ニューサトシのアニポケ冒険記   作:おこむね

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#147 『意識を断ち切る』

 13歳 λ月τ日 『ルネシティ ガチ戦 VSアダン 中編』

 

 第一試合のタッグバトルで、とりあえずの一勝をもぎ取った。続けては、第二試合のシングルバトルである。

 こちらはカビゴン、アダンはトドゼルガを出してきた。俺のカビゴンはその見た目にそぐわない俊敏さがある。スピード&パワーで一気に勝負を決めるつもりだ。

 

 開幕、トドゼルガは当然のように水の中へと入って行く。みずタイプのジムだけあって、フィールドは陸地よりも水の面積の方が多い。トドゼルガにしてみれば真正面からカビゴンと戦う利点などないだろう。

 とはいえ、こちらのカビゴンも割と器用である。

 基本的には物理攻撃の方が強いが、特殊攻撃も使えない訳ではない。いつの間にか覚えていた『10まんボルト』で水中に攻撃を仕掛けていく。タイプ不一致とはいえ、弱点の一撃を受けてトドゼルガも苦しそうな声を上げていた。

 

 水は電気をよく通すというが、水中にいる限り電撃は自ずと全体攻撃になる。こうなると、水中にいる方が不利なのでトドゼルガも陸に上がってきた。

 追撃で『10まんボルト』を指示するも、トドゼルガの『ハイドロポンプ』で迎撃される。流石にカビゴンの特殊攻撃では、いくら弱点とはいえトドゼルガのタイプ一致みず技は貫けない。逆に『ハイドロポンプ』が『10まんボルト』を貫いてこちらにダメージを与えてきた。

 

 ここからは物理技に切り替えていく。水の中から引きずり出せただけでも上出来だろう。

 こちらは、こおりタイプの弱点であるかくとう技の『アームハンマー』を指示していく。対するアダンは『ゆきげしき』を指示してきた。フィールドを雪状態にする技だ。霰状態とは違ってダメージは入らないが、代わりにこおりタイプのポケモンの防御が1.5倍になる。

 

 どうやら、こちらが物理技で攻めると見て即座に対応してきたようだ。『アームハンマー』が直撃するも、相手の防御が上がったこともあってダメージは軽減される。

 お返しとばかりに、アダンが『ふぶき』を指示してきた。霰状態と同じく、雪状態の時、『ふぶき』は必中になる。しかし、俺のカビゴンの特性は『あついしぼう』だ。この特性により、ほのおとこおりタイプの技はダメージが半減される。

 

 とはいえ、あまりの吹雪にカビゴンの巨体も吹き飛ばされてしまった。ダメージが半減しても技の勢いが死ぬわけではない。どうやら、この雪状態の『ふぶき』がトドゼルガの必殺技のようで、通常の『ふぶき』よりも技の範囲や勢いが強かった。

 しかし、アダンもカビゴンの受けたダメージから、こちらの特性が『あついしぼう』だとわかったようで苦い顔をしている。カビゴンは元々耐久が特殊寄りだ。HPの種族値160、特防種族値110でこおりを半減すればダメージはかなり少なくなる。

 

 だが、塵も積もれば山となると言わんばかりに、アダンは『ふぶき』を連打してきた。おそらく、氷状態になるのを期待しているのだろう。

 おまけに、技の勢いが強いのでなかなか前に進めない。猛吹雪の中を進めと言われても、そう簡単にはいかないのと一緒だ。雪状態は『ふぶき』を必中にはしても威力は上げないはずだが、視界が悪くなるようでカビゴンも目を開けずにいる。

 

 技も使いようによっていろいろ変わるが、どうもアダンは相手を動けなくすることに注力するタイプだったらしい。俺のカビゴンは機敏な方だが、流石にこの『ふぶき』は避け切れずにいた。

 こうなれば、耐久を上げて無理矢理受けてやる。

 新たに『ドわすれ』を指示して、特防を二段階上げていく。いくら凄い技でも、使用回数には限りがある。『ふぶき』は『ハイドロポンプ』なんかと同じく、PPは5だ。全て受けきってやるぜ。

