12歳 η月χ日 『フエンタウン ジム戦 VSアスナ』
いざ、ジム戦ということでフエンジムを訪れると、しっかりとジムが綺麗になっていた。
では早速バトルしていこうということでルールを再確認していく。ルールは三対三で、レベル制限は35だ。どうも、俺が旅に出た当時とレベル制限のかけ方も変わったようで、今ではフィールドに搭載された特殊装置で、バトル中のみ自由にレベルを変えることが出来るらしい。
そういえば、コンテストでも50固定が出来るようになっていたな。ポケモン世界の科学も少しずつ進歩しているということか。
レベルに関してはとりあえず問題ないが、個人的に問題があるのはここからである。
交代は挑戦者のみ有効で、ジムリーダーはポケモンの交代が出来ない――改めて見てもクソみたいなルールだ。交代なしとか、ポケモンバトルに必要な駆け引きがないではないか。
とはいえ、ルールである以上は従わざるを得ない。ホウエン組の公式戦デビューや、アスナのジムリーダーとしての経験のためにも、文句は全て胸の内にしまっておく。
しかし、表情には出ていたようで、タケシから「交代なしの不満が顔に出てるぞ!」と言われた。しまったぜ。アスナが何やら不安がってしまっている。笑顔笑顔っと。
とりあえず、戦えば集中できるだろうということで、いざバトルを始めることにした。こちらの一体目はヘイガニ、アスナの一体目はマグカルゴだ。
誰がどう見ても、ヘイガニの方が有利ということで、開幕から『クラブハンマー』で弱点を突いていく。マグカルゴは、ほのお・いわの複合タイプなのでみずタイプが四倍弱点だ。
いわタイプ複合ということもあって、マグカルゴも物理防御はなかなか固いが、それでも四倍弱点の一撃を受ければワンキルも有り得る状況である。
さて、どう対応してくる――と、見ていると、アスナは『にほんばれ』を指示してきた。ツツジの時と同じく、こちらのみず技の威力を半減させようということだろう。おまけに、ほのおタイプは技の威力が1.5倍になるので一石二鳥の技と言っていい。
こちらの『クラブハンマー』が直撃して、マグカルゴがダメージを受けるも威力が半減しているのでそこまで致命傷にはなっていなかった。
そのまま、お返しとばかりに『ふんえん』が指示される。フィールド全体への攻撃だ。威力80で、当たれば三割の確率で相手を火傷にするほのお技である。
みずタイプのヘイガニにほのお技は威力半減だが、『にほんばれ』で威力が上がっているのでほぼ相殺みたいなものだ。
おまけに、全体攻撃は範囲が大きくて避け難い。特にヘイガニは機動力に優れているタイプではないので、『ふんえん』の直撃を受けてしまっていた。
運よく火傷は引かなかったようだが、結構ダメージは受けたようでヘイガニも油断せずに相手を見ている。相性が有利だからと調子に乗っていない辺り、前よりも精神的に成長しているな。
基本的にヘイガニは物理攻撃の方が強いのだが、相手も物理防御が高い。ここは特殊技で攻めていきたいが、『にほんばれ』でみず技は威力が半減しているので、下手な特殊技では迎撃されるだけだろう。無理に攻めても焼きガニにされるだけである。
なら、『つるぎのまい』で火力を上げて、一気に『クラブハンマー』でボコボコにしてやることにした。
