ニューサトシのアニポケ冒険記   作:おこむね

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#125 『ガチバトルって感じじゃあねぇなぁ』

 12歳 η月ο日 『ポケモンコンテスト ハジツゲ大会 後編』

 

 二次審査の組み合わせが決まった。ファーストステージは、俺対シュウ、グレース対ハルカで、勝ち上がった二名がファイナルステージで戦うことになる。

 シュウは「ここで出すつもりはなかったが、相手がラティアスでは仕方ない」と言って、アメモースを出してきた。どうやら隠れて育成していた新ポケモンらしい。

 

 まぁ、くさ・どくタイプのロゼリアでは、ドラゴン・エスパータイプのラティには逆立ちしても勝てないだろうからな。

 

 前回のコンテストでも少し書いたが、二次審査で一次審査と別のポケモンを出すことは反則ではない。ただ、一度エントリーしたらもう取り消せないので、仮に俺に勝ったとしてもシュウはファイナルステージもロゼリアではなくアメモースで戦うことになる。

 まぁ、そんな簡単に負けるつもりはないが、アメモースはむしタイプなのでラティとの相性が良い。種族値では勝っているだろうが、油断は出来なかった。

 

 勝ち抜きファミリーとのデビュー戦では、レベル差と相性が良かったので終始有利なバトルが出来たが、今回はコンテストバトルということでレベルは50固定になるし、普通のバトルとは違って魅せるバトルが必要になってくる。

 果たして、ラティがどこまで戦えるか。遂に、これまでの練習してきた成果を見せる時が来た。

 

 スタートの合図と共に、バトルが始まると、先手必勝とばかりにシュウが『ぎんいろのかぜ』を指示してくる。

 こちらは『ミストボール』で迎撃する。相性的には不利だが、伝説ポケモン様の種族値の暴力で十分に迎撃できた。

 

 こちらの『ミストボール』と『ぎんいろのかぜ』が相殺されると、『ミストボール』が文字通り紫色の霧となってフィールドを染めていく。美しい技の使い方で、相手のCPを15削った。

 シュウも「やるね。なら――」と、『みずのはどう』からの『れいとうビーム』のコンボでこちらにダメージを与えつつ、CPを20削ってくる。

 

 こちらも『10まんボルト』で弱点を突こうとするも、『かげぶんしん』を上手く使われて回避されてしまった。これにより、こちらのCPが10削られる。

 

 ちょっと不利になったが、まだまだ勝負はこれから――と、思ったのだが、ラティは他のポケモンと違って文字や数字が読めてしまった。ステージ中央の画面に表示されているCPが自分不利とわかったようで、焦ったように『10まんボルト』を撃ってしまう。

 しかし、当然のように回避され、またもこちらのCPが10削られた。まだ時間はあるので落ち着くように声をかけると、ラティもようやく俺の方を向いたが焦りは消えていない。

 

 賢いのも考え物だが、これはバトル経験の少なさがモロに出た形なので、俺がラティをバトルで使わなかったのも悪かった。

 バトル経験が少ないからこそ、ちょっと不利になっただけで焦ってしまったのだろう。そういう意味ではデビュー戦で相手を圧倒したというのも悪い方向に出ている。あそこで苦戦を経験出来れば良かったのだが、単純なバトルだとラティに勝てるスペックを持つポケモンは限られてくるからなぁ。

 

 普通のバトルなら、アメモース程度蹂躙出来るだけの能力がラティにはあるが、コンテストバトルだとそう簡単にはいかない。

 結果として、状況以上に精神状態が不利になってしまった。当然、その隙を逃すシュウではなく、こちらのCPをガリガリ削ってくる。

 

 キャリアの差で、スペック差をひっくり返されてしまった。その後も何とか追いつこうとしたが、向こうに上手いこといなされてしまっている。

 巻き返すためにこちらも反撃していったが、最終的には逃げ切りということでシュウの勝利が宣告された。もう少しで逆転出来たのだが、ギリギリ逃げられてしまったようだ。ラティがとんでもなく落ち込んでしまったが、これもまた経験である。

 

 続くグレース対ハルカは、序盤アゲハントがチャーレムの猛攻に苦戦していたが、『とびひざげり』を回避したことで、ハルカ有利の状況となった。

 制限時間ギリギリの攻防戦が続いたが、最終的にはハルカがグレースに勝利している。相性的にもアゲハントはチャーレムに有利だったし、ハルカもずっとバトルの練習を頑張っていた結果を出せたと言っていいだろう。