 

 相手の『ふぶき』を受けながら、『ドわすれ』で特防を最大まで上げていく。

 どうやら運よく氷状態は引かなかったようで、カビゴンは全ての『ふぶき』を受けきった。体力はまだ半分以上あるのでかなり余裕だ。同時に雪も止んだので、お返しとばかりに、再び『アームハンマー』で攻撃を仕掛けていく。

 

 アダンは再び、『ゆきげしき』を指示してきた。少しでもダメージを減らそうという魂胆だろう。

 カビゴンの一撃が再び、トドゼルガに直撃する。しかし、いくらダメージを軽減しているとはいえ、開幕の『10まんボルト』に『アームハンマー』を二回くらっているにしてはトドゼルガに余裕があるように見えた。

 

 もしかしたら、トドゼルガの特性は『アイスボディ』かもしれない。フィールドが霰か雪状態の時、毎ターン体力が1/16回復するという特性だ。

 執拗に効かない『ふぶき』を連打していたのも、体力を回復するためだとすれば合点がいく。時間をかけて、少しずつ体力を回復していたという訳か。

 

 とはいえ、こちらのカビゴンはもう要塞だ。特殊攻撃ではびくともしない。このままじりじりと押して行ってやる。

 

 アダンもこちらが最後の技を温存させているのは気付いているはずだ。このまま行けば、俺が勝つ――ここから逆転を狙うのであれば、一撃必殺の『ぜったいれいど』か、高威力の物理技を連打するかの二択しかないだろう。

 特殊技や変化技の選択肢はない。

 こちらの要塞カビゴンは不一致程度の特殊技では100%突破出来ないし、トドゼルガに残された技は『ハイドロポンプ』四回だけだ。変化技を指示すれば、攻撃技が『ハイドロポンプ』だけになり手数が足りなくなる。仮に『どくどく』で猛毒を狙ったとしても、こちらは『ねむる』で回復させることが出来るしな。

 

 故に、取れる択は上記の二つ。

 

 だが、アダンが『ぜったいれいど』を指示した瞬間、こちらは『みがわり』で攻撃を回避するつもりだ。

 また、仮に高威力の物理技で殴り合いになったとしても、『ねむる』で体力を回復させる。どちらにも対抗策はあった。

 

 アダンもそれが読めているが故に、攻め切れないのだろう。しかし、このまま黙っていてもトドゼルガの体力が減っていくだけだ。

 こちらが三度目の『アームハンマー』を指示した瞬間、覚悟を決めたように『いかりのまえば』を指示してきた。『いかりのまえば』は相手の残り体力を半分にするという技だ。カビゴンの一撃を受けながら、『いかりのまえば』の効果でカビゴンの体力を半分にしてくる。

 

 成程、こちらの体力を極限まで減らして『ハイドロポンプ』で削り切ろうという狙いか。

 確かに、これでは迂闊に『ねむる』も出来ない。だが、『みがわり』は受けきれないはずだ。今の一撃で、こちらの体力も半分以上あったのが1/3くらいまでに減らされたが、まだ『みがわり』は使える。

 

 この『みがわり』を割るには、『ハイドロポンプ』を連打するしかない。

 技の仕様上、『いかりのまえば』は『みがわり』ではなく、本体のHPの半分が威力になる。残りの体力が1/4以下のカビゴンの体力を参照すると、ダメージは微々たるものだ。急所狙いのドロポン連打の方が壊す確率は高いだろう。

 その間に、こちらは『アームハンマー』で攻め切れる。

 そう判断し、『みがわり』を指示した。当然、アダンは『ハイドロポンプ』で『みがわり』の体力を削ってくる。その間に、四度目の『アームハンマー』を決めた。

 