こちらが攻撃を二段階上げていると、アスナが『あくび』を指示して、ヘイガニの眠りを誘ってくる。積み技対策としては満点の答えだ。こうなると、こちらはもうヘイガニを戻さざるを得ない。
ヘイガニをボールに戻す。相手はいわタイプも複合しているので、ひこうタイプのスバメはちょっと出しにくい。二番手としてミズゴロウさんを出すと、アスナは続けて『じこさいせい』を指示してきた。
こちらから受けたダメージが回復していく。そういえば、マグカルゴはレベルで回復技を覚えるんだったか。面倒なことこの上ないな。
ゆっくり回復を待ってやる気はないので、こちらも『みずのはどう』で攻撃を仕掛けていく。
マグカルゴは物理こそ固いが特殊は平均だ。とはいえ、低いという訳ではないので、そこそこのダメージしか与えられなかった。やはり、四倍弱点とはいえ、『にほんばれ』によるみず技の威力半減はかなり大きい。正直、差し引きでいえば、向こうの回復の方が少し上だろう。
昨日のダメダメなイメージもあってちょっと下に見ていたが、ここまでのバトルの運びはそこまで悪くない。
しかし、技を全て使ってしまったのは早計だ。既にマグカルゴは『にほんばれ』、『ふんえん』、『あくび』、『じこさいせい』と四つ技を使ってしまった。攻撃技が一つだと、それを攻略された場合に出来ることが限られてくる。動きを読んでくださいと言っているようなものだ。
アスナが再び『ふんえん』を指示してくる。だが、ミズゴロウさんは自慢のヒレによる探知で完全回避していた。
いくら範囲攻撃とはいえ、面で潰すタイプの攻撃でなければミズゴロウさんの回避を突破することは不可能である。ジュカインのように、ミズゴロウさんを超えるスピードで圧倒する形でも攻略は可能だが、マグカルゴはお世辞にも足の速いポケモンではなかった。
唯一の攻撃技が効かないとなると、アスナに出来るのは『あくび』だけである。とはいえ、『あくび』はそのモーションを見せることで相手の眠りを誘発する技だ。
確かに強い技ではあるが、モーションを見なければ眠ることはない。つまり、目を閉じれば回避可能なのだ。とはいえ、真剣勝負中に目を閉じるなど普通は出来ない。だが、ミズゴロウさんは目を閉じてもヒレの探知能力で動ける。『あくび』などくらいはしなかった。
目を閉じたままミズゴロウさんがマグカルゴとの距離を詰めると、『ちょうおんぱ』で相手を混乱させていく。混乱は一度ボールに戻ることで治すことが可能だが、ジム戦のルールでアスナはポケモンの交換が出来ない。おまけに、混乱と同時に『にほんばれ』の効果が切れたようで、晴れ状態が解除されてしまった。
こうなればもうこちらのものである。混乱してアスナの指示が聞けていないマグカルゴに、そのままゼロ距離で『みずのはどう』を直撃させ、四倍弱点で一気に戦闘不能に持って行く。
マグカルゴが戦闘不能になると、アスナが再び自信をなくしたような情けない顔でボールに戻した。それに合わせてこちらもミズゴロウさんを一度ボールに戻す。
俺有利の状況だが、ラティが「がんばる!」と応援の声を出すと、アスナが気を取り直したように二番手のバクーダを出してきた。えっと、ラティさん、そのがんばるは俺に対してのがんばるだよな?