 

 ファイナルステージではシュウ対ハルカのバトルとなったが、ファーストステージでラティと戦った後遺症がかなり大きなものだったようで、シュウのアメモースも先程よりも動きに精彩を欠いていた。

 対するハルカは、逆にグレースに勝ったことで勢いに乗ったようで、アゲハントと息の合ったバトルを見せつけている。相性的には、『れいとうビーム』を覚えるアメモースの方が有利のように思えたが、疲れの影響もあって結局はハルカの猛攻に押されてしまっていた。

 

 皮肉にもラティのバトルがハルカの勝利の手助けをした形である。漁夫の利とも言えるが、こればかりは組み合わせがハルカ有利だったとしか言いようがない。

当のラティは負けたのが余程悔しかったようでカノンの姿に戻って落ち込んでいるが、ハルカがリボンを受け取るのを見て拍手はしていた。ちゃんと祝えて偉いぞ。

 

 コンテストが終わると、ナナミさんが控室に顔を出してくれた。ラティが即座に泣きついたので、ナナミさんが慰めてくれている。

 ハルカも初めてのリボンゲットで嬉しいはずだが、ラティがこうもショックを受けていると素直に喜べないようで困ったような顔をしていた。

 

 

 追記。一晩ナナミさんに泣きついて、ラティは元気になった。次の日の朝になると、いつもの笑顔で「ハルカ、おめでと!」とお祝いの言葉を口にしている。しかし、たった一日でラティを立ち直させる辺り、流石はトップコーディネーターと感心してしまった。

 

 

 

 12歳 η月π日 『ナナミさんからの有難いお言葉』

 

 ナナミさんと別れる際、「ハルカちゃんもそうだけど、サトシ君はコンテストを続けるなら、もっと基礎を学んだ方がいいわね」と言われた。

 どうも、昨日のコンテストを見ていて、聞きかじりの知識でコンテストをしているのを完全に見抜かれてしまったらしい。ハルカは初心者だからまだ許されるが、トレーナー歴三年のニューサトシの場合、お粗末な動きと言われても言い訳出来なかった。

 

 ポケモン達がコンテスト慣れしていないのも大きいが、それ以上にニューサトシ自身の基本がなっていないので、追い詰められると打開が出来ないとアドバイスされる。

 確かに、昨日のラティのバトルや、前回のバタフリーのバトルもそうだったが、序盤は互角でも後半は一気に追い詰められて、何も出来ずにそのまま負けてしまったパターンが多い。

 

 打開をするにも、コンテストバトルの動きを理解しないと立ち回れないので、やはり基礎をしっかり学ぶべきと言うことだろう。

 

 とはいえ、元々コンテストも興味本位で参加しただけだし、ここいらで撤退するのも手のような気もする。

 一応、アドバイスのお礼は言っておくが、コンテストに時間を割きすぎてチャンピオンリーグが手抜きになるようでは本末転倒だ。仮に、チャンピオンリーグを優勝でもしたら横道に逸れるのもありかもしれないが、ここいらが引き時だろう。

 

 そんなこんなで、ナナミさんと別れることになったのだが、ラティがナナミさんと別れるのを凄く嫌がっている。どうやらこの数日でしっかり懐いてしまったらしい。

ナナミさんも冗談で「私と一緒に来る?」と言っていたが、流石にそこは「サトシといっしょ」と、首を横に振ってくれている。良かった。「うん、いく」とか言われたらちょっと泣く所だった。

 

 

 

 12歳 η月ρ日 『応援の心でポケモンのパワーが回復するだぁ?』

 

 フエンタウンを目指して歩いていると、太鼓の音が耳に入ってきた。音の出所へ寄ってみると、応援道とかいう謎の集団が応援の練習をしている。

 応援と言えばプラスルとマイナンだよなぁ――と、思っていると、以前光る石の村でちょっと指導をしたカヅチと再会した。どうやら、カヅチはあの後プラスルとマイナンと一緒に旅に出たようで、今ではこの応援道とかいう団に入団しているらしい。

 