 いくら、タイプ不一致とはいえ、これだけ弱点の攻撃を決めればダメージも限界のはずだ。雪状態の防御1.5倍で毎ターン1/16回復を入れているとはいっても限度がある。

 身代わりへの二度目の『ハイドロポンプ』に合わせて、『アームハンマー』の五回目を決めていく。やはり、ダメージはある。かなり厳しい顔をしているのは間違いない。それでも倒れなかった。意地で立っているのだ。

 

 どうやら、急所を引いたのか、そのまま『みがわり』がかき消される。これで、カビゴンは丸裸だ。『みがわり』を使って体力もミリである。『ハイドロポンプ』が当たれば、ワンチャン倒される可能性もあった。

 だが、そんな奇跡を起こさせるつもりはない。

 意識を断ち切る一撃として、『10まんボルト』を指示する。トドゼルガももう限界のはずだが、その限界を繋ぎとめているのは物理技への覚悟だ。何度も『アームハンマー』を受ければ、次の『アームハンマー』も耐えようという気にもなるだろう。だからこそ、ここで想定外の一撃を与える。

 

 物理技の『アームハンマー』に比べたら弱い一撃だが、トドゼルガの予想していない攻撃は繋がっていた精神力を断ち切った。戦闘不能になったトドゼルガが前のめりに倒れる。

 これにより、俺の二勝目が決まった。

 アダンも『ふぶき』に自信があったとはいえ、カビゴン相手に特殊で攻めたのが失敗だったとわかっているようで、トドゼルガをボールに戻しながら自分のミスを謝罪している。

 

 これで二連勝だ。後一つ勝てば、その時点で俺の勝利が確定する。しかし、追い詰められたジムリーダーがこのまま素直に倒れてくれるとも思えなかった。

 

 山場となる第三試合のタッグバトル。アダンは、ナマズンとランターンを出してきた。

 対するこちらは、ヤドランとラプラスでお相手する。ヤドランはエスパー技、ラプラスは『フリーズドライ』を始め、豊富な特殊技で同じみずタイプでも巧みに攻めることが出来るという理由でのチョイスだ。

 

 しかし、全員が水の中に入ると同時に、ランターンが開幕で『10まんボルト』を使ってきた。

 水の中ということで、当然敵味方関係なく全体攻撃になるが、ナマズンはじめんタイプを持っているが故に、でんき技は無効となっている。

 

 こちらはヤドランが『まもる』で攻撃を防ぐ。ラプラスも急いでヤドランの『まもる』圏内まで移動して何とか全体攻撃を防御している。

 お返しとばかりに、ラプラスに『フリーズドライ』を指示するも、ナマズンが『まもる』で攻撃を防いできた。ダブルバトルだと、シングルと違って攻撃を通すのも一苦労である。

 

 ラプラスの『フリーズドライ』によって水が固まったが、ナマズンが『じしん』で砕いてきた。

 タイプ一致の『じしん』は強力だ。おまけに、水中では回避のしようがない。しかし、相方のランターンもじめん技は弱点のはず――と、思った瞬間、ランターンが水中から空中へと跳んで行った。『とびはねる』だ。

 

 一ターン目に空中へ飛び上がり、二ターン目に攻撃をする『そらをとぶ』と似た技だが、この跳び上がりで『じしん』を回避したのか。

 仕方ないので、今度はラプラスをヤドランの前に移動させ、『まもる』で攻撃を防いでいく。だが、その攻撃を受けた直後、空中からランターンがヤドランの背中に落下してダメージを与えてきた。

 

 そのまま、ゼロ距離で『10まんボルト』による全体攻撃を仕掛けてくる。ラプラスとヤドランも咄嗟に『まもる』を使ったが、両者ともに二連続の『まもる』だ。運悪く、二体共、『まもる』を失敗して『10まんボルト』の直撃を受けてしまった。

 ラプラスはまだしも、ヤドランの特殊耐久はそこまで高くない。タイプ一致のでんき技を受けてかなりのダメージ受ける。

 