こちらも再びヘイガニを送り出していく。バクーダはほのお・じめんタイプなので、マグカルゴ同様にみず技が四倍だ。
先手必勝で『クラブハンマー』を指示すると、マグカルゴ同様に『にほんばれ』でみずタイプの技の威力を半減してくる。おまけに、特性が『ハードロック』のようで、受けるダメージがさらに減らされていた。
ふむ、アスナの手持ちは一貫してみずタイプの相手が厳しい。だからこそ『にほんばれ』は欠かせないということか。
ならば先程同様に『つるぎのまい』で火力上げて無理矢理――と、思った瞬間、アスナが『じしん』を指示してきた。
タイプ一致のじめん技か、弱点ではないがヘイガニはカニなのでジャンプがそこまで得意ではない。アニメではピョンピョン跳んでいるかもしれないが、基本的にカニは高くジャンプしないのだ。
ヘイガニがタイプ一致の『じしん』の直撃を受け、ヘイガニがそこそこのダメージを受ける。
アニメでは基本的に規制されて使われない『じしん』だが、やはりじめんタイプの物理技の中では最強格だ。さて、どうするか、こうなると得意の『あなをほる』も使えないし、下手に『つるぎのまい』を積もうとしても妨害されるのは目に見えている。
ヘイガニもレベル技以外の技は、元から覚えていた『あなをほる』くらいしかないので、どうやっても選択肢が限られてしまう。
だが、『にほんばれ』と『ハードロック』でみず技の威力が激減するとしても、四倍弱点である以上は他の技を使うよりも有効打になっているのは間違いない。下手にタイプ不一致の『つじぎり』で急所を狙うよりは、近づいて『クラブハンマー』の方がまだ可能性があった。
ヘイガニが再びバクーダに突撃していく。
それを見て、アスナもバクーダに声をかける。俺が、先に倒れた方が負けの殴り合いを狙っているのがわかったのだろう。
バクーダはマグカルゴに比べて耐久が低い。こちらが進化前で種族値負けをしていることを考慮に入れても、殴り合いになればこちらに分があるはずだ。
しかし、こちらが突っ込んだ瞬間、マグカルゴの時同様『あくび』で眠りを誘発してきた。
隙があれば眠らせようとするのはなかなかクレバーだが、流石に二度目を許すほどこちらも優しくはない。咄嗟に『まもる』を指示して『あくび』を防御していく。
だが、こちらが『まもる』を使って足が止まった隙を突かれ、アスナに先手の『じしん』を許してしまった。
同じ近接技とはいえ、『じしん』は遠距離技のようなものなので、距離を詰め切れないと先手を許してしまうのだ。
高威力の『じしん』をくらい、ヘイガニがダメージを受ける。マグカルゴに受けたダメージも考えると、残りの体力は大体半分ないくらいだろう。受けられても二回って所だ。
反撃の『クラブハンマー』が当たり、バクーダもダメージを受ける。ダメージ的に、向こうも同じようなものだろう。受けられても二回――と、すると、先手を取った方が有利になる。
ヘイガニに追撃を指示する。距離的にはギリギリだが、何故かアスナは『じしん』を指示してこなかった。
代わりに、『クラブハンマー』をしたヘイガニを逃がさないように、そのまま組み伏せている。成程、ゼロ距離の『じしん』で威力を上げるつもりか――
と、思ったその瞬間、『じわれ』が指示される。
予想外の一撃必殺だ。組み伏せたのは絶対に当てるためということか。
バクーダの体重は200を超えていたはず――いくら怪力が自慢のヘイガニでも突破は難しい。おまけにあの体勢では攻撃技にも力が乗り切らないので、反撃しても倒し切れないだろう。
と、すると、『まもる』で防御か? いや、仮に一撃防いだとしても、連打されれば意味がない。『あなをほる』で逃げたとしても詰みだ。ヘイガニは相手を状態異常に出来る変化技も持っていないし、こうなると回避するのは不可能に近い。
一瞬で、いくつものパターンを思考するが、その全てがヘイガニの戦闘不能を導き出していた。
ダメだ。こうなれば、相打ち覚悟しかない。ヘイガニに『ハサミギロチン』を指示して、ワンチャン相打ちに持ち込ませた。
しかし、確定一撃必殺の『じわれ』と、運よく決まればラッキーの『ハサミギロチン』では勝負になるはずがなく、まだ体力が残っているバクーダが足を退けると、ヘイガニが目を回して戦闘不能になっていた。
これはアスナの択が上手かったな。ダメージと引き換えに確実に一体持って行かれてしまった。
とはいえ、今は正解の択ではあるが、後々のことを考えればミスでもある。倒れたヘイガニをボールへ戻してスバメを出すと、アスナが苦しそうな表情を見せた。流石に気付いたのだろう。