 聞けば、この応援道とかいうものは、技を使わずに応援の心だけでポケモンのパワーを回復させることが出来ると言っている。

 うーむ、こういうパターンは前にも何度かあったなぁ。と、思いつつ、テストバトルをすることになったのだが、確かに対戦相手のポケモンが応援によって強くなっている。

 

 しかし、いくら応援されたからといって、ここまで明確に強さが変わるなどあり得ない。

 

 何かしらトリックがあると思いつつ、ピカ様に様子を探るように指示を出す。そのまま適当にバトルをしていると、『10まんボルト』の追加効果で相手が麻痺した瞬間、太鼓からいい匂いが漂ってきた。

 

 成程、そういうことか。

 

 わざと『10まんボルト』を反らして太鼓を破壊すると、中からポケモンが出てきた。どうも太鼓の中にポケモンを隠して、『てだすけ』や『アロマセラピー』などの補助技で、対戦相手を助けていたらしい。

 

 結局、応援道とは口だけで、金を貰ってズルをする詐欺師だったという訳だ。カズチもこれを機に応援道を抜けることにしたようだが、こういうズルをする奴等は良くいるし、他人に頼るのではなくまずは自分のポケモンを鍛えることをお勧めしておいた。

 

 

 

 12歳 η月τ日 『気まぐれエネコ』

 

 炎の抜け道を通っていると、ハルカのエネコがマグマッグの群れにちょっかいを出したせいで後を追われる事態になった。困った猫ちゃんだが、笑って済ませるにはちょっとイタズラの規模が大きすぎる。

 そのまま急遽洞窟を抜けることになったのだが、その先でドンメルと牧場を営んでいるヨウコに出会った。紆余曲折あり、今日はここで泊めて貰うことになったのだが、突如としてハルカがエネコに本当のバトルを経験させたいと言いだしている。

 

 どうも俺やタケシ相手だと慣れ過ぎているので、知らない人とバトルさせたいと思ったらしい。

 

 ヨウコも割と乗り気でバトルをすることになったのだが、エネコがヨウコのオオタチに大苦戦している。

 しかし、新たに『ねこのて』を覚えたようで、アチャモの『ひのこ』を使うことで相手を火傷にして状況を五分に戻していた。うーむ、意外とバトルセンスがあるな。

 

 ハルカもバトルの練習をずっと頑張っていたこともあり、そのまま押し切ってエネコがオオタチを倒している。

 しかし、ハルカもなかなかバトルが様になってきたな。前回のコンテストで優勝できたのも、まぐれという訳ではないかもしれん。

 

 

 

 12歳 η月υ日 『隕石かぁ』

 

 ヨウコからフエンタウンへ続くロープウェイがあると教えてもらい、えんとつ山に向かったのだが、ロープウェイに乗っている途中、急遽停電になって動きが止まってしまった。

 非常電話も全く反応がないので、仕方なくミュウツーの『テレポート』で脱出することにしたのだが、転移した先でマグマ団と思わしき赤服の悪漢が、変なおじさんを追いかけている。事情はよく分からないが、ピカ様でマグマ団を追っ払ってやった。

 

 聞けば、おっさんはソライシという名前の研究員で、どうやら隕石の研究をしているらしく、マグマ団はその隕石を狙っておっさんを追いかけ回していたようだ。

 いや、どうもマグマ団だけでなく、アクア団も隕石欲しさにおっさんを追いかけ回しているらしい。とりあえず、こういう時は喧嘩両成敗ということで、手持ち全てを駆使してマグマ団とアクア団をボコボコにしてやった。

 

 ホウエン組も隠れてトレーニングしていた甲斐あって、大分戦えるようになってきている。

 経験値もかなり貰っていいかんじーと思っていると、ソライシが隕石を俺に預かってほしいと言って渡してきた。

 

 どうもこの先この隕石を守り通すには自分では力不足だと思ったようで、ニューサトシに隕石を守ってほしいという。別に構わないので、隕石をリュックに入れてフエンタウンを目指すことにした。

 

 

 

 12歳 η月φ日 『ガチバトルって感じじゃあねぇなぁ』

 

 フエンタウンに着いたので早速ガチバトルを申し込みに行こうと思ったのだが、ジムリーダーのアスナは祖父の後を継いだばかりの新米ジムリーダーらしく、ガチ戦どころか普通のバトルの段取りもあやふやなやべー奴だった。