 そのまま追撃しようとするランターンを狙って、ラプラスに『サイコキネシス』を指示した。

 再び『じしん』をしようとするナマズンへ向けてランターンをサイキネで放り投げ、無理矢理に攻撃をキャンセルさせる。その間に、『なまける』でヤドランの体力を回復させた。とはいえ、回復技もPPは5しかない。おまけに、回復中は無防備になるので攻撃されたい放題だ。あまり迂闊には使えない。

 

 何とか体勢は立て直せたが、ランターンのでんき技をどうにかしないとこちらは不利のままである。

 こちらが攻め方を思考していると、ナマズンが再び『じしん』を仕掛けてきた。同時に、ランターンが『とびはねる』で水中から離脱していく。

 

 ――ここだ。

 

 ヤドランに『かなしばり』を指示する。これで、ナマズンの『じしん』はしばらくの間使えない。『じしん』が直前でキャンセルされ、隙だらけになったナマズンへ向けて、ラプラスに『フリーズドライ』を指示していく。

 

 ナマズンはヌオーなんかと同じ、みず・じめんの優秀な複合タイプだが、『フリーズドライ』によってみずタイプがこおり弱点にされると四倍弱点になる。

 ランターンも跳び上がったばかりでカバーが間に合わない。直撃を受けたナマズンが大ダメージを受けた。流石にワンキルとは行かないが、直撃で体力は半分以上削れたはずだ。

 

 上空から降ってくるランターンに向けて、ヤドランが『サイコキネシス』で攻撃を仕掛けていく。

 これでヤドランは全ての技を使ってしまったが、ダメージ有利が取れているので良しとしよう。そのまま、ランターンを陸地に叩きつける。

 

 だが、アダンもやられたままではなかった。ナマズンへ新たに『じわれ』を指示していく。

 狙いはヤドランだったので、『まもる』で防御した。しかし、『じわれ』によって、水中の底に亀裂が発生し水が抜けていく。どうやら、下にジム点検用の空間があったようで、そちらに水が流れて行っているのだ。

 

 おかげで、水の流れが不規則になり、水中にいる三体がバランスを取るのに必死で動けなくなる。

 そこに、陸地からランターンが『10まんボルト』を撃ってきた。当然、じめんタイプのナマズンにダメージはない。こちらもラプラスが『まもる』で攻撃を防ぐ。ヤドランも何とか二度目の『まもる』を成功させて攻撃を防いだ。

 

 しかし、間髪入れずに再びナマズンの『じわれ』が襲い掛かってくる。両者共に『まもる』を使ってしまったので避けるしかないが、水の流れが不規則過ぎて上手く動けなかった。

 結果、ヤドランに『じわれ』が直撃して戦闘不能にされる。おまけに、亀裂が広がり、さらに水の流れが激しくなった。

 

 ヤドランをボールに戻しながら、ラプラスに『サイコキネシス』で自身を浮かせて地上へ戻るように声をかける。

 アダンも、流石にこれ以上は水中戦をするのは難しいと判断してナマズンに『たきのぼり』を指示して陸まで上げていた。

 

「普通、自分のジムを破壊してまで状況を有利にしに行きますか……?」

「フフフ、もう後がありませんからね。なりふり構ってはいられません」

 

 ヤドランが倒されたので、二対一で圧倒的に不利な状況になっている。とはいえ、ナマズンは『フリーズドライ』でのダメージがあるので、残り体力は半分程だろう。

 ランターンも『サイコキネシス』を二度受けてダメージが重なっている。あっちも体力半分とはいかないが、そこそこのダメージがあるはずだ。

 対して、ラプラスはまだ体力が2/3くらいある。

 だが、もう技を三つ使っていた。『フリーズドライ』、『まもる』、『サイコキネシス』、残りの一つをどう上手く使うかが、この戦いの勝敗を決めることになるだろう。

 

 ランターンは『あまごい』を使って来た。フィールドが雨状態になる。おそらくは、『かみなり』を必中にするつもりだ。

 まだランターンは『10まんボルト』と『とびはねる』しか使っていない。『あまごい』を使っても、技が後一つ残っている。

 

