もまたシロナとの訓練によって強くなっている。ポケモンのレベル差も大分埋まっただろうし、今なら前よりももっといいバトルが出来るはずだ。

 

「強くなったな」

「お互い様のようだけどね」

 

 そのまま組み合わせ表を確認する。

 俺は二試合目、シゲルは十五試合目だ。今年の参加者は40人なので、一回戦は二十試合ある。一応、トーナメント形式だが、毎回組み合わせは抽選で決まるので、一回戦では戦えなかったが、二回戦以降ならシゲルと戦う可能性も十分にあった。

 組み合わせが抽選なのは、なるべく戦う順番に偏りをなくそうということだろう。もし、一回戦の組み合わせのまま行けば、試合が進むにつれて先に試合をする俺の方が休めるので、シゲルのように後半に試合をする方が不利になっていく。毎回組み合わせをランダムにすれば、余程運が無い限りはその辺りの戦う順番も平等になるということだ。

 

 二回戦は半分の十試合、三回戦は五試合、そして四回戦では二試合にシード枠が一つだが、四回戦から数が奇数になるのでこのまま進むと次の五回戦にもシード枠が出来る。

 運がいいとシードだけで勝ち進む人間がいる可能性があるので、四回戦で負けた二人に敗者復活戦を行わせ、一人を本選に戻すらしい。その後、五回戦に残った四人で準決勝、六回戦で決勝を行い、勝ったものがチャンピオンリーグを制覇するということだ。

 

 当然、目指すは優勝である。

 シゲルとの約束も果たしたいし、それまでは絶対に負けられない。とりあえず、まずは最初の一回戦だ。この試合に勝って、良い流れを作っていこう。

 

 

 




 原作との変化点。

・チャンピオンリーグ開催地が毎年変わる。
 チャンピオンリーグについては原作でもわかっていないので、殆どがオリジナル設定。

・シロナからタマゴを貰った。
 何のタマゴかはまだ不明。ニューサトシも地味に楽しみにしている。

・マグマラシが進化するのを嫌がった。
 フシギダネ状態。理由はわからない。

・ラティがりゅうせいぐん取得に励んでいる。
 とはいえ、まだまだ球を作る段階。アニメのフカマル以下のレベル。

・チャンピオンリーグの魔境具合が上がった。
 100人ではなく、実力者だけが残った40人程度の勝ち抜き戦となっている。




 現在ゲットしたポケモン

 ピカチュウ Lv.59→60

 ピジョット Lv.53→55

 バタフリー Lv.53→55

 ドサイドン Lv.56→58

 フシギダネ Lv.53→55

 リザードン Lv.59→60

 ゼニガメ  Lv.53→55

 キングラー Lv.53→55

 カモネギ  Lv.53→55

 エビワラー Lv.54→56

 ゲンガー  Lv.54→56

 オコリザル Lv.54→56

 イーブイ  Lv.52→54

 ベトベトン Lv.53→55

 ジバコイル Lv.53→55

 ケンタロス Lv.53→55

 ヤドラン  Lv.52→54

 ハッサム  Lv.53→55

 トゲキッス Lv.49→52

 プテラ   Lv.53→55

 ラプラス  Lv.52→54

 ミュウツー Lv.71→72

 バリヤード Lv.53→55

 イワーク(オレンジ諸島の姿) Lv.50→53

 カビゴン  Lv.48→51

 ニョロトノ Lv.48→51

 ヘラクロス Lv.46→50

 メガニウム Lv.46→50

 マグマラシ Lv.45→50

 ラティアス Lv.38→46

 ヘルガー  Lv.46→50

 ワニノコ  Lv.45→50

 ヨルノズク(色違い) Lv.45→49

 カイロス(部分色違い) Lv.46→50

 ウソッキー Lv.45→49

 バンギラス Lv.56→58

 ゴマゾウ  Lv.38→46

 ギャラドス(色違い) Lv.42→48

 タマゴ 何が生まれてくるのかな? 生まれるまでまだまだ時間がかかりそう NEW!


 お待たせしました。更新を再開します。
 とはいえ、チャンピオンリーグ編の残り六話だけですがw

 一応、AG編も書き始めています。ハルカが開幕からニューサトシのせいで、原作外の挙動を見せるのでどうなるか怖くなってきましたが、まぁAG編もなかなか楽しい旅をお送りできると思います。
 ただ、ご存じの通り、私の基本は書き終えてから更新なので、AG編もいつ更新できるかわかりません。なるべく早くの更新を目指したい所ですが、首を長くしてお待ちいただけると嬉しいです。

 改めて、感想や誤字報告などありがとうございます。少しずつ返していきたいのですが、少しリアルが忙しくてなかなか手が回りません。また時間が出来次第、お返ししていきます。いつもたくさんの感想、本当にありがとうございます。


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