アスナは既に四つの技を指示していた。『にほんばれ』、『じしん』、『あくび』、『じわれ』、その中でひこうタイプに有効なのは『あくび』くらいで、他は全て効果がないのである。
当然、こちらは『あくび』警戒で、遠距離からの『エアスラッシュ』でバクーダをなぶり殺しにするつもりだ。まさにただのサンドバッグである。一瞬、結末が見えたこのバトルを降参するかとも思ったが、バクーダが倒れるまでアスナは諦めずに戦うことを選んでいた。
戦闘不能になったバクーダをボールに戻すが、アスナも先程と違って不安そうな顔をしていない。むしろ、自分のミスが頭に来ているようで、怒りの表情が顔に出ていた。
先程のマグカルゴの時もそうだが、おそらくアスナはまだジムリーダーになって間もないせいもあって、先を読んだ技のチョイスが出来ていないのだろう。
通常のバトルなら交換して別のポケモンに任せるという択が取れるが、ジム戦のクソルールのせいでジムリーダーはポケモンを交換できない。これは対戦相手へのハンデという意味もあるが、相手がどういう工夫をしてジムリーダーのポケモンを倒すのかを見るためだ。
なので、ジムリーダーは目の前の対戦は当然として、先のバトルを読んだ技をチョイスする必要がある。
今回のバクーダ戦でいえば、『あくび』ではなく、何かほのお技を選択していたのならこうはなっていなかっただろう。マグカルゴ戦もそうだ。安易な『じこさいせい』ではなく、別の攻撃技を指示していればまだあそこまで一方的なバトルにはならなかった。
ただ、正直これは俺も悪かったりする。
ぶっちゃけた話、俺がイレギュラーなだけで、普通のトレーナーが相手ならこうも一方的なバトルにはならない。
仮にほのお技しか使えないマグカルゴとミズゴロウが対面しても、普通はジムリーダーが勝つのだ。ヒレの探知を駆使して攻撃をかわすこちらがおかしいのである。
ヘイガニもそうだ。俺のヘイガニは足が遅い代わりに、攻撃の受け流しを鍛えているので、『じしん』をあれだけ耐えたが、普通のヘイガニなら一発か二発で戦闘不能になっている。だからこそ、アスナもなりふり構わず技を使ってしまったのだろう。
なので、こういう状況になっても仕方ないといえば仕方ないのだが、どうもアスナはそれすらも自分の未熟だと思っているようで、自分の不甲斐なさに腹を立てていた。
だが、その怒りが良い意味でアスナを吹っ切らせてくれたようで、無理にジムリーダーとして振舞おうとしていた先程よりもいい集中を見せている。ポケモンが自分のミスで力を出せずに倒されたことで、ようやくアスナのスイッチが完全に入ったようだった。
「しゃッらああああああああああああああああああああああいッ!!」
大声を出し、気合を入れて最後の一体であるコータスを出してくる。
こちらはスバメを継続だ。バクーダをサンドバッグにしている間に天候も元に戻ってしまったのだが、コータスが出た瞬間、再び天候が晴れに変わった。
そういや、コータスは通常特性で『ひでり』を持っているから、晴れパの始動要因として良く使われていたっけか。
これがジム戦でなければ先に出したのだろうが、ジムリーダーとしてエースは最後まで残しておく必要があったからこそ最後の登場になってしまった訳だ。
やはり、ジム戦は悪い文明(ニューサトシにとって)。
とはいえ、舐めてかかれる相手ではない。ほのお単タイプのコータスは弱点がみず・いわ・じめんしかないが、スバメはどの技も使えないので等倍のひこう技で攻めていく必要がある。
コータスはあまり足が速くないが、火力はまぁまぁあるので油断すると一気に大ダメージを受ける可能性もあった。
ここは少し慎重に行こうということで、スバメに『かげぶんしん』を指示して相手をかく乱していく。
対するアスナは、『こうそくスピン』と『かえんぐるま』のアニポケ殺法でまさかの空中戦を仕掛けてきた。
嘘のようにしか思えない前世では有り得ないコータスの使い方に驚いたが、コータス自身は次々とこちらの分身を消して、スバメ本体に突撃をかけて行く。
そのまま『こうそくスピン』状態での『かえんぐるま』がスバメに直撃すると、即座に体勢を立て直して『のしかかり』にシフトしてきた。アスナからの指示はない――ということは、これは予め練習してきた一連の流れということだ。
スバメを押しつぶすように空中からコータスが落下していく。抜けるのは無理と判断し、『こらえる』を指示して戦闘不能は避けることにした。
まさかの空中戦だが、『こうそくスピン』と『ひでり』で威力の上がった『かえんぐるま』に、高高度からの『のしかかり』のコンボは一瞬でスバメの体力をミリまで持って行っている。『こらえる』がなければ、間違いなく即戦闘不能にされていただろう。
おまけに、『のしかかり』の追加効果で麻痺したようで、スバメの動きが鈍い。状態異常になったことで、『こんじょう』の特性が発動して攻撃力が上がってはいるが、これでは『こうそくスピン』の追加効果で素早が一段階早くなっているコータスの方が速かった。
せめて、麻痺がなければまだどうにかなったが、こうなると出来ることは限られてしまう。
アスナは手加減無用と言わんばかりに、再び『こうそくスピン』からの『かえんぐるま』で突撃をかけてくる。こちらは『がむしゃら』を指示した。
そちらがゲーム常識外のアニポケ殺法を駆使してくるなら、俺は古来より伝わる必殺のこらがむ殺法でお相手をしよう。この『がむしゃら』という技は、相手の残りHPから自分の残りHPを引いた分のダメージを与える技である。簡単に言えば、相手の体力をこちらと同じにする技だ。
スバメは『こらえる』によって、体力が残り1だった。つまり、この『がむしゃら』が命中した瞬間、問答無用でコータスの残り体力も1になる。
当然、残り体力1のスバメはこれで戦闘不能になってしまうが、これでコータスの残り体力は1だ。晴れ状態だろうと何だろうと、仮に『みずでっぽう』の一滴でも当たればその時点で戦闘不能になる。
スバメをボールに戻し、最後のミズゴロウさんを出していく。本来ならば、次に出すポケモンが先制技を覚えていれば良かったのだが、生憎とミズゴロウさんは先制技を覚えない。
だが、こちらはまだ無傷ということで圧倒的有利だった。先手を取り、『みずのはどう』を指示してとどめを刺しに行く。
いくら、とんでも殺法があるとはいえ、こちらの攻撃を避け続けられるほどコータスの足は速くない。
かといって、攻めに転じたくとも一撃でもくらえばアウトな以上、近距離戦という択は取りづらいだろう。
どうする――と、思って見ていると、アスナが覚悟を決めたように『オーバーヒート』を指示してきた。
ほのおタイプだと威力が130もある特殊技だ。使った後は二段階特攻がダウンするデメリットがあるが、それに見合った火力がある。おまけに、今はまだひでりによる晴れ状態が続いているので、タイプ一致の1.5倍に合わせてさらに1.5倍威力が上がるだろう。
どうやら、この一撃で決めるつもりらしく、ミズゴロウさんが避けないように狙いを定めている。こちらの『みずのはどう』が当たるギリギリまでパワーを貯め、全身全霊で『オーバーヒート』を発射してきた。
技が発動した瞬間、目の前にあったはずの水球は蒸発して消えていく。晴れ状態でみず技の威力が下がっていることもあって、一瞬にして消えてしまった。おまけに、技の範囲が大きいので、ヒレで感知しても避けられない。
どうやらコータスは特殊寄りに育てていたようで、あからさまにパワーがおかしかった。
これでは、いくらミズゴロウさんがみずタイプでほのお技の威力が半減すると言っても一撃で倒される可能性すらある。熱波がミズゴロウさんを包み、ダメージを与えていく。
技が終了すると同時に、日差しも元に戻った。
真っ黒になったミズゴロウさんが倒れる。
その瞬間、倒れたミズゴロウさんの姿が煙のように消えてしまった。「『みがわり』!?」と叫ぶアスナと、驚くコータスを他所に『あなをほる』で地面を抜けたミズゴロウさんがコータスの背面から現れ、最後の一撃を与えていく。
体力1のコータスは当然戦闘不能になった。
ぶっちゃけ、最後に大技が来るのは読めていたのである。残り体力1なら、遠距離からのワンチャンを狙う以外に手はない。
最初の『みずのはどう』は注意を向けるための囮。アスナは限界まで力を貯めていたので、その隙を突いて『みがわり』を発動し、『あなをほる』で地面の中に隠れたのだ。
対面のアスナからは、『みがわり』が壁になって穴を隠していた。気付くのはまず不可能である。もし、アスナが『みずのはどう』に反応して、即『オーバーヒート』を撃ってきた場合は『まもる』で防ぐ予定だった。
今回、こんなに回りくどい方法を取ったのは、相手が油断している隙を突いてとどめを刺すためである。
仮に『まもる』で攻撃を防いでいたら、アスナもコータスも最後の最後まで油断せずに戦っただろう。残り1の体力を守るために死力を尽くしたはずだ。
しかし、俺達を倒したと勘違いすれば?
安心感が緊張を途切れさせ、気を緩めてしまうだろう。その一瞬の隙を突くためにワザとやられたフリをしたのである。
アスナのポケモンが三体戦闘不能になったことで、俺の勝利となった。アスナも「やっぱりチャンピオン経験者は強いね」と言いながら、勝利の証であるヒートバッジを渡してくる。
せっかくなので受け取ることにした。これは、ホウエン組が勝ち取った初めてのバッジだ。記念として取っておきたい。
アスナも、どうやらバトルを通じていろいろと自分に足りない部分もわかったようで、これからも頑張ると言っている。
次は本気でバトルしようと言ったが、「あたしの実力じゃまだサトシ君に勝つのは難しいよ」と謙遜していた。だが、今回の戦い方から見てもアスナの本気が計れるのは交換アリのルールだ。もし、今回のバトルも交換アリならどうなっていたかわからなかっただろう。
半ば強引に再戦の約束をしてフエンジムを去る。いつかまた来ることがあれば、その時こそ本気のガチバトルをしようではないか。
原作との変化点。
・第56話『ヒートバッジ! 燃えるバトルでゲットだぜ!!』より、こうそくスピンコンボが強すぎた。
こうそくスピンとかえんぐるまによる、高速コンボで鈍足のコータスでもスピードバトルが出来る。相手を捕まえたら、即座にのしかかりで相手を麻痺させ、パワー勝負に持って行く荒業だった。
現在ゲットしたポケモン
ピカチュウ Lv.60
ピジョット Lv.55
バタフリー Lv.55
ドサイドン Lv.59
フシギダネ Lv.56
リザードン Lv.61
カメックス Lv.57
キングラー Lv.55
カモネギ Lv.55
エビワラー Lv.57
ゲンガー Lv.57
オコリザル Lv.56
イーブイ Lv.55
ベトベトン Lv.55
ジバコイル Lv.55
ケンタロス Lv.55
ヤドラン Lv.54
ハッサム Lv.56
トゲキッス Lv.53
プテラ Lv.56
ラプラス Lv.54
ミュウツー Lv.73
バリヤード Lv.55
イワーク(オレンジ諸島の姿) Lv.54
カビゴン Lv.52
ニョロトノ Lv.52
ヘラクロス Lv.52
メガニウム Lv.51
マグマラシ Lv.51
ラティアス Lv.47
ヘルガー Lv.51
ワニノコ Lv.51
ヨルノズク(色違い) Lv.51
カイロス(部分色違い) Lv.51
ウソッキー Lv.51
バンギラス Lv.58
ゴマゾウ Lv.47
ギャラドス(色違い) Lv.49
ミロカロス Lv.15
ミズゴロウ Lv.35→36
スバメ Lv.34→35
ジュプトル Lv.35
ヘイガニ Lv.34→35
フライゴン Lv.50