 ならば、その前に『まもる』を使わせようと、『フリーズドライ』を指示したが、敢えて攻撃を受けてきた。

 同時に、ナマズンが『たきのぼり』で接近してくる。咄嗟に『フリーズドライ』を地面に当てて氷のレールを作ることでラプラスの可動域を増やした。

 

 ナマズンもラプラスの特性が『ちょすい』の可能性を懸念して、接近用に『たきのぼり』を使っただけのようで、そこから再び『じわれ』で戦闘不能を狙ってくる。まぁ、俺のラプラスは『シェルアーマー』なのでみず技は普通にくらうんだけどな。

 しかし、一撃必殺を使ってくるのは読めていた。先程のように動けない状態ならともかく、今はフィールドも凍らせて自由に滑ることが出来る。ナマズンの一撃必殺を滑って回避した。追撃でランターンが最後の技である『かみなり』を使ってきたが、それは『まもる』で何とか防御する。

 

 しかし、ここでナマズンの『かなしばり』も解けてしまったようで、再び『じしん』で攻撃を仕掛けてきた。

 同時に、ランターンが『とびはねる』で離脱していく。『かみなり』に『まもる』を使ったので防御は出来ない。ここは『サイコキネシス』で自分を浮かせて『じしん』を回避していく。

 

 だが、そこにランターンが空から降ってきた。ラプラスにダメージを与えながらそのまま背中にしがみつくと、ゼロ距離『かみなり』で勝負を決めようとしてくるので、『まもる』で攻撃を防ぐ。

 何とかランターンを振り落とすも、次の瞬間にはナマズンの『じしん』が再び襲い掛かってきた。

 まずい――『まもる』で『かみなり』を回避した以上、『じしん』を回避するには『サイコキネシス』しかない。だが、それを使えばまたランターンの『とびはねる』からのゼロ距離『かみなり』で『まもる』を使わされる。

 

 まさに無限ループだ。このままだと、ずっと同じことの繰り返しになる。しかし、『とびはねる』でのダメージがある以上、最終的にダメージ負けするのはこっちだ。

 何とかして、状況を立て直す必要がある。

 思考時間は数秒――ナマズンの『じしん』を『サイコキネシス』での浮遊で回避すると、再び『とびはねる』でランターンがラプラスに襲い掛かってきた。

 

 ――ここだ。

 

 背中にしがみついたランターンを倒すため、ゼロ距離での『ぜったいれいど』を指示する。この距離であれば、回避も防御も不可能だ。ランターンも自身の終わりを悟ったようで最後に盛大な『かみなり』でラプラスにダメージを与えてくる。

 

 そのまま、一撃必殺でランターンを戦闘不能にした。これで数の上ではイーブンだ。

 だが、こちらも『とびはねる』二回に、タイプ一致『かみなり』で残り体力は1/3以下まで削られたので体力不利だ。

 

 けど、ラプラスの力なら『サイコキネシス』でも『フリーズドライ』でも、確定一発に持っていける。

 

 後は、如何にしてとどめを刺すかだ。

 アダンもこうなっては、がむしゃらに攻撃を仕掛けてくるだろう。将棋でいうなら、先が読めなくても王手をかけ続けるようなものだ。動きを止めた時点で、こちらのとどめが入る。

 

 アダンは『じしん』を指示してきた。こちらは『サイコキネシス』の浮遊で回避する。

 ナマズンは『じわれ』を後二回残しているのはわかっていた。下手に『まもる』を使えば、ワンチャンを持って行かれかねない。

 とはいえ、こちらが『ちょすい』の可能性がある以上、『たきのぼり』は使えないだろう。アダンに出来るのは『じしん』を連打することだけだ。しかし、こちらも『サイコキネシス』による回避の連打しか手がない。PPが尽きるまでの千日手だが、こちらは『サイコキネシス』がなくても『フリーズドライ』がある。

 

 手数で優勢な俺の方が有利だ。

 