 おまけに、前回のジム戦の後始末もまだ終わってないようで、バトルフィールドが穴だらけになっている。

 

 舐められないように強気な言葉を使っているが、どうも素ではないのかキャラが空回りしているような印象だ。

 

 見た感じまだジムリーダーとしても未熟という感じで、とてもガチ戦って雰囲気ではなかったので、今回はホウエンで捕まえたポケモン達のデビュー戦にすることにした。

 思えば、トウキの所でミズゴロウさんとジュプトルが戦ったくらいで、他のメンツはまだ公式戦を経験していない。ガチ戦による経験も大事だが、新しいポケモン達の育成も同じくらい大事なので、今回は久しぶりにジム戦をすることにする。

 

 と、いうことで、アスナにジム戦をお願いした。

 

 明日までにはバトルフィールドを元に戻せるということで、ジム戦の予定を入れて貰う。

 出すメンバーはもう決まっていた。スバメ、ヘイガニ、そして前のジム戦でいい所をジュプトルに取られてしまったミズゴロウさんだ。タイプ相性的にも、みずタイプはほのおタイプに有利だし悪い選出ではないだろう。

 

 

 追記。アスナが「あ、審判の手配しなきゃ」と言いながら慌てて手続きをしている。おいおい、マジで大丈夫かこのジムリーダー。

 

 

 

 




 原作との変化点。

・第51話『VSチャーレム! コンテストバトル!!』より、二次審査でまた負けた。
 シュウの経験による攻撃でポイントを削られた。真っ向勝負なら負けないスペックがあるが、コンテストバトルだとまだ相手にならなかった。

・ナナミさんから助言を貰った。
 しかし、そろそろリーグ一本に絞ろうと決めた。

・第52話『プラスルとマイナン! 応援の道!?』より、ロケット団がいなかった。
 どこかに行ってしまった。

・第53話『エネコとねこのて! ドンメルの牧場!!』より、ロケット団がいないのでドンメルが盗まれなかった。
 どこかに行ってしまった。

・第54話『マグマ団VSアクア団、再び! えんとつ山の戦い!』より、両者を全滅させた。
 狙われてるなら、全員ボコればいいじゃない!!

・隕石を預かった。
 原作ではマグマに落とすが、ニューサトシが強いので守るように頼まれた。

・第55話『新人ジムリーダー・アスナ! 穴だらけのバトルフィールド!』より、ジム戦を申し込んだ。
 三日前に就任したジムリーダーになり立てだったので、向こうの経験のためにもジム戦をしてあげることにした。

・ロケット団が現れなかった。
 どこかに行ってしまった。そのため、祖父が正体を明かさずに隠れて様子を見ている。



 現在ゲットしたポケモン

 ピカチュウ Lv.60

 ピジョット Lv.55

 バタフリー Lv.55

 ドサイドン Lv.59

 フシギダネ Lv.56

 リザードン Lv.61

 カメックス Lv.57

 キングラー Lv.55

 カモネギ  Lv.55

 エビワラー Lv.57

 ゲンガー  Lv.57

 オコリザル Lv.56

 イーブイ  Lv.55

 ベトベトン Lv.55

 ジバコイル Lv.55

 ケンタロス Lv.55

 ヤドラン  Lv.54

 ハッサム  Lv.56

 トゲキッス Lv.53

 プテラ   Lv.56

 ラプラス  Lv.54

 ミュウツー Lv.73

 バリヤード Lv.55

 イワーク(オレンジ諸島の姿) Lv.54

 カビゴン  Lv.52

 ニョロトノ Lv.52

 ヘラクロス Lv.52

 メガニウム Lv.51

 マグマラシ Lv.51

 ラティアス Lv.47

 ヘルガー  Lv.51

 ワニノコ  Lv.51

 ヨルノズク(色違い) Lv.51

 カイロス(部分色違い) Lv.51

 ウソッキー Lv.51

 バンギラス Lv.58

 ゴマゾウ  Lv.47

 ギャラドス(色違い) Lv.49

 ミロカロス Lv.10→15

 ミズゴロウ Lv.34→35

 スバメ   Lv.33→34

 ジュプトル Lv.34→35

 ヘイガニ  Lv.33→34

 フライゴン Lv.50 


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