 仮に、一か八かの『たきのぼり』を使われても、半減では大したダメージにはならない。『じわれ』にさえ気を付ければもう勝ったようなものである。

 と、いう訳で、互いに『じしん』と『サイコキネシス』のPPを使い切っていく。アダンはやはり一か八かで『たきのぼり』を指示してきた。これで俺のラプラスが『ちょすい』ではないことがばれてしまったが、返しの『フリーズドライ』で戦闘不能にしてやる。

 

 だが、ここでポケモンあるあるが発生した。

 

 ラプラスが『たきのぼり』の追加効果である二割の怯みを引いてしまったのである。ラプラスが怯んだことで、全ての技がワンテンポ遅れてしまう――当然、そんな隙を見逃してくれるほどジムリーダーが優しいはずがなく、ゼロ距離『じわれ』でラプラスが戦闘不能にされてしまった。

 

 前世でも技を外したことで勝ちゲーが負けになったり、急所を引いて運ゲーになったりしたことがあったが、今まさにそんな気持ちである。

 本来であれば、返しの『フリーズドライ』で相手の体力を削りきって勝ちだった。

 

 ちょっとした怯みで有利状況が覆る――とはいえ、これもまたポケモンバトルだ。それに、まだ二勝で有利なのはこちらである。次の第四試合シングルバトルで勝利すれば何の問題もない。

 

 だが、

 

「……俺、この旅が終わったらデボンコーポレーションにとくせいカプセルせびりに行くんだ」

 

 ふと、そんな死亡フラグを呟いてしまった。

 

 ラプラスの特性が『ちょすい』なら勝っていたっ!

 

 

 

 




 原作との変化点。

・アダンのポケモンはゲーム準拠。
 また、みずポケモン制限はないので、カビゴンを使っている。

・雪状態ふぶき。
 アダンはポケモンの性能自体は普通だが、フィールドの状況で技に追加効果をエンチャントするタイプ。雪状態ふぶきは視界や動きを封じる。他にも、一回戦で見せた雨状態のぼうふうも、雪ふぶきと同じく相手の視界や動きを封じる効果もあったのだが、相手がみずタイプで水中にいたので効果がなかった。

・ポケモンバトルあるある。
 怯みでワンチャンを取られる。特性がちょすいなら余裕勝ちだった。



 現在ゲットしたポケモン

 ピカチュウ Lv.62

 ピジョット Lv.57

 バタフリー Lv.56

 ドサイドン Lv.60

 フシギダネ Lv.57

 リザードン Lv.61

 カメックス Lv.57

 キングラー Lv.57

 カモネギ  Lv.56

 エビワラー Lv.57

 ゲンガー  Lv.59

 オコリザル Lv.56

 イーブイ  Lv.56

 ベトベトン Lv.56

 ジバコイル Lv.56

 ケンタロス Lv.56

 ヤドラン  Lv.55→56

 ハッサム  Lv.58

 トゲキッス Lv.54

 プテラ   Lv.57

 ラプラス  Lv.55→56

 ミュウツー Lv.74

 バリヤード Lv.56

 イワーク(オレンジ諸島の姿) Lv.55

 カビゴン  Lv.52→53

 ニョロトノ Lv.52

 ヘラクロス Lv.52

 メガニウム Lv.51

 マグマラシ Lv.51

 ラティアス Lv.48

 ヘルガー  Lv.51

 ワニノコ  Lv.51

 ヨルノズク(色違い) Lv.51

 カイロス(部分色違い) Lv.51

 ウソッキー Lv.51

 バンギラス Lv.59

 ゴマゾウ  Lv.50

 ギャラドス(色違い) Lv.50

 ミロカロス Lv.41

 ミズゴロウ Lv.44

 オオスバメ Lv.44

 ジュプトル Lv.44

 ヘイガニ  Lv.43

 フライゴン Lv.51

 コータス  Lv.42

 ラルトス(色違い) Lv.30

 ユキワラシ Lv.36


 ジム戦が続くので、今日だけ10時、20時の二話投稿します。
 うるおいボディの効果を勘違いしていたので修正しました。指摘していただきありがとうございます